647 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2013/03/12(火) 01:35:26.63 ID:HliLQ++VO
>>645
京介「…ふむ。おい桐乃」

桐乃「あ?なによ?」

京介「今日、暇ならモス行かねーか?新作のスイーツが美味そうなんだよ」

桐乃「はぁ?大の男が嬉々としてスイーツ楽しみにしてるってどーなの?バカなの?死ぬの?」

京介「ぐ…い、いいじゃねーか、男が甘いもん好きでも…。頼む!奢るから一緒にいってくれ!男一人じゃ流石に頼み辛ぇーんだよ!」

桐乃「………地味子は?」

京介「あ?」

桐乃「…麻奈実さんは誘ったのかっつってんの」

京介「いや?桐乃が最初だけど…ああそうか。その手が…」

桐乃「ちちょっ!ちょっと待ちなさいよ!」

京介「ん?」

桐乃「し、仕方ないから付き合ってやるわよ」

京介「ん?いや、無理しなくていいぞ?たしかに麻奈実に頼めば…」

桐乃「あ・た・し・が・つ・き・あっ・て・あ・げ・る」

京介「お…おおそうか…。じゃ、頼むわ」

桐乃「ふ、ふん!ちゃ、ちゃんとエスコートしなさいよね!」


655 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2013/03/12(火) 14:25:52.79 ID:+98BZG2sP
>>647
モスにて

桐乃「♪~♪~」ハムハム
京介「(女は甘いもんが好きって言うけどこいつもその例に漏れなかったってわけか。
    それにしてもまあ美味そうに食べるこって)」
桐乃「♪~…?(コクン)何よ、じっとこっち見て。キモイんですけど」

 開口一番キターー。今日の桐乃も絶好調のようである。

京介「美味いか?」
桐乃「え、うん。甘すぎなくてさっぱりしてるし。これならいくらでも入りそうって感じ」
京介「そうかい」

 お前が喜んでくれるならつれてきたかいがあったってもんだ。

桐乃「アンタも食べてみる?」
京介「いや、俺は」
桐乃「どうせこれが気になって仕方なかったんでしょ~?
   あんたが頼んだのも手付かずだし、欲しいなら欲しいっていえばいいじゃん」

 やべえ、桐乃をずっと見てたせいで自分が頼んだものがきてたのも気付かなかったぜ。

桐乃「まったく、しょうがないなあ。ハイ」ア~ン
京介「え」
桐乃「なによ、いらないの?」
京介「そ、そうじゃなくてだな」

 え、なんでお前は俺にスプーン差し出してるわけ?
 俺それから食べないとダメ? 超恥ずかしいんだけど!

桐乃「ちょっと、早くしてよ! 溶けておちちゃうじゃん」
京介「……」パク ムグムグ
桐乃「どう? おいしいっしょ?」
京介「あ、ああ(甘いってことぐらいしかわかんね~)」
桐乃「でしょ?」ニコニコ
京介「(ちくしょう、可愛い!)お前も食うか?」
桐乃「え?」
京介「お前もチラチラこっちの見てたろ。ホレ」ア~ン
桐乃「……あたしもしかしてちょー恥ずかしいことしてた?」ボソリ
京介「桐乃?」
桐乃「ああもう、わかったわよ!」パクリ ムグムグ
京介「うまいか?」
桐乃「(ゴクン)ま、まあまあなんじゃない?」カァァァァ


658 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2013/03/12(火) 17:52:44.38 ID:Dsopm1npO
>>655

「ところでおまえ、バーガー系とか頼まなくてよかったのか?」
「カロリーオーバーしちゃうからいらない。」
「でもよ、たしかにスイーツ目当てだったけど、お昼も兼ねてるんだから、なんか食ったほうがいいんじゃねーの?」
「ん……、だったらあんたの一口ちょうだい。」
「お、いいぜ。ほら、そこのバーガー先食っていいぞ。」
「は?!あんたが頼んだ物なんだし、先にあんたが食べなさいよ。」
「俺は別に気にしないぞ?」
「あたしが気にするの!それに真ん中のほうが具とかソースとかちゃんと入ってるじゃん?」
「なるほど。そういう事なら先に頂くとするか……。」

モグモグ……。モグモグ。

「ほらよ。半分食ったから食べていいぞ…………って、なんでおまえ俺の隣に座ってんの?!」
「この方が食べさせ易いっしょ?」
「つか食べさせて貰う前提かよ!」
「だってあんた食べるの下手で、持つとこにソース付いちゃってるじゃん。一口貰うだけで手汚れるのやだし。」
「…………たしかに。…………しゃーねーな。ほらよ。」
「いただきます。」

モグモグ……。

「……どうだ?美味いか?」
「……ん、まあまあ、かな?」
「そうか。そりゃよかった。じゃあ残りは食べちゃうからな。」

モグモグ……モグモグ……。

「ちょ、ちょっとまって!……やっぱもう一口。」
「いいのか?カロリーオーバー。」
「…………じゃあ、あたしの残りのスイーツ半分こで手を打ってあげる。」

と言いながら、桐乃は自分の口と俺の口を交互にスプーンを運んでいく。
あと一口と言っていたはずなのに桐乃は、俺が一口食べると「一口」と言い、結局俺のバーガーも最後まで交互に食べるはめになった。
周りの視線が痛いほど冷ややかなのは、気のせいだと思いたい……。
……そんな視線も「なんでこんな冴えない男が、こんなに可愛い娘と!」みたいな類いなんだろうなぁ……。

店内が凍り付きそうな空気の中のはずなのに、未だ手を付けられていない俺のスイーツにようやく手を伸ばすと、
何故かすっかり溶けてドロドロになっていた……。

~終~



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最終更新:2013年04月07日 06:18