271 名前:おやすみのまほう【SS】[sage] 投稿日:2011/03/16(水) 23:12:42.22 ID:Ko6psas0O [2/3]
兄妹で同じ部屋なら二段ベッドだな。京介が上できりりんが下なんだけど、ある時……

「おにいちゃん。きりの、ベッドの上でねてみたいの」
「でも、桐乃は寝ぞうが悪いから、ベッドから落っこちるかもしれないぞ」
「そんなことないもん!きりのは今日から上でねるもん!」

※※※
「やったやった! たかいたかい!」
「きりの、もう寝ろよ…」
「はーい、おにいちゃんおやすみー」
「おやすみ」

(なんか、ねむれないなあ……)
「ねえ、おにいちゃん、おにいちゃん!」
「……なんだよ、桐乃?」
「きりの、ねむれないの」
「やっぱり高い場所だと落ちるのがこわいんだろ」
「そんなこと、ない…もん……」
「なんだなんだ。じゃあ元通り桐乃が下でねるか」
「ううん、きりのは上でねるの!」
「でもねむれないんじゃどうするんだよ?」

「じゃあ、おにいちゃん、いっしょに上のベッドでねむって」
「ええっ?」
「おにいちゃんといっしょなら、きりの、きっとねむれるよ」
「でもなあ…」
「おにいちゃんは、きりのとねむるのがいや?」
「いやじゃないけどさあ…」
「じゃあ上がってあがって」

「それじゃあもういちど、おやすみなさーい」
「桐乃、おやすみ」

※※※
(なんか、ねむれないなあ……)
「ねえ、おにいちゃん、おにいちゃん!」
「……なんだよ、桐乃?」
「きりの、ねむれないの」
「なんだよ、いっしょのベッドなら寝られるはずだっただろ」
「そうだ、きりのにおまじないをして。そうしたらこんどこそきっとねられるよ!」
「どんなおまじないなんだ?」
「おやすみのチュウだよ」

「ば、ばか、何言ってるんだよ、桐乃!」
「だいすきなひとがチュウしてくれたらねむれるんだよ。えほんのおはなしにあったもん!」
「それはキスしたら目がさめるって話だから逆じゃないか!」
「キスは目がさめるけど、チュウはねむくなるの!」
「キスもチュウも同じだろ」
「もう。おにいちゃんがチュウしてくれないなら、いいもん!」

※※※
「じゃあ、きりのがだいすきなおにいちゃんにチュウするもん!」

チュウッ

「ちょっ、桐乃……」
「これできりのはねられるよ。おやすみー」

京介にチュウして満足げに眠りにつくきりりん
一方、顔真っ赤にして一晩中眠れなかった京介でしたとさ。めでたしめでたし



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最終更新:2011年03月20日 22:25