74 名前:【SS】そんな○○の朝の光景 1/2[sage] 投稿日:2012/02/23(木) 22:01:50.19 ID:1qzXqo0MP [4/6]
>>38、>>39、>>41から妄想



 ○月×日

「ん・・・・・・」
 朝の6時。あたしはゆっくりと目を覚ます。
 この時間は、陸上をやってきたことからくる習慣みたいなものだ。
 今となっては時計を見なくても、なんとなく感覚で分かるようになってしまった。
「んむ・・・・・・あ・・・・・・」
 目は覚めてもまだ意識はハッキリしなくて、朝の肌寒さに身じろぎする。
 その時に肌に触れるものがあって、自分が今どこで寝てるかを思い出した。
「きょうすけ・・・・・・」
 すぐそばにある、離したくない温もりに擦り寄った。
「んふ、んんん・・・・・・」
 京介が寝てるのをいいことに、抱きつくようにくっついて胸に顔をうずめる。
 普段なら恥ずかしくて出来ないケド、京介が眠ってるなら話は別だ。
 嗅ぎなれた匂い。自分の全てを預けられるような安心感。
 この瞬間、この時間だけはいつまでたっても離しがたい。
 京介が起きるのはいつも7時ぐらい。
 京介が起きる前にはここを抜け出さないといけないケド、今日はもう少しだけこうしてようかな・・・・・・。



 △月◇日

「んあ・・・?」
 薄暗い天井。それが目が覚めて最初に目に飛び込んできた。
 随分と暗い。なんとなく朝だというのは分かるがいつもより随分と早い気がする。
「時計・・・・・・どこだ?」
 目覚ましを探すために首を巡らそうとして、自分のそばにあるものに気付いた。
「桐乃・・・?」
 なんで桐乃が俺のベッドで一緒に寝てるんだ?
 昨日は俺一人で寝たはずなんだけど。
「んん・・・・・・」
 俺が動いたせいか、桐乃が寝位置を整えるかのように身じろぎする。
 その寝顔はどこか安心しきっていて、それ以上に幸せそうに見えた。
 ・・・・・・まあいいか。桐乃が一緒に寝てても、別に俺何にも困らねーし。
 てかコイツ俺の腕勝手に枕にしてんじゃねーか。どうりで腕が痺れてるような気がするわけだ。
「・・・・・・・・・・・・」
 普段は見られない桐乃の寝顔。
 それに見とれながら、俺は自然と桐乃の頭を撫でていた。
 さらさらの髪。手で梳いても引っかかることない手入れの行き届いた、いい匂いのする髪。
「普段もコレぐらいしおらしくできねえもんかね」
 つっても、それはそれでちょっと気持ち悪いか。
 普段の桐乃も、この桐乃も桐乃であることは変わりない。俺の大事な、妹だ。
「ふぁ・・・・・・やっぱちょっと早く起きすぎたか・・・」
 覚めたと思ってた頭がまた眠くなってきた。
 桐乃もまだ寝てるし、まだ寝てても平気だろ。もう少しだけ寝るか。
 そばで眠る愛しい温もりを肌で感じながら、俺はもう一度眠りについた。


75 名前:【SS】そんな○○の朝の光景 2/2[sage] 投稿日:2012/02/23(木) 22:03:32.71 ID:1qzXqo0MP [5/6]
 ◇月○日

「あふ・・・・・・」
 まだ日も明けきらない薄暗い時間。あたしは体を締め付けられるような感覚に目を覚ました。
 時間は京介が起きる前。あたしがいつもココを抜け出す時間だ。
 でも今日はなんだか様子がおかしい。いつもなら動くからだが上手く動かせない。
「んと、あれ? なんで体が・・・・・・!?」
 身じろぎをした際に、少しだけ顔を上に向けると、そこには超至近距離にある京介の顔。
 京介はまだ眠っているようで、随分と気持ちよさそうな寝顔をしている。
 ちょっと待って、な、なんで京介の顔がこんな近くに!?
 それにまさかと思うけど、あたしが動けないのって・・・・・・。
 布団がかぶさっているから見ることは出来ないけど、もしかしてあたし京介に抱きしめられてる?
 ソレはちょっとマズイんですケド! 京介が起きる前に抜け出さなきゃいけないのに!
 ああ、でもこうやって抱きしめられるのも気持ちいいカモ・・・・・・じゃなくって! ってひゃあ!?
 ちょ、京介今どこ触った!? ダメだってば! そんなとこさわったら・・・・・・・・・!

「んん・・・・・・?」
 ごそごそと何かでかいものが腕の中で動いてるのを感じて俺は目を覚ました。
 目を開けたところに最初に見えたのは視界一杯の見慣れた茶髪。
 ちょっと顔を下げてみれば、そこには顔を真っ赤にしてプルプルと体を振るわえながら、ちょっぴり涙目の桐乃と目が合った。
 桐乃は俺に抱きしめられるようにして(というか俺が抱きしめていて)腕の中にスッポリと収まっていた。
 え、何これ。コレなんてエロゲ?
「お、おはよう桐乃」
 混乱した俺は何が何だか分からず、とりあえず桐乃に挨拶することにした。
 俺は後にくるであろう桐乃の怒声を覚悟しながら、腕のなかにある桐乃の温もりをしっかりと堪能するのであった。


 その後、何があったかはご想像にお任せするとしよう。
 一つだけ言っておくならば、俺は真っ赤になった桐乃をさらに真っ赤にさせるようなことをして黙らせたということぐらいである。



 おわり







 ※○○にはお好きな単語をお入れください




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最終更新:2012年03月04日 06:31