885:【SS】母の日とプレゼント 1/2:2012/05/12(土) 23:39:04.46 ID:mJBekPrc0
桐乃「明日は母の日だね。
   京介はなんか用意したの?」
京介「それなんだが……カーネーションってのもつまらねえし、なんかちゃんとしたものを用意したいんだよな」
桐乃「ふうん」
京介「桐乃は何か用意したのか?」
桐乃「あたし?
   あたしは今からアクセサリを買いにいくつもり。
   買いに行くチャンスがなくて直前になっちゃった」
京介「そうなのか」
桐乃「……今日これから予定ないなら、あたしと一緒にプレゼントを選ぶ?」


京介「これなんてどうだ?」
桐乃「はぁ?
   やっぱりあんたセンスまったくないね」
京介「ぐぬぬ……
   それならこれはどうだ?」
桐乃「あたしには似合うと思うけど……お母さんにはもうちょっと落ち着いたのの方が良いと思うよ」
京介「そうか……
   っていうか、さっきからおまえダメだしばっかだな。
   桐乃もちゃんと選んだらどうなんだ?」
桐乃「だってあたしが選んだらそれで終わっちゃうし。
   あんたのことだから、
   『センスいいな。
    それでいいんじゃないか?』
   とか言うでしょ?」
京介「ぐぐっ」
桐乃「母の日のプレゼントなんだから、ちゃんとあんたも選ばなきゃダメでしょ?
   ほらほら、どんどん選んでいきなよ。
   あんたがちゃんとしたやつ選ぶまで、ちゃんとあたしが付き合ってあげるからさ。
   それに折角だからあんたのセンスも鍛えてあげる」


京介「というわけで」
桐乃「二人からの母の日のプレゼント!」
佳乃「わあ、ありがとう!
   嬉しいわ~♪」
桐乃「ほらほら、空けてみて」
佳乃「どれどれ……」ガサガサ
佳乃「あら、キレイねー。
   これ桐乃が選んだんでしょ?」
京介「ちげーよ!
   俺が選んだやつだよ!」
桐乃「ほとんど総当りで選んだやつの中から、あたしが最終的に選び出したヤツだけどね。
   京介に任せるから半日かかっちゃった」
佳乃「あら、やっぱり桐乃が選んだやつじゃない。
   ありがとうね、桐乃」
京介「俺だって頑張ったのに……」
佳乃「はいはい、京介もありがとねー」


886:【SS】母の日とプレゼント 2/2:2012/05/12(土) 23:39:37.93 ID:mJBekPrc0

京介「まったく、お袋のヤツ……」ブツブツ
桐乃「しょげないしょげない。
   お母さんだってすっごい喜んでたじゃん」
京介「そうか?」
桐乃「そうだって。
   多分明日、すごい上機嫌でつけてると思うよ」
京介「そういうもんかね」
桐乃「今日は疲れちゃったね。
   あんたにセンスが無いことは知ってたけど、こんなに時間がかかるとは思ってなかった」
京介「へいへい、すみませんでしたね。
   ……なあ桐乃」
桐乃「なに?」
京介「ほらよ」ポイ
桐乃「これ……あのお店の?」
京介「今日一日付き合ってもらったお礼だ。
   空けてみろよ」
桐乃「う、うん」ガサガサ
桐乃「これって……」キラリ
桐乃「ふ、ふーん。
   京介にしてはセンスあるじゃん」
京介「桐乃が『あたしには似合う』って言ってたやつを買っただけだけどな。
   なんか気にしてたみたいだからよ」
桐乃「だと思った。
   あたしが選んだようなもんじゃん。
   さすがあたし、センスあるね」
京介「この……」
桐乃「~♪~♪~♪」カチャカチャ
桐乃「どう?
   似合う?」
京介「……ああ。
   すげー似合うんじゃないか?」
桐乃「♪
   当たり前でしょ、あたしが選んだんだから」ニコニコ
京介「はいはい、言ってろ言ってろ」
桐乃「でもさ、今回は良かったけど、あんたもうちょっとセンス磨いた方がいいよ。
   だからさ、また今度あたしが徹底的に鍛えてあげるね!」


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最終更新:2012年05月19日 15:12