563 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/25(月) 14:31:21.25 ID:M21q6u8y0 [1/6]
SS『桐乃ちょれー』



くひひ………みちまったもんな~、桐乃が彼氏とデートしてるところ~
もう、桐乃、家に帰ってるころかな~。
ぜって~からかってやるぅ~、電話電話っと!

「もしもし、加奈子?」

ぉ、ちゃんと出たし

「桐乃ぉ~、加奈子さぁ~、今日いいもの見ちゃったんだよねぇ~」
「へえ?なになに?教えてよ!」
「加奈子ってばぁ、今日さぁ、実はさぁ、くららちゃんの代わりにぃ
 メルルのイベントで、声当ててたんだよねぇ~」
「な、なんの、こ、ことっ、か、かな!?」

くひひ………桐乃のやつ、あせってんのまるわかりじゃん?
(ザァーーーーー)
ん?水の音?雨降ってないよなァ?………ま、いっか。

「そこでよぉ?なんかわかんねーけど、金髪の女がよぉ?
 地味目の男と一緒にはしゃいでるじゃん~~~?」
「知らないっ!あたし、兄貴となんかイベントに行ってないもんっ!」

って、アレ、兄貴かよ。
兄貴じゃ全然つまんねー………あ、兄貴とあんなことしてたんかよ!?

「でよぉ、あたしが必死に仕事してる横でよぉ?ふたりでキスしてたりよぉ~?」
「キスなんてしてないっ!あ、あれは、唇が触れただけっ!」
「みとめた~、キスしてること認めちゃったぁ~」
「ぐ………ご、誤解だからっ、か、加奈子がそう思っただけで、
 べ、べつに兄貴となんかあるわけじゃないしっ!」

往生際がわりぃな~
そんなに往生際がわりぃと、加奈子の口のチャックも軽くなっちゃうぜぇ?

「加奈子ぉ、はじめから見てたからよぉ、桐乃が兄貴の手をとって、握ってみたりよぉ?
 兄貴の顔を無理矢理自分のほうに向かせてちゅーするところも見てるかんな~」
「う、嘘っ!」
「しかも、1分以上だぜぇ?」
「だってあいつが舌入れてきてっ!………あっ!」
「デ、ディープキスまでする仲かよぉ」

ちょ、ちょっと予想外じゃねーか!?
桐乃、意外と大胆じゃねーかよ!?

「た、単なるあいさつのキスだって!」
「あいさつで普通、舌は入れねーだろぉ?」
「う、うちでは普通なのっ!」

ムキになっちゃって、おもしれー!
これから、兄貴のネタでさんざんいじってやろ~

(ガチャッ―――桐乃ー、待たせたな)
(あ、兄貴っ、ちょっと黙って!)
ん~?

「か、加奈子、な、なにもっ、聞こえなかったよね!?」
「んにゃ?桐乃の兄貴の声が聞こえたっちゅーの」
「ち、違うんだからっ!兄貴とホテルに居るのは偶然だからっ!」
「ホ、ホテルぅ!?」
「うぅっ………で、電波が悪くなったから切るねっ!」
「ちょ、ちょい!?」

ガチャッ―――ツー…ツー………

おーい………ま、マジかよ!?
あの恋人の一人すらつくらねー桐乃が、ほ、ホテルかよ!?
やっべ、マジやっべ!?

………くひひ
でも、このネタ使えば、桐乃のやつ、加奈子の言う事なんでも聞いてくれそーじゃん?
桐乃ってば、読モで金持ってるし~
毎週スイーツおごってもらうくれー、大したことねーよな!
桐乃ってば、マジちょれー♪

「加奈子?」
「うわっと!?なんだ、あやせじゃん………つーか、なんで加奈子の部屋にいんだよ?」
「………………………」
「!”?”」





―――翌日―――

あたしは、いつに無く憂鬱な気分で、通学路を歩く。
昨日の電話が原因だ。まさか、加奈子にバレちゃうなんて………
今からクラス中で、さんざんからかわれる事が………
ううん、それだけで済めばいいんだけど………

そんな沈みきった気持ちでいると、ちょうど加奈子と鉢合わせた。

「か、加奈子………おはよう………」
「オハヨウゴザイマス、キリノ、キョウモイイテンキデスネ」
「………加奈子?どうしたの?」
「ドウモシナイデスヨ?ワタシ、キョウハ、スゴクキブンガイインデス」
「え、えーと………その、加奈子?昨日の電話………覚えてる?」
「キノウ?イイエ?ワタシハデンワヲシテナイデスヨ?」
「えっ?えっ!?」

加奈子、どうしちゃったんだろう、
言葉遣いも変だし、記憶も無くしちゃってるし
それに………なんか、目が死んでるよ?
つか、これをレイプ目って言うのかな?

「おはよー桐乃っ!」
「あっ、あやせ、おはよう」

今日のあやせは、何かすごい生き生きしてるなー
何か良い事でもあったのかな?
そうだ、加奈子の事何か知ってるかな?

「あやせ、今日、加奈子変じゃない?」
「ううん。今日の加奈子は、普通だよ?」
「で、でも、目が死んでるし、口調もおかしいし………」
「大丈夫だよ、加奈子は今までがおかしかっただけで、
 やっと真人間に戻れるところだから!」

なんでそんなに自信満々………
ま、まさか………

「桐乃、安心して。
 わたし、お兄さんのこと、まだ認めたくない気持ちもあるけど、
 でも、桐乃の邪魔をする人からは、わたしがちゃんと守ってあげるね!」



End.



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最終更新:2011年06月04日 10:47