personal note内検索 / 「パラノイドパーク」で検索した結果

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  • パラノイドパーク
    パラノイドパーク 監督:ガス・ヴァン・サント 出演:ゲイブ・ネヴィンス、ダン・リウ ジェイク・ミラー、 テイラー・マムセン、ローレン・マッキニー、スコット・グリーン パラノイドパークとは違法につくられたスケードボーダー達の公園で、ほとんどの床が滑るために作られた曲面を持っていて、そこを流れる姿がスローで写され、常に画面を見切ってしまうその動きは断片でしかないのだけれど、繰り返し違う人が列をなして滑っているせいで断片はループとなり、一続きの像として感じられる。 主人公は中性的な容姿で、異性に対してよりもスケードボーダー達の動きへ惹かれている。その視線を通して画面から感じられるのは、ループとなって切れ目ない動きへ中毒的に縛り付けられるような誘惑、ボーダー達へ没入していく彼の感覚だ。 流動性の高い現代社会において他者との関係を築く機会はどんどん減少し、「見...
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    ...ory↓ パラノイドパーク カオスな東京 われら猫の子 欲々しい ブロンド少女は過激に美しく カルメン・ミランダ・バナナが商売 MOVIE大学 ボルベール パーフェクト・サークル アブストラクトなゆーわく Help 大竹昭子 Counter↓ 今日 - 昨日 - トータル - #thatsping My Photos↓ 写真は撮るよりも見るのが好きでしたが、FlickrへUPするようになって、カメラ熱上がってきました。 『写真術のためにおどんなお題目が並べられようと、それの主な効果は世界をデパートか壁のない美術館に変えてしまうことで、そこではあらゆる主題が消費物と堕すか、美的鑑賞の対象物に高められる』(スーザン・ソンタグ)。 www.flickr.com ...
  • 「π」
    「π」 監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ショーン・ガレット/マーク・マーゴリス/スティーブン・パールマン/ベン・シェンクマン/サミア・ショアイブ/アジャイ・ナイデゥ 1997年/アメリカ/85分/モノクロ ダーレン・アロノフスキー監督作品。わずか6万ドルの低予算で制作されながら、大ヒットを納めた作品。 北川原さん設計の渋谷シネマライズに見に行った。21:20〜のレイトショーだというのに、立ち見まで出る勢いだった。 先週キューブリック遺作の「アイズワイドシャット」を先行オールナイトで見にいったときは、30人程度だったが。 オープニングはテクノサウンドにのった激しい数字のカットが続き、久々に期待感がまった。けれども見終わった感じでは、ただパラノイアの苦悩が、永遠と続くだけだったような、、。 映像と音楽の連続観は、確か...
  • パーク・ライフ
    パーク・ライフ 吉田修一著 文芸春秋 2002.8 \1,238 実は文芸春秋で読んだのですが、すでに単行本出ていたのですね。 プチ・幸せ・ライフ! 実は公園が好きだ。引っ越しを考えるときいつも近所に図書館と公園があるかのチェックをする。実際は二つとも叶わない場合が多い。もっともそれをメインに考えている訳ではなくって、駅に近く、街が使いやすく、建物が気に入った上での「オプション」のような欲張りだった。それに実際、公園で「のんびり」と過ごした経験などほとんど無く、そんな時間がほしいという願望の「あらわれ」として地図を眺めているだけなのかも知れない。だからこの小説は実際に公園へ足を運ばない「自称・公園好き」の僕には、まさに望むべきものだった。 こんな自分の生活を「パーク・ライフ」などとは決して言えないが...
  • サイレント・ボイス
    アートの課題 -サイレント・ボイス- 2010年10月 2日〜12月12日 トーキョーワンダーサイト渋谷 アーティスト:アラヤー・ラートチャムルンスック(タイ)、ギョンウォン・ムン(韓国)、マルワ・アルサニオス(レバノン)、ネスリン・ホドル(レバノン) 今年で4年目となる「アートの課題」は、「文化多様性」をテーマに、異なった文化的背景を持ちながらも現代世界が共通に抱える課題について世界各地のアートセンターと連携しながら、対話と制作、展覧会を通して取り組んできました。本年の企画 "Silent Voice"(サイレント・ボイス)は、日常には見えにくい歴史的、政治的な問題に鋭く切り込みながらも、それを声高に、あるいはプロパガンダのように語るのではなく、一見穏やかにもみえるしっかりとした個人の語り口で語るアジアの女性アーティストにフォーカスし、アジアが作り...
  • ショートカッツ
    ショートカッツ 1993年 アメリカ 監督:ロバート・アルトマン 出演者:アンディ・マクダウェル 、ブルース・デイビソン 、ティム・ロビンス 、ジュリアン・ムーア 、マシュー・モディン 、クリス・ペン 、ロバート・ダウニー・Jr 、トム・ウェイツ 、リリ・テイラー 、ジャック・レモン レイモンド・カーヴァーの短編や詩をモチーフにアルトマンの描く多彩なキャストによって織りなす一大人間喜劇。3時間という大作。22人という登場人物。まるで小説「シンセミア」や映画「マグノリア」のようだ。いや、どちらよりも昔。むしろ多くの群像劇に影響を与えてきたのはアルトマンのほう。 はじめの30分くらいにほとんどの登場人物が出てくる。どの家族が繋がっているのか分からない。頭が痛い。「ゴスフォードパーク」でもこんな気分だったような。次第に全員の関係...
