感想返し(2013年7月-9月)


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※行数を節約するため、作中に直接関連しない部分について削除・省略・改行減らし等を実施しています。
※省略部分に関しては“(省略)“と記述しています。

2013年


07月

  • [2013年07月05日20時04分]
(省略)
こんばんは、sayself様!
ちなみに、魔軍元帥の中のひとは庭園のひと(アナザー)です。魔物たちは第九次討伐戦争で活躍した魔軍元帥とは別人という設定にしていたようですが、つのが……。つのは世界の鎧シリーズに共通する特徴ですが、有名になりすぎたのですね。しかも同じレベル4ということで、騎士たちが同一人物と見なしたのも仕方のないことなのかもしれません。都市級の個体数は、そう多くないのです。ほとんどの場合、魔ひよこと蛇さん、魔人の三人+αで回していましたから。
こと運動となれば、騎士たちは筋が良いです。ほぼ例外なく空中機動を身につけているのと、魔法使いでもありますから、自分の身体がどう動くのか把握しているのですね。たぶん柔軟性も高いのでしょう。座標起点を扱えない人間にとって、手足をどこに置くのかは重要なことです。やろうと思えば、脇腹から魔法を撃つこともできます。オーソドックスなのは、やっぱり稼働域が広い手足の先端ですけど。というわけで、二軍落ちした子狸は個人種目に打って出ました。賢い。この子狸、賢いぞ……。
でも、上には上がいるのです。魔物たちは、覆面戦士の正体に心当たりがあるようですね。「Grand」というのは英語で「偉大」などの威厳を示す言葉。以前に勇者さんがちらっと言及していましたが、この世界の横文字は連合国語という扱いになっています。じっさいに英語を話しているわけではありません。ニュアンス的に、われわれが和製英語を用いる感覚に近いということです。アルファベットで表記されている言葉は、よりネイティブに近い発音であるとご理解くだされば。つまり謎の覆面戦士は連合国の人間である可能性が高いと言えるでしょう。はたして勇者さんは覆面戦士の謎に迫ることができるのか?いや、難しいだろうなぁ……。だって、ほら、タキシード仮面とか正体不明だったじゃないですか。顔を隠されると、案外バレないものなのでしょうか。このへん、目出し帽とかかぶって検証してみたいものですが、通報されるリスクを冒す勇気が出なくて……。生涯を通しての付き合いになる友人とかいませんし。学生時代の友人に声を掛けたら、それはあちらも大人ですから察してくれるでしょうけど……うん。
たぴ岡はがんばります。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月07日21時50分]
(省略)
こんばんは、菱形様!
この物語は夢と希望のファンタジーですから、子供たちにはもっと無邪気に……無限の可能性を追い求めてほしいのです。勇者さんも、そう。たぴ岡から見れば、やっぱり子供です。べつに大人のほうが偉いとか、そういうふうには考えていませんけど、彼女の人生は、まだ先が長いですから。ボケにもなれるし、ツッコミにもなれる……無限の可能性ってそういうことだと思うのです。大人になって芸風を確立した頃には、昔のことを思い出して笑えるといいな、なんて。きれいなたぴ岡、未来を語る。
さて、久しぶりにクリスくんが再登場しました。ぜんぜん久しぶりな気がしないのは何故だろう不思議。勇者さんがだいぶ気にしていたようですから、クリスくんは処刑台に立って貰おうかと考えていたのですが。思ったよりも、何と申しますか、勇者さんが順調に成長してくれたので、執行猶予がつきました。意外と子狸さんのことに関心があったみたいです。魔都で聖剣が急成長したのは、作者の脳内にある隠しパラメーターが影響しています。というわけで、物語のヒロインよろしく処刑イベントを用意されていたクリスくん、惜しくもイベントフラグを逃しました。代わりにGrandを連れて来た。持ちネタを見えるひとに横取りされたので、その報復です。覆面戦士の介入を、魔物たちは避けたかったようですね。クリスくんと覆面戦士には何らかのつながりがあるのかもしれません。いったい何者なのか……。次回、『真実の猫耳』では覆面戦士の正体に迫りたいと思います。管理人の子狸ならば心当たりがあるのでは、と作者は考えていたのですが、まったく見当がつかないようなので、急遽予定を変更してお送りします。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月07日22時46分]
(省略)
こんばんは、Saku_Acht様!
魔軍元帥=子狸バスター。うん、お忘れになられた方も多いんじゃないかなと思って復習してみました。子狸を捕獲するために放たれた刺客が、五代目の鎧シリーズつの付きです。基本コンセプトは固焼き煎餅。子狸がこよなく愛する圧縮弾がいっさい通用しないだけでなく、強打者の戦慄があるため、子狸の負けフラグを容赦なく立ててきます。相対するたびに帰宅を促してくる、おそるべき強敵として設計されました。ハウス。
魔物たちが流れるようにバラしたので言っちゃいますけど、勇者さんにはアテレシアという、それは優秀なお姉さんがおりました。魔物たちの本命(真・勇者)はお姉さんのほうだったのですが、諸事情あって「三年後……」とかやっている場合ではなくなったため、より確実を期してスペアの勇者さんを立てることになりました。失敗しても次がある、ということです。ですから、まあ……子狸を踏みふみしていた頃の勇者さんは、わりとお姉さんの人物像に近いのですね。勇者さんの感情制御は、劣化したものです。アリア家の人間は極めて独特な感情基盤を持っていて、アリア家に嫁いできた勇者マミーは自分の子供を愛せないという、けっこうなお悩みを抱えておりました。「母親」を必要としないアテレシアさんはスパッと割り切った考えをお持ちです。感情制御は「理性」の働きと似ていますから、トンちゃんの念力みたいな「力」とは同一視されていなかったのですね。でも勇者さんは身内に甘いですから、幼心にお母さんを何かとフォローしていたみたいです。ツンデレ。そうした部分が、こそっとアリア家に侵入していた青いのの琴線に触れたのでしょう。本音を言えば、魔物たちはアリア家に男子が生まれることを期待していたのでしょうが……確立は五分で、待望の男子が生まれるよりも、二子もうけて両方とも女子でした、というほうがリアルかな、と。スパロボ大戦で、ここぞというときに避けてくれないのと同じです。いえ、もちろん主人公が男子ですから、ヒロインはいたほうがいいだろうと考えたのは当然として。赤い彗星も地に堕ちたな的な……幸運、魂、気力MAX、そして貫禄のボロットパンチみたいな。二つ選択肢があるなら、とりあえず悪いほうへ悪いほうへ進んでおけば間違いないと思うのです。それが、愛。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月07日23時22分]
(省略)
こんばんは、がお~様!
都市級しかり、王種しかり、魔物たちは越えられない壁としての役割を果たしてきました。ネコミミである必要性はいっさいありませんでしたが、より厳しい試練を勇者さんに課したのだとご理解くだされば幸いです。
『真実の猫耳』より。退魔性は魔法の外にあるものですから、他に手がありませんでした。魔物たちもきっとつらかったのでしょう。涙を呑んで猫耳オン。でもね、たぴ岡は思うのです。人間の本当の価値は内面にあるんじゃないかな、と。たとえ勇者さんの退魔性が失われたとしても、もうほとんど幼児みたいなものになったとしてもですよ、彼女が勇者として立派に戦ってきたことは事実ですし、真実は色褪せないのです。その結果、たとえ子狸が先輩面してきたとしてもですよ、そう、低学年の子たちと一緒に授業を受ける羽目になったとしてもです、周囲の人間はきっと尊重してくれると思うのです。それに、いざとなったらお金にものを言わせることだって出来ます。子供は素直ですから、勇者さんの買収工作を好意的に受け止めてくれることでしょう。子狸はお説教するでしょうが、過去の栄光に縋りつく勇者さんは……いえ、やめましょう。大切なのは、心の通貨です。勇者さんには、リアルマネーを課金して心マネーへと変換する器の大きさがある筈です。ヒロインがお金に困らないファンタジー。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月08日00時02分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
牛さんは今日も元気です。ノっち危うし。こう書くと、なんだか弱いものいじめする印象がありますけど、子狸が今よりも小さかった頃は、しっぽで遊んであげたりもしていたのでしょう。むしろ今でも、たまには構ってあげているのかもしれませんね。なかなかどうして、ハートフルな光景です。WRYYY。
そんな子狸は主人公、つまりヒーローとして目の前で困っている人間を見捨てたりしません。ですから、世界の危機をほったらかしにして駆けつけるのです。二者択一は意味をなしません。たぶん、たぴ岡は「正義の味方」を書きたかったのだと思います。その結果、主人公の足し算が怪しくなったのは、汚れちまったたぴ岡の責任です。言うなれば、そう、黒真珠……たぴ岡ブラックパール……。でも、いずれはきっと正義の心に目覚めてくれるに違いない……。たぴ岡は、ミルクにぷかぷかと浮いてる黒いのを応援しています。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月08日01時16分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
やたらとぴこぴこ動く、あの勇気の猫耳(察知スキル↑)を作ったのは王都のひとです。あの青いのは、基本的にろくなことをしません。港町襲撃事件の終盤、水の精霊に身をやつして勇者さんと対話したあとに猫耳とか言い出したので、たぶん何か裏があります。
一方、放っておくと周りの女子率を上げようとしてくる子狸。本当に油断ならないポンポコです。うん、歩くひとは美人さんですね。正確には、美人の可能性が高いです。あのひとのオリジナルはクリスティナ・マッコールという過去に実在した人物で、貴族と平民の間に生まれた子です。まあ、たぶん美男美女のカップルだったのでしょう。その子供なので、整った顔立ちをしている可能性は高いと思われます。人里離れた洋館に住んでいて、過去に霊界のひとたちと仲良くしていた、かなり浮世離れした性格をしている、お父さんから溺愛されていた、お母さんは早世している、母娘ともに病弱、という感じに設定を羅列していったら、自然とそうした感じになりました。歩くひとはカミングアウトしていますが、それを言い出したら初対面のときに自分は男だと言っちゃいましたから……。その時点でマインドセットされているので、何を言っても無駄です。たぶん子狸は、男女の友情とかあまり信じていないのでしょう。巫女さんの護衛(スタントマン)として同行していたことがあるようなので、必然的に一緒にお風呂に入ろうとして通報されたりもしたでしょうし。王都のひとという身近な例を見て育っているため、何の疑問もなくステルスしてついていくとか言い出すのが子狸の美点であり、また残念なところでもあります。
球技も残念。この世界の球技は、諸事情あって過程がすっぽりと抜け落ちていますが、かなりルールが熟しています。サッカーで例えるなら、理由はよくわからないがオフサイドというルールがあるといった具合です。ただ、魔法があるのですよね。しいて(略)の魔法は、「詠唱=即時発動できない縛り」として機能しているため、小声でも構いません。理屈上、大声で叫んだほうが観測がぶれないため精度は上がるのですが、現代ではたいていの大人はレベル3が開放されており、退魔性でカバーできます。つまり、魔法の行使を隠蔽することはわりと簡単です。ですから、ルール上、魔法はある程度まで解禁されていると見たほうが良いでしょう。ルール違反としたところで、完全に防止することができないからです。さすがに攻撃性の魔法はだめでしょうけど、崩落魔法とか至近距離で叩き込んでもバレないでしょうから、黒と判断した審判がレッドカードという名の圧縮弾を撃ち込むと……。まあ、試合にならないので、魔物たちはデスボールと呼ばれる国技の普及につとめています。人間たちの良心に訴えかけるやり口ですね。デスボールは野蛮な球技と目されているため、魔法を使ってでも勝ちに行こうとする選手はめったにいません。ただ、観客側からしてみると、魔法を使った乱闘はけっこう面白いので、フェアプレーに則った魔法合戦が起きることはままあるかもしれません。発光魔法で色をつけた圧縮弾を堂々と撃つとかどうでしょうか。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月08日01時50分]
(省略)
こんばんは、bibliomania様!
