423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/09(水) 16:05:19.52 ID:6p/Mdsxb0 [2/4]
※ちょこっとだけ桐乃退行化
SS「はじめての……」
「あーもうっ!待ちきれないーーーっ!なんで午前中にこないかなー!?」
一体何なんだよ?
試験勉強中の俺の耳に、突然妹の奇声が響く。
このまま叫ばせてると、とても集中できねーよ。
俺は桐乃の部屋の前まで行くと、覚悟を決めた。
「おい、桐乃。うるせーぞ!?ちったぁ静かにしろよ!」
バコッ!
いきなり扉が勢いよく開いて、俺の顔面を直撃した。
「あー、あんた居たんだ」
こ、こいつ、わざとやってんだろっ!?
「ま、かわいそーだから、あたしの部屋に入っていいから。」
「さっきの発現と全然つながりがねーぞ!?」
「うっさい。早く入る。」
なんで俺、妹の部屋につれこま……はっ?今、勉強中!?
「ちょ、ちょっと待て、俺は今、試験勉強中だ。」
「試験前に慌ててやんのは、普段から勉強してないツケじゃん?」
「それはそうなんだが……いや、それでもやらねーよりはマシだろ!?」
「はいはい。わかったから、とりあえずあたしの話を聞いてよね。」
「ぐぅ……なんで俺がそこま―――」
「アゲサゲ……」
「……ごめんなさい俺が悪かったです!」
ち、ちくしょう!
こいつ、俺のネットサーフィンを監視してやがんのか!?
キャッシュはちゃんと消したってのによ!?
「それで、一体何を待ちきれないんだよ?」
「はぁ?あんた、あたしの部屋を盗聴してんのにわかんないの?」
「と、盗聴なんてしてねーぞ!?おまえがでけー声で騒ぐから!」
「あー、シスコンうざー。てか、普通に考えればわかるでしょ?」
俺はちょっとだけ考えてみる。
こいつがこれ程待ちきれないものって言ったら……
「エロゲ、か?」
「当然でしょ!」
やはりか。
「『零』の新作エロゲでさ?『妹のおるすばん』って言うのよね〜略して『いもるす』」
「さ、さいですか」
「それでね!これ、ほんとすごいんだよ!
えっと、例えばね?たいていのエロゲーキャラって普通の中学生くらいの身長でしょ?
でもね、しおりちゃんとさおりちゃん、133cmしかないの!どう?すごいでしょ?」
「……え、えっと」
「体重も29kgしかないし、胸だって63cmしかないの!
それに、見てよ、このぷにぷに感!」
そう言うと、桐乃はパソコンの画面を指差す。
オフィシャルホームページ?だが、たしかにコレは……
「犯罪臭がしてんな?」
「死ねっ!」
桐乃の痛烈な平手打ちが、的確に俺の頬を捉える。
つーか痛えよ!?
「お、おまっ、これ、どう見ても小学生!?」
「それで?それがどうしたってのよ?」
「だ、だって、コレ犯罪……だろ?」
「二次元と三次元一緒にすんなっての!
つかあんた、リアル小学生に興奮すんの?あーマジキモイ」
「しねえって!だが、いくらなんでも小学生はまずくねーか?」
「全然?つーか、エロゲは結構規制厳しいけどさ?
同人誌とか、平気で幼稚園生とかでてくるじゃん?」
「よ、幼稚園……だと?」
「うん。たまに乳児っていうのもあるよ?」
同人誌すげー!?……いいのか?本当にいいのか?
ま、まあ、俺には関係ねー世界……だよな?
「それでねっ!この子達が『お兄ちゃん』って、可愛らしく呼んでくれるの!
可愛い妹達と、あたしとの純愛ゲーム!ほんと、萌え死んじゃいそう!
それに、小さい妹っていいよね!ほんと輝いてて!」
ああ、おまえの顔。今すっげェ輝いてるよ……
その対象がエロゲでさえなければ可愛いっていえるんだが……
つか、エロゲで『純愛』ってのもそれ自体が矛盾してるような?
って、まあいいか。
「と、とりあえず、内容は把握できた。
それで……俺はどうしたらいいんだ……?」
「えっ?………………………」
「……おい?勉強中の俺を引きずり込んで、それだけ……か?」
「そ、それだけって事ないでしょ!?
