357 名前:【SS】妹は兄貴が愛しすぎてついちゅっちゅしちゃうの1/4[sage] 投稿日:2011/04/04(月) 22:56:29.81 ID:9cw8dAjSP [4/7]
最初に言っておきます。キャラ崩壊が激しいと思われます。
書いてたらいつのまにか暴走してとんでもないことになっていた。
では覚悟が出来た人は下にどうぞ


その日はとりわけイベントがあった訳でもなく、のんびりと過ごすにはいい陽気の気持ちのいい休日だった。
こんな日は、日がな一日ぐーたらして過ごしたいところだがどうもそうはいかんらしい。

「ね、ねえ兄貴。お願いがあるんだけど……」
「ん?どうしたよ?」

特に用事もなくごろごろしていた俺に桐乃のお声がかかるのは一種の恒例イベントのようなもので、そして回避しがたい強制イベントとも言える。
しかし今日は何だろうね? 今日は一日家でエロゲーやると息巻いてたはずなんだが。
そう思って、ソファにうつぶせになっていた頭を起こして桐乃を見やれば―――

(あ、これはマズイ。)

そこには顔を赤くしてもじもじとしている桐乃の姿が。
画面の前の諸君、今君らはこう思ったはずだ。一体何がマズイのかと。
よし、教えてやろう。こういう風に俺に桐乃がお願いしてくる時はな――――決まって超恥ずかしいことなんだよ!!

桐乃と付き合うようになって、素直になってくれるようになったのは嬉しい事実だがこればっかりは勘弁してほしい。
一部例を挙げてやろう。

ある時は「一緒に寝てもいい?」と俺のリヴァイアサンが火を噴きそうになったり
ある時は「膝枕って興味ない?」と桐乃の柔肌に俺の心臓がばっくんばっくんなったり
ある時は「今日はあたしがご飯たべさせたげる」とあーんを強要されたり    ※これらは全て二人きりの時のことです

どうだ、超恥ずかしいことばかりだろう?
なに? この羨ましいやつめだと? うるさいわ!!
毎回理性の限界にチャレンジさせられる俺の身にもなってみやがれ!!
は? そんなに嫌なら断ればいいじゃんだって? バカ野郎! 桐乃の頼みを断れるか!!
あーそうだよ俺はシスコンだよ! 悪いか!!

―――つい興奮しちまったな。話を戻そう。
まあ、とにかくそういうわけである。
弁明しておくが、あくまで恥ずかしいだけであって嫌なわけではないと言っておく。ここ重要なとこな。

「兄貴?」
「おっとすまん、ちょっとぼーっとしてた」

小首をかしげてこっちを見てくる桐乃。超可愛い。今ならいえる、前までの俺は馬鹿だったと!

「それでお願いなんだケド……」
「おう、言ってみ。俺に出来ることならやってやるよ」

まあ、桐乃も前ほど無茶な要求はしなくなったし、恥ずかしいのさえ我慢できれば問題ないだろ。

――そう俺はタカをくくってたんだよな。この後超弩級の爆弾が落とされるとも知らずに

358 名前:【SS】妹は兄貴が愛しすぎてついちゅっちゅしちゃうの2/4[sage] 投稿日:2011/04/04(月) 22:58:21.24 ID:9cw8dAjSP [5/7]
「あのね」
「おう」
「えっと…」
「ん?」
「…ス……しいの」
「何だって?」
「キ……てほ……の」
「すまん、もっと大きく言ってくれないと聞こえない」
「だ、だから! キスして欲しいの!」

キスね。はいはいキスキス。キスっていえばアレか、こう口と口でちゅっとするあのキスか。
――――マジで?

「い、今ここでか?」
「う、うん」
「何でまたそんないきなり――」
「だって、アンタあの時以来一回もしてくれないし……あたしはいつでもオッケーなのに……」

あの時というのは俺たちが気持ちを通い合わせた時のことだ。
たしかにあの時以来、そういう直接的なことはしたことはない。
だってよ、キスだぞ? 恥ずかしいとかそういう次元じゃないだろ!
なんていうか、ムードとかそういうもんもあると思うんですよ。……はい、ごめんなさい。俺がチキンなだけです。

「む、ぐぐ……」
「あ、い、嫌なら別にいいんだケド! ごめんね、無理なこといっちゃって……」

……あーもう、そんな顔すんじゃねえって。
お前にそんな顔させて俺が黙ってられるわけねえだろうが。

「桐乃」
「兄貴?」

肩を落として部屋へ帰ろうとする桐乃を引き止める。
誤解はといとかないとな。

「すまん桐乃。別に嫌だってワケじゃねえんだ。ただ、ちょっと急だったからさ。俺もびっくりしちまったんだよ」
「ホントに?」
「ホントホント。嘘じゃねえって」
「じゃあ、してくれる?」
「おう」

俺の返事を聞いて、桐乃は俺の座っていたソファの隣に腰を下ろす。
さっきよりも距離が近くなったせいか、桐乃からいい匂いがする。
ついクンカクンカしてしまいそうになるが今は我慢だ京介。