ああ、お気づきになられてしまいましたか……。ストーリー上、必要ない部分なので変えようかとも思いましたが……設定を捻じ曲げるのもどうかと思ったので、そのまま書きました。「願いを言え」というのは法典の最初の設問です。あれは、あくまでも魔法の在り方を決める、つまり魔法の形式を変更する機能を持ったものなので、願いを叶える力はありません。半分、嘘みたいなものです。もしも開祖が「巨万の富」を願ったなら一部の人間だけが魔法使いになれる形式になったでしょうし、「世界の平和」を願ったなら連結魔法のように多数の人間が魔法使いになれる形式になったでしょう。世代が進み、設問が重なれば重なるほど、契約者の思い描く形式が採用される仕組みになっています。形式によっては、特定の分野の魔法が封印されたりもします。これは、多様性を獲得するためのシステムです。魔法には原始的な意思があり、法典には法典の意図があります。術者となる種族の願望を引きずり出して、様々な魔法を使わせる、というものです。魔物たちは、法典(彼らは“祭典”と呼びますが)が騙り欺くものだと知っているようです。好きにしろと言われて生み出されたのが、自分たち魔物だったからでしょう。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月08日23時05分]
(省略)
こんばんは、神反煉堕様!
当初、子狸には魔物関連のことはきちんと隠さなくちゃいけないという意識はあったみたいなのですが……。国境付近の街で、事件後に夜間訓練してましたよね。ああいう感じで、座学ではなく実技方式で練習しています。座学で済めばそれがいちばんなのですが、無理だったので、そうですね……例えるならばペットにしつけをする感覚で条件付けをしています。それなのに、いざ本番の旅シリーズに突入したら魔物たちが「本音で話さないから勇者さんとの関係が破綻した」みたいなことを散々言ってくるものですから、「あれっ?」ってなったのでしょう。歩くひとも言ってましたけど、王都のひとは最初から勇者さんにある程度までのことは自力で気付いてもらう予定だったみたいです。自力で気がついた事柄を、人間は疑わないからです。本当は魔物たちが誘導した結果なので、錯覚なのですが。しいて(略)を書きはじめた頃は、今章ですっぱりと完結させるつもりでしたから、魔物たちが情報操作していたという事実は闇に消える予定でした。でも諸事情あって最終章が追加になったため、このままだと結果的に魔物たちが読者さまを騙していたことになってしまい、腹黒な印象になるなぁと思って、お便りのコーナーであれこれとお話しすることにしました。じっさいに腹黒なのはさておき、魔物たちの可愛さを売りにしていきたいなとたぴ岡は思っているのです。最終章では、かなり過激な発言もありますから、ポップでキュートな印象で誤魔化したいのです。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月09日00時42分]
(省略)
こんばんは、Saku_Acht様!
さあ、ついにこのときが来ました。正直、最初に投稿したときはここまでの長丁場になるとは思ってみませんでした。大まかにざっと計算して、百話くらいで完結するかなぁと。季節はめぐり、春夏秋冬、春夏秋冬。足掛け二年、ようやく辿り着きました。しいて(略)世界に冒険者はいませんが、いや、いたとしても秘境ハンターです……ある意味、たぴ岡が冒険者だったと言えなくもない気がします。この旅が終わったら、故郷に戻って自分の店でも持とうかなと思ってるんだ。こじんまりとしたお店でさ、でも味は保証するぜ?良かったら立ち寄ってくれよ。おや、カップに亀裂が……。まあ、それはさておき。
『魔王、降臨』
ついに魔王戦です。表向きは最終決戦の予定でしたから、ええ、ガチバトルになります。作中で何度か触れてきましたが、魔王は弱いです。都市級の魔物よりぜんぜん弱い。為政者に力は必要ありませんから。最強の魔物が、魔王軍という組織のトップで指揮をとるのは宝の持ち腐れでしかありません。ですから、魔王の正体がじつは美少女というのは理に適っていると言えなくもないのです。でも鎧でした。残念。
魔王は弱いので、最大開放のスーパー子狸さんとは手合いが違います。あの小さなポンポコが輝くのは、強敵と戦っているときなのですよ。ヒーローは常に逆境と向き合わなくてはなりません。敗色濃厚な戦いに挑むから価値があるのです。いかんせん敗色濃厚なので、順当に負けてきましたけど。これは、作者なりの愛の鞭なのです。というわけで、華麗に退場してもらいました。またぞろピンポンとかされても困りますし。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月17日19時38分]
(省略)
こんばんは、神反煉堕様!
さらば子狸。
歴代の勇者たちは、一対一で魔王を下してきたらしいです。けれど事実は少し違っていて、たいていの場合、最終決戦の場には家事担当が同席していました。魔物たちのミスディレクションで居なかったことにされた、もしくは魔王ルートに突入したのでしょう。じつのところ当初の予定では、魔王の寝室は無人で、のこのことあとをついてきた子狸が不気味な含み笑いを漏らして正体を明かすという流れを考えていました。どちらかと言えば、そちらが正しい筋道ということになります。ですから、子狸さんの自供は正しいと言えなくもありません。でも勇者さんは信じてくれませんでした。一度でもスーパー子狸無双列伝していれば違ったのでしょうか。というわけで、最後のチャンスを与えてみたら、捕獲されて目の届かないところに連れて行かれてしまいました。個人的には、もっと派手に、エヴァンゲリヨ~ンもろとも射出された力の天使さんみたいに華麗に退場してほしかったのですが、うちのポコエルは前足を折り畳めないので無理でした。残念。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月17日20時01分]
(省略)
こんばんは、bibliomania様!
うおっとぉ!以前と同じミスを繰り返してしまいました……。修正しておきます!ありがとうございます!
まったくもう、なんであの青いのは一人だけ平仮名なのか。「抱きかかえる」もね、困ったものです。「抱き抱える」と書くと同じ漢字が続いていやんな感じなので、後ろのほうは平仮名にしています。そうしたら、今度は「か」と「ら」が多くなってゲシュタルト崩壊しそうである……。
というわけで、抱きかかえられるかまくらのん。たぶん作中で書くことはないので、親狸とポンポコ嫁の代役をこなしてもらいました。偉大なる狸さんも言っていました。大切なのは当人同士の気持ちであって、本人かどうかはこの際大きな問題ではないのです。ようは、あの大きなポンポコは奥さんをお姫さま抱っこして旅しているようです。ここまで来たら意地です。意地でもレジェンドは登場させません。これは作者なりの思いやりなのです。リア充は爆発するべきという格言もありますからねっ。
ご報告ありがとうございました!また何かありましたらよろしくお願い致します!それでは!

  • [2013年07月17日20時59分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
意外と子狸のことをきちんと考えていた勇者さん。いくら何でも自分の名前を忘れることはないと思うのですが……せいぜい勝手にミドルネームをくっつける程度ではないかと。ノロ・D・バウマフ。ワンピースは実在する。
ああ、情熱のぽよよんは良いですね。グッドです。ベリーグッド。魔軍総司令が部屋に乗り込んできたら渾身の指貫をこめかみに繰り出しているところです。これで勇者さんが男の子だったなら、迫り来る鳳凰の舞に子狸さんが前足を突っ込んで「やっぱりおれって不可能を可能にっ……」とか言ってくれる展開もありえたのでしょうか。王道は大切だと思います。友情・努力・勝利。勝負は時の運とも言いますから、思い切って削るとして……友情・努力・時の運。そこはかとなく努力を否定している感じがするので……友情・ぬ力・時の運。ああ、でも子狸さん体育の時間に二人組みを作れと言われてあぶれる派だから……壁パス・ぬ力・時の運。舞踏会で踊らずに見学している人を壁の花と言うそうです。道端に咲く一輪の花……。勇者さんが道端に捨てられていた子猫を拾ってあげたりしていると、まさしくそんな感じなのでしょうか。ふだん乱暴な人が、たまたま優しくしてあげると、じつは良い人なんじゃないかと思われるあれですね。でも、たぶん勇者さんは華麗にスルーするので、役柄をチェンジして子狸の出番です。狸に育てられる子猫とか、何だかとってもハートフル。しかし、やがて狩りの本能に目覚めたぬこは……次回、狩るもの、狩られるもの。「たとえ血がつながっていなくとも、狸と猫、名前に同じな行が入っていることは変わりない……」それが――ぬ力。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月17日22時32分]
(省略)
こんばんは、omega11様!
