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ケ・ブランリー美術館 - (2009/02/20 (金) 19:51:00) のソース

**ケ・ブランリー美術館

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-Musee du Quai Branly
-37 quai Branly 75007 
-Alma Marceau, Iena 9番線 
-10:00〜18:30(木曜〜21:30) 
-通常 8.50€ 割引 6€
-http://www.quaibranly.fr/ 
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ビルバオのグッケンハイム以降、美術館建築が観光面で大きくアピールする存在になって行きましたが(ユダヤ博物館なども)、展示内容と空間との関係が次のテーマになっていると思います。

恐らくケ・ブランリーは非ヨーロッパ圏のコレクション評価や展開自体が大きなテーマだったことから、これだけ斬新な建築であるのに、同時に展示内容との関係も魅力的だと思いました。

単一の建物には見えず、多様なまま複合し調和をはかっています。規模のわりに威圧感がなく、どちらかといえば建築を消し去り環境として構築されたもののように感じました。

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アプローチ
-大きなガラス・スクリーンによって建物を取り巻く環境自体が展示品のように感じられ、それは納められている展示を暗示させるばかりでなく、建築と展示の境界をなくそうとする操作にも見えました。

-生い茂る樹木、うねるランドスケープを通り内部へ入ってからも、実際の展示空間へ行く前に長いスロープを歩かさせられます。スロープには映像が飛び交い、効果的なサイン空間と気持ちの切り替えとして機能しています。

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展示空間
-ほぼワンルームと感じられ自由に順路を選択できますが、反面シークエンスはしっかりと作られていて、アフリカであればその流れを感じられる構成になっています。

-外光は樹木の印刷されたシルクスクリーン越しへわずかに感じられる程度に絞られ、ジャングルの中へ展示が浮かび上がったような効果です。教育実習の児童が多く来ていて、民族衣装をまとったアフリカ系の館員を囲んで昔話を語るように説明する姿を見ていました。

-決してテーマパークのように強引な文脈を用いず、ジャンヌーベルのデザイン・ボキャブラリーを駆使しながらアフリカやオセアニアの起源を感じさせる空間になっていました。アラブ世界研究所よりも徹底していると思います。2003-03-29/k.m

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カテゴリー-[[建築]]