236 名前:【SS】 1/2[sage] 投稿日:2012/03/21(水) 22:00:34.48 ID:Ufx8KeI50 [1/2]
一人暮らしをはじめて二日目。
俺は夕飯の材料の買出しから帰ってきた。
一人暮らしなんだから当然なんだが、
やっぱり、傍に誰も居ないってのはさびしいよな。
そう思いつつ、部屋の扉を開けた。
「あっ、おかえりなさい、きょ・う・す・け♪」
エライ美人の奥さんが、そこに居た。
「・・・失礼しました」
慌てて扉を閉める。
ついついうっかり他の部屋に入っちまったみてーだな?
けーさつ呼ばれねーかな?やべーよな?
つーか、やけに桐乃に似てんだが・・・
あのおっぱいの大きさといい、ほのかに漂う匂いといい・・・
でも、んなこたーねえよな。
あらためて表札を確認してみる。
高坂―――俺の部屋だ・・・。
すると、今のはやっぱり桐乃?
いや・・・いくらなんでも、俺との関係を疑われてるってのに、こんな所に来たりはしねーだろ?
だが、すると・・・
正直あんまり考えたくもねー可能性なんだが、どうやら俺はよっぽど桐乃に会いたいらしい・・・
だから、あるわけもないあんな幻を・・・
だが、うじうじ悩んでも仕方ない。
今の俺は受験を第一にしなくてはならないのだから。
237 名前:【SS】 2/2[sage] 投稿日:2012/03/21(水) 22:02:08.10 ID:Ufx8KeI50 [2/2]
意を決して、再び扉を開く。
「あんた、何勝手に逃げ出してんのよ」
俺の妹が・・・桐乃がそこに居た・・・
「や、やだ・・・な、なに泣きそうな顔してんのよ・・・」
「だって、お、おまえ・・・」
「し、しょうがないじゃない!あ、あんたって、自炊なんてやったことないし、
ぱん・・・洗濯ものだって自分で洗わないしっ!心配なんだもん!」
おいおい、俺はお前が家事やってるとこだって見たことねーぞ?
「・・・・・・それに、寂しかったんだもん・・・」
やっぱり、そうなんだ。
俺も、桐乃に一日会えないだけで、とっても寂しかったんだな。
じゃなけりゃ、今、俺の中に広がる安心感。
これをどう説明しろってんだ。
「と、ところでっ!」
「ん?どうした?」
「ご飯にします?お風呂にします?そ、それとも・・・あ、あたしっ!?」
えーと、こいつは何を言ってやがりますか?
まず、ご飯。これは有り得ない。
チョコレートですら消し炭にするこいつの事だ。
食事なんか作らせたら、翌日二人の死体が発見されること請け合いだ。
次に、お風呂。これも当然有り得ない。
そもそも、もうすぐ高校生の妹と一緒に入る兄がこの世のどこにいるってんだよ!
世間体とかそんなものを考える以前の問題だ。
前者二つが消えた以上、最後の選択肢を選ぶしかねーよな。
「それじゃ、おまえ・・・で・・・・・・・・っ!!??」
この後どうなったかについては・・・
皆の想像にお任せする。
ただ、その想像を、どうかラブリーマイエンジェルにだけは伝えないでおいてくれ。いや、マジで。
End.
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最終更新:2012年03月22日 20:30