645 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/06/03(金) 00:38:36.13 ID:brNQ0egK0
【SS】「俺妹ラジオ」プロローグ風(ゲスト:高坂京介)
チャーンチャーンチャンチャンチャッチャ
桐乃 「ラジオを聞いているみなさん~こんにちは。高坂桐乃ですっ。
えっと、今日は黒にゃんお休みです。なんでも、下の妹ちゃんが熱出しちゃったんだって。
心配だからちょっと電話してみるね。」
トゥルルルルルルルル……ピッ
黒猫 『…もしもし。何の用かしら?今日はお休みすると言っておいた筈だけれど……。』
桐乃 「うん、珠希ちゃんが心配でさ、具合どうかなって思って。」
黒猫 『今、ちょうど眠ったところよ。
咳も落ち着いてきたし心配いらないわ。』
桐乃 「ほんと?よかったね~。収録終わったら、お見舞いに行くね。」
黒猫 『ありがたいけれど、遠慮しておくわ。あなたに風邪がうつったら困るし……。
妹の風邪が治ったらまた先輩と遊びに来て頂戴。日向も珠希も喜ぶと思うわ。』
桐乃 「うん。わかった。じゃ珠希ちゃんお大事にね。」
黒猫 『あ、ありがとう……。今日はよろしくお願いするわね。』
桐乃 「はいはい。任せておいてよね。じゃあね~。」ピッ
桐乃 「とゆーワケで今日はあたし一人で進行するから、よろしくねっ!」
京介 「おいコラちょっと待て!俺のこと忘れてんじゃねーよ!」
桐乃 「なんだ、あんたいたんだ。」
京介 「『いたんだ。』じゃねえ!おまえがいきなり呼び出したんじゃねーか!」
桐乃 「そだっけ?ま、いーや。とりあえず時間ないから早く自己紹介して。」
京介 「お…おう……。ど、ども。こ、高坂京介です……。」
桐乃 「なにドモっちゃって。緊張でもしてんの?そんなんでプロローグトークが務まるとでも思ってるワケ?」
京介 「…そもそも俺はなんで呼ばれたか聞いていないんだが……。」
桐乃 「しょうがないな~。頭の弱いあんたにもわかるように説明してあげる。
今日は『俺の妹がラジオでもこんなに可愛いわけがない。』の収録なのね。
で、このラジオはあたしと黒猫の声優さんの竹達彩奈さんと花澤香菜さんがトークするって番組なんだけど、
そのプロローグの三分間をあたしと黒いのが任されてるんだ~。
でも、今日黒いのお休みだから暇そうなあんたを呼んだってワケ。 たかが三分間って言っても、
おもしろトークで場を盛り上げて本編に繋ぐ責任重大な仕事なんだから、しっかりやってよね。」
京介 「お…ぉぅ……。おもしろトークか……。俺…自信ねーよ……。」
桐乃 「そんなことだろうと思って、今日はあた…リスナーさんが考えたお題にあたし達が答えるって形式にしたから。
それならできるっしょ?」
京介 「まぁ…頑張ってみるわ……。」
桐乃 「じゃあ早速お便りを読んでいくね。ラジオネーム、“とあるスレ住人”さんから。
『きりりんさん、京介さん、しすこんちわ~。』
しすこんちわ~。」
京介 「…………。」
桐乃 「『いつも京介さんのシスコンぶりを楽しく拝見させて頂いてます。』」
京介 「…………。」
桐乃 「『そこでお願いがあります。お二人が結婚して夫婦になってもらえないでしょうか?』」
京介 「ならねーよ!!大体なんだよいきなり人のことシスコン呼ばわりしやがって!!」
桐乃 「ちょっと、まだ続きあるんだから静かにして。」
京介 「ぐっ……。んで、続きは……?」
桐乃 「『“ごっこ”でも構いません。お二人が夫婦だったらどんなやり取りをするのか見てみたいです。』だって。」
京介 「しねーよ!!なんで妹と夫婦ごっこしなきゃなんねーんだよ!!」
桐乃 「……はぁ……。あんた、あたし達がなんでここに存在できてるか知らないワケ!?
リスナーさん達がいて、アニメ見てくれてる人達がいて、原作読んでくれてる人達が、
アニメのBlu-ray買ってくれたり、原作の単行本を買ってくれたりしてくれるからこそじゃん!
アニメ2期やるかどうかもその人達に掛かってるんだよ?