  • イタリア旅行記/2000年12月25日
    イタリア旅行記/2000年12月25日 12月25日。今日はミラノを経ちヴェネツィアへと向かう日だ。先日の雪ですっかり街は白くなっていた。駅までスーツケースを運ぶのが大変だったが、一面の雪景色でなんだが楽しい気分になった。 ミラノ中央駅から長距離列車に乗っていく。それにしてもこの街はクリスマスだからといって、なにか特別な雰囲気があるようには感じられなかった。東京でのミレナリオがきっとお祭り騒ぎなのだろう。ミラノでは確かに様々な通りで思い思いの電飾が見られたが、それらはどれも「ささやか」で自然だった。この時期は外出せずに家族とゆっくり過ごすのだろう。こんな時期に遠出するのは我々観光客くらいなものか。 ヴェネツィアへ向かう列車は、6人単位が個室になっているコンパートメントだった。僕らの個室には4人の家族連れが同席していた。出発寸前まで、見送りの人へ手を振り名残惜しんでいた...
  • マラノーチェ
    マラノーチェ 監督:ガス・ヴァン・サント 製作:ガス・ヴァン・サント 脚本:ガス・ヴァン・サント、ウォルト・カーティス 食料品店で働く白人青年ウォルトが、メキシコ系の不法移民ジョニーに恋をする。同性愛を描いていて、ガス・ヴァン・サントもそうなのだろうかと思ったけれど、原作があるようなのでどうか。 ピントが霞むような近景と遠景のカットが短くつながっていくモノクロの画像がとても印象深い。刹那的ではかない青春の風景といった感じで強烈だ。 原作者のウォルト・カーティスは、舞台であるポートランドの生ける伝説としてガス・ヴァン・サントも慕う詩人。ポートランド3部作と言われる監督のこの地への思い。アメリカのスラム街、ジャンキーを描いた映画はたくさんあるけれど、濃厚な空気はこの映画ならではの魅力では。2008-07-21/k.m
  • ランドマーク
    ランドマーク 吉田修一[著] 出版社:講談社:群像 ホームドラマ!を見た。あの「ちゅらさん」を書いた岡田恵和の脚本だ。最近の堂本剛の長髪がいったい何を意味するのか、はたして彼はどこを目指しているのか、その疑問は日に日に増すばかりだった。長い髪ばかりではない。けっこう「ふっくら」してきている。アイドルとしてギリギリではないか。そこまでリスクを背負う意味とは一体何なのだろう。 けれどこのドラマを見て思った。かれは金八先生になりたいのだ。あの長髪は武田鉄矢だったのだ。事故で家族を根こそぎ失ってしまった人々がやがて寄り添うように疑似家族をつくっていく。しかしそこには否応なしに世間の冷たい眼差しが差し込む。常識だとかの既成概念の前では被害者は徹底して被害者の道を歩まされる。哀れみと言う名の排他性でもって共同体から駆除されていくのだ。 ...
  • 吉田修一
    吉田修一(よしだ・しゅういち) 近況-2004-4-2004-6 さよなら渓谷 インフォアーツ論 パレード パーク・ライフ ランドマーク 悪人 最後の息子 東京湾景 空中庭園 1968年、長崎県生まれ。 法政大学経営学部卒業。 97年『最後の息子』で第84回文學界新人賞を受賞し、デビュー。 同作は第117回芥川賞候補作ともなる。 2002年、『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞を受賞。 他の著書に『熱帯魚』『日曜日たち』『東京湾景』がある。 カテゴリー 作家 コメントをぜひ。 com 只今『パーク・ライフ』を読んでいる真っ最中です。o(^-^)oSIZE(10){2004-02-02 (月) 10 55 40} だいご 吉田修一の詳しいプロフィールが知りたいよ!SIZE(10){2004-02-17 (火) 14 ...
  • パーフェクト・サークル
    パーフェクト・サークル 監督・脚本:アデミル・ケノヴィッチ 出演:ムスタファ・ナダレヴィッチ/アルメディン・レレタ/アルミル・ポドゴリッツア 1997年/ボスニア・・フランス合作/ボスニア語/カラー108分 戦時下のサラエボ。 国外へと避難して行く家族と離れ、一人残る詩人の父。 そこえ家族を失った二人の子供が紛れ込む。 最初は迷惑がっていたが、次第に失った家族の様に2人への愛情がわいてゆく。 戦火に残り、生きることの意味を求めてゆく詩人だが、戦争はすべてを奪って行く。 やがてすべてが無意味であることへ毒されて行き、自殺の衝動が、頭から離れなくなる。 死へ、逃げ込んで行く思いを救ったのは、2人の子供を無事安全な、伯母のいるドイツへと送ることだった。 友人の力を借り、敵の最前線を抜けて、2人を安全なルートへ連れていくべ...
  • 小説
    今までに取り上げた小説リスト imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (01.jpg) 1Q84 3.11以降 Self-Reference ENGINE あらゆる場所に花束が… いつか王子駅で うたかたの日々 かもめの日 きょうのできごと この人の閾 さようなら、ギャングたち その街の今は なしくずしの死 ひなた まどろむ夜のUFO わたしたちに許された特別な時間の終わり われら猫の子 アフターダーク アメリカの夜 アンドロイドは電気羊の夢を見るか? エロ事師たち オデュッセイヤ カテゴライズ。 カンバセイション・ピース キッドナップ・ツアー グランドフィナーレ ゲルマニウムの夜 コンセント ショートカット シンセミア ジョン・レノン対火星人 スティル・ライフ デジャ・ビュ ニシノユキヒコの恋と冒険 ニ...
