204 名前:【SS】BRACOLOID-ブラコロイド- 1/3[sage] 投稿日:2011/08/01(月) 18:40:27.15 ID:+/5QTPxz0 [2/7]
>>150小ネタのつもりが長くなった。
桐乃「これが、沙織の作ってくれたBRACOLOID・・・
インスコ、インスコっと」
NOW INSTALL...
「インストールが完了しました」ピコン
桐乃「これから、兄貴を調教しちゃうからね!?」ドキドキ
桐乃「まずはなんて喋らせてみようかな・・・
やっぱり『桐乃、結婚しよう』だよね!?」
作業中......
京介『キ↓リ↑ノ↓ケッコン↑シ↓ヨオ↑』
桐乃「orz」
桐乃「ナニこれ、すっごい難しいんだけど。
でも、やってやる!
自分好みの音楽も作れたあたしなら、絶対にやれるはず!
神調教して黒猫とかあやせに自慢したり、
着信音に設定したり、
兄貴に聞かせて恥ずかしがらせたりしてやるんだから!」
ドンドン
ガチャッ
京介「うるせえぞ!」
桐乃「ちょっ!なんでいきなり入ってくるの!?」
京介「隣から妙な声が聞こえてきたら怒鳴り込みに来たくもなるわ!」
桐乃(しまった!お父さんもお母さんもいないから油断してた)
京介「?おまえ以外には誰もいないのか?男みたいな声が聞こえてきてたんだが・・・」キョロキョロ
桐乃(あれ?あたしの調教が下手すぎて自分の声だって気がついてない?)
桐乃「えっと・・・このソフトで合成音声を作ってたの」
京介「そうだったのか・・・
すまないな、勘違いして。
ヘンなヤツがおまえの部屋に押し入ってきたんじゃないかと思ったんだ」
桐乃「いきなりで驚いたんだからね!?
・・・でも、あたしを心配してきて来てくれたんなら許してあげる」カァ
京介「そ、そうか。ありがとうな」カァ
桐乃「・・・・・・」
京介「・・・・・・
それで、何でまた合成音声なんか作ってたんだ?」
桐乃(う。本当の事なんて言えないし・・・
そうだ!)
「今度黒猫とノベルゲームを作ることになったんだけど、男の声役がいなかったからあたしが作ることにしたの」
京介「そうなのか。
なら、言ってくれたら俺が手伝ってやったのによ」
桐乃「あんた、受験勉強で忙しいじゃん。
御鏡さんもそんな時間なさそうだし」
京介「・・・ちなみに女役は誰がやるんだ?」
205 名前:【SS】BRACOLOID-ブラコロイド- 2/3[sage] 投稿日:2011/08/01(月) 18:41:02.58 ID:+/5QTPxz0 [3/7]
桐乃「あたしと黒猫」
京介「つまり、おまえがゲームの中で
『結婚しよう』『・・・うん!』ってやり取りをやるんだな?」
桐乃「う、うん」
京介「そんなの認められるか!
たとえ桐乃が作った合成音声でも、桐乃に向かってそんな事を言わせるのは俺が許さねえ!
それならどんなに忙しくても俺がやってやんよ!」
桐乃「へ?
い、いいの?」
京介「もちろんだ!
恥ずかしいし、下手だろうが、どんな睦言だろうと囁いてやるぜ!」
桐乃(予定外の方向に進み始めちゃったけど・・・
このままでいいかな?)
桐乃「えっと、これが今欲しい言葉の一覧なんだけど・・・」
京介「どれどれ・・・
『桐乃、結婚しよう』
『桐乃、愛してる』
『桐乃、おまえのすべてが欲しい!』
『俺は桐乃と添い遂げる!』
・・・桐乃?」
桐乃(しまった!あたしの名前じゃヤバイじゃん)
京介「ハァ。
・・・妹空の時といい、おまえは自分の名前をヒロインに当てはめるのが好きなんだな」
桐乃「そ、そうなの。その方が作るときに感情移入しやすいじゃん?」ホッ
桐乃「あんたが言い出したんだし、あたしの名前だからって止めたりしないわよね」
京介「うっ。
・・・そ、そうだよな。俺が言い出したんだから仕方ないよな」
桐乃「それじゃあ、ちゃんと心を込めて喋ってね?