リクエストに応えるのがあたし達の義務だと思うんですケド!」
京介 「うっ……。一理ある……のか?」
桐乃 「あるある!シチュエーションは考えてくれてるみたい。
『台詞はアドリブでお願いします』だって。とりあえずやってみよっか。」
京介 「…わかったよ…。やりゃーいいんだろ。」
桐乃 「じゃあ最初のシチュいくね。えっと…『起床』だってさ。」
京介 「は?それだけか?」
桐乃 「…みたい。とりあえず寝てるとこからだね。あんたそこで横になって寝たふりして。あたしも並んで寝るから。」
京介 「寝ねーよ!妹と並んで寝るとかありえねーだろ!
つーか今日いきなり呼ばれた俺がここに来るってなんでこいつが知ってんだよ!?」
桐乃 「えっ……あ…、そ、それは……、最近あやせとか沙織とか地味子がゲストで呼ばれてたから、
あんたもそのうち呼ばれるかもって予想してたんじゃない?
てゆーかあんた一々うっさいての!ここではあたしが先輩なんだから黙って言うこと聞いてればいいの!」
京介 「…へいへい。寝りゃーいいんだろ。……これでいいか?」
桐乃 「ちゃんと目閉じてよね……。じゃ……始めるから……。」
ちゅっ
京介 「な、な、な、なにすんだおまえ!!!!」
桐乃 「おはようのキスじゃん?」
京介 「お、お、お、おはようの……キス……って!兄妹で…き、キスとか普通しねーだろ!!!!」
桐乃 「だ~か~ら!あたし達は今、夫婦って設定なの!
それにアメリカじゃ友達とか兄妹でキスの挨拶なんて当たり前だったっての!
とにかく時間ないんだからサクサクいくよ!」
京介 「……ああ。」
桐乃 「じゃ続きから。『おはよ♪』」
京介 「『……お、おはよう……。』」
桐乃 「『ほら起きて。』」
京介 「『お、おう……。』」
桐乃 「『今日もいい天気みたい。カーテン開けるね。』」
京介 「『お、おう……。』」
桐乃 「『ん~眩しっ!やっぱりいい天気♪』」
京介 「『お、おう……。』」
桐乃 「……あんたさっきから『おう』しか言ってないじゃん!カーテン開けて眩しいってあたしが言ってんだから
『太陽よりおまえの方が眩しいよ。』とか言えないワケ!?」
京介 「あ、ああ……。じゃあ……『タイヨウヨリオマエノホウガマブシイヨ』」
桐乃 「はぁ!?全然気持ちが入ってないじゃん!!もっと真面目にやりなさいよね!!」
京介 「んなこと言ったってできるかよ!妹と『夫婦ごっこ』なんて。子供じゃあるまいし。」
桐乃 「あたしだって、あ…あんたと『夫婦ごっこ』なんて死ぬほどヤだけど、
やるからには中途半端はイヤなの!それがあたしのポリシーなんだから!」
京介 「わ、わかったよ……。」
桐乃 「じゃあ次。『京介出勤』だって。」
京介 「……あいよ。『じゃあ行ってくるから。』」
桐乃 「『あ、京介ネクタイ曲がってる。もう~しょうがないな~。』」
京介 「…………。」
桐乃 「『ん……、これでよし!じゃ、いってらっしゃい!』」
京介 「『……行ってきます。』」
桐乃 「『気をつけてね~。あ!京介ーーー!忘れ物ーーー!』」
京介 「『ん?なんだ?』」
ちゅっ
桐乃 「『いってらっしゃいのキス忘れてた♪』」
京介 「ま、ま、ま、また、おまえは!!」
桐乃 「だから流れ止めんなって言ってんの!あたしだって死ぬほどイヤなの我慢してるんだから、
いい加減あんたも腹くくりなさいよね!」
京介 「ぐぬぬ……。後悔しても知らねーからな……。」
桐乃 「じゃ次。『京介帰宅』ね。」
京介 「『たっだいま~。』」
桐乃 「『おかえりなさ~い。お仕事お疲れ様♪ご飯もできてるケド、お風呂も沸いてるよ。
ご飯にする?お風呂にする?それとも……あたし?』」
京介 「うぐぅ……。定番だけど…実際言われるとクルものがあるな……。
『ん~、お風呂でおまえっていうのはアリか……?』」
桐乃 「ぐぬぬ……。その選択肢はなかった……。あんたもなかなかやるじゃん。流石はエロゲーマーの鑑。」
京介 「おまえこそ、俺のエロゲ師匠なだけのことはあるな。」