「それじゃ、いくぞ桐乃」
「うん。きて、兄貴……」

桐乃の肩に手をかけて桐乃と相対する。近くで見る桐乃の顔に俺はドキドキしっぱなしだ。
手に力を入れて桐乃を引き寄せていく。近付いてくる桐乃の顔は真っ赤で、まるでりんごみたいだった。
やがてお互いの唇が触れる寸前、お互いにあわせたように目を瞑り、そして――――

ちゅ

触れるだけのキス。
触れたのは本当に一瞬。だけどその感覚に酔ってしまいそうなほど甘い口付け。
そんな余韻に浸っていた俺は、桐乃がしようとしていることにまったく気付いていなかった。


359 名前:【SS】妹は兄貴が愛しすぎてついちゅっちゅしちゃうの3/4[sage] 投稿日:2011/04/04(月) 22:59:46.72 ID:9cw8dAjSP [6/7]
ちゅ

え?

ちゅ~、ちゅ、ちゅっ!

は、あ、え? 何? これどういうこと?


桐乃は俺の頭に腕を回すようにして、俺にキスの雨を降らせていた。


混乱する俺はそれに抗うことができず桐乃のされるがままに唇を奪われていく。
え、ちょっと待って。おい、それ以上は――!

漸く我に返った俺は桐乃の肩をつかんで無理やりはがすことに成功する。
至近距離過ぎて気付かなかったが、桐乃の顔はいつのまにかトロンとふやけ、妙に色っぽい表情をしていた。
ゴクリ、と喉が鳴るのがわかった。

「き、桐乃…っ!」
「兄貴ぃ……もっと、もっとしよ?」

ダメだ桐乃! これ以上はまずいって! ここは心を鬼にして桐乃を引き離さないと――!

「しょうがない奴だな。ほら、こいよ桐乃」

ってなんで俺受け入れちゃってんのーーーーーーー!?!?!?

「兄貴……」

そうして俺と桐乃の唇がもう一度重なろうとした瞬間

ピンポーン「すいませーん、妹便でーす」

ビクゥ!!

何の前触れもなくなったインターフォンと外からかけられる声に俺たちは体をびくつかせた。

あ、危なかった――! アレ以上ことが進んでいたら俺どうなってたかわかんねえぞ!?
桐乃を見てみれば、漸く正気に戻ったのか首まで真っ赤にして固まっている。
と、とりあえず郵便を受け取ってくるか。戻ってくるころには桐乃も落ち着いてるだろ。うん。




360 名前:【SS】妹は兄貴が愛しすぎてついちゅっちゅしちゃうの4/4[sage] 投稿日:2011/04/04(月) 23:00:29.90 ID:9cw8dAjSP [7/7]
郵便を受け取ってリビングに戻ってみると、桐乃は体をちぢこませるようにしてソファに座っていた。
正直、俺も今は桐乃を直視できる自信がない。

「桐乃?」

ピクっと一瞬だけ体を震わせた桐乃は恐る恐るといった様子でこっちを見上げてくる。

「あ、あたし! さっきのはそうじゃなくて! えと、あのね!」
「大丈夫、わかってる。安心しろよ」

焦ったように口早に言い訳を始める桐乃を、頭をなでてやることで落ち着かせる。
そうしてしばらくしていると、漸く桐乃も落ち着いたようだった。

「ご、ごめんね兄貴。なんか、一回やったら歯止めが利かなくなっちゃって……」
「いや、気にしなくていいぞ。俺も、その……嫌ってワケじゃなかったし」

あー顔があちぃ。俺間違いなく顔赤くなってんな。

「ほ、ホント…?」
「おう。だからあんま気にすんな」
「じゃ、じゃあ!」
「あ、でも今日はもう駄目な」
「ええーーー……」

すげえ不満そうな声だな。しかしこれだけは譲れん。主に俺の貞操的な意味で。
だって仕方ねえじゃん。俺アレ以上やってたら我慢できる自身ねえもん!
そんな俺の心中を知ってか知らずか、桐乃は新たな爆弾を投下した。

「じゃあ、明日ならいいよね!?」
「あ、明日ぁ!?」

ま、まさかこいつ……味しめちゃった!?

「うん。てかこれから毎日しよ? てかして欲しいな。ダメ?」

ううううううーーーーー!! こ、こいつ俺がそういう表情に弱いって知っててやってやがるな!? チクショウめ!!
ああーーもう! 好きにしろ! こうなったらとことん付き合ってやるよ!

「……わかった。だから今日はここまでな?」
「うん!」

満円の笑みを浮かべる妹は可愛いが、今はそれが悪魔のように見えてしかたないんだけど!

「じゃあ兄貴明日から、楽しみしてるかんね?」

ニコニコとそう告げる桐乃に、俺はただただ頷くしかできなかった。


俺、いつまで我慢できっかなあ……


END



-------------

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2013年07月20日 09:07