634 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 01:01:13.79 ID:8OTe9BD40

「桐乃!!」
 
ドンドンドン!! 桐乃の部屋の扉を強くたたく京介。
 
「何!?」
「扉を開けてくれないか、桐乃!?俺は…、やっと判ったんだよ!!」
「だから何!?ようやく自分のバカさ加減に気付いたワケ?」
「ああ、そうなんだ!!すまん、本当にバカだった!!」
「いちいち叫ばなくっていいから!」
 
ガチャ、キィ…。静かに桐乃の部屋の扉が開く。
 
「あんた、良い加減にしなさいよ。」
 
桐乃の両肩を抱き、瞳を真っ直ぐに見つめる京介。
 
「桐乃、俺はお前が好きだ!!愛しているんだ!!」
「えっ…!?」
「今まで、ずっとお前を妹だからと自分に言い訳をしてきたことに気付いた!!」
「適当な事を言うな!!あのときは超気持ち悪いって顔してたじゃない!!」
「…ああ、確かにお前の告白を聞いて引いちまったよな。ありゃ、俺自身が無意識にブレーキをかけたからだったんだ。でないと、爆発しちまってたからな!!」

「………」

「お前に引かれると思うけどよ、正直に話すぜ。思い起こせば、俺はずっとお前を妹じゃなく女の子として意識していた。家族で食事をする時、今日のコロンは前に付けていたやつだな、とか、新しく買ったやつか、とか考えてた」
「…毎日、あたしの事をクンカクンカしてたの?」
「ああ、でもそれだけじゃねーぜ。アイドルを見てても桐乃のほうが全然可愛いとか思ってた。もう、お前より可愛くて美人で魅力的なやつなんてこの世にいるワケねーとか考えてた」
「…シスコン。マジで人間やめたほうが良いよ?」
「ふふふ、未だ突っ込むには早いぜ。普段着で太ももが露出している恰好をしていると、恥ずかしくてまとも見れなかったし。」
「キモ…、妹に欲情するなんて超変態じゃん…」
「確かに妹に欲情するのは只の変態さんだけどな、大好きな女の子に欲情するのは健全な事だろ!?」
「大…好…な――。って、えっ!?」
「たとえ誰であろうと、この思いを否定させはしない!!もちろん、桐乃、お前にもだ!!」
「どうしたの、変なものでも食べたわけ?」
「俺は正気だ。良いか、良く聞け、桐乃!!」

「――何よ、これ以上、一体…」
「一緒にいてくれ桐乃!!お前を誰にも渡したくない!!」

「――うっさい…。今更、適当な事言うな!!あたしたちは兄妹なんだよ、障害が一杯あるんだよ!?」

「兄妹、障害……?」

「――勢いだけで…。今までの『人生相談』みたいには解決しない事なんだよ…?結婚もできないし」
「ふん、くだらねーぜ。」
「っ、くだらなくは無いでしょ?結婚は女の子の憧れじゃん、それが出来ないんだったら…」
「桐乃、お前は結婚出来ないからって断る気か!?」
「…、うん」
「なら、ダメだ、全っ然ダメだね。断るにしては、その理由は弱すぎる。いいか、桐乃。俺たちは結婚する必要なんかねぇ!!戸籍上は同じ所にいるだろ?つまりだ、桐乃が生まれた瞬間に俺が婚姻届を出して受理さていたと同義なんだ!!」
「超キモ。…超理論すぎるんですケド。それじゃ、ほかの兄妹だって全部そうじゃん」
「うるせぇ、超理論だろうが屁理屈だろうが押し通してしまえばいい。そもそも今の話は『俺とお前』だけの事だぜ?どうして、世間一般論の話をして何故逃げる?」
「…だから、あたしは。あんたなんか――」
「嫌いなのか?」
「…そんなことは――」
「なら桐乃、答えを聞かせてくれ。お前の真っ直ぐな気持ちを!俺の事が嫌いなら…。その時は、もう一度、お前を妹として見守る兄になる事を約束する」
 
 
「―――、大好きに決まってるじゃん、バカ兄貴。でも、どんな時も守ってやる、って話だけはダメだよ。兄貴が疲れて倒れそうな時は、あたしが支える。それに苦しい時は一緒に頑張って乗り越える。それが最高の生涯の伴侶だよね!!」
「桐乃……。受け入れて入れるのか、…この思いを?」
「バカ、ずっと願ってた。兄貴とこうなれることを。あたしにとって生まれた時から好きな男の子は兄貴しかいなかったんだよ。15年だよ…、何年待たせたと思ってるの?」
「すまねぇな、けど安心しろ桐乃。待たせちまった時間の何倍もお前に幸せな思いをさせてやるからな、覚悟しとけよ!!」
「うんっ!こっちだって後悔する位、毎日ニヤニヤさせてやるから覚悟しときなさいよ!!」



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最終更新:2011年03月13日 22:24