  • イタリア旅行記/2000年12月23日
    イタリア旅行記/2000年12月23日 12月23日、イタリア初日。ミラノへ到着した。東京と同程度の気温だと思ってあまり着込んでこなかった。間違って北海道へ着いたような寒さ。このままでは、ろくに歩けない。ホテルへ着いたら早速にでも街へ行きなにか上着を買おう。まずは、空港からミラノ中央駅行きのバスを探す。ガイドブックにもバスの名前までは載っていなかったので、はやくもあたふた。なんとかマルペンサーシャトルを見つけた。すでに6時を回っていたので、すっかり暗い。見知らぬ国、いきなり夜の郊外をバスで走るのは、ちょっと不安だった。40分くらい走るとミラノの中心街へはいってきたようだ。 昨年末、東京駅近辺のミレナリオを、1時間くらい並んで見物へ行った。本場イタリアでのクリスマス・イルミネーションにはとても期待をしていた。バスからの眺めからは、どことなく寂れた雰囲気のする街という印象のほうが強...
  • 最後の息子
    最後の息子 吉田修一 文芸春秋 \505 「パーク・ライフ」の軽快な文体に好感色だった僕は、続いて文藝会「新人賞」作品「最後の息子」を手にした。こちらは3つの中編が入っている。「パーク・ライフ」も中編くらいのボリュームだった。いつかこの作家の長編を読むことを想像しつつ、軽やかに足を踏み入れるのだった。 表題「最後の息子」とは?、ああ、そう言うことか、とちょっと感激のタイトルでもあった。そんなシャレタ感覚が似合うのも、文体の醸し出す雰囲気がそう思わせるのだ。オカマの「閻魔ちゃん」と同棲する主人公の撮ったビデオ映像。ある日まとめて「見直していた」という設定が、物語らせるリズムをうまく作っている。小説の描写が映像的であるという、僕らの癖を逆手にとったような批判性をも感じさせる構成だ。映画にまつわるエピソードもそれなりにある。そん...
  • パラレルワールド
    パラレルワールド ユーグ・レプ 「パラレルワールド:もう一つの世界」 東京都現代美術館 トゲンビのドル箱状態なジブリ企画があって、今日も大賑わいだった。その客が流れてきていたようで、こちらも結構混んでいた。ユーグ・レプという方、キュレーターでもあって、アーティスト。昨日見たフィリップ・ブロフィのようだ。こういう方も結構多いのだろうか。 あれ、建築がある。と思って見ていたのは内藤礼さんの作品。小屋のような空間で、光がとてもやわらかく表現されていた。中に入ると蛇口からゆっくり流れる水、ゆらめく布など、時間を感じさせる演出があった。なんとなく見終わってみたけれどあの小屋の存在は気になった。知らなかったけれど、結構活躍されている方のよう。 ユーグ・レプの作品はどれも「自由だなー」と眺めてしまうゆるいテイストがよかった。吹き抜けごしにジブリ企画がみえた。撮影...
  • ストレンジャー・ザン・パラダイス
    ストレンジャー・ザン・パラダイス 1984年作品:アメリカ・西ドイツ合作 監督:ジム・ジャームッシュ 出演: ジョン・ルーリー, エスター・バリント ジャームッシュ長編2作目のモノクロ映画。 1シーン・1ショット。ゆっくりと切り替わる場面。乾いた人間関係。セリフの少ない対話。あてもなく向かう先。出会いと分かれ。ロードムーヴィ。白くとんでいる画像。どれも印象的で、退屈な内容なのだけれど、飽きのこない映画だ。なにも起こらないのに、どこまでも続いてほしいような感覚。そこへ参加しているような、落ち着きと臨場感。 突然押し掛けた訪問者が、いとこ同士という関係なのと、なにをして生活しているのか分からない家主である主人公の、ぶっきらぼうながら人間味のある雰囲気がよい。狭いワンルームでの男女の10日間の共同生活。一緒にTV...
  • イタリア旅行記/2000年12月28日
    イタリア旅行記/2000年12月28日 12月28日最終日のヴェネチア。昨日の浸水で、朝食をとるホテルのリストランテが閉鎖されていた。椅子はテーブル上にのせられ、床はまだ濡れていた。部屋まで運んでくれたので、食べることは出来た。ほんとに手のかかる街だ。頻繁に水が押し寄せてくるというのに、建物のエントランスには立ち上がりが無い。もちろんその方が僕らには使いやすいが、住んでいる人たちには大変なことだ。 今日はマルコポーロ空港からミラノへ戻り、夜の飛行機で成田へ向かう。最終日になって、天気がよくなった。ずっと曇り空の下でしかイタリアを見ていなかったので、街の見え方が違っていた。ヴェネチアの街もなんだか活気づいている。帰りは、サンタルチア駅を使わずに、ローマ広場でバスに乗った。ここだけはヴェネチアの中でも車の走れるところだ。ホテルからすぐのこの広場ですら、船上バスを利用しないと来られな...
  • ラストデイズ
    ラストデイズ 監督 :ガス・ヴァン・サント 出演 :マイケル・ピット、ルーカス・ハース、アーシア・アルジェント 監督、脚本、編集を行い、『ジェリー』、『エレファント』、『ラストデイズ』と人生の最期を描くガウ・ヴァン・サントの三部作。気合の感じる作品。(他の2つはまだみていない。) 部屋で一人セッションをする姿をゆっくりと引きで撮るシーンがとても印象深い。もうじき死へ向かう主人公へ、決して感情移入を許さない距離感がある。これは終始作品に感じるもので、ただ映された画面を追いかけることでしか参加できない。 安易に感情を落とし込む内面の見え透いてしまった感動映画は、一見して分かるように「死」そのものは描いていない。死がうばう感情や、それが与える絶望感をテーマパークのように体感させているだけだ。 死には何の意味もなく、なんの...
