一般的には
世界という言葉は様々に使われる。
「世界情勢」というと、全ての国の様子を表すが、「第三世界」などというと、国の範囲が狭くなる。
国に限らず、「○○の世界」という言い方もする。その分野のことについて包括的に語るときに使う。
「××から見た世界」となると、個人的なものになる。××には、人に限らず、ウマやオケラなどの他の生き物や、あるいは非生物が入ったりする。
他にも、多様な使われ方をするが、字義的な問題は後で考えることにして、世界という言葉の持つ一般的なイメージについて考えることにする。
これらの用法が全て違うものだとしても、そこに共通する「世界」の概念があるはずだ。
言葉の使われ方の方向として、分類を示すものとして使われているようだ。
地域、集合、空間などを表している。ただ、これらとも似ているものの、少しイメージが異なる気がする。
専門用語としての界
分類といえば、分類学にも界という言葉が出てくる。
これは世界と等しいわけではない。英語にするなら、世界はworldが一番あっていると思うが、界はKingdomである。
しかし、共通点はありそうだ。
界は、 生物の区分で、最も大きな分類である。現在はその上に大分類を設けようとしているらしいけど。
この分類は、考える人によって変わるらしいけれど、今は五界説が有力なようだ。
分類は、割と人為的なものらしい。
それを考えると、世界も、見る人によって区分が変わるのではないだろうか。
考え方によって、含まれるものが変わってくるので、世界を一意に決めることはできなそうだ。
それならば、世界がどのように決められるかを考えるとしよう。
何が世界と呼ばれるか
数学や物理では、世界という言葉はあまり使わない。
まあ、電界、磁界という言葉はある。しかし、これらは学部により、電場、磁場という呼び方もする。
これは空間というよりも、力そのものを示しているようで、世界とはイメージが違うように思う。
数学や物理で世界に相当するものに「集合」や「系」がある。こういったものは「世界」とは異なるのだろうか。
あるものの集まりを集合と呼ぶには、集合に含むか含まれないかを厳密に定義する必要がある。
これは数学的に扱う上での制約だ。世界は一般的に使われすぎるので、制約を明確にするために別の言葉を使っているのだろうか。
系は集合の一種だ。系の場合、特に前提となるものが存在する。数学であれば、公理、物理であれば原点であろうか。
系は、その前提に依って集められた集合といえる。
集合としての厳密さを考えなければ、世界も系の一種のように思える(セカイ系の話は別の機会にしよう。あまり関係ないので)。
集合を考えるときは、その要素の性質が話題になる。
系を考えるときは、要素同士の関係性が話題になる。
そうであれば、世界という表現を使うときに、話題にしたいことがあるはずだ。
そして、それは他の分類の呼称と異なるだろう。
(書きかけ)
最終更新:2008年04月18日 00:34