807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/31(日) 10:36:33.70 ID:A/omKpq40

桐乃「ん」
京介「なんだ?」
「ん ん」
「聞けばいいのか?」
「そう あたし片っぽイヤホンするからそっちで聞いて」
「…へえ いい曲だな」
「でしょ?」
「好きだよこういうの お気に入りなのか?」
「うん」
「タイトルは 『irony』 か」
「そう」
「タイトルも歌詞もなんだか切ないな」
「そう思う?」
「ああ…」
「どしたの?」
「いや なんでもない」
「なによ?」
「う ん まあ なんか響くものがあってな」
「へえ?」
「いやそのまあ 忘れてくれ それじゃな いいの教えてくれてありがとよ」
「うん」

ねえ

知ってる?
これはあたしの為の歌なんだよ?
今までのあたしの歌

でもこの歌はもうおしまい

京介
いままであたしの為に一杯歌ってくれたよね
でも聞いてなかった
ううん
聞いてたのに聞いてない振りをしてたのかも

ありがとう

だから今度はあたしが歌うの
あんたの 京介の為の歌

詩を紡いで旋律を奏でて

歌いたい

京介の為だけに
聞いて欲しい

まだ未完成だけど
待ってて

でも

また京介の歌も聞きたい
ごめんねワガママで

オタク趣味ちょっと我慢するからさ
許してよ
ちょっとだけどね
へへ

そうだ

あたし二人で歌うのが夢なんだ
あたし達の歌声がひとつになるのが夢

何を歌う?
いっぱいあって どれにしよう って
迷って分かんなくなっちゃう

あたし
音痴かもしれないしリズムも変かも

あんたも上手いってわけじゃない
なのにすこく心に響くんだもん

そんな歌
あたしも京介みたく歌えるかな

うん

歌えるよ

あたしが笑って
京介が笑って

そしたらいつか

きっと

ねえ

二人で歌おうよ
あたしたちの未来の歌

「君とまた物語が始まるの」












kz氏とClarisにこのssを捧げます。



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最終更新:2017年08月26日 10:47