久しぶりにタイトルニアミスしてみました。緑の島を発つときに、勇者さんは魔物と人間はとなり合って歩いていくことはできないとか何とかそれっぽいことを言っておりました。まあ、その後も勇者さんの横には安定して山腹のーんが居座っていたわけですが。あれも一つの結論です。いちばんわかりやすいのは、やはり子狸=魔王というものだと思います。少しひねって、お前=子狸とすれば、いつも横にいるのは王都のひとですね。他の魔物たちからも、よく魔王呼ばわりされています。そもそも、なんでこんな長ったらしいタイトルに、それはもう作者自身も面倒くさくなって、しいて(略)とか略すようなタイトルにしたのかと言えば、その理由は……残念ながら忘れてしまいました。いえ、いくつかの解釈が仕込まれていることは確かなのですが、もっと根本的に。自分のことですから、よくわかります。たぴ岡は、タイトルを最後に考える派です。第一話をメモ帳から投稿画面にコピー&ペーストして、そのあとにうんうんと悩んだに違いありません。大切なことなのに、どうして後回しにするのか。それはもう夏休みの宿題としか言いようがありません。不思議な心理です。とはいえ、勇者さんが最後にひどい目に遭うのは、かなり初期から決まっていたようです。ようです、と言うのは、もうばっちりメモ帳に書いてある……。あと、エクスカリバーとか書いてある。これはひどい。バウマフ家は没落貴族の予定でした。今となっては押しも押されぬ平民です。書くだけ書いて投げっぱなしにしましたが、王国の王族(つまり帝国の王族も)はなかなかの残念力を秘めていて、子狸さんにカッコいいポーズを強要されたりします。王さまは内心で賢いふりをしますが、国一番のカッコいいポーズを強要されます。あと、ふつうに「余」とか「そなた」とか言います。夢あふれるファンタジーなので、お姫さまも居ますが、子狸は嫌われています。王宮に出入りを許されている平民とか意味がわからないというのが理由みたいです。やっぱりお姫さまはツンツンしてないと。子狸いわく「殿下さん」。この上なく敬意を払った呼び方(子狸視点)なのですが、デレ期は訪れなかったようです。まあ、どのみち王家とバウマフ家の婚姻とかありえないので、問題ありません。主人公のお姫さまフラグがスタート前にへし折れているファンタジー。
でも勇者さんもお姫さまと言えばお姫さま。無駄な情報なのであれなのですが、姫というのは貴族、大名のご息女も含まれます。物語も終盤。いよいよアリア家のお姫さまに羞恥プレイが牙を剥く。安定の子狸さんが、そのとき見たものとは。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月17日23時34分]
(省略)
こんばんは、がお~様!
お屋形さまはですね、作中に登場しません。ちょくちょく存在感をアピールしてきますが、旅立った主人公の親族は基本的にフェイダウェイでいいと思うのです。運命に導かれた主人公が旅立つときに見送ってそのまま出番がなくなるパターンですね。最終決戦の前にちょこっと登場して、暖炉の前で編み物、ふと不安げに主人公の名前を呼ぶ場面とか憧れていたので、代役を青いひとたちにやってもらいました。満足です。いかんせん季節が季節なので暖炉は断念して固定砲台してもらっていましたが。
魔都の別名は「行け!」城。一人、また一人と脱落していく仲間たち。これは勇者と魔王の一騎討ちという状況を演出するためのギミックです。魔物たちが勇者さんを応援するのはおかしいので、子狸を応援してみたの巻。そうしたら、何故か子狸が「おれは強い!」とか言い出した。それは厄介だ。その点、勇者さんは自己主張が控えめなので、すぐに呑まれてしまいます。このあたりは、作者の考える理想のヒロイン像が影響しているのでしょうか。大和撫子と申しますか。たまに「殺す」とか言いますけど、口数が少なく慎ましいため、放っておくと空気になります。とくに明るい性格の子たちに囲まれているとその傾向が顕著になるようで、ごく自然と相槌を打つ係におさまってしまいがちです。中心になって人を集める力はあるようですが、自分の意見をしっかりと言うようにしましょう。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月18日00時12分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
ついに子狸は閣下の領域へ――。……すぐに戻ってきましたが。
あ、唐突すぎましたね。申し訳ない。某ポンポコ嫁というのは、親狸の奥さんのことです。子狸のマミーですね。基本的に、この世界の平民はみんな似たような口調で話します。女性なら女性、男性なら男性のスタンダードみたいなものはありますが、はっきりと異なる話し方は生まれ育った身分の違いを表します。作中で言うと、勇者さんと箱姫は同じカテゴリーに属します。語尾に「~わ」とかが付くのは、まず貴族ないし権力者の娘さんと言っていいです。狐娘たちが片言っぽいのは、外国人で、なおかつ言葉には頼らない連絡手段を持つから、という設定になっています。子供の話し方は、ほぼ均一ですね。多少、性格の違いは意識して書きましたが。子狸マミーの話し方は、わりとちぐはぐな感じです。平民ベースの貴族混じり。あのひとは孤児ですが、バウマフ家に嫁いだばっかりに貴族との関わりが生じていて、ふだんは丁寧語で話す癖がついています。でも魔物たちには砕けた口調で話すようにしているので、ちぐはぐになるのですね。それで、ちょうどキャラぶれの巫女さんと似た感じになったのかもしれません。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月18日02時26分]
(省略)
こんばんは、sane様!
では、まず聖剣の呼称から。現在、勇者の聖剣はおもに五つの名前で呼ばれています。「光輝剣」「聖剣」「光の宝剣」「退魔の宝剣」「精霊の宝剣」の五つです。「光輝剣」という呼び方がいちばん古くて、次に「聖剣」。「宝剣」という呼び名は、意味は通じますけど、あまり一般的ではありません。作中で宝剣、宝剣と連呼しているのは、精霊の宝剣が六つに増えたからです。「退魔の宝剣」、「精霊の宝剣」という呼称を用いるのは魔物だけで、現在は普及活動中。なぜなら、「光輝剣」「聖剣」という呼び名は、光の宝剣しか該当しないからです。魔物たちは、六種の宝剣を同列に並べたいと考えているようです。そのほうが、のちのち有利に働くのでしょう。しかしながら、光輝剣の歴史は長く、信仰は篤く……困難が予想されます。
がんばれ宝剣。負けるな宝剣。というわけで、最終形態は九つ。なお、時代に応じて流行り廃りがあるため、統一感はありません。
ずらっと書き連ねれば、以下の通りです。
・黒鉄
初代魔王の銀冠さんが持っていた魔剣。当時の設定はあいまいだったので、ゲートを開く機能なんてなかった。初代勇者が魔法剣士であり、だったらこっちも剣で対抗してやんよ、というその場の勢いで生まれる。反抗期の結晶。見た目は鍔が長くて黒い大剣。デザインを考えるのが面倒くさかったのか、勇者の剣を黒くしただけ。戦後、勇者が持ち帰ったという話であったが、そのような事実はないという壮絶な過去を持つ。
・白夜
ある程度、設定が固まる。さも六魔天は都市級より格上であるかのような口ぶりだったが、反則的な武器である光輝剣を所持しない勇者に負けたという動かしがたい事実が指し示すものとは、いったい……?第一次討伐戦争を反省の材料に、騎士級、戦隊級、都市級といった住み分けがなされる。これ以降、光輝剣は王種が勇者に授けるものになった。おれガイガー、まじ天使。制限解除できるのはオリジナルのポーラ属のみという、よく考えてみたら無理のある設定ができる。受け皿として、聖木が導入される。これはその場の勢いだったため、バウマフ家を交えて審議に入る。時間稼ぎに、試練と称してガイガーは言った。「そのへんに落ちている木切れの中から一つだけ本物を見極めるのだー」無茶振り。勇者は、イイ感じの枝ぶりに聖性を感じたらしい……。まあいいかと魔物たちは納得。明けない夜はないとかバウマフさんちのひとが言い出したので、「白夜」と命名。
・千里
歴代最大の宝剣。剣でありながら、大きすぎて自由に振り回せないという新機軸。もっぱら砲撃用。多重顕現、射出の先駆者。でも大きい。とにかく大きい。腰に差して歩くには大きすぎ、背中に担ぐと座れない。結論として邪魔。勇者の苛立ちがつのる中、魔物たちには愛された。名称の由来は「千里の道も一歩から」。「千里さん」と親しまれる。
・八葉(オールイン)
魔物たちに中ニ病が発祥。おかしなルビを振りはじめる。歴代最多の枝ぶりと脆弱さを併せ持つ。おれガイガーが調子に乗りはじめたのもこの頃。より奇怪な形状を追求した結果、辿りついたのが八つの刀身。もはや剣とは呼べない何かになる。でも防御面では安定。最終的に八つの刀身が統合し、絶大な威力を秘める突撃槍と化す。その転身に、人間の闇を垣間見た……。
・アナザーデイズ
魔物たちの中ニ病が止まらない。このあたりから、聖剣の名称はカタカナになる。連合国は、まだない。嗜虐的な言動を好むおれガイガーの株が暴落し、対照的に株を上げはじめたのが緑。見た目とは裏腹に、意外と繊細で優しい。おっちょこちょいな一面もある。おれガイガーに代わって授けた聖木も至極真っ当なものだった。十手みたいな形状。小型で取り回しが良い。しかし逆恨みしたおれガイガーにより、光の宝剣の正体は魔王の剣であると嫌な感じの真相が追加。ゲート=異世界跳躍門の概念が登場。同時期、空中回廊が開放される。宇宙飛行士の選出。リンドール・テイマア、起つ。王権分離を成し遂げ、帝国を樹立する。
・フェアリーテイル
連合国が樹立したのがこの頃。小国同士の争いが平定されたため、新マップ追加。妖精イベントを数多くこなしたことで、フラグが立つ。妖精族の特性(光の羽、高速移動)を継承した聖剣に進化。緑のひとは安定。指揮棒に近い形状。華麗なる一刀流。
・ツインホーク
おれガイガーと緑の抗争激化。聖剣の聖性強化実験がはじまる。二股の枝から二本の刃がにょきっと生える。八葉と違い、初期から凶悪な切れ味を備えていた。扱いが難しく、たまに暴走する。つまり魔物たちの意のままに動かせるため、勇者の意向を無視できるようになった。チェンジリング☆ハイパーにも負けやしないぜ。
・十字星(グランドクロス)
やりすぎたと反省。初心に戻り、黒鉄を白くしたバージョンに落ち着く。可もなく不可もない。でも知名度は高い。聖剣と言えばこれを思い浮かべる人間は多い。なぜなら勇者が史上最高だった。史上唯一、魔人を打破する。同時に、人間たちの恐怖を食べてすくすくと育ったお馬さんに勝てるのは、これくらい突き抜けた人間じゃないと無理であると判明。今後は安定路線を……
・トリプルバインダー
歩むと思ったら大間違いなのです。トリプルバインダー。史上最悪の聖剣である。ついでにお供のバウマフ家、邪神教徒も史上最強。三本の刃がぐねぐね動く。聖性を極限まで突き詰めた結果、魔物と見れば襲い掛かる凶暴性を獲得。自分探しをはじめた勇者が、勇者として機能しなかったことも拍車を掛けた。八葉ほどの飛び抜けた貫通力はないが、誘導性、持続性、攻守ともに隙のない最強の聖剣。気を抜くと数少ない友人もばっさり行く。常時暴走という面で、邪神教徒との共通点が光る。
以上です。個人的に、おすすめは千里さん。具がなくなったことで弱点を克服できる筈だったのですが、羽のひととのフラグが立ちすぎでした。次点は、やっぱりトリプルバインダーかな。第九次討伐戦争は本編との絡みもあり、思い入れがあるのですよ~。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月22日21時11分]
(省略)
こんばんは、ブルー様!
