934 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/14(月) 00:02:41.98 ID:o7wE2UJAO [4/4]
宿のテレビ見ながら取り留めもなく書いてみる

※※※
「ああ、いい風呂だったぜ。次はお袋達の番だぞ」

ここは箱根の温泉宿。お袋と桐乃と俺と3人で一泊旅行だったんだが…

「はい、今すぐテレビを見て確認ですね……はい、わかりました。お父さんも気をつけて」
お袋は親父となにやら話してるようだ。桐乃は桐乃でテレビのチャンネルを回しはじめている。
「どうしたんだ?」
「シッ、黙って」
桐乃は俺を制するとテレビの内容をメモしている。なになに、計画停電?

「地震で発電所がやられてるでしょ。東京電力のエリアで電気が足りないから
明日から地域ごとに時間を決めて停電させるらしいのよ」
お袋が説明する。親父からの電話はこの件を知らせるものだったらしい。

「お母さん。千葉市の時間がわかった」
「ありがとう。……朝と夕方なのね」
「じゃあアンタ、今すぐ近くのコンビニで食料買ってきて」
「ここで買うのか?」
「アンタ頭が悪いわね、家に戻ってから買おうとしてもどこも品切ればっかになってるに決まってんじゃん。
ねんどろいどきりりんの例に学びなさいよ!」
「なんじゃそりゃ?まあとにかく行ってくる」
「あたしも、バカ兄貴のサポート役として一緒に行ってくる」
「俺は『はじめてのおつかい』のお子様扱いかよ?」
とにかくも俺は桐乃と宿のそばのコンビニに向かう。

桐乃の話は間違ってはなかった。既にコンビニの棚の一部は空っぽになっていた。
「皆さんテレビを見たとたんに買いに来られましてね
今後も商品の入荷予定はありますが、信号や流通システムも停電で影響受けますから
予定通りに入荷しない恐れがありますね」
コンビニの店長らしき人が教えてくれる。
とにかくも俺達は食料や乾電池、携帯の電池式充電器等最低限必要なものを買い揃えて
コンビニを後にした。

「それにしても、桐乃はしっかりしてるよな」
「ハア?いきなり何言ってんの?」
「いやあ、きちんと状況理解した上で、
何が我が家にとって必要なのか把握してきちんと買い揃えてんじゃん。
流石だなと思って」
「これくらいできて当然でしょ」
「そうか。そうだよな」
「お父さんが仕事で留守なんだからアンタがもっとしっかりしてなきゃ駄目じゃん」
「お、おう、わかった」

まったく、桐乃はたいした奴だぜ。

※※※
(まったく、兄貴はこういう大事なところではニブいんだから。
これじゃあ、ますますあたしが側についていてやんないと駄目なんじゃん、このバカ兄貴……)



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最終更新:2011年03月15日 00:46