583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/11(水) 17:53:38.11 ID:xTmCgiPZ0

SS『プール?』※微エロ?


「き、京介………」
「な!?…あ、改まって何だよ?」

あれ以来、桐乃は俺のことを『京介』と呼ぶ事が増えた。
なんかすっげー仲の良い兄妹みたいで、こそばゆいような
何故か安心できるような気分がするようになってきた。

「京介、さ、黒猫とプールいったりしてたじゃん?」
「ああ、そんなこともあったな」

まあ、言うほどの何かがあったわけじゃないがな。

「それじゃ、あたしのこともプールに連れてきなさいよ」
「プールか………だけどもう9月じゃねーか?」

あれ?以前の俺だったら、『なんでお前を連れてかなきゃなんねーんだよ』
とか言ってなかったっけか?

「温水プールとかならいいじゃん?」
「あんま清潔じゃねーし、ばあちゃんとかも多いしなー」
「アクアプラザは?」
「狭くって遊べねーだろ?」

桐乃は執拗に、色々な場所を提示してくる。
だけどなぁ………

「何よ、そんなにあたしとは行きたくないワケ?」
「そうじゃねえ!おまえスタイルもいいし、プールみてーな人の多いところじゃ
 変なヤツに目つけられねーか心配なんだよ!」
「なっ!………………シスコン………」
「わりーかよ!」

もう、俺が重度のシスコンだってバレちまったもんな!
だけどよ?わかってくれよ。俺は本当におまえの事が大事なんだよ。

「京介がそう言うなら諦める。」
「そ、そうか」

とりあえず諦めてくれたのか、そう思った瞬間にまた爆弾が飛び出した。

「そのかわり、あたしのお願い聞いてよね」
「お、お願いっ………?」
「そう、お願い」

ま、まあ仕方ねーよな?
桐乃のお願いを一つ断ったみたいなものだから、一つくらい聞いてやらなきゃならないよな。

「わかったぜ。何でも聞いてやるよ」
「マジッ!?」
「おう、マジだ」
「それじゃ、京介………温水プールの代わりに、今日、久しぶりにお風呂一緒はいろ?」
「勿論だ!………ってえぇえぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

な、何を言い出しやがるこいつは!?

「なに変な声出してんのよ」
「おまっ、ふ、風呂って!?裸だろっ!?」
「キ、キモッ!な、何変な事考えてんの!?」
「いやっ、男と女で風呂に入るってまずいだろ!?」
「普通に家族でお風呂に入るだけじゃん………」
「そ、そうかもしれないけどよ」

あー、もうっ、そんな寂しそうな顔すんなよ
言っただろ?俺はおまえの悲しそうな顔を見るのが一番嫌だって

「よしっ、それじゃ一緒に入るか」
「う、うん!」





実際に脱衣所までたどり着くと、さすがに恥ずかしいのか、
桐乃が先に風呂に入り、俺が後から入る事になった。

脱衣所の外で待ってる間も、シュルシュルと衣擦れの音が
俺の視床下部を直撃しまくったわけで、落ち着くまで結構な時間がかかってしまった。
どこが落ち着くまでかって?言わせんな恥ずかしい///

風呂場に入ると、既に湯船に使っている桐乃が居た。

「とりあえず、体洗うからな?」
「さっさとしなさいよね。」
「へいへい」

つか、なんつー羞恥プレイだよ!?妹に体洗う所見られるとかっ!?

「見んなよ」
「べっ、べつに見てないしっ!」

俺は急いで体を洗うと、俺のリーサルウェポンが見えないように、体にタオルを巻きつける。

「それじゃ、入るぞ?」
「うん………」

家の風呂はそんなに大きいわけじゃなく
お互い向き合って入ると、どうしても色んな場所が触れてしまう。

「んっ………」

触れてしまった桐乃の体は、火傷しそうな熱さで………
そして、その熱に触れてしまった俺の体も、火傷しそうに火照って………

だけど、桐乃は別に怒るでもなく………
むしろ可愛らしく頬を赤く染め、恥ずかしそうにしている。

………も、もしかして、胸とか触っても怒られねーかな?

「あんた、顔が超ニヤけてんですけど」
「ななな何を!?」
「変態………」

さすがにちょっと怒らせちまったか………
まだまだ桐乃と良い関係になるには遠い道がありそうだな。

それでも、桐乃は湯船から出て行こうとせず、俺に見られるがままになっている。

「………………………………」
「………………………………」

何となく気まずく、お互い一言も発する事が出来ない中、
俺の意識は桐乃の体に向いていってしまう。

バスタオルで隠しているが、中学生とは思えないくらい良く発育した胸。
この胸を揉みしだいたら、すっげー気持ちいいんだろうなぁ………
つか、この前買ったエロ本みたいに、胸で………最後は顔○で………
それに、よくくびれたウエストに、やわらかそうなお尻。
抱き上げたら折れちまいそうな感じで愛おしいな………

ま、待てっ、落ち着けっ、俺のリヴァイアサンっ!

「京介」
「な、なんだよ」

バ、バレたっ!?

「あたしと一緒にお風呂に入って………どう?」

………バレちゃいなかった………か?
それにしたって、どういう意味だ?
いや、今の気持ちを正直に言うだけだよな。

「何か、懐かしかった」
「あたしも………子供の頃、き…兄貴と一緒に入った事、思い出してた」

そうだな、あの頃は毎日二人でお風呂に入ってたもんな。
二人で遊んで、泥だらけになって帰ってきて。親父やお袋に怒られて。
二人一緒に風呂場に放り込まれて………

「でも、それだけじゃないぜ」
「うん、あたしも、そう」
「おまえの体、あの頃と違って、凄く魅力的だ」
「………キモ」
「本当の事を言うと、さっき、お前の体で、エロイ妄想してた」
「キモッ!………………シスコン、変態………」

そうだよな、妹の体をエッチな目で見るなんて、本当のシスコンだな………
赤城の野郎も瀬菜でこんな妄想してやがるのか?

「あたしも………京介に、エッチな事されるの、想像した………」
「そうか………」

こいつも酷いブラコンだったな………
この間まで、全然気がつかなかったけどよ………

「………………………………」
「………………………………」

再び二人とも、言葉が出せなくなる。
さっきより、空気が緊張している。これ以上喋る事自体が禁止されたような………
でも、意識しちまうんだよ。気になっちまうんだよ。
こんな特別な状況じゃなくったって。
家でソファーに寝っころがってる桐乃を見ても、ベッドですやすやと眠ってる桐乃を見ても、
友達と楽しそうに喋っている桐乃を見ても、俺に笑いかけてくれる桐乃を見てもっ!

「あのさ、京介」
「すまん!俺はもう上がる!」

俺は、桐乃の返事も聞かず、湯船から飛び出した。
拍子にタオルが落ち、桐乃に見られてしまったかもしれないが、
そんな事は気にしていられなかった。





部屋に帰り着き、ふと、思う。
俺は、シスコン………なんだよな?桐乃も、ブラコン………なんだよな?

お互いを好きで、お互いを性的な目で見てしまっている。

こんな関係………何て言うんだっけか………………………



End.



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最終更新:2011年05月14日 17:30