いや~ありがとうございます。ためしに文字数順で調べてみたら、300位以内には入っているみたいです。トップランカーは、なんと五百万越え。比率で言ったら、ほとんどフリーザさまじゃないですかー。王子、ごめんね。そりゃ泣きたくもなるわ……。
というわけで、無事に連載三年目に突入しました。これもひとえに読者様のあたたかいご声援あってのこと。お便りのコーナーがなければ、間違いなくミーティアと合体してピンク戦艦に収納されていたことでしょう。本編では、ついに魔王戦です。勇者一行の軌跡は「王都→港町→緑島→国境→三角地帯→魔都」となっておりまして、これは作者が想定していた中では最短ルートにあたります。作中時間では、およそ二ヶ月くらいと考えていますが……時を刻むたぴ岡の中では二年の歳月が流れました。世間一般で言うところの勇者は、ふつうに世界一周とかするわけで……勇者、すごい。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月22日22時18分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
久しぶりにキレちまった王都のん。
『魔王、降臨』より。
サブタイトルが前話と同じですが、誤植ではありません。魔獣戦は本流と支流に分岐していて、魔軍元帥戦で合流したわけですが、ここに来てサブタイトルも合流しました。諸事情ありまして、あるときを境に王都のんと山腹のんは入れ替わっておりました。途中でボロが出はじめましたが、なんとか誤魔化しきりました。言ってみればチェンジリングです。これは魔物たちの保険のようなもの。王都のんは、決して古代遺跡には近づきません。最後の仕込みを終えて、王都のんはホームポジションへ。勇者さんに関して、魔物たちはかなり危ない橋を渡っていて、一度は完全に放置したことがあります。それは彼女がスペアだから。山腹のんは、だいぶお気に召さなかったようです。最後の最後まで引っ張りました。王都のんの覚醒の裏には、人知れず暗躍する山腹のんの影があったのです……。まあ、ほとんどストーリーには関係ないのであっさりと流しましたけど。
いま、子狸成分が不足していた王都のんの八つ当たりが近衛兵に炸裂する。ちなみにたぴ岡のイメージで言うと、近衛兵はメロンパン。鎧に走っている継ぎ目がメロンパンの焼き目を彷彿とさせます。子メロンも放出できる。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月22日23時15分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
命の価値とは。子狸の言葉は、二百年越しの回答ということになります。八代目の勇者は答えを出せませんでした。たぶん、いかなることにも「絶対的な価値」というものはないからです。あまねく命に等しく価値があると言うなら、あらゆる生命は無価値ということになります。魔物たちは、それはもうねちっこく問い続けました。それでも屈さなかったのが、八代目勇者の凄いところです。それ以前の勇者は、あくまでも「人間が正義であり、魔物は悪」という考えでした。それは、べつに間違った考え方ではありません。「悪」というのは、つまるところ「敵」であって、「正義=味方」の行いを正当化したものなのでしょう。敵は悪でいいのです。ただ、そうした一方的な言いぶんが義務教育制度の施行にともなって通用しない時代になったのですね。平和ボケしたと言っても良いです。王国、帝国、連合国の三強体制が安定期に入って戦争が他人事になった影響も大きいです。
子狸の言ったことは主観的なもので、まあ、ようは答えになっていないのですが、もしも勇者さんが聞いていたら感心したと思います。好感度を上げるチャンスでしたが、居ないものは仕方ありません。子狸の恋を応援している身としては無念でなりません。でも仕方ないね。
一方その頃、猛り狂うぽよよん。何か不満でもあるのか、近衛兵さんに対してはやたらと攻撃的です。複核型、理に適っていて気に入ってるのですが。モチーフになっているのは、多頭竜です。日本の神話で言うところのヤマタノオロチさん。お酒と十拳剣は手元になかったので触手で代用。便利すぎるレクイエム毒針。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月23日00時00分]
(省略)
こんばんは、サカガミ様!
はい。魔王は弱いのです。なんとなく、例えば魔人なんかとは比べものにならないくらい弱いということが伝わればいいなと思っています。もちろん相性の問題はありますが、魔軍元帥と魔王と一騎討ちしたら間違いなく魔軍元帥が勝つでしょう。勇者さんも魔軍元帥には勝てません。謁見の間で決闘を挑んだのは、あのまま総力戦を続けても勝ち目がなくて、けれど勇者が敗北すれば決着がつくため、騎士たちと子狸に生き残る目が出てくる、つまり勝っても負けても損はないと踏んだからです。勇者さんはやっぱり歴代勇者と比べると弱くて、魔王も弱い。弱い同士、それなりに釣り合いは取れるかと。魔王の場合は、むしろ得体の知れない恐怖みたいなのを書いてみたいな~と思っています。勇者一行が王都に立ち寄ってくれなかったので省きましたけど、魔王が王国元帥と同じ姿をしている、元帥の正体は魔王だった、という流れに持って行きたかったのです。王都イベントをスルーされたので唐突に出てきましたけど、元帥との会話パートをこなしていれば、魔王が魔王軍だけではなく騎士団も操っていたという衝撃の事実が明らかになる予定でした。じっさいに魔物たちがやっていることなので、矛盾しないのです。でも勇者さんがキレちゃったので魔王の容姿に関しては完全スルー。せめて子狸さんが大人しくしてくれていれば、エピソードを挿入できたのに……。まあ、それに関しては最初から期待していませんでした。ハイパーさんが魔王に過剰反応するのは仕方のないことなのです。魔物たちも納得せざるを得ない特攻ぶり。魍魎でするよ。
それにしても、このお話はずいぶんと書きやすいなぁと思ったら、子狸と魔物たちしか居ないのですね。ある意味、こきゅーとす究極の形態でした。愛と勇気の物語、ついに天元突破。ちなみに、複核型の唯一と言っていい弱点は、戦闘形態に移行するまでのチャージ時間を要することです。が、魔物たちが子狸に愛情を強要している間にチャージ時間が終わってしまいました。本当にろくなことをしません……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月23日00時24分]
(省略)
こんばんは、桂かすが様!
ぽよよん頂きました。夢を壊してしまうようで悲しいのですが、王都のんがぽよよんぽよよんと言いはじめて、山腹のんが決め台詞を模索したのは、シャッフルを悟られないためでした。入れ替わったあと、ぽよよんぽよよん言っていれば王都のひとっぽくなりますし、追々な……とか言っていれば山腹のひとっぽくなります。諸事情ありまして、王都のひとは古代遺跡には立ち寄れないのですね。子狸&クリスくんが変則パーティーを組んでいたとき、王都のひととお屋形さまが怪しい遣り取りをしていましたが、あれはそういうことです。どうしてこんな腹黒キャラになってしまったのだろうか。青いひとと言うより、黒いひとと言ったほうが通じる気さえしてきました。その点、子狸さんが素直に育ってくれて、たぴ岡は嬉しいです。素直すぎて、作者の都合を貫禄のスルーで撃退してくれるほどです。いや、まだだ。まだ希望はある……!(5/6現在)
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年07月23日02時20分]
(省略)
こんばんは、がお~様!
