811 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/11(月) 16:30:46.85 ID:86P+mtVS0 [2/3]
>>807逆もまた真ですね


「だからぁ、あんた、もうちょっとしっかり考えなさいよね。
 ホワイトデーだからホワイトチョコ?バカじゃん?」

俺たちが居るのは駅前のデパート。
もう察してるだろうが、桐乃のバレンタインのお礼を、何故か桐乃と買いに来ているところだ。

「つか、そもそもだな?何でおまえがお返しに口出ししてんだよ?」
「仕方ないじゃん。あんた全然センスがないから、酷いもの買ってきそうじゃん。
 今だって、たった300円ぽっちのホワイトチョコ買おうとしてたでしょ!?」
「チッ………わーった、わかったよ!ちょっと待ってろよ。」
「あ、ちょ、ちょっと………」

この前みてーにアクセサリーでも買ってやればいいんだろ!
前は気持ちの問題とか言ってたくせに、面倒なヤツだぜ!

「それにしても、やっぱ高えよなぁ………」

桐乃を置いて手芸店に入った俺の目の前には、高価なアクセサリーがずらりと並んでいる。
つーか、これでも本当は安い方なんだよな………お?
よく見ると店の片隅に、少し地味だが、千円で買える指輪型のミサンガが置いてあった。
まあ、少し地味だが、アクセサリならおっけーだよな?
それに何?イニシャル入りだと?

「待たせたな、桐乃」
「あんた、遅すぎ。こんなに可愛い妹をどんだけ待たせてんのよ」
「その代わり、ちょっと奮発してやったんだから、我慢しろよ」
「で、何を買ってきたのよ?………って………まさか」

ミサンガを差し出した俺を見て、桐乃の顔が真っ赤に変わっていく。

「ちょ、ちょっと待ってて!」
「お、おい!?」

しばらくして、戻ってきた桐乃の手には、何故か俺が買ってきたのと同じものがあった。

「はい、これ、あんたの分」
「お、おう?なんで俺が買った物と同じなんだ?」
「あんたに高いもの買わせちゃった気がするからっ!だから、そのお礼っ!」
「な、何を興奮してんだよ?」
「あと、あんた、明日からそれっ、絶対に左手の薬指につけておくこと!」
「わ、わかった………?」



後でわかった事なんだが、アレってプロミスリングだったんだな………
あやせや麻奈実、黒猫や沙織なんかにも散々からかわれ、酷い目にあったものさ!

ただ………あのミサンガのおかげで
あれからずっと、俺の隣にはいつでも桐乃がいてくれるのさ!


End.



-------------

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年04月13日 01:01