こんっなに可愛い妹に会えて、あんた幸せじゃないの!?」
「おまえさっき自分で二次元と三次元は違うって……」
「いちいち口答えすんな。それと、あたしゲームが届き次第プレイするから。
あたしの部屋の音、盗聴すんな。」
「はいはい。」
もう、いちいち否定すんのも面倒だ。
まあ……親父達が帰ってくるまでは休憩だと思っとくか。
ピンポーン
「って、きたぁーーーーっ!」
桐乃は俺のことを振り返りもせず、玄関に飛んで行ってしまった。
仕方ねぇ……部屋に戻るか……
「ひゃっほーーーっ!
しおりちゃん、ふひひひひひ。さ、さおりちゃんはぁはぁ」
隣の部屋から妙な声が聞こえてきたのは、それから10分後の事だった。
まったく、親がいねーからってはっちゃけすぎだろ!?
仮にこの姿をあやせにでも見られたら……
そうか、どちらにしても俺が死ぬんだな……
「いんすこいんすこ〜でゅふっ、ふふふふ〜。あ、お菓子お菓子〜」
つか、まだ始めたわけじゃなかったのかよ!
あーそうか、パッケ絵で興奮してたんだな?
しかし、ここまで興奮してるとどうしても気になるよな?
ふと机を見ると、桐乃から借りたノーパソがあった。
そうだ、ちょっとその『いもるす』とやらの評価でも見てみるとするか……
googleで、『いもるす』?
検索結果は―――『妹のおるすばんでハァハァするスレ 3おりちゃん』?これか?
431 名前:軽井沢 投稿日: 11/12/27 10:03 ID:pZI4U+ud
>>426
漏れ自体がまだ最初の方なので
>>146のような衝撃の事実にまだ辿り着いていないのだが
一応会話のニュアンス、また致してるときの画像等から判断して
非処女。何が何でも非処女。
つか喪失シナリオ禿同。むしろ買ったヤシには
無料ぐらいの謝罪と誠意が欲しい(泣
………………………………非処女?『純愛』ゲー?
「う、うわぁぁぁーーーーん」
な、なんだ、何事だっ!?
一体何が起こったかわからないうちに、突然桐乃が俺の部屋に飛び込んできた。
目は真っ赤に泣き腫らし、まるで子供の頃の桐乃を見てるようだ。
「おにっ、お兄ちゃんっ!」
お兄ちゃん??????
こいつ混乱してねーか!?
「さおりちゃんとしおりちゃんがぁぁぁーーー」
「ちょ、ちょっと落ち着け?」
「処女じゃぁ、処女じゃなかったのっ!」
「そ、そうか。わかったから落ち着け?」
「お兄ちゃんは処女だよね?処女だって言ってよ?ねえ?」
「お、俺は男なんだが!?」
「じゃ、じゃあっ、どーてい?どーていなのっ!?」
「そ、そうだ!じゃなくって正気に戻れ!」
「あっ……」
桐乃はやっと泣き止み、そして見る見るうちに顔が真っ赤になっていく。
早くなんとかこの場を切り抜けねーと、俺の命が危ない。
「おに……あ、兄貴っ!?」
「や、やっと正常に戻ったか!」
「ヤダ、あたし何して……」
「とりあえず、事情は推測した。せっかくのエロゲが、酷いシナリオだったんだろ?」
「そ、そうなのっ!」
「それで、怒りのあまり混乱した!そうだな?」
「う、うん。」
「よし、コレを見ろ。」
そういって、俺は桐乃にノートパソコンの画面を見せる。
472 名前:名無しさん@初回限定 投稿日: 11/12/27 10:22 ID:E7L+PLk+
>>463
開通がお兄ちゃんなら、まぁ・・・いいか。
ところで声はどんな感じですか?一人二役ですか?萌え萌えですか?
「あっ!」
「そうだ、ゲームの中では出なかったが、
とりあえず、初めてはおまえがもらったことになってるぞ!」
「う、うん!よ、よかったぁ……」
「とりあえず、安心できたか?」
「うん。……その……ありがとね、兄貴……」
と、とりあえず何とかなったらしい……
桐乃は、殊勝にも(本当にめずらしいことだが)俺にお礼を一言言い、
そのまま振り返りもせず、自分の部屋に戻ってしまった。
………………………正直、今の状況ではありがたい。
というかだな?
あいつは、エロゲをプレイしてるときに一体何を考えてんだ?
それ以上に、さっきあいつは俺に何を聞いてきやがった!?
まさかあいつ………………………
「しおりちゃんマジ天使ーーー!神ゲーきたぁぁぁぁーーー!」
………ま、そんなことあるわけないよな。
End.
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最終更新:2011年03月10日 00:47