キューブリックの遺作。 気合いを入れて、先行オールナイトで見に行く。しかし池袋の映画館は、30人足らずと、がら空きだった。やっぱし「エピソードワン」が異常なんだ、と納得。
夫が妻に抱く性の妄想により追いつめられて行くストーリー。 最後は性により追いつめられるのか、と期待感をもちながら、この監督がいてきた様々な人間の極限を思い浮かべて見に行った。
きっと数年後、何も知らずにビデオで見ていたりしたら、もっとすごい衝撃を受けていたかもしれない。遺作と言うことで、メディアで取り上げられすぎていてしまったため、期待感ばかり大きくなってしまい案外こんなものかと思ってしまった。
しかし、サドの美文によって描かれた、「ソドム百二十日」を読んだ時の衝撃を思い出す、緊張感と美しさと恐怖に満ちた、乱交のシーンは、またキューブリックの伝説になるだろう。
トムクルーズとニコール・キッドマン夫妻の映画と言うよりは、トムクルーズひとりの心境の描写が中心だった。人間の関係性よりも、個人の心のなかの葛藤が、常にテーマの中心にきている様におもう。
99.07.25/k.m
カテゴリー-映画
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