637 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/13(金) 18:06:38.61 ID:h99EIlQk0
SS『家政婦は見た―――兄ぱん、くんか、■■■■―――桐乃の脳内は謎だらけ・・・?』
桐乃から、お兄さんのお世話を頼まれて一週間、ようやく家事にも慣れてきました。
もちろん、家でお母さんの手伝いもしていますけど、ここでは全部自分でしなければいけません。
こんな事を毎日してくれているお母さん。本当に凄いんだなって思います。
それにしても、今日もお兄さんと一緒の1日が始まる。
そう思うと何故か自然に体が軽くなってしまいます。
足もいつの間にかステップを踏んで・・・わ、わたし、何を考えて・・・!?
桐乃の信頼を裏切っちゃダメっ!
自分に気合いを入れ直し、ようやく気分が落ち着きました。
桐乃に信頼されてるからお兄さんのお世話をしているのに・・・
でも、これだってお兄さんが悪いんです!
お兄さんがセクハラしたそうな目で見るから・・・!
気が付けば、お兄さんのアパートに到着していました。
後三週間、お兄さんと二人だけ・・・いい加減、ちゃんとしないと・・・
浮わついた気分をひきしめて、合鍵を取りだしドアを開けます。
「あっ、あやせー、おかえりー」
「桐乃、おじゃまします」
そう。お兄さんには秘密ですけど、お兄さんが帰ってくる前までは、桐乃もこの部屋に居るんです。
お兄さんに迷惑かけたくないからって、すぐに帰っちゃうんですけど・・・
「あやせ、とりあえず、掃除だけは終わらせといたから」
「うん、ありがと、桐乃」
桐乃は掃除担当、わたしは炊事・洗濯担当。
二人で何とか一人前です。
「それにしたって、あいつ、部屋汚しすぎなんですけどー」
言葉とは裏腹に桐乃の顔は、溢れんばかりの輝きにみちあふれてます。
「やっぱさー、掃除ひとつ出来ない男って、最悪だよねー」
「そ、そうだね・・・お掃除ありがと、桐乃」
何か、桐乃の事がとっても羨ましいです・・・
「じゃあ、あたしはもう少しで帰るけど・・・」
「うん」
「えと・・・なんか、あいつのことで気になる事とかない?」
「気になることって?」
そんな、心配そうな顔しないで、桐乃。
お兄さん、本当に頑張ってるんだから。
「その、さ・・・あいつ、デリカシーとかないから、あやせに迷惑かけてないかなって」
「ううん、そんなことないよ、ご飯以外の時間はちゃんと勉強してるし」
と、わたしの中で、ちょっとした疑問―――
或いはちょっとした嫌悪感を感じてしまっていた事があったのを思い出しました。
「あ、そう言えば・・・」
「えっ、やっぱ何かあんの?」
「大したことじゃないんだけど、お兄さん、あんまりちゃんと着替えをしてないかも・・・」
「はあ?マジ!?」
「う、うん・・・その・・・洗濯物が、あんまり出てないかも・・・特に下着が全然出てなくて・・・」
「・・・・・・・・・」
「あっ、でもっ、下着はわたしに悪いかなって、別にしてくれてるのかもしれないし―――」
「そ、そうだよね。あんなもの、あたしが持って帰るわけないし!」
「・・・・・・・・・」
え、ええと・・・
「とっ、とにかく、あたしからちゃんと清潔にしとくように言っておくから!」
「う、うん?」
桐乃の言った事は気になりますけど、今はお兄さんの受験勉強のほうが大事ですよね。
「それと、これは感心したんだけど・・・」
「な、何かな」
「お兄さん、この部屋でエッチなゲームはやってないみたい」
「ま、マジ!?」
「う、うん」
これは本当に驚きました。
エッチな本や、エッチなビデオは部屋にたくさん有るのに、それを、その・・・つ、つかった形跡がないんですから。
たぶん、相当わたしに気を使ってくれてるんだと思います。
「わたしね、ゴミ箱とかに、お兄さんの・・・がついたティッシュとかが入ってるんじゃないかなって、すごく心配してたんだけど、全然そんな事なかった」
「そ、そうだね」
「男の人って、そういうものかなって思ってたんだけど、でも、本当に有ったら、絶対気持ち悪いって思ったし」
「だ、だよねー。あんな臭くって、手に付いたらベトベトして全然取れないし、なんかちょっと黄色っぽいところあるし・・・」
「き、桐乃!?」
「ち、違うの!京介のゴミ箱から取ったわけじゃなくてっ!・・・じゃなくって!エロゲーで言ってただけだし!」
「・・・・・・・・・」
「と、とにかくっ、もうすぐ京介が帰ってきちゃうからっ!」
そう言い捨てて、桐乃は部屋から出て行ってしまいました。
・・・なんだか、さっきまで心配があまりなかったのに、本当に心配になってきました・・・
そう言えば、黒猫さんが言ってましたね。
『私は、京介が実妹と■■■■していても構わないわ』
もしかして、桐乃って、本気でお兄さんとの■■■■を考えてるんでしょうか?
・・・・・・・・・本当に・・・心配です・・・
End.
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最終更新:2012年04月21日 22:12