  • イタリア旅行記/2000年12月24日
    イタリア旅行記/2000年12月24日 12月24日ミラノ二日目。朝一番で湖水地方「コモ」へと向かう。コモは世界的な保養地として有名だが、もっぱら夏の避暑地であり、この時期に好きこのんで行くのはテラーニを見に行く建築ファンくらいかもしれない。地下鉄でコルドナ駅まで。昨日上着をかえなかったので、駅周辺で出発前になんとか手に入れたく朝の街を歩く。 ほどなくブティックが1件あった。そこであたたかそうなダウンのベストを購入。さっそく着込んで北部線へ乗り込み、30分ほどでコモへ到着。やはり寒い。しかしミラノの殺風景な雰囲気とは違って、冬でもこちらの方が賑わっている感じがした。観光地的な「おもむき」と小さな街のたたずまいに好感がもてる。 車中からすでにカサ・デル・ファッショを確認できた。ドゥオーモと向かい合わせに立つそれは、テラーニによる合理主義の意匠に包まれ、端正なプロポーションを持つ...
  • イタリア旅行記
    イタリア旅行記-2000 イタリア旅行記イタリア旅行記/2000年12月23日イタリア旅行記/2000年12月24日イタリア旅行記/2000年12月25日イタリア旅行記/2000年12月26日イタリア旅行記/2000年12月27日イタリア旅行記/2000年12月28日 イントロ。そして総括。/2000.12.30 イタリアに建築行脚へ行って来ました。あの文豪ゲーテですら魅了させた建築家パラディオを目指してヴィチェンツァへ。イタリア合理主義建築のテラーニを目指してコモへ。日本では比較的派手な商業施設でしか知られていない、アルド・ロッシの設計したカララテーゼの集合住宅を見に、ミラノ郊外へ。スカルパの生活したヴェネツィアと、かれの代表作カステルヴェッキオ美術館を目指してヴェローナへ。 どれも素晴らしい建築ばかりでした。しかし一番僕らを魅了させたのは、イタリア...
  • パレード
    同居生活をチャットやBBSにたとえる 吉田修一著 \1,600 幻冬舎 2002.2 2003-04-29 「家族」や「空間」という視点で見ても面白い小説だ。大学進学時点で一人暮らし(援助受けて)している経験から、家族という概念自体が世間体やら規範などのぼんやりとしたルールとしてあるように思う。別に家族の崩壊だとか、幻想だとかまで広がらなくても、どこかそんな意識はあると思う。 「家族」する。という行為の問題として考えることが出来れば、血縁という繋がりだけに限ったことではないことはあきらかで、そのような「ゆるい共同体」が最近の小説のなかで様々に定義され、その断面がこの作品にも出ているのだろう。 「空間」という意味では、そんな「ゆるい共同体」という現実は、空間がどのようにつくられていようとも存在していくもの...
  • 「第11回 文化庁メディア芸術祭」受賞作品展開催
    「第11回 文化庁メディア芸術祭」受賞作品展開催 国立新美術館 2008年02月06日 〜 2008年02月17日 http //plaza.bunka.go.jp/ メディア芸術祭はここ数年とても盛り上がっていて、平日はともかく休日に言った限りではまともに見られないくらいで、アキバ系のマンガ喫茶と小学生のゲームセンターと、親子で体感アートするテーマパークと、地味なビデオアートに見入るメディアアートファンと、雑多なジャンルを多様な人達が群がる異様な空気に包まれている。 今年から国立新美術館に会場が移っていて、危うく見逃す所だった。確かにスペースは大きく(特に天井高さ)なったが、集客力のある場所なので、混雑はさらに激しさを増していた。しかしメディアアートファン(比較的)としては、映像ブースへ入ってしまえば喧騒も遠ざかり作品に集中できるのだった。 次々と生...
  • 映画の頭脳破壊
    映画の頭脳破壊 著者:中原昌也 出版社:文藝春秋 映画もろくに見られない人生なんて!!っと最近腐っていたのだけれど、コレを読んである意味で映画よりも幸せな時間を得ることが出来た中原昌也の小説論へ脱線するところも良い。 以下、未見だったけれどコレを読んでガゼンみたくなったモノをメモ。 硫黄島からの手紙 デジャブ マラノーチェ ブラック・スネーク・モーン ここに幸あり 夜顔 2008-07-15/k.m
  • ケ・ブランリー美術館
    ケ・ブランリー美術館 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (01.jpg) Musee du Quai Branly 37 quai Branly 75007 Alma Marceau, Iena 9番線 10 00〜18 30(木曜〜21 30) 通常 8.50 #8364; 割引 6 #8364; http //www.quaibranly.fr/ ビルバオのグッケンハイム以降、美術館建築が観光面で大きくアピールする存在になって行きましたが(ユダヤ博物館なども)、展示内容と空間との関係が次のテーマになっていると思います。 恐らくケ・ブランリーは非ヨーロッパ圏のコレクション評価や展開自体が大きなテーマだったことから、これだけ斬新な建...
  • レイクサイドマーダーケース
    レイクサイドマーダーケース 監督 青山真治 原作 東野圭吾 脚本 深沢正樹 青山真治 出演 役所広司 薬師丸ひろ子 柄本明 鶴見辰吾 杉田かおる 黒田福美  眞野裕子 豊川悦司 「お受験」を通じて理想の親子を演じるという自我。本物の親とはそんな演技の中にだけ存在しているという確信犯的・家族。 子供はそんな親を見て演技に参加し、誰よりもフィクションに溺れていく。そんな中で事件は起きたというストーリー。 原作がどうあれ、これは青山真治の描く恐怖だ。カメラワークや会話の間、どれをとっても恐怖への意識があって、とても面白く出来ていると思った。 相変わらず興行的にはコケていたけど・・。2006-02-12/k.m コメントをぜひ ...
