SS『ある朝の日常』
1.ぎゅっとやさしく抱きしめてあげた
2.起こしてしまわぬよう、そっと布団を抜け出した
3.問答無用で、布団から蹴りだした
この選択肢を見ていただければ、現在の俺の状況を概ね理解してもらえると思う。
オーケー、お察しのとおり、目が覚めたら、また桐乃が横で眠っていた、という状況だ。
毎回、毎回、まったく、こいつは、、、。
もしかして、これって、正しい選択肢を選ぶまで、ずっと繰り返されるイベントだったりするんだろうか?
って、エロゲーじゃねーんだからさ!と言いたいとこだが、状況は間違いなく、それなんてエロゲ?、である。
さて、どうしたもんか。
最初は、"つんつん"、で怒られたわけだ。
でもって、その次は、起こしてしまわぬよう、そっと布団を抜け出したら、「なに勝手に一人で抜け出そうとしてんの!」とかいう、意味不明な理由で怒られた。
ということは、未だ、正解のルートを選べていないということなのだろうか?
蹴りだす、なんてのは論外だし、それこそ、最初の頃の人生相談で、ゲームでそれを選択して、現実で反撃を食らっている。
ってことは、これも当然、不正解。
残るは、1、、、なんだが、、、やっぱ、選べねぇよなぁ、、、いろんな意味で。
そんなの選んじまったら、ヘタすりゃ俺の理性が吹っ飛びかねない。
それに、またこいつがタヌキ寝入りしている可能性もある。
、、、しばらく考えた後で---。
「今日は胸を揉んでみようかなー?」
と呟いてみる。
途端にがばっ!と飛び起きて、胸を隠す桐乃。
「あ、あんた、妹になにしようとしてた!?」
「へ、やっぱり、タヌキ寝入りか。」
「ぐ、、、。」
「何度もその手は食わねーよ。」
「、、、。」
ん?
「んなこと言って、もしあたしがホントに寝てたら、どうするつもりだったワケ?」
、、、、、。
そりゃあ、、、、ねぇ、、、。
「やっぱりね。」
「まだ何も言ってねーだろ!」
「言ってるも同然だっつーの。未遂だっただけじゃん!」
「そんなワケねーって!大体、ホントにするつもりなんだったら、わざわざ言ったりしないで、黙ってするだろ?普通。」
「この前は、黙って胸を触ったよね?」
、、、、、そういえば、そうでしたね。
だから今回は、確認してからしようとしたんでしょ、と言われても、仕方がないですよね、はい。
しょうがない。
「じゃあ、どうやってさわればいいと言うんだ?」
「ひ、開き直った、だと!?しかも、さわるの前提!?」
「まぁな。」
「まぁな、じゃないでしょっ!このどエロ!変態!シスコン!」
「お布団デートなんだから、別にいいだろ?」
「い、いいわけあるかぁーーーーーっ!!!」
こんな風に、いつも喧嘩してばかりいる。な?いちゃいちゃなんてしてねーだろ?
Fin
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最終更新:2013年12月25日 03:19