279 名前:勘違い【SS】[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 00:48:16.88 ID:F9twit5kO
桐乃と喧嘩をしてしまった。ささいな行き違いの筈だったんだが、謝るタイミングをうまく作れずに今日まできてしまった。
そんな時、あやせが家にやってきた。
「桐乃なら居ないぞ」
「分かってます。ところでお兄さん、桐乃と喧嘩してるようですね」
「兄妹の間にはいろいろあるんだよ」
「そうですか、いずれにせよ早く仲直りして貰わないと、私も桐乃の沈んだ顔を見るのは辛いですから。
そうそう、これはお土産のお菓子です。桐乃と食べて仲直りのきっかけにしてください。
早く仲直りしないとブチ殺しますよ♪ではごきげんよう」
そう言うとあやせは包みを置いて帰って行った。

※※※
真夜中になった。
「桐乃、入るぞ…って…」
そこにはTシャツ一枚にショートパンツというセクシーな
いや何でもない、その何だ、随分と軽装な桐乃がいたわけだ。
「すまない、俺が悪かった。だから、頼むから許してくれよ」
「アンタのそのセリフは聞き飽きたから」
「このとおりだ。な、お菓子もあるから、機嫌直してくれよ。一緒に食べようぜ」
そう言って俺はあやせに貰った包みを開ける。
「モノでご機嫌とろうとか……って、何、これ?」
「何これって、見たまんまだろ。『夜のお菓子 うなぎパイ』」
あれ?……夜のお菓子?……
「あ、アンタどういうつもりなのよ! 妹相手に、よ、夜のお菓子とか……」
「違う、誤解だ誤解」
「ハァ?何が誤解なのよ、夜のお菓子食べて、その、変なところに元気つけちゃって
お菓子食べながら妹をお菓子ちゃおうとか思ってたんでしょ、この変態シスコン!!」
「だから、そんなわけないだろ」
「うっさい黙れ、何を言おうとそのリヴァイアサンの膨らみが何よりの証拠なんだからね!!」
その、なんだ、確かに妹様がおっしゃる通りの状態だったんだな、これが……

※※※
「信じられない、この鬼畜!!」
「ちげーよ。でもな、確かに今のお前の姿はエロ可愛いんだよ。それは否定しねえ!!」
「兄貴……」
「ああそうだ。桐乃のエロ可愛い姿が目に焼き付いて、思わずリヴァイアサンが反応しちまったよ。
でもな、だからって妹を無理やりお菓子ちゃおうとか、そんな事思うはずないだろ。
俺は桐乃が大好きだ。愛してるし、正直愛しちゃいたいんだよ!
でも桐乃が望まない形で無理やり関係結ぶとか、そんなのは駄目だって分かってるんだよ!!」
「京介……」

何かいろいろ凄いこと言っちまってたよな、俺。
「悪い、つい熱くなっちまった。頭冷やして寝るわ。騒がせて悪かったな桐乃、じゃあお休み」
そう言って俺は部屋を立ち去ろうとしたが、
「…京介の部屋じゃ頭冷やそうにも暑いでしょ。ここで冷やしていきなさいよ。
エアコンもあるんだし。それに、せっかくお菓子あるんだから食べようよ。夜のお菓子を……」

ガーリックの効いた夜のお菓子のせいか分からないが、その後いろいろあった挙げ句に、
エアコンが効いてるのかが分からないくらいに大変熱い夜を俺たちは共にした。ほんと、桐乃のエロ可愛い声や仕草が焼き付いて離れない

んだなこれが。
「あたし、これで京介のお嫁さんだね。だからこれからいつでも、嫁にエッチなことしていいんだよ…」
だってさ、もうたまんねえ!!

※※※
「桐乃はすっかり機嫌を取り戻しました。どうやら仲直り、うまくいったようですね」
「ああ、これもあやせがくれたお菓子のおかげかな」
「うなぎパイですね。みんなが家に揃った家族団らんのひとときに美味しく頂く夜のお菓子ですから」
「えっ、『夜のお菓子』って、そういう意味だったの?」
「そうですよ。他に何の意味があるんですか?」
「いや、ないよな。とにかくサンキュー。このお返しは必ず」
「まあ、期待しないで待ってます。それでは」
あやせを見送って、俺は可愛い嫁の待つ部屋に戻った。




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最終更新:2011年07月02日 03:21