  • :近況-2003-9
    近況-2003-9 2003-09-25 雑誌ファウストの掲載小説で3つめ(西尾維新)のを思い出したように読んでみると意外と面白かった。探偵とかゲーム、青春、無意味、残酷など、キーワードを色々とあげたくなるような感じ。そういえば石原慎太郎の「完全なる遊戯」が文庫新刊で出ていたけど、それを思い出す作品(どんなだ)。ここでも10歳の少年がとても理路整然と語る姿がある。このような低年齢化はもう行き過ぎとかいう印象を通り越して一つのお約束のようでもある。それにしてもこの3者はコアなファンがたくさんいそうだ。どれか1冊でも(舞城はとりあえず読んだから、佐藤、西尾作品のどれか)読んでみなくては・・。 昨日、24時間連続で6人の女性タレントとデートするという企画の「堂本剛の正直しんどい」を見ていて、堂本のシンドイ姿はわざとらしいけど、けっこう癒されるなぁとか思っていたら、こちらをみかけた ● 。彼は...
  • インサイドマン
    インサイドマン 監督:スパイク・リー 出演:デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェン インサイドマンってのは劇中劇の語部のような存在だろうか。そんなワンシチュエーション群像劇のようにもなっていて、アメリカの都市でのそれはエスニシティによって表現されるのが常套手段で、そこへ差別意識を持ち込み緊張感を出している。2006-11-05/k.m コメントをぜひ 名前 コメント ...
  • Rain
    Rain ヴィム・ヴェンダースpresents 監督: マイケル・メレディス 出演: ピーター・フォーク, ドン・メレディス ヴィム・ヴェンダースが製作総指揮を担当し、チェーホフの短編を映画化した群像劇。 雨は街の音を吸収し小さなノイズで均一に満たし、空間を縮め閉塞感をもたらす。そこへJAZZの心地よい音楽がながれ低音のDJがナビゲートする。 出だしから静かに抑えた時間の流れがあって、それは「ランド・オブ・プレンティ」でも感じたとても好きな映画的空間をつくり、ヴィム・ヴェンダースと共鳴する作品だと感じた。 群像劇としてとても練られていて、雨がつくる空間の均一さで幾つものエピソードは繋がりを増し、晴れを待つ焦燥と、抜け出せない閉塞感がじわじわと物語をカタチづくっていた。2008-02-17/k.m
  • 保坂×柴崎トーク
    保坂×柴崎トーク 『小説の誕生』、『その街の今は』 (新潮社)刊行記念 保坂和志×柴崎友香トークショー&サイン会 たまたま夕方、青山ブックセンターへ行った。そういえばココのイベントって魅力的なの多いのに一度も来ていなかった、とか思っていたら。すぐこれから保坂和志×柴崎友香トークショーがあるではないか。しかも好きな作家二人だし。満員御礼の札があったけどキャンセル待ちもあり意外と普通に入ることができた。ラッキー。 柴崎友香はたどたどしい喋りで、保坂和志はトーク慣れしながらも、難しいニュアンスを伝えるべく、たどたどしい。そんな二人で「間」の多いトークながら面白かった。二人が小説で伝えたいこと、分かるということ、風景描写の重要さ、3人を描くとの難しさ、ストーリーに要約され得ない小説の本質。 座禅を組むことの中に悟りがある、そんな話をしていたけど、保坂和志の書...
  • 映画
    今までに取り上げた映画リスト EUREKA HERO LOFTロフト Laundry M-I-2 ONEPIECE秋コレクション TOKYOEYES Vフォー・ヴェンデッタ WALKABOUT美しき冒険旅行 「π」 「空の穴」 「鏡」アンドレイ・タルコフスキー映画祭 あの子を探して ある子供 ある朝スウプは いたいふたり うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー きょうのできごと(映画) こわれゆく女 たみおのしあわせ どんてん生活 の・ようなもの ひかりのまち ぼくを葬る まぼろし めぐりあう時間たち ゆれる アイズ・ワイド・シャット アカルイミライ アダプテーション アフタースクール アメリカ、家族のいる風景 アメリカの影 アモーレスペロス アレックス イノセンス インサイドマン インテリア イヴォンヌの香り イーオン・フラックス イージー★ライダー ウルトラヴァイオレ...
  • スーパーフラット
    スーパーフラット この項目については、いろいろと付け足したい。とりあえず。項目まで・・。 ● ● 渋谷パルコの「スーパーフラット展」へ行きました。なかなかオタク系な人たちでにぎわっていて、個人的にかなりインパクトありました。レクチャーもあったのですが、情報不足で見られず。東氏による、思想史的文脈が今後どんな展開をみせていくのかちょっと気になりました。 オタクとサブカルチャーの違いはまだよく分かりませんが今後探っていきたいです。一般的に社会性のなさを批判されるのが、オタク系のほうだとなんとなく認識しています。 もちろん、ある秩序をカッコにいれて物事に追求することは、一般的なことと思いますし、社会性云々はまた別の問題ですね。 そんなことを言ったら、社会性という秩序にしがみつくあまり、何をしていくのか見いだせない大人のほうがある...