気に入らなかったら何度でも言わせるから!」
・・・後日・・・
沙織「きりりん氏、黒猫氏、拙者のプレゼントしたBRACOLOIDはどうだったでござるか?」
黒猫「ああ。あの京介の声を使った合成音声ソフトね。
私は生憎時間がなくてまだ使っていないわ」
桐乃「うっ。あたしは使ってみたんだけど・・・
一応持ってきてるけど・・・聞く?」
沙織「もちろんでござる!」
黒猫「当たり前じゃない。
ふふふ。あなた、兄さんの声を使ってどんな言葉を喋らせたのかしら?」
桐乃「・・・・・・」カチ
京介『桐乃、結婚しよう』
桐乃「・・・・・・」カチ
沙織「おお!すごい自然ですな!」
黒猫「すごいわね。言葉の内容よりも、その合成技術に驚いたわ」
沙織「声から愛すら感じますな」
黒猫「ええ。あなた、一体どれほどの愛を込めてこの言葉を創り出したのかしら?」
桐乃「・・・・・・」カァァァァ
沙織「きりりん氏の様子がおかしくありませんか?」ヒソヒソ
黒猫「ええ。おかしいわ。いつもなら自分の才能がどうとかと勝ち誇るはずなのに」ヒソヒソ
206 名前:【SS】BRACOLOID-ブラコロイド- 3/3[sage] 投稿日:2011/08/01(月) 18:41:35.00 ID:+/5QTPxz0 [4/7]
桐乃「・・・・・・」カチ
京介『桐乃、愛してる。おまえの事は、もう妹として見れない』
沙織「これもまた・・・」
黒猫「もう何からつっこんでいいのか解らないわね」
桐乃『あたしも兄貴の事が・・・京介の事が大好き!』
沙黒「「へ?」」
京介『桐乃・・・ちゅっ・・・』
桐乃『きょうすけぇ・・・ん・・・』
沙黒「「・・・・・・」」
京介『ん・・・ちゅっ・・・桐乃・・・愛してる・・・』クチュ
桐乃『そ、そこは・・・・・・ふぁぁぁ!』
沙黒「「・・・・・・」」カァァァ
京介『はぁ、はぁ・・・・・・桐乃、もう我慢できない・・・』
桐乃『いいよ・・・初めてだから優しくしてね?』
桐乃「・・・・・・」カチ
沙織「・・・・・・」
黒猫「・・・・・・
あ、あなたたち、いつの間にこんなふしだらな関係になっていたのかしら?」
桐乃「そんなんじゃないから!
これにはちゃんと理由があるの!」
黒猫「説明してもらえるかしら?」
桐乃「調教してたら兄貴に見つかって、本当のことが言えないから、
黒猫と作ってるゲームの音声を作ってるって言ったら・・・」
沙織「代わりに自分がやると言い出したのでござるな」
黒猫「こ、これ演技なのよね?
心のこもり方がやけに生々しく聞こえたのだけれど」ドキドキ
桐乃「あ、当たり前じゃん!
あたしが京介とそんなことするはずないし!」
黒猫「そ、そうよね。エロゲでも見ないようなシチュエーションだものね」
桐乃「こんなのになったのは、あいつのせいなの!
初めは普通の恋愛ゲームのセリフだったのにいつの間にかアドリブを入れ始めて・・・
あたしもノリ始めちゃって・・・
でも、キスとかしてないからね!?
首筋を啄ばんだり、耳をアマガミしたりしただけなんだから、勘違いしないで!」
沙織「・・・・・・黒猫氏」
黒猫「・・・ええ。言わなくてもわかっているわ。
惚気話にも慣れてきたし、まさか私が言うとは思わなかったけれども」
沙織「拙者もです。それでは一緒に・・・」
沙黒「6うへぇ」
数ヵ月後、
「とある『厨二系メカアクションいちゃらぶエロゲ』の主人公とヒロインの声優は作中と同じく実の兄妹で、
いつも作中と同じくらいイチャついてる」
という根も葉もない都市伝説が生まれたのだが・・・それはきっと別のお話。
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最終更新:2011年08月02日 23:59