さすがは初代魔王といったところでしょうか。銀冠のふたつ名は伊達ではありません。自分で自分のことを「銀冠」とか呼んでいたのでしょうか。なんという黒歴史。
本人いわく、過保護ではなく、開祖のお嫁さんと約束したので仕方なく守っているそうです。ただ、魔物たちのスペックは凄まじいものがありますから、約束を守ろうとしたら不慮の事故にも対応せざるを得なくて、どこまでも職務に忠実であろうとしたら一緒に寝るしかなかったのでしょう。結局のところ、それがいちばん確実ですから、現在の、たとえ世界が滅んでもお前だけは守るといった感じの心構えを「過保護」と表現するのであれば、開祖のお嫁さんが亡くなったあとは以降、数百年間べったりです。幼い頃からそうならまだしも、可哀相なのは開祖から数えて四代目あたりの管理人(魔物たちが母と仰ぐ女性は、当時の人間としてはかなり長生きしたほう。仮に八十歳と仮定した場合、四代目の管理人は二十歳前後のいい大人)で、「ママンに言われて仕方なく一緒にいてあげるんだからねっ」とか言ってくる王都のひと(当時は「農村のひと」)は、かなり面倒くさかったと思います。とくに王都のひとは口が達者ですから……プライバシーを理由に断ってみても「命だろ!」とか反論されて折れるしかなかったでしょうね。
少し悲しいエピソードになりますが、魔物たちにとってママンはやはりとくべつな人間で、自分たちと同じ不老不死にするつもりでした。ですが、彼らのずっと一緒にいて欲しいという願いを彼女は受け入れませんでした。心より大切に思っている人間を喪って、はじめて魔物たちが命の大切さを痛感することができると考えたからです。彼女は、たぶん我が子同然に扱ってきた魔物たちに人間らしい心を失って欲しくなかったのでしょう。王国暦52年の出来事でした。
魔物たちが逆算魔法の施行に踏み切ったのは、大まかに言って三つの目的があったからで、その一つが母の教えを守るために歴史の改変を禁じたというものです。逆算能力(現在の治癒魔法)を作るためというのは二番目の理由で、残りのもう一つは……最終章で判明します。ですが、そちらはついでといった感覚だったのではないかと思われます。この頃の魔物たちは、わりと楽観的な面がありました。自分たちのために命を投げ出してくれる人間がいると知っていたからです。善行を積んでいたというのが、この頃。ですが、王国暦52年に起きたある事件を境に、魔物たちはどんどんひねくれていきます。
その後、五代目あたりからはもう幼少時からべったりですね。バウマフ家の一族を明確に特別視しはじめたのがこの頃からで、言ってしまえば他の人間はどうでもいいという考えさえ持ちはじめます。やさぐれました。あと、同じ魔物に対しては、極めて強烈な仲間意識を抱くようになります。その象徴とも言えるのがこきゅーとすで、あれは閉じたコミュニティです。新魔都を建設し、着々とバウマフ家を囲い込みはじめます。ところが、そうも言ってられなくなりました。バウマフ家の人間を、魔物たちは「唯一の契約者」と呼びます。ありとあらゆる分野の研究をはじめた魔物たちは、おそらく自分たちが奇跡的な存在であることに気がついたのでしょう。
第二次討伐戦争が勃発した頃には、ほとんど現行と同じ体制を築いていました。霊界のひとたちなんかは、もうネタバレしてしまいましたね。彼ら怨霊種と呼ばれるレベル2の魔物は、人間の戦士を鍛え上げるために、ほぼ同程度のパラメーターに設定されています。さらにその上に、人間が勝利をおさめるのは難しいだろう戦隊級という枠組みを設けて地力の底上げを図ります。人間たちは、ゆっくりとした歩みではありますが、魔物たちの期待に応えてきました。そうして、ついに騎士団は都市級に対抗しうる段階まで来たのです。感無量ですね。
それと並行して、魔物たちは人類社会のモラルの上昇につとめます。バウマフ家の人間がちょっとあれなので、もう世界そのものを変えてしまえと思ったのかもしれません。魔王軍の制式装備にこん棒を導入し、人類社会から武器を廃絶します。(魔法が普及すれば武器の相対的な価値は下がる。武器=魔物が使うもの=野蛮という考え方を浸透。武装した人間に自分たちのパクリだと因縁を付けて歩く)王国への対抗馬として帝国、連合国の樹立を後押し。(天下三分の計)義務教育制度の普及。(開かれた教育の場を設ける。市民意識の改革)
大半の人間が知らないだけで、魔物たちの本質は改革者にあると言っても良いです。結果的にバウマフ家が安心して暮らせる世界になったとしても、それは副産物に過ぎないのです。誤解しないでよねっ
お便りありがとうございました!それでは!


08月

  • [2013年08月16日21時50分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
実名を晒される袖巫女ことクマー嬢。なお、じつにどうでもいい話なのですが、彼女の本名は「ユニ・クマー」のほうだったりします。作中では本名と偽名が逆転しているのですね。子狸の活躍は歴史に残らない(魔物たちの暗躍による)ため、身代わりになる人間がいたほうがいい(思考の落としどころがあれば、心理操作は最大の効力を発揮できる)という判断に基づいています。たぶん王国の上層部は、勇者さんと共に世界を救った豊穣の巫女が貴族に連なる人間だったことにしたいのでしょう。貴族政治の正当性を訴えるためです。「シャルロット」というのは、まず平民に使われることはない名前です。まあ、あくまでも後世の出来事を想定した設定なので、作中では「シャルロット・エニグマ」が本名ということで通しています。事実かどうかは、あまり重要ではありませんから。ようは、巫女さんは爆破してきた実家に複雑な心情を抱いていて、「ユニ・クマー」が本名とは認めません。本人が認めないものを、魔物たちがああだこうだと言ってもややこしくなるだけですから、いっそ本名と偽名を逆転させたほうがすっきりすると考えました。
『勇者』より。
勇者の称号名は「ハロウィン」と言うそうです。より正確に言えば、「勇者」ではなく「光輝を掲げるもの」の称号名ということになります。ハロウィンと言うと仮装のイメージが強いですけど、どうもお盆に近いものらしいです。仮装は、魔除けに近いんじゃないかと思っています。切り離して拒絶するのではなく、木を隠すなら森の中とでもいうように混ざろうとするのが面白い。と、まあ、そのように。ハロウィンというのは、勇者の未来を暗示する称号名です。作中では、のちに「ハロゥ」という言葉がとくべつな意味を持ってきます。勇者は聖なる海獣が遣わした使者であるという説に絡んでくるのですが、そのあたりはあまり気にしないでください。言葉の語源があやふやになることは、よくあることです。思うに、どれが正解ということはなく、語感が民衆にひろく受け入れられたものが後世に伝わるのでしょう。勇者の称号名も同じです。ハロウィンという、きれいな響きが残り、他は淘汰された、あるいは解釈の合一がなされたというふうに作者は考えています。
ヨトヨト言われてきた「魔王」の正しい綴りは「Youtoo」。意訳すると「一緒にやろう」とかそんな感じです。ですから、「勇者(ハロウィーン)」と「魔王(ユートゥ)」が相対したという状況は、魔物たちの解釈では「同じ阿呆なら踊らにゃ損」という意味合いを含みます。もっと言えば、「もっとも魔物に近しい人間」であるバウマフ家の人間を表す言葉でもあります。言葉には、受け取り手によってさまざまな解釈があっていいと作者は思います。そう、熱帯夜に部屋でパンイチで過ごすたぴ岡のように……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月16日22時16分]
(省略)
こんばんは、神反煉堕様!
でも、ほら、よく悪徳貴族さんに「望みは金か?名誉か?」とか言われた主人公が「そんなもののために戦ってきたんじゃない!」とか反論するじゃないですか。じゃあいいよね、ということで、子狸さんには縁の下の力持ちに徹してもらいました。真の英雄ってそういうものじゃないかな、とたぴ岡は思うのです。よこしまな心を持たないため、広告活動が不足して歴史に埋もれるのですね。じつは「そんなもの」のために戦ってきた勇者さんが、救国の英雄としてちやほやされる一方、子狸は出席日数がやばいのに旅行に出掛けて、戻ってきた頃には討伐戦争が終わっていたというポジションを獲得することになるでしょう。真の功労者は報われないのです。何故なら、本人がそれを望まないからです。この結果に、きっと子狸も満足してくれることでしょう。いわば、平穏な暮らしを望む子狸へのご褒美みたいなものです。「そんなもののために戦ってきたんじゃない!」と言える子狸だからこそ、じゃあ何も要らないよね、ということでひとつ。まったく、子狸さんは主人公の鑑だぜ。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月16日22時57分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
ああ、描写が不足していましたね。申し訳ありません。たしかに巫女さんは騎士団の中では有名人です。それはテロリストだから。ですが、民間人が彼女のことを知っているのかと言えば、大半の人間は知りません。しいて(略)の世界には、テレビもラジオもありませんから。一般にひろく知られているのは、それこそ歴史上の偉人とか、騎士団の大隊長、一部の中隊長くらいと想定しています。巫女さんが嘆いているのは……そうですね、われわれの世界に即して言えば、インターネットに実名を晒されたようなものだからです。ついでに言うと、世界一の有名人に躍り出た勇者さんが名前を口にしたことで、巫女さんは政治的に利用できる人間になりました。巫女さんは自分がとくべつな才能を持った魔法使いであることを自覚していますが、同時に戦闘能力はあまり高くないこともわかっています。騎士団が本気で捕縛に乗り出したら、巫女さんは捕まるのですね。少なくとも、彼女が一対一でトンちゃんに勝つことはまずありえません。それ以前に、夜襲されたら魔法技能うんぬんの問題ですらありません。組織の規模で言ったら、巫女一門は騎士団にまったく問題視されていないレベルです。爆破術は有効な技術だと思われていますが、魔物たちと通じている一部の首脳陣は、バウマフ家の人間ありきの技だと知っているのでしょう。彼らが欲しているのは爆破術のようなとんがったものではなく、チェンジリングしかり再現性のあるものです。
みょっつさんはですね、ちゃんと自分の意思でマヌ嬢を守ると決めました。とはいえ、ピエトロ家からの働き掛けがあったことは確かでしょう。たぶんピエトロ家は、爆破術そのものよりもバウマフ家と縁がある人間を手元に置きたかったのだと思います。他の大貴族ではなくピエトロ家が動いたのは、高い退魔性を保持する剣士の一族ならば、爆破術を無力化できる=練習に最適だからです。理想を言えば、爆破術は再現できないと実証されるのがベストなのでしょう。じっさい、存在そのものが開放レベル9の魔物と寝食を共にでもしないと、爆破術は使えません。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月16日23時25分]
(省略)
こんばんは、Yeti様!
