677 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/27(金) 06:49:58.72 ID:NjIwrMcD0
【SS】とある兄妹のフィギュア事情

「……何かあたしのフィギュア、スカートが緩くなってるんですけど」
「はぁ? んな訳ないだろ」
「……あんたさぁ、スカート外す時は慎重にやりなよ。塗装剥げてるじゃん」
「えええええマジで!? うっわ最悪、剥げた部分塗らねーと、いやいっそ買いなおして――」
「……」
「……あ」
「……」
「ち、違うぞ桐乃。俺はあくまでも不良品じゃないか確かめただけで、べ、別にお前のパンツ見て2828してたわけじゃ……」
「……キモ」
「ぐ……! う、うっせーな、別にいいだろパンツぐらい! 兄妹なんだし! 大体スカート短いんだよ、見るに決まってんだろ!」
「何開き直ってんの!? この変態! 変態シスコン馬鹿兄貴!」
「うっせーうっせー! 見られたくないならちゃんと隠しとけ! 普段から無用心なんだよお前は!」
「はぁ!? 何逆切れしてんの!?」
「やたら肌見せやがって痴女かっつーの! ファッションだか何だか知んねーけど、よその男共に見られるだろうが! そういうのイライラすんだよ!」
「あ、あんた、何言ってんの?」
「だから、男に色気振りまいてんじゃねーって話だよ! 一々腹立てるこっちの身にもなって――」
「……」
「……あ」
「……」
「……い、いや違うぞ、桐乃。今のは兄としての一般論であってだな。別に俺は嫉妬とかしてるわけじゃ……」
「……へぇ? あんた、嫉妬してたんだ?」
「う……!」
「妹の服の露出度気にして一人で悶々としてたとか……信じらんない。どんだけシスコンなわけ? キモいキモい超キモーい!」
「うぐ……!(このアマ……! 可愛くねぇ……!)」
「…………ねぇ」
「…………んだよ」
「そんなに見たい? あたしの――パンツ」
「……は?」
「兄貴がどうしても、って言うなら……いいよ」
「……は、はぁ!? お、お前何言ってんの!?」
「…………京介」
「なっ、ちょっ、待て、近づくな! そんないきなりは、心の準備が、うわっ、おい、スカートめくんじゃねぇ!」
「……大好き」
「……!!(あ、甘ったるい匂いが……か、体動かねぇ! や、やばい、もう――)」
「――なぁんてするわけ無いでしょ。馬鹿京介」
「な……!? ……お、お、お前――まま、またしても……!」
「キャハハハ! い、今アンタ、マジで期待してたでしょ! 前も騙されたくせに、バーカバーカ!」
「ぐぅぅぅ……!(ありえねー! こいつ……くそぉぉぉぉ……!)」
「はー……おっかしー。マジキモい。あんたってホント、どうしようもないシスコンだね」
「……うっせー」
「はいはい、拗ねないの。しょーがないから、フィギュアのスカート外すくらいは許してあげる」
「……マジで?」
「ただし! 変な事には使わないでよ! さすがにそれは引くから」
「変な事って……例えば?」
「た、例えば!?」
「いや、覗く以外、他にどうしろと……パンツ触っていいの?」
「ばっ、違っ! そ、そうじゃなくて、いや、それもだけど、他にもあるでしょ、変態行為は!」
「? だから例えばどんなだよ」
「た、例えばって……その……ほ、ほら、あの……」
「?」
「……う」
「桐乃?」
「…………う、うっさい馬鹿! 死ね変態! シスコン!」
「いてっ、いてっ、ちょ、殴んなよ!」

後日。
「あれー、桐乃。なんかスカート丈長くなってね?」
「う、うん。ちょっとね」



-------------

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年05月29日 23:08