桐乃 「じゃ次いくよ。『夕食』だって。」
京介 「了解。」
桐乃 「『冗談は置いといて、先にご飯にしよっ。今日は京介の大好きなカレーだよ!』」
京介 「『俺、カレー好きだけど、大好きってほどでもないんだけどな。』」
桐乃 「『え……そうなの?』」
京介 「『俺の大好きな食べ物は“桐乃が作ったカレー”だよ。』」
桐乃 「『……ば…ばか……。』」
京介 「『お、いい匂いするな!超腹へったよ俺。』」
桐乃 「『う、うん。すぐ支度するね!』」
京介 「『俺も手伝うよ。』」
桐乃 「『いいの!京介はお仕事で疲れてるんだから。ほら、とりあえず着替えてきなよ。』」
京介 「『あいよ。ありがとな。』」
桐乃・京介「「『『いただきま~す。』』」」
桐乃 「『……どう?』」
京介 「『すっ…………げー美味い!!』」
桐乃 「『ほんと?』」
京介 「『本当だって。おまえも食ってみろよ。ほら、あーんして。』」
桐乃 「な、な、な、何やらせんのよ!」
京介 「中途半端はイヤなんだろ?早くあーんしろって。」
桐乃 「わ、わかったわよ……。『あーん。』」
京介 「『な?美味いだろ?』」
桐乃 「『う…うん…美味しい……。ま、美味しくて当然でしょ。だって今日のカレーは、
5時間ずーーーーーーーーっと京介のこと考えながら煮込んだ愛情たっぷりのカレーなんだから♪』」
京介 「『そっか……。俺は桐乃と結婚できて凄い幸せ者だよな!』」
桐乃 「『…………あ…ありがと……。』
……じゃ次。あ、次で最後みたい。……『夜の営み』……だって……。」
京介 「……つ、ついに来たか……。ええい!今更後に引けっか!いくぞ!」
桐乃 「うん……。じゃ……いくね……。
『あ、あのさ……知ってると思うケド……は、初めてだから……ちゃんと優しくしてよね……。』」
ブチっ
京介 「き、桐乃ぉぉぉおおお!!!!」
ぎゅうううぅぅぅうううっ
桐乃 「ふぇ?えっ?えっ!?
『い…痛いよ京介…………。ちゃんと……優しくしてって……言ったじゃん…………。』」
あやせ「……何をしているんですか?お兄さん?」
桐乃・京介「「えっ?」」
あやせ「桐乃にいかがわしい事をしたら、ブチ殺しますよって言っておいたはずですけど……。」
京介 「あ、あやせ!?これには深ーい訳があってだな……。」
あやせ「じゃあ桐乃に聞くね……。今、お兄さんと何をしていたの?」
桐乃 「へ?えっ?今?あ、兄貴と……え、エッチしようとしてたところで……。」
京介 「ば、バカヤロウ!!変な言い方すんじゃねえ!!!!
ご、誤解だっ!!あやせ!!
あやせ「問答無用!!死ねェェェェエエエエ!!!!」
ドカッ!!バキャ!!グチャ!!
京介 「ぐああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁ…………。」
桐乃 「あ!兄貴!!」
あやせ「桐乃!大丈夫!?」
桐乃 「……あやせ?どうしてここに……?」
あやせ「そんなことはどうでもいいの。それより大丈夫?桐乃?」
桐乃 「う、うん……。大丈夫……。」
あやせ「よかった……。やっぱりお兄さんは変態だったんだね。
いつかまた桐乃にいかがわしい事をするんじゃないかと心配してたんだ……。」
桐乃 「そ、それなんだけど、今の誤解なんだ……。今日ラジオの収録を兄貴とやることになって……
このハガキのリクエストに応えてただけなの。」
あやせ「……桐乃……。そのハガキ見せて。」
桐乃 「だ、ダメ!」
あやせ「き、り、の?」
桐乃 「は、はい!」
あやせ「…………また……あそこの住人は……。ブチ殺されたいみたいですね……。」
桐乃 「あの……あやせ?……もう収録時間、かなり過ぎちゃってて……。」
あやせ「そうだね。一旦しめようか。
それでは皆さんごきげんよう。
…さ…よ…う…な…ら…。」
~終~
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最終更新:2011年06月03日 14:37