そうですね……簡単に言うと、世界的に有名な俳優が記者会見しているのをテレビで観てたら、とうとつに自分の名前が出てきたようなものです。今後、勇者さんがクローズアップされていくと、彼女が緑の島に立ち寄っていて、そこで豊穣の巫女と遭遇していたことも取り沙汰されることでしょう。ずばり言ってしまうと、のちに巫女さんは勇者一行の一員として扱われます。魔物たちの暗躍によって子狸の印象が薄められて、ぽっかりと空いた穴に巫女さんが滑り落ちるのですね。巫女さん自身はもう少し楽観的に考えていて(彼女は心理操作の存在を知らない)、勇者さんが自分をさもパーティーの一員であるかのように話すと見ています。そうすれば、巫女さんを自陣に引き込めるからです。つまり、名前を言われたこと自体を嘆いていたようです。
というわけで、魔王戦は全世界にリアルタイムで動画配信されています。星の部屋の星のまたたき、一つ一つがカメラなのですね。RPGの最終決戦で、とくになんの説明もなく背景が宇宙になるようなものですが、きちんと意味はあって、これはまさしく勇者さんの公開処刑なのです。物語が終わったあと、勇者さんは王都で暮らすことになるのですが、子供たちが公園で勇者ごっとと称して「吐いた唾は呑めない……」とか言ってるのを数えきれないほど目撃することになります。絵本にもなります。やったね。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月17日11時22分]
(省略)
おはようございます、がお~様!
アリア家の人々でした。アリアパパは勇者さんにひどいことを言う人みたいなポジションですけど、領民にとっては良い統治者なのです。ひとことで言えば、権力にものを言わせる暴れん坊将軍みたいな感じ。ちなみに、タマさんをばっさりやったのはアテレシアさんです。抗争のケジメをとらせた、という設定になっていて、まず致命傷だったのですが、生きて戻って来たので有効利用しています。そうした経緯もあって、タマさんは子供が苦手なのですね。血生臭いエピソードなので、作中では深く突っ込みませんけど。
アリア家in子狸。そうですね、たぶん子狸とずっと一緒にいると感情制御は破綻します。あれは、きずなとかそういった穏やかなものを嫌いますから。アリア家の血が絶えても王国は何とかやっていくのでしょうが……かなり面倒くさいことにはなりますね。王国は、大貴族を筆頭に派閥化していますから、傘下の貴族への影響は免れないでしょう。侯爵とか伯爵とか、胸躍る単語が出てこないのは、そうした身分制度がないからです。基本的に古くより王家に仕える一族ほど偉くて、逆転する余地がいっさいないため、身分を複雑化する必要がなかったのですね。魔物たちがいなければ、とことんまで腐敗できる下地が王国にはあります。その魔物ありきの体制をアリア家は変えようとしているのですが、なかなかうまく行ってません。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月19日02時42分]
(省略)
こんばんは、蒼衣様!
猫耳に関しては非常にデリケートな問題なので気を遣いました。最初は完全ステルスを施されていたのですが、だんだんと可視化されて、ついに勇者さん本人が自覚するようになりました。段階的にステルスを解除されていくと、昔からずっとそうだったと錯覚してしまうようです。いわゆる、ずっと一緒にいると長期間の変化に気づかないという話をたぴ岡なりに解釈して再現してみました。たぶん記憶の連続性がより重視される結果なんじゃないかなと考えています。ステルスベースの心理操作。作中で王都のひとに身をやつしていた山腹のひとが暴露していましたけど、勇者さんシステムというのがこれです。勇者さんの退魔性が必要以上に削れないようにするためにはどうすればいいのか。いちおう緑のひとは結論を出していて、ようは聖剣をすり替えてしまえば良いのですね。
というわけで、猫耳さんの華麗なる軌跡、勇者さん視点ではこうなっています。
頭に乗ってるけど認識できない・触れない→触れるけど認識できない→周囲の人間が触るぶんには認識できる→自分の意思で動かすことはできないが、認識できる→動かせる
魔ひよこ戦で羽のひとがぎょっとしていたのは、勇者さんの自覚症状が進んでいて、もはや取り返しのつかない状態になっていたからです。そのとき、すでに王都のひとは山腹のひとと入れ替わっていて、猫耳さんの最終調整を行っていました。本当にろくなことをしません。
言ってみれば勇者さんが猫耳をつけているのは当然のことであって、なんら恥ずかしいことではないのですね。あたたかく見守ってあげてください。しいて(略)世界にはエルフもドワーフも獣人(真っ当な)もいないので、それも寂しいかなと思ったのです。ファンタジーですから、もっと夢があっていいんじゃないかなと。でも生態系が狂うので、だったら猫耳をつけてもらえばファンタジーっぽくなるんじゃないかなと思ったのです。エルフに関しても、まあ白ければいいかなと。ついでに魔法が得意なら文句なしですよね。目指せ、正統派ファンタジー。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月20日03時16分]
(省略)
こんばんは、天魔幻想様!
中トロくんは闇堕ちしても子狸さんの一番弟子なので、もっとおいしい場面を用意しました。子狸の安否を気遣ってくれる生贄さんは良い子です。一方、意外とクールな巫女さん。彼女は、子狸の生存を感覚的に把握しています。できる限り不自然にならないよう理屈をこねさせましたが……(巫女さん自身も自分を理屈で納得させようとしている)……まあ、種を明かすと、子狸と巫女さんの魔導配列は似ているのです。魔導配列というのは、遺伝子の魔法バージョンみたいなものとご理解ください。魔法的に、「似ている」ことと「近い」ことは同義です。たとえ距離を隔てていても、距離を無視できる魔法あるので関係がないのですね。巫女さんの危機において発揮される子狸の超感覚はここから来ています。何故そんなことになったか。子狸には巫女さんのデータが移植されているからです。さすがは波乱万丈。本人に無断で妙な体質になっています。残りのメンバー……アリア家の人々は言わずもがな。タマさんは、予知能力っぽいものをお持ちです。彼の予知能力っぽいものは、現在が能力的なピークです。それは、魔物たちが不測の事態を避けるために動いているから。たぶん無事に王都をのこのこと歩いてる子狸の姿が見えていたのでしょう。あ、マヌ嬢はいちおう心配してくれていましたね。箱姫は、子狸にあまり関心がありません。勇者さんに夢中。みょっつさんは冷静。彼は元騎士なので、着眼点が鋭いです。子狸ヘッドがパージしたなら子狸ブレインのミニマムが飛び散っていないとおかしいですし、言うとおり近衛兵さんが戻ってこないことも推測の裏付けになります。これは、以前の勇者さんなら簡単に崩せたアリバイトリックなのですが……。子狸バスター戦で羽のひとが特攻するのを見て、いろいろと思うところがあったのかもしれません。謁見の間に置いてきたのも、その所為でしょう。勝利のためとあらば犠牲を厭わなかった筈なのに、もう行動理念がぼろぼろです。でも子狸だけは連れてきた。それは、絵本に出てきた勇者と子狸を重ねて見ていたからなのかもしれません。
キャラクターの口調はですね……あまり突飛なものにならないようにしています。少し妙な話になるのですが、この物語に純粋な地の文はないのです。仮にあるとすれば、トンちゃんと子狸のメモリー述懐くらいで、明確に区別するために文末に「。」を付けました。文末に「。」が付かないものは、一人称であると断言できます。んで、「」で括られた会話文は目立つでしょう?会話文で成立する(大筋を理解できる)物語は美しいですし、読みやすいです。でも、それはセンスが要るんです。たぴ岡にはセンスがありませんでした。たぶん、そのコンプレックスの表れだと思います。頭ではわかっているのですが、おそらくたぴ岡は会話文を重要視していません。理屈で考えれば会話文が目を惹くというのは自明の理なのに、いざ書き出すと忘却の彼方へトゥモローしてしまいます。魔王さんの口調は老若男女ばらばらなものという設定になっています。でも、ここぞというときに出てくる一人称は「わたし」が多く、これは作中の女性キャラクターの大半と同じです。勇者さんも例外ではありません。さらに勇者さんの場合、というか、たぶん箱姫もそうなのでしょうが、我を忘れるくらい本気で怒ると貴族特有の話し方「〜わ」とか「〜のよ」といった語尾が吹っ飛びます。平民の話し方になります。……もう、いいよね?たぴ岡は、がんばったと思うのです。うん、がんばった……。というわけで、もう白状してしまいますが、設定上、魔王の中には複数の人格が入っていました。もっとも勇者さんに近い年代、かつ同性の人物が、もっとも激しく反応した結果ああなりました。何故なら、魔王の中の人(身体を動かしていたのは別人)は北海世界の民間人たちだったからです。もっとはっきり言うと、移住に反対している人たちで……魔物たちの味方です。ただし、この設定は作中で書くことはないと思います。あちら側の話を広げすぎると、完結しなくなるからです。そんな魔王さんと勇者さんの口喧嘩は、「勇者」と「魔王」の意見の「一つ先の状況(泥沼)」を少し意識して書きました。かれこれ千年ほど争っているという状況ですから……たいてい魔王が「これこれこうだから人間は悪!」と言ってきて、勇者が「たしかにそうかもしれない……でも!」という感じになりますよね。でも、どう考えても正しいことを言っているのは魔王なんです。勇者は「人間は変われる!」とか言いますけど、まず無理です。んで、変わらなかった結果の会話があれです。勇者さんブチ切れ。はい、仰るとおり、完全に八つ当たりでした。魔王さんのご意見は意地悪問題です。子狸ならあっさりと答えたでしょうが……正解は「二人で畑を耕す」でした。ちゃっちゃらー。
さて、SF。いえいえ、この物語はファンタジーなのです。たぴ岡もですね、少し悩んだのですよ。なんかファンタジーっぽくないなぁと。もう最終章もだいぶ進みましたから言いますけど、この物語に出てくる魔法は絶望成分が濃いです。どろどろのぐちゃぐちゃです。でも、だからこそ、きらりと光るものが尊くて、尊くて……希望がね、こう、たくましく……そう、マッチョになるのではないでしょうか。群がる絶望を千切っては投げ、千切っては投げ、フロントスープレックスで3カウントですよ。しかし逆境!逆境は欠かせません。たぴ岡は正義の使者として、涙を呑んで悪徳レフェリーを買って出ます。見て見ぬふりをします。
次回、たぴ岡の空中殺法が炸裂するか?立ち上がれ、正義の使徒たち!