  • ディパーテッド
    ディパーテッド 監督 マーティン・スコセッシ 出演者 レオナルド・ディカプリオ 、 マット・デイモン 、 ジャック・ニコルソン リメイクだけど紛れもないアメリカ映画という感じでよかった。スコセッシはここ数年あまりぱっとしない作品が多かったように思うけどこれは傑作では。 見ているこちら側は2人の「ネズミ」へ同時に感情移入する。正義とか地位とか、すがるものをウリにして身を削り、「裏切り」を武器にしながら同時にそれへ襲われる2人はまるで鏡のようだ。 工作員がミッションを終えても懐疑心から普通の生活に後戻りできないように、はじめからハッピーエンドが約束されていない任務には宿命へ翻弄されるドラマがある。どのように崩壊していくかを描くことは、マーティン・スコセッシの得意部分かと思った。2007-07-01/k.m コメントを...
  • ロスト・イン・トランスレーション
    執拗に描きだすソフィア・コッポラ [2003米/東北新社] [監督][製作][脚本]ソフィア・コッポラ [製作]フランシス・フォード・コッポラ/フレッド・ロス [製作]ロス・カッツ [撮影]ランス・アコード [出演]ビル・マーレイ/スカーレット・ヨハンソン/ジョバンニ・リビシ/アンナ・ファリス/林文浩 もう来週で終わる時期なのに、新宿武蔵野館は満席だった。 ソフィア・コッポラの作品をはじめて観た。とても好みな作品だった。あらかじめ阿部和重の「映画覚書」で彼の批評を読んでしまったのでかなりの部分で見方が出来上がってしまったが、それはかえってよかった。阿部はソフィア・コッポラの映画的主題としてデビュー作同様に、一種の「引きこもり状況を描いている」ことを上げていた。 自分のなかでスカーレット・ヨハンソンの...
  • 路上
    路上 ジャック・ケルアック (著) 福田 稔 (翻訳) 河出文庫 「いいかね、諸君、われわれにはあらゆることがすばらしく、世の中のことは何もくよくよすることはない。本当にくよくよすることは何もないとおれたちが理解することはどういう意味をもつかを悟らねばならないよ。おれは間違っているかい?」(本文引用) アメリカ大陸を何往復もするサル・パラダイス(主人公)と大半を共にするディーン・モリアーティ(親友)の軌跡を描きとめた小説。20代前半の二人がトリツカレたように移動を繰り返してその場ごとにパーティやドラッグに明け暮れ、現地で働き金を貯めまた移動、時に伯母から送金させまた移動する。手段もヒッチハイクからバス、ピックアップトラック、旅行案内所が斡旋する車、代行運転する車などなど。 ディーンが出かけてきたのは、まったく意味のない事情によるものだったが、同時に、僕が彼と...
  • マトリックス・リローデッド
    マトリックス・リローデッド (原題) MATRIX RELOADED 2003年・米・ワーナー 監督; ラリー・ウォシャウスキー,アンディ・ウォシャウスキー 出演; キアヌ・リーブス,ローレンス・フィッシュバーン,キャリー=アン・モス,ヒューゴ・ウィービング,モニカ・ベルッチ 2時間18分 2003/6/7公開 ついに観た!。といってもまだ先行ナイトだ。しかし先々行を逃した時点で既に焦ってもいた。2億を投入したメディア戦略にはまったとか言われようが、観なければ気が済まない。打ち合わせ途中でも抜け出して行った(そんな大げさな話でもないが)。さすがに大型の話題作だけあって、夜遅くの歌舞伎町ミラノ座を埋め尽くす勢いはあった。終電過ぎである次の回も、外まで行列を作っていた。 ちなみにネタという矮小...
  • ダンサー・イン・ザ・ダーク
    ダンサー・イン・ザ・ダーク 2000年・デンマーク・松竹=アスミック・エス 監督; ラース・フォン・トリアー 出演; ビョーク,カトリーヌ・ドヌーヴ,デヴィッド・モース,ピーター・ストーメア,ジャン=マルク・バール,ジョエル・グレイ 2時間20分 今年の初映画には、ダンサー・イン・ザ・ダークを見に行ってきました。 2000年カンヌ国際映画祭でパルムドール賞と主演女優賞を獲得した話題作です。 ラース・フォン・トリアー監督の「奇跡の海」も静かで感動的な作品でした。 デジタルビデオカメラで撮影されたという映像は、手ぶれが多く、ちょっと見るのに疲れることもありました。けれども、やがて映画へ入り込んでいくうちに、気にならなくなっていきましたが。 チェコからの移民で、ある資産家夫婦の庭に建つコンテナハウスを借り...
  • :近況-2006-4-2006-7
    2006-07-22 下北沢で久しぶりに飲んだ。いつ来ても和める街だ。渋谷のようにオジサンがいないからだろうか。自分はオジサンにはならないという変な自信があるのだけど、そういう私を若い人はオジサンだと思うかもしれない。下北沢は、そんな気分だけの自称を問わない若者ばかりが集まっている街だと思う。2件目のバーは狭くてものがぎっしり詰まった「らしい」場所。80年代のミュージック・ビデオをノンストップで流していた。 2006-07-21 某・デザイン業務コンペの2時審査。正直こんな規模のがきたらどの様に動かしていくのか不安。もはや広告代理店のような役目であって、建築家のする仕事なのだろうかとも疑問。けれどモノをコツコツ作っていくことだけが建築的な思考でなくなっていることは、自分の仕事暦を見てもあきらか。そこを立脚点とすることが生き残っていく術でもあるのだろう。その話になると建築家という存...
