過去のない男

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  • 2002フィンランド/ユーロスペース
  • 監督・製作・脚本:アキ・カウリスマキ
  • 撮影:ティモ・サルミネン
  • 出演:カティ・オウティネン/マルッキィ・ペルトラ/マルコ・ハーヴィスト&ポウタハウカ/アンニッキ・タハティ/ユハニ・ニエミラ/カイヤ・パカリネン/サカリ・クオスマネン

ああ、このテンポ!。と思わずにはいられないカウリスマキ節。昭和歌謡のようなマッタリした曲調を連続させ、さらに磨きをかけた独自の世界観ではないか。見ていてとても嬉しくなってしまう不思議な映画だ。

人々の連帯意識と殺伐とした都会の空気とが入り交じっていて、でも全体的には心あたたまる人間関係ばかりでもあって、感情を抑制していることがかえってそのような気分がありありと伝搬してきて、モノや事象が等価に存在して、時間の感覚が無いばかりでなく、 すべてが刹那的でもあったりして、もの悲しい気分が笑いをこらえている状態でもあったりして、気がつけばエンディングが寂しかったりもした。

ハンニバル(!)というあの弱々しい犬が何とも愛おしい・・。

小津を慕うカウリスマキの映画は、どうってことない場面なのに、観ていてとても「充実感」がある。それを「映画的」と言ってしまえば、また言われても「あーそうだね」と思う。ではこの「映画的」とは一体なんだろうか。やはり時間の量的な重み、ほんの一瞬、「間」と「無表情」が組み合わさった時の静けさ。それは日常にはない微細な時間感覚、TVドラマには表現できない日常に近い感覚。そんな風に思う。前者ほどに身体へのフィット感がなく、後者のようなすぐに消費しきれる刹那感もない。しかし乖離された身体によって、ある場所へとどまろうとする力が「映画的」には存在している。2003-05-19/k.m


カテゴリー-映画


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最終更新:2008年04月11日 08:13