689 名前:豆まき拝見【SS】[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:30:58 ID:Zh+tuvzsO [3/3]
ビデオ映像に映しだされる高坂家リビング。
撮影者の佳乃のナレーションがはいる。
『今日は2月3日、節分の日です。これから我が家の豆まき大会が始まります。
鬼の役はお父さん。今日は桐乃が作った鬼のお面をつけてます。
でも、お面をつけなくても十分に鬼の貫禄があるかも』
「聞こえてるぞ。」
『あら、ごめんなさい。それでは鬼退治に乗り出す我が家の王子とお姫様のご登場♪』
ドアを開けて京介と桐乃が入ってくる。
「鬼は外」 「おにはーそとー」二人は大介に豆を投げ始める。
「がおーーっっ」 「きゃーこわいーー」
リビングの中をどたばた駆け回る大介と京介・桐乃
『あらあら、鬼の逆襲が始まりました。さあどうする、王子と姫さまは♪』
「えいっ えいっ」
「がおーー、がおーー」
『・・・鬼さん、そろそろいいんじゃないですか』
「そうだな・・・うわあ、これはたまらん」
大介はドアから退場する。
『やったね。なんとか鬼をやっつけました』
カメラに向かってピースサインをする京介と桐乃
場面が変わってダイニング
三脚に固定されたカメラに食卓を囲む高坂家一家が映しだされる。
「おとうさん、あたしのまめがぶつかって、いたくなかった?」
「なんだ桐乃、心配してくれてるのか。大丈夫だよ。お父さんは強いからな」
「きりのはねえ、おには大きらいだけど、
おにいちゃんは大すきー」
「あらあら、相変わらず仲良しさんだこと」
「きりひめ。ほら、豆だぞ。きりひめは5歳だから、一つ多い6つの豆を食べるんだぞ」
「はーい。いただきまーす」
「京介、食べる豆の数の話をよく知ってたな。」
「うん、学校で先生が教えてくれたんだ」
「そうか、先生の話をちゃんと聞いていて、偉いぞ」
「あたし、おとうさんとおかあさんのまめをひろってくるね」
「きりひめ、じゃあ一緒に拾おうか」
京介と桐乃が画面から出る
「お父さん、お疲れ様でした」
「ああ、つい張り切りすぎてしまったな」
「無事に豆まきが終わりました。今年も一年間、一家全員無病息災で過ごせますように」
「そうだな、あの子たちが健やかに育つように祈ろう」
「おとうさん、おかあさん。まめをひろってきたよー」
小さな手にいっぱいの豆を載せた桐乃が戻ってきたところで、おしまい
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最終更新:2011年02月06日 02:05