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月21日08時27分]
(省略)
おはようございます、蒼衣様!
パソコヌがね、うん……。いや、べつに壊れたとかではなく、手元にね、ないわけですよ。というわけで、愛しのアイフォヌさんでちまちまと打ってます。半角スペースさんとも長い付き合いですなぁ。そろそろ反映してくれてもいいのよ?
一方、ついに覚醒した子狸。
『子狸革命』より。
ばうまふベーカリー創業秘話、いかがでしたでしょうか。あの大きなポンポコは学生結婚でしたから、本人がアルバイトしていたのはもちろんのこと、ふるさとのグランド夫妻だけでなく周囲の人たちが支えてくれていた面が多々あります。持つべきものは友人ですね。基本、変人ですけど。元祖狸は外づらが良いと申しますか、八方美人なので、頼まれると嫌とは言えないポンポコです。目立ちたくないと言うわりには公私に渡って無双していたので、入学してからしばらくの間は大人しくしていた変人たちに目を付けられてしまいました。なんて言うか、けっこう自業自得です。
パン屋さんにならなかったら何になってたのかな……管理人業務に支障をきたさないもの……ギャンブラーにでもなっていたかもしれません。狂気の沙汰ほど面白い……!そしたら、今頃、子狸は限定ジャンケンにでも挑んでいたかもしれませんね。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月22日03時11分]
(省略)
こんばんは、Yeti様!
今週のハイライト。子狸、増える
いつだったか、チェンジリングはイメージで詠唱を誘導する技術なのだと書きましたが、こちらが本家本元の「チェンジリング(取り替えっ子)」ということになります。ですから、チェンジリング=詠唱変換というのは後付けで、ある程度の方向性が決まっています。簡単に言うと、チェンジリングというのは魔物を生み出す過程にある技術なのですね。子狸アナザーは、魔物化した子狸です。作中に登場したハイパーチェンジの発展形で、王国騎士団のファイナルチェンジは唯一の第三世代チェンジリングという位置付けになります。蛇さんに挑んだジョンコネリ将軍は、手足を振れば殲滅魔法を撃てる状態にありました。経緯はどうあれ、ほとんど魔物みたいなものです。はっきり言って、第三世代以降のチェンジリングは邪法です。近衛兵さんをはじめとする魔法動力兵は、だいたい第十世代あたりを想定したもの。詠唱置換という枠を越えていて、複合術式の多層詠唱といった感じです。本当は怖い、チェンジリングのお話でした。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月27日08時52分]
(省略)
敬礼!(ビシッ
おはようございます、神反煉堕様!
山腹のひとは、本当にがんばってくれました……。思えば、何の脈絡もなく善行してみるとか言い出したのも山腹のひとでしたね。その頃にはすでに王都のひとと裏で結託していたわけですが、たまには人間たちを労おうという気持ちに嘘はなかったと思います。青いひとたちが人間を体内に取り込むのは情報を抽出するときだけなのですが、ついでにちゃんとマッサージしていたのをたぴ岡は知っています。プラカード、よく似合ってます。たぴ岡も悩んだのですが、やはりこの大役をこなせるのは山腹のひとしかいないと思うのです。アリア家に生まれた小さな赤ん坊が、少しずつ成長していって、冷暖房完備(狐娘たちによる)の部屋で一日中、本を読んで過ごすようになりました。山腹のひとは、陰で見守りながら彼女の堕落を放置しましたね。そのことは、決して無駄にはならなかったのです。ありがとう、山腹のん。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月28日00時05分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
ポイントの亡者?いいえ、そうではないのです。海底のひとは、9ポイントでまとまり掛けた交渉を、自らふいにしています。5ポイントを奪い、さらに感謝されるという離れ業をやってのけました。ポイントの亡者ではありません。もっとどす黒い何かです。
さて、ぽこぽこと増えた子狸。ぜんぶ子狸。ついに魔物たちの最終奥義が炸裂しました。少しややこしい話になるのですが、おもに騎士たちが使う詠唱変換……「チェンジリング」という名称は、魔物たちの奥義が元ネタです。パクっと行かれました。つまり本家本元の元祖チェンジリングが、バウマフ家の座標起点ベース完全コピーなのです。お屋形さまも習得している筈なのですが、何か悲しい思い出でもあるのか、めったに使いません。代わりに使っているのが、三番回路と二番回路の両視点から結ばれる像に多重詠唱させるというもの。これはナビゲート魔法と呼ばれ、お屋形さまが高校時代に研究していた「理論上における最強の魔法」の再現を試みたものです。というか、ぶっちゃけ、ハロゥ娘対策です。お屋形さまは魔物たちのトラップを完全に打ち破った唯一のひとですから、とある筋の人からしてみると目障りな存在で、学生時代はまだ未熟だったこともあり、けちょんけちょんにされていました。結婚前、現在の嫁と会うたびに衰弱していたというのは、そこらへんの事情が絡んでいます。ちなみに。お屋形さまは幼少時、魔物たちから「ラブコメ王子」と呼ばれていて、全部おれするとラブラブファイヤーみたいなひとが出てきました。愛の戦士です。一説によると本人とは性格がまったく違ったという証言もあるのですが、こきゅーとす上でのお屋形さまはどうしようもないトラブる体質という設定だったため、違和感が仕事していませんでした。学校の廊下で女生徒と目が合うたびに、魔物たちが少女漫画のノリで「ドキッ☆」みたいなモノローグを勝手に入れていたのですね。たぶん、いま全部おれするとOYAKATAモデル(一回り大きなポンポコスーツ)が出てきます。子狸の場合はポンポコスーツではないようですが……レジェンドはモノが違うということでしょう。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月28日01時31分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
あの大きなポンポコは、パンに傾倒しすぎていて、何かとパンに例える癖がありました。ぱっと思いつくのが、ポンポコ嫁へのプロポーズ。「君のためにパンを焼きたい。甘いパンを」とか何とか言ったのでしょう。ポンポコ嫁は「……?」という感じだったでしょうけど。焼けよ、勝手に、みたいな。なんとなくニュアンスは伝わりそうなものですけど、まず初対面でしたから。狂おしいほどのパンへの情熱。何故そこまで執着するのかはわかりませんが、たぶん幼い頃にパンとの運命的な出会いがあったのでしょう。パンづくりの才能というのは、まあ繊細な味覚とか色々とあるでしょうけど、お屋形さまにもっとも不足しているのは経験値ですね。先祖代々パン屋とかではないですから、とくべつな仕入れルートもないですし、秘伝の味付けとかもいっさいありません。試行錯誤はしているのでしょうが、魔物パンの開発で決定的に道を踏み外したのだと思われます。そろそろ形状に無理があることに気がついてほしいのですが……なまじ魔法使いとして優秀だったため、きれいに焼けてしまったのではないかと。
新作パンの試食会とか、無言でもそもそと食べている魔物たちを想像すると物悲しくなります……。不定形パンは、当たりが出るともう一つもらえる。ああ、でも、べつに学生時代の変人もとい友人たちは、まったく寄り付かないというわけではありません。定期的に立ち寄っては、かつて見たことのないほど真剣な表情で魔物パンを食べていってくれます。そこには、いっさいの笑顔がありません。ただ、やはりお屋形さまもバウマフ家の人間です。魔物たちに育てられたひとですから、誰よりも真っ先に食べてもらいたいのでしょう。結果的に共食いみたいな感じになってますけど。
装いも新たにオープンしたばうまふベーカリーでは、この夏注目の新作たぬきパンを期間限定で販売してます。縞模様がお洒落な、これまではなかった「ふつうに食べれるパン(新機軸)」です。何かが物足りないと思ったあなた、いまならなんと今をときめくパンセットが通常価格の三割引きと大特価。ベーカリー、ベーカリー、あなたの町のパン屋さん、ばうまふベーカリー♪このパンは……まるで魔物だ……by宰相
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年08月28日04時09分]
(省略)
こんばんは、がお~様!
じつはですね、いままで隠していましたけど、子狸は人間なのです。座標起点ベースの完全コピーが魔物にしか出来ないと言われるのは、人間の退魔性が絶対に「0」にならないから。このへんは、作中に書いてある通りです。より正確に言えば、人間ならば絶対に持っている正常性を、魔法で完璧に再現するのは不可能なのです。正常性というのは、「魔法がない世界」に属するものですから。不可能を可能にするものは……愛なのです。具体的には座標起点さんががんばってくれました。物理法則さんと座標起点さんの綱引きになって、物理法則さんが「コイツは人間だろ!」と主張して子狸さんを引っ張る。いかんせん、じつは人間なので説得力があります。でも座標起点さんも負けていません。バウマフ家の人間は、生後十年くらいで侵食率が99%オーバーするので、99%の子狸成分を引っこ抜いたのが子狸アナザーです。正常性を分離したらTANUKIになったでござる……。
まあね、こきゅーとすで子狸、子狸と連呼していたのが原因です。そう、二番回路の影響ですね。二番回路とこきゅーとすは基盤構造が同じで、ええと……もう言ってしまいますが、こきゅーとす上を走るリサ結晶体は二番回路に流れやすい構造になっています。そうやって魔法側の認識を誤魔化したのですね。
お便りありがとうございました!それでは!


