プロキシマ。 ・「ケンタウルス座の」という意味の「ケンタウリ」を付け加えてプロキシマ・ケンタウリと言ったり、ケンタウルス座アルファ星系を構成する第三の[[恒星]]という意味でケンタウルス座アルファ星Cと呼ばれることもある。英語のつづりは"proxima"。近くにある星という意味で、その名の通り太陽系に最も近いところにある恒星である。 ・[[太陽]]より小さい[[赤色矮星]]。[[スペクトル型]]はM5.5Ve。[[質量]]は太陽の12.3%、[[半径]]は14.5%、明るさは1万分の1しかない小さく暗い星である。[[地球]]が太陽から受けるのと同程度の日射を得るには、プロキシマに0.02AUまで近づく必要がある。 ・プロキシマは暗い天体なので[[地球]]から肉眼で観察することは不可能である。太陽系からプロキシマまでは4.2光年離れているが、プロキシマを肉眼で見るためには0.5光年程度まで近づかなければならない。 ・[[ケンタウルス座アルファ星AおよびB>ケンタウルス座アルファ星]]とともに[[3連星>連星]]を成しているが、AとBの距離が数十[[AU]]と互いに接近しているのに対し、プロキシマはAとBのペアから1万5000AUも離れている。プロキシマがAとBのペアを一周するのにかかる時間は50万年と見積もられている。一説によるとプロキシマは[[重力]]的にケンタウルス座アルファ星ABに束縛されておらず、近傍を通過しているだけという。しかし近年の研究によると、プロキシマはケンタウルス座アルファ星ABと重力的に繋がった連星であるという説が有力である。 ・プロキシマから見ると、ケンタウルス座アルファ星Aは[[実視等級]]で-6.5等級、ケンタウルス座アルファ星Bは-5.2等級に見える。ケンタウルス座アルファ星Aの明るさの-6.5等級はおおよそ三日月の明るさに相当する。逆にケンタウルス座アルファ星ABのペアからプロキシマを見ると4.6等級にしかならない。 ・赤色矮星の中には活発な[[フレア]]活動を示すものが多いが、プロキシマも例外ではない。フレア活動によって明るさを大きく変化させる変光星の一種の[[閃光星]]に分類されている。 ・[[惑星]]の存在は知られていない。 |名称|プロキシマ| |構成|[[3連星の一員?>ケンタウルス座アルファ星]]| |[[星座]]|[[ケンタウルス座]]| |太陽からの距離|4.2[[光年]]| |[[実視等級]]|11.05| |[[絶対等級]]|15.49| |[[スペクトル型]]|M5.5Ve| |[[変光>変光星]]|[[閃光星]]| |[[質量]]|太陽の0.123倍| |[[半径]]|太陽の0.145倍| |[[可視光での明るさ]]|太陽の1万8000分の1| |[[全波長での明るさ]]|不明| |[[表面温度]]|不明| |[[年齢>恒星の一生]]|50~60億歳| |[[重元素比]]|不明| |[[自転周期]]|30~33日| 近隣の星 ・0.2ly - [[ケンタウルス座アルファ星]](A/B) ・4.2ly - [[太陽]] ・6.5ly - [[バーナード星]] ・8.2ly - [[ウォルフ359]] ・8.2ly - [[ロス154]] ・9.0ly - [[SCR 1845-6357]](A/B) ・9.3ly - [[シリウス]](A/B) ・9.7ly - [[インディアン座エプシロン星]](A/Ba/Bb) ----