  • NYC旅行+写真
    NYC旅行+写真 2009年、5月初旬。日本中が新型インフルエンザ感染の恐怖から、海外旅行を自粛するムードの中、キャンセルするほどとも思えず、NYC行きは予定通りとしたのですが、さすがに帰りの飛行機で読んだ日本の新聞に報道熱が冷めていない点、検疫で2時間機内にとどまったこと(外国の方かなりブーイング)、帰宅後に日時の近いNW便から感染者が出ているニュースなどをネットで見て、厚労省の進める自宅待機を考えました(結局、出社)。 今回の旅行ではトラブルが多く、イエール大から帰る電車を間違い逆方向のワンウェイに乗りヒヤヒヤしたこと(車掌さんに助けられた)、帰りの飛行機(直行でない)がNYCを4時間遅れで飛び、予定とは違うミネアポリスに行かされたあげく、デトロイトへ別の便で移動させられ時間切れ、空港近くのホテルへ1泊。終いに成田ではロストバッゲイジ(その後、発見されましたが)...
  • マーティン・パー写真展
    マーティン・パー写真展 東京都写真美術館 FASHION MAGAZINE 私の、私による、私のためのファッション・マガジンにようこそ! スタイリッシュに配置された赤や黄色のペンキ壁や、空や砂浜のつくる色彩のなかで、人間の肌だけが年輪を刻んだアースカラーとして写っている。 赤茶色にくすんだ肌色が生々しいのは、まわりに散らばる原色の鮮やかさがとても人工的に対比されているからだろうか。 広告やファッションを起源にしているから「消費」という言葉がすぐ浮かんでくる写真ばかりだけど、その人工物を身にまとった人の姿が、両者の隔たりの大きさを語っているようで面白かった。2007-07-16k.m コメントなど ...
  • :近況-2003-10
    近況-2003-10 2003-10-31 蓮實さんの著作は、物語批判をやりながら物語を書いているというその二重性が面白いし、また、ときおり不意に発揮されるエモーショナルな筆致が魅力的だと思います。 たとえばぼくの小説はよく、「映像的だ」と評されることが多いのですが、そうした「映像的」描写を試みる際、比喩は「映像」の透明性を奪ってしまい、伝達力を弱めるものとして機能してしまうと、ぼくは考えているのかもしれません。 そんな自覚があるので、ぼくは自分自身をつねに相対化しなければいけないと考えて、作品を書いているのです。そうしているうちにふと、ヒューモアが思い浮かんでくる、といった次第なのです。 ただ、まあ『シンセミア』はぼくなりに破格の作品として書き上げたという自負は持っています。非常に自信を持っている作品なので、今後の行方がどうなろうと、これが出せ...
  • アフターダーク
    アフターダーク 村上春樹/著 講談社 2004/09/07 ●感想が難しいので枠付けをしてみた 登場人物の内面がほとんど会話でしか分からないまま、いったい誰に感情移入していけばよいのか迷った。かといって殺伐とした空気を伝えたいのかと思えば、深夜の出会いがあまりにも豊かすぎる。そこで物語を強引に2つのパターンに枠付けして、今回の小説を解釈し直してみた。 ●以下の「2パターン」に物語りの見方を(限定的に)設定し、それらに沿って振り返ってみた。 ●1)姉妹が主人公:世間にスポイルされた姉とその影でひっそり引きこもる妹のすれ違いドラマ ●2)高橋が主人公:ナルシストな男が、当たり障りのなさを装って自身を饒舌に語り自己陶酔していくドラマ ●1)、この小説の特徴として都市を俯瞰するような視点や、浅井エリ...
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
    アンドロイドは電気羊の夢を見るか? フィリップ・K・ディック(著) 浅倉 久志(訳) 多くのパロディを生んでいるこの有名なタイトル(潜水服は蝶の夢を見る、とかも)けれど、何故こんなタイトルなのか分からなかった。もちろん映画『ブレードランナー』は見ているのだけど、レトロフューチャー的な街並みとハリソン・フォードが出ていた程度しか覚えていない。今回この原作を読んで見なおしたくなった。 小説世界において「感情移入能力」というものが決め手となって、アンドロイドは人間と区別されている。ただしそれは脱走したアンドロイドを処理する主人公(賞金稼ぎ)をはじめとする一部の者にしか意識されていない。この微妙であまり世間に認識されていない(時にはアンドロイド本人ですら知らない)「差異」に基づいて、両者は決定的に主従関係にあるせいで、奴隷制度のようでもある。 一方で、この世...
  • ブロークン・フラワーズ
    ブロークン・フラワーズ 監督・脚本 : ジム・ジャームッシュ 出演 : ビル・マーレイ/ジェフリー・ライト/シャロン・ストーン/ ジェシカ・ラング/ティルダ・ウィンストン 映画は時間を通じた作者の世界観を伝えることの出来るメディアだと思うけれど、この作品はまさにジム・ジャームッシュの時間だと思った。映画のために作られた物語で、描写やプロットに無駄な部分を感じさせない。 それはビル・マーレイの映画だと言っても同じ事で、役者のキャラクターのために作られた作品で、セリフや「間」の取り方に無駄な部分を感じさせない。いきなり憂鬱な表情とフレッドペリーのジャージ姿でTVを観ている彼が、ずっと前からそうしているのだと感じさせるオープニング。 突然送られてきた手紙に暗示させたピンクや、旅先で遭遇する思わせぶりなピンクも、視覚的な効...
  • ダイアログ・イン・ザ・ダーク
    ダイアログ・イン・ザ・ダーク imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 開催期間 2004年07月31日(土)〜2004年09月04日(土) 1日27ユニット(1ユニット定員10名) 体験時間は約1時間 会場 梅窓院 祖師堂ホール  東京都港区南青山2丁目26-38 関連ホームページ http //www.dialoginthedark.com/contents/index.html 不意に知ったこのイベント。いや、ワークショップのようだ。つまり研究的な集会ということか?。暗闇を歩くイベント?。体験した方は大体喜んでいるものの、前情報からは不安な要素も多かった。実際は。笑顔で終わった。とてもオススメなイベントだ。 暗...
