484 名前:【SS】都市伝説を追って 1/2[sage] 投稿日:2011/07/09(土) 21:06:33.95 ID:UXDYbfEa0 [9/10]
京介「桐乃が怖がってたあの話をちょっと調べてみたんだけどよ、この辺りって妙な都市伝説が多いんだな」
桐乃「都市伝説?どんなの?」
京介「こんな感じだな」
・少女を生き埋めにする黒髪の美少女
・真夏でもゴスロリ服を着ている幽霊少女
・真夜中に響き渡る「うへぇ~」の叫び声
・恐怖!土下座男
・見ると幸福になれる2828兄妹
・身長2Mの巨大侍亡女
・夜な夜な防犯ブザーが鳴り響く公園
桐乃「この辺りって魔境だったんだ・・・」
京介「まぁ大げさに書いてるんだろうけどよ。
   大体なんだよこの『恐怖!土下座男 』って・・・
   どこが恐怖なんだ?」
桐乃「プライドの無さとかじゃない?
   この『少女を生き埋めにする黒髪の美少女 』があの話なんだ。
   目撃談も多いし、本当の話なのかな・・・?」ブルブル
京介「・・・桐乃。安心しろ。
   俺がそばにいるからな・・・」キュッ
桐乃「・・・うん。
   ・・・そばにいてくれるのはいいんだけど、どさくさにまぎれて手を握るな」
京介(とは言いつつも払わないんだな)
桐乃「ねぇ、この『見ると幸福になれる2828兄妹』だけ毛色が違うんだけど」
京介「えっと・・・この辺りで有名なバカップル兄妹らしいな。
   そいつらが仲良くしているのを見ると幸せな気分に慣れるらしい」
桐乃「ふ~ん。
   ・・・・・・ねぇ、これからそいつらを探しに行かない?」
京介「そいつは面白そうだな。
   どうやら見ればすぐ分かるらしいし、話とかも聞いてみてぇな」
  (どうやれば都市伝説になれるくらい妹と仲良くできるんだ?
   是非とも話が聞きたいぜ)
桐乃(どうやれば兄貴とラブラブになれるのか聞きたいな)


京介「そうそう見つかるもんじゃねえな」
桐乃「そうだね」
あやせ「あ、桐乃、お兄さん!何をしてるんですか?」
加奈子「ちーっす」
桐乃「あやせに加奈子じゃない。
   あたしたちは散歩してるだけだけど・・・あやせたちは?」
あやせ「・・・二人で散歩?
    私はね、加奈子のレッスンに付き合ってあげてるの」
加奈子「メルルのオープニングの曲が変わるんだけどよ、その振り付けとかの練習してるんだ。
    あやせはお目付け役ってーの?加奈子が逃げないか見張ってんだよね。
    そんなことしねーでも、加奈子は逃げねえっつーの」
あやせ「加奈子の事は信用してるけど、事務所から頼まれてるの」
加奈子「なぁ桐乃ぉ、暇なら加奈子のレッスン見に来ねぇ?」
桐乃「いいの!?
   ・・・やっぱりいいや。これからちょっと用事があるし」
加奈子「ふ~ん。
    ひひ。もしかしてこれからお兄さんとデートかヨ?」
京桐「「へ?ち、違うぞ(から)!」」
加奈子「やっぱり、そーなんだー。
    ひひひ。誘って悪かったなぁ」
京桐「「///」」
あやせ「・・・加奈子、レッスン終わったら、私が個人レッスンしてあげるね」
加奈子「?まぁいいけどヨ。
    じゃあな桐乃ぉ、興味ないかもしんねぇけどよぉ、もし暇なら今度のイベント見に来てくれよな!」
桐乃「絶対に見に行くからね!」

485 名前:【SS】都市伝説を追って 2/2[sage] 投稿日:2011/07/09(土) 21:07:59.74 ID:UXDYbfEa0 [10/10]
京介「・・・・・・行かなくて良かったのか?
   もしかするとブリジットもいたかも知れないぜ?」
桐乃「いいの。
   ・・・今日はあんたと一緒にいるって決めてるから」
京介「・・・そうか。
   ありがとな」
桐乃「ん。
   ・・・・・・」キュッ
京介「ちょっ!桐乃!どうして腕なんか組んでくるんだ!?」
桐乃「よくわかんないけど、あやせを見たらあの話のことを思い出しちゃったの!」
京介(確かに分からなくもねえけどよ、さすがにあやせでも加奈子は埋めねえだろう。
   ・・・たぶん。
   けど、まぁいいか)
  「じゃあよ、次はどこに行く?」
桐乃「そうだね・・・・・・
   都市伝説の二人ってカップルなんでしょ?
   カップルが行くようなところに行ってみるのはどう?」
京介「俺とおまえでか?」
桐乃「・・・いや?」
京介「イヤじゃねえよ。
   むしろ望むところだぜ!」
桐乃「ふふ。
   あたしとデートスポットに行きたいなんて、京介ってホント、シスコンだよね!」

こうして俺たちは腕を組みながら町のデートスポットを巡り歩いた。

桐乃「結局見つからなかったね・・・」
京介「ああ。一緒に行った映画館でも、喫茶店でも、ブティックでも見かけなかったな」
桐乃「うん。夜景がきれいなレストランでも、町が一望できる展望台にもいなかったね」
京介「・・・・・・」
桐乃「・・・・・・」
京介「・・・確かに見つからなかったけどよ」
桐乃「うん」
京介「最高に楽しかったよな」
桐乃「・・・うん!」

家にて

うへぇ~

京介「また変な遠吠えが聞こえるな・・・」
桐乃「あれ?
   ねぇ京介、今日2828兄妹を見かけた人がいるって」
京介「そうなのか?」
桐乃「うん。映画館とか、喫茶店とか、ブティックとか、夜景がきれいなレストランとか、町が一望できる展望台にいたって」
京介「全部俺たちが行った所じゃねえか・・・
   すれ違ったのか?」
桐乃「・・・そうかも。
   残念だったね」
京介「ああ。でもよ、俺たちの目の付け所は悪くなかったんだよな。
   ・・・それならさ、また今度一緒に捜しに行くか?」
桐乃「・・・・・・うん!また一緒に行こう!
   絶対に、二人で幸せになろうね!」




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最終更新:2011年07月10日 02:27