684 名前:1月1日【SS】:2013/01/01(火) 21:52:58.58 ID:jc6Ws6GZO
バチン!
「いててて……なんだよ桐乃」
「起きろ、新年だってーの」
「それは分かってるけどさ、それにしてもだな……何だよ?」
じいーっと俺の顔を見つめる桐乃
「だから何だよ? 何か言えよ」
「うっさい黙って……よし、オッケー」
「俺はオッケーじゃないぞ」
「騒がしいとみんなが起きちゃうでしょ」
「ああ、そうか。静かにしないとな」
「…それじゃあ」
「いってきまーす」
※※※
「ねえ。じゅーでん、して」
「ここでかよ?」
「場所とか関係ないし、今すぐじゅーでん、分かった?」
「やれやれだぜ。じゃあ、いくぞ……」
※※※
ジャラジャラジャラーン パン パン
「はあ、しかしまた一年が始まるんだなあ」
「何じじくさい事言ってんの?」
「だって、またひとつ歳とるんだぜ。桐乃はそういう風に思わないのかよ?」
「別に、歳とるのは生きてれば当たり前じゃん。それに……」
「それに、何だよ?」
「…今は言わないでおく」
※※※
「あらあら、二人とも起きちゃったのね」
「あのね、パパとママがいないの」
「優乃、二人ははつもうでデートに行ったんだぞ」
「そっか、じゃあ涼くんと優ちゃんは私たちと年越しパーティーね。お父さん」
「そうだな。でも来年は連れていってもらえるように二人に言っておくとしよう」
「ねえ、おばあちゃん。前にもこの歌きいたことあるけど、なんてお歌なの?」
「この曲はね、『A HAPPY NEW YEAR』 幸せな新年って意味の歌なの。私が好きで何度も聴いていたら、桐乃もよく聴くようになったのよ」
「へえ、ママも好きな歌なんだ」
「私たちがこの歌詞みたいにしたように、あの子たちも今ごろ……ねえ、お父さん?」
※※※
A Happy New Year!
大好きなあなたの部屋まで
凍る街路樹ぬけて急ぎましょう
今年も最初に会う人があなたであるように はやく はやく
A Happy New Year!
新しいキスを下さい
そして鐘の音 通りにあふれて
今年も沢山いいことがあなたにあるように いつも いつも
A Happy New Year!
今日の日は ああどこから来るの
陽気な人ごみにまぎれて消えるの
こうしてもうひとつ年をとりあなたを愛したい
ずっと ずっと
今年も沢山いいことがあなたにあるように
いつも いつも
最終更新:2013年02月03日 21:57