  • トーク・トゥー・ハー
    トーク・トゥー・ハー 監督:ペドロ・アルモドバル 出演:レオノール・ワトリング/ハビエル・カマラ/ジェラルディン・チャップリン/パス・ベガ、ピナ・バウシュ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマグループ 『オール・アバウト・マイ・マザー』もよかったが、こちらもシブくてクールな作品。 この映画に流れているエッセンスは、どこか仏教的なもののようでもある。それは、固定した実体ではないというあの「空」を思わせる。すべての事物や現象は、ほかの事物や現象が原因となって、そこに何らかの条件が働いた結果として成立しているのであって、決してそのものだけで独立しているのではない。相対的な存在として世界を認識していく方法だ。 それは宗教の世界だけでなく、普通に生活を送っていく上でベースになっているような考えでもある。前半部分ではむ...
  • アイズ・ワイド・シャット
    アイズ・ワイド・シャット 監督:スタンリー・キューブリック 出演:トムクルーズ/ニコール・キッドマン 1999年イギリス作品 キューブリックの遺作。 気合いを入れて、先行オールナイトで見に行く。しかし池袋の映画館は、30人足らずと、がら空きだった。やっぱし「エピソードワン」が異常なんだ、と納得。 夫が妻に抱く性の妄想により追いつめられて行くストーリー。 最後は性により追いつめられるのか、と期待感をもちながら、この監督がいてきた様々な人間の極限を思い浮かべて見に行った。 きっと数年後、何も知らずにビデオで見ていたりしたら、もっとすごい衝撃を受けていたかもしれない。遺作と言うことで、メディアで取り上げられすぎていてしまったため、期待感ばかり大きくなってしまい案外こんなものかと思ってしまった。 しかし、サドの美文...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月29日-ロンドン
    2000年1月29日-ロンドン 朝からカムデン・タウンへ。若い人に人気のストリート・マーケット。観光客も多く混雑する名所にもなっているようす。デビット・チッパーフィールドをはじめ、建築家やデザイナーのスタジオも多い。早い時間のせいか余り人はいなかったが、屋台ではおいしそうなソーセージを焼き、露天の店が多く昔の原宿駅前の雰囲気に近い。 ロンドンと言えば、ハイテック建築をイメージする。ロジャースやフォスター、ピアノだけでなく、最近ではウォータールー駅をデザインしたニコラス・グリムショーの印象が強い。ここでも88年の作品、セインズベリー・スーパーマーケットと住宅の複合施設が見られる。ハイテックスタイルというと、古い建物の多いヨーロッパではいささか唐突な存在感が気になる。雑誌では既存の町並みとの折り合いの付け方まで分からないので、この建物もそのあたりが気になっていた...
  • 文化系トークラジオLife
    文化系トークラジオLife 津田大介 (著), 斎藤哲也 (著), 柳瀬博一 (著), 佐々木敦 (著), 仲俣暁生 (著), 森山裕之 (著), 鈴木謙介 (著) 文化系男子(こんな言い方、使い慣れないけど)によるラジオ番組の記録。なんか懐かしい。中学時代に聞いていたラジオ番組を思い出す。読み物でもそんな臨場感は伝わってくるものなんだ。 談話室的なノリなんだけど、刺激的な内容も多く、鈴木謙介さん(社会学者)も的確な司会ぶりだし、文化系なテーマで社会時評という視点も好みだし。 一度ポッドキャスティングを落として聞いたこともあるけど、読むほうが手頃に思えた。1時間くらいのラジオをまとまって聴く時間がとりにくいのと、本なら5分でもちょっと読み進められるからか。とは言え、ラジオから書籍化、イベントなども展開されていて、今後も追跡したい動きだ。 ...
  • マトリックス レボリューションズ
    マトリックス レボリューションズ [監][総][脚]ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー [製]ジョエル・シルバー [出]キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス [制作データ] 2003米/ワーナー [上映時間] 129分 ついに見た。だが、3週目とはいえけっこう空いていた。ミラノ座の巨大な空間は埋まらず、今時この大きさがつらいのが目立っていた。僕も1,2作と先行ロードショーを見ていたのに、今回はそれがなかったのもあり、やや熱の冷めた状態でのぞんだ。 案の定、この終わりへと向かった展開はどうにもパワーダウンという感じで、「終わらせる」ことの難しさをみたような気がした。 そもそもマトリックスの魅力は、人間味のない演出で、あのパーティーにでも行くような「おめ...
  • シルバーウィークにアレコレ・感想4つ
    シルバーウィークにアレコレ・感想4つ 1■「環境展 -絶景-」 アーティスト:大巻伸嗣 会場:トーキョーワンダーサイト・渋谷 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ここは良く行くギャラリーで、いつも面白い展示をしていますが、今回はかなり驚きました。「ゴミとは何か?」をテーマに約1年間ゴミに関するリサーチを重ねてきたアーティストの大巻伸嗣さんが、ゴミを燃やした後に残る人工物「スラグ」を用いた巨大インスタレーションを行っています。明らかに場違いなというか、ここにあってはいけないモノとしての異物感がスゴイです。中2階へのせたスラグの量(恐らく見えない部分はスチロールだと思いますが)も迫力ありますが、水を張った展示もインパクトあります。この異物感は、環境を破壊させてい...
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