09月

  • [2013年09月01日02時43分]
(省略)
そして宇宙へ。
こんばんは、コブラツイスト様!
『最終イベント』より。本編はもうちょっと(そしてたぶんちょっとでは済まない)続きますが、本当ならこの物語は魔王戦で完結する予定でした。魔王戦後は、あらすじの先のお話になります。なので、最終イベント。
しかし、そうか、宇宙か……。べつに魔物たちが宇宙を目指して奮闘するお話にしても良いのですが……無理なんですよね~。魔物たちが宇宙空間で身体を維持するのは。鶏が先か卵が先かみたいな。宇宙は、希望で満ちあふれているとたぴ岡は思うのです。というわけで、宇宙エンド確定。
ちなみに史上最強と名高い邪神教徒さんは、魔物たちのスケジュールを木端微塵に粉砕しておいて、最後の最後にわりときれいにまとめてくれました。すっかり諦めモードの魔物たちは、大層驚いたそうな……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月01日22時53分]
(省略)
こんばんは、桂様!
さあ、ついに出ました、キーワード「掲示板」。しいて(略)世界では、おもな言語として「王国語」「帝国語」「連合国語」の三つが幅を利かせていて、この三大言語を話せれば大陸では困らないとされています。三大国家の他に作中では語られることのない(そして作者も細かくは考えていない)小国がたくさんあり、独自の文化と言語を築き上げているのでしょうが、三大国家の影響力が強すぎるため、三大言語のいずれかを第二公用語に定めている国がほとんどです。設定でそうなっていると言うよりは、必然的にそうなるだろうなぁという感じ。われわれの世界では、意欲に燃えたコロンブスということで、西暦1492年に新大陸(現在のアメリカ大陸)が発見されたことになっていますが、しいて(略)世界には魔法があり、人間の生存能力が総じて高いため、世界のマッピング作業はわりと順調に進んでいます。われわれの世界でも、本当はもっと早くに発見されていたけど、発信がされていなかったに過ぎないという説がありますね。それが早まったのだとご理解頂ければ。つまり何が言いたいのかというと、この世界の軍隊(騎士団)の行軍スピードは、かなり速めに設定されていて、それは魔法があるから、あらゆる雑事に割かれる手間が相当に短縮されるであろうということ。大陸の勢力図はだいぶ単純化している可能性が高いです。
あれ?何の話でしたっけ……ああ、そうそう。三大言語。作中では、王国語が日本語、連合国語が英語という扱いになっていますが、じっさいはまったく異なる言語です。法則性に照らし合わせれば、王国語の方言みたいなものということになっている帝国語は関西弁に近いのでしょう。とはいえ、たぴ岡が関西弁を書いても似非にしかならないため標準語で統一しています。言ってみれば、たぴ岡はしいて(略)世界の言語を翻訳してお伝えしているということになります。ふつうに日本独自のことわざなんかも出てきますが、あれらも意訳ということにしておいてください。規格の単位、メートル法なんかもそうです。日本語で書いておいて、単位が違うとか今更かな、と思ったのです。さすがに買い物の場面で「円」とか出てくると違和感が強すぎるため、作中で貨幣単位にはいっさい触れていませんが。
そんなこんなで。ネット世代のたぴ岡が、こきゅーとすをわざわざ「相互ネットワーク」などと遠回しに書いていたのは、それとは別に「掲示板」と呼ばれるものがあり、単語の重複を避けた結果でした。じっさいのところ、「魔法のルールを決める石版があるよっ」「開祖がやらかしたよっ」で済ませるつもりだった法典さんの設定にもう少し突っ込む必要性が出てきて、でも上澄みの部分をすくってみたらどす黒いものしか残らなかったため、「掲示版」と書くことはあまりなくなったのですが。でも、ほら、ナウシカさんが、きれいな土と水をやれば腐海の底でもきれいな花が咲くと仰ってましたから問題ないと思うのです。大切なのは、信じる気持ち。
というわけで、レッツ宇宙。諦めなければ、いずれ夢は叶う。たとえ無理だったとしても、本当に大切なのは向かおうとする意思なのです。向かっているわけだからな……。その先の道が崩れていたとしても、他の道を探すことはできる。子狸さんが言いたかったことは、そういうことなのですよ。ぽよよん。
そして……ああ無残。最終章は、本来であれば書く必要がないとたぴ岡が判断したお話になります。全体の下敷きになる設定ですけど、魔物たちの会話に方向性を持たせるために作ったものです。後世の出来事とつながるため、いちおうストーリーらしきものはありますけど、魔物たちに任せると肝心なところを話さない(そもそも魔物たちも知らない)ため、多少構成をねじります。
そして切りしたのは、こう書くとメタっぽくなるので嫌なのですが、共通項です。なかったことになりましたけど、星の部屋で子狸は魔王ルートに突入する筈でした。ようは、闇の精霊に身体を乗っ取られるというシナリオだったのです。でも、そうはなりませんでした。最終章への導入が入れ替わったからです。共通項というのは、作者のメモから抜粋した部分。そのことが、作中では少し異なる意味を持ちます。ほら、メタっぽくなった……。これ、最終章で回収できるのだろうか……していいのだろうか……少し不安です。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月02日00時58分]
(省略)
まぶしすぎた。まぶしすぎたがゆえに、野に放たざるを得なかったのだ……。
こんばんは、神反煉堕様!
もう言いたい放題の魔物たち。ここまで徹底的にヨイショすれば、もうそろそろ最強主人公を名乗ってもいい気がしますね。「小説家になろう」の人気タグに「最強」というのがあるのです。近頃の魔物たちはぐいぐいと子狸を推してきますから、事実はどうあれ建前上は最強だと思うのです。まあ、「負け越してるじゃねーか!」とか反論されたらぐうの音も出ないのでタグは変更しませんけど。でも、「勇者」とか「魔王」とか「魔法」とか、夢あふれるワードはちゃんと入っています。抜け目のないたぴ岡。うむ……問題ないな。子狸(主人公)の開放レベルも2から9へと超進化したし。しかも天才。文武両道。文武両道の子狸さん。留年したけど。
というわけで、魔物たちの目的(子狸視点)が判明しました。それは宇宙。たぴ岡は、宇宙空間を元気に遊泳する魔物たちが見てみたい。設定上、それは無理だけど、それでも。いや、だからこそ。諦めないでほしい。挑戦してほしい。宇宙(そら)に焦がれる気持ちを忘れないで。可能性は零じゃない。いつか夢は叶うと信じて。いま、希望を胸に魔物が天を駆ける。
次回、海底のん宇宙(そら)に散る!
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月04日20時59分]
(省略)
こんばんは、がお〜様!
宇宙……いつか行ってみたいですね。でもインターネットのない生活はつらいので、せめてすまぁとふぉんを使えるようにして欲しいでござるな。大気圏外なう。
さて、ついに魔物たちが宇宙へ飛び立つようです。原則に阻まれ続けてきたため、宇宙遊泳に懸ける情熱は相当なものがあります。たぴ岡は、魔物たちの夢を応援しています。応援しています。
まあ、つまり、なんだ……魔法が宇宙でも働くことに、何かしらメリットがあれば良かったのですが。とくに思い浮かばなかったんですよね〜……。
魔法の原則って、そういうものなんです。機械的な限界みたいなものと魔物たちは言っていましたが、そうではなく、原則というのは、魔法技能の発展にある程度の方向性を与えるための指標です。作中では、術者の種族を保護するためのルールがあると説明しましたが、それは当然のこと。まず増やす。増やして、上からふたをする。成層圏外で魔法は作動しないため、魔法使いの生活圏が宇宙空間ないし他星に移ることはありません。逃げ場を与えない。これが原則の基本的な考え方です。もしも魔物たちが宇宙に活動の場をひろげることができれば、この胡散臭いルールに一石を投じることにつながります。がんばれ、魔物たち!きっと未来は明るいぞ!
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月04日21時24分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
スペース狸、魔物たちの野望を見抜くの巻。夢は、簡単には叶わないから、こんなにもひとを惹きつけるのではないか….…。
めじゅ……。あ、うん。そうです。たぴ岡が魔法の理屈をこねこねしてきたのは、魔法を身近に感じて欲しかったからなのです。ただでさえ胡散臭い設定が、最終章ではさらに誤魔化しきれなくなってグロくなりますけど、言葉では伝わりにくい幻想的な雰囲気を感じとって頂けると嬉しいです。
めっじゅ〜!

  • [2013年09月04日23時04分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
まだもうちょっと続くんじゃよ。
あ、ノアの方舟ですね。ノアの方舟と言うと、やっぱりその正体は気象制御装置だったりするのでしょうか。魔物たちいわく子狸さんは頭脳派であるとのことなので、肉体労働に従事する妖精たちではなく、オリハルコンを圧縮圧縮ぅ!する役になって欲しいです。そして博士つながりで、御神苗さんにポケモン図鑑を渡すのですね。わかります。渡し忘れたAMSは巣穴で装着して鏡の前でポージング。バキン!ステゴロの御神苗さんは、ちょっとピンチになるかもしれませんけど、そこは主人公ですから。少し氣が早いですけど、AMSを着てないほうが気配を肌で感じるからいいんだと言ってくれると思います。もしくは、作品をまたいで可視化した殺気を避けてくれるかもしれません。皆川亮二先生の描く西部劇『PEACEMAKER』は月刊ウルトラジャンプ誌上にて好評連載中でございます。荒野に吹く風を撃鉄が熱くする。血の通わない鉛弾に宿るのは、人の、意志。受け継がれた引き金の重さ、その価値は。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月04日23時59分]
(省略)
こんばんは、月狩様!
魔王戦、まるっと不在の主人公。貫禄の遅刻やで。
『壊れる』より。