※こんどーむ※

雑談スレ13-17の関連SS

ゼシカはきょとんとしている。
思わず口走った己の言動を反芻して頭を抱えたくなったククールをよそに、
ふいにゼシカはツイと目線を下に逸らした。
「…いいよ…そんなこと言わないで」
その悲しげな表情。
「だって男の人って…そうなんでしょ?……………………な、中に…したいんでしょ?」
徐々に赤らんでいく頬に、性懲りもなく再び反応しそうになるククールの下半身。
「その方が好きなんでしょ?…な、ナマ、とか、そういうの…」
「あーーーーーっっ!!!!!!!もういいわかったゼシカオレが悪かった!!」
恥ずかしさのあまりどんどん声をひそませていく小さな体を、ククールは思わず抱き締めた。
「わざとじゃねぇんだ、マジで。ゼシカのこと大事にしたいのに、さっきは歯止めがきかなかった。
 マジごめん。だからお前がそんな気を使う必要なんてねぇから」
つけてないのをわかっていたくせにせめて外どころか思い切り中に出してしまった自分が、
今さらながらに情けなくて涙が出そうだ。
それなのにゼシカの方が、声をつまらせて泣きそうに言う。
「…だって…私、なんにもできないから…ククールは慣れてるから…きっと…
 つまんないよね?私、ほんとに、なんにも知らないし、なんにもできないから…」

―――――そも。
大事な目的をもって旅をしている最中に、理性が崩壊して手を出してしまったのは自分なわけで。
ゼシカの方も受け入れてくれたからよかったものの、その時点で二度と触れることさえ
許されなくなってもおかしくなかったのだ。
しかもある程度の反省も口先だけで、それ以降なんだかんだと言いながらも彼女が自分を
受け入れてくれるものだから、何度となく…わりと強引にヤってしまったことは否定できない。
それはひとえに若さゆえで。
それ以上に、どうしようもなくゼシカが好きで。
こんな自分の抑えきれない愛情と欲望を、必死で受け止めようとしてくれる彼女が愛しくて。
気付けば彼女の優しさに甘え、ただ自分の心と体が満たされていくことだけに捉われていた。
ゼシカはこんなにもオレとのセックスに応えようと悩んでいてくれたのに。
(しかも悩んだ結果が、生&中出しOKなんて…あり得ないぜ…ゼシカ)
こんなにウブで純粋で純情なコに、なんつう危険な爆弾発言をさせてるんだオレは。最低。

「あぁもう…ホント、すいませんでした」
謝るしかなかった。
「だから頼むから、そんなのが愛情表現だなんて勘違いしないでくれよ。そんなのゼシカ自身を
 犠牲にしてるだけだろ?そんなことじゃねぇよ、オレが求めてるのは…。
 …………ゼシカがいてくれるだけでいいんだ。こうして時々抱きしめ合えればそれでいいんだ」
「だって…いつもいつも、私、してもらうばっかりじゃない…私ばっかり、いつも…」
体を離して、口ごもってしまったゼシカの顔をのぞきこむと、今度こそ顔をトマトのようにしている。
簡単に言葉の先が思いついたククールは、思わずニヤけた。
「…自分ばっかりキモチイイ思いしてるって?」
耳元で囁くと、ゼシカはギュッと目をつぶってククールの腕の中で身を縮こませた。
「そんなわけねぇじゃん。ゼシカが気持ちいい時は、オレもそれ以上に気持ちいいんだぜ?」
「……ホント?」
「教えてやろうか?」
「い…いいっ!」
シーツで隠されている彼女の胸にわざと卑猥な手つきで触れようとすると、
すぐさま身をひるがえして背中を向けてしまった。あまりの可愛さにクスリと笑みがこぼれる。
下ろされている髪の毛が、首筋で分かれてうなじを垣間見せている。
前ばかり隠すことに必死で、後ろ姿は何ひとつその美しい体を隠すものはない。
ククールが吸い寄せられるように肩に口づけると、ゼシカがそっと振り返った。
「――-わたし、ククールに返せてる?」
「溢れるくらい」
甘噛みするように歯を立てると、ゼシカの顔が切なげに歪められる。
「…ねぇ、アレって、本気?」
「あれ?」
「お嫁さんにって」
自分で言った途端、ゼシカが吹き出した。
ククールはいい雰囲気に持ち込んだところを邪魔されて、大変不機嫌に顔を上げた。
「本気だよ。冗談でも言わねぇよそんなこと。もしさっきので取り返しつかないことになってたら、
 お前が嫌がったって責任取るからな。覚えとけよ」
「!ヤ、ちょ…ッ、ア…」
肩から首筋に移った唇と、素早く背後からもぐりこんだ手の平が全身をまさぐりはじめて、
ゼシカはそれに答えることができなかった。

またもいささか強引にコトに及んでしまったククールだが、今度はちゃんと付けることを忘れなかった。






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最終更新:2009年02月08日 16:12
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