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ヴォルフガング・ティルマンス展 - (2008/09/30 (火) 01:40:05) の編集履歴(バックアップ)


ヴォルフガング・ティルマンス展

  • Wolfgang Tillmans | Freischwimmer
  • 期間:2004.10.16[土]─ 12.26[日]
  • 会場:東京オペラシティアートギャラリー
  • 開館時間:12:00 ─ 20:00(金・土は21:00まで、最終入場は閉館30分前まで)
  • 休館日:月曜日
  • 入場料:一般 \1,000(\800)

先日恵比寿でウイリアム・クラインの展示を見たときとだいぶ雰囲気が違っていた。同じようなポートレイトもたくさんあったが、配置・構成がまったく違っていた。前者は同じ大きさの写真が均質に展示されていて、写し出された人物達の差異がはっきりとしていた。

今回見に行ったヴォルフガング・ティルマンスの展示は、写真の大きさがバラバラだった。しかし本人がじっくりと考えてつくりだした「空間」であることは明らかだった。それは写真ひとつひとつの展示であり、同時にインスタレーションになっているということだ。

全体の配置で気づいたことは、抽象的な写真というか作品(かなり手が加わっているので写真というよりグラフィックアートのよう)はかなり大きくドカンとあって、空撮とか風景とかはその間を小さく埋めていて、人物は大きかったり小さかったりするけど結構量を占めていた。

ミクロなものを大きく、マクロなものを小さく、スケール感をずらしている。そんな風に思った。ただしこれにそれほど意味を探した訳ではなくって、ただ写真は自由に大きさを変えて展示するんだということを改めて感じたのだった。

つまり気分的な印象を強く受けた。これはファッション写真をやっていた関係も大きいのだろうか。感覚的に見えるというのは悪くなく、むしろそれが心地よさに通じていることは、デザインやアートが受け入れられる大きな要因ではないか。

気に入ったのは大きく展示されていた抽象的な作品で、やはり大きいとそれだけで感じ入るものが変わってくる。これは写真展へ行くたびに思うことだ。特に水の中へインクを垂らしたような「Freischwimmer(フライシュヴィマー)」というシリーズは印象深く、しばらく椅子に座って眺めてみた。

風景ではネットフェンスへ枯葉がビッシリとへばりついている、閑散としたものが印象に残っている。やはりこれも大きかった。インクジェットのにじんだ画像は映像的でもあった。映画の一場面のようにも思えた。

白い壁にセロテープでとめたり、クリップでつけたりと簡素な展示で、そのままもって帰りたい気分になった。あの場で販売してくれれば良いのに・・。2003-11-14/k.m

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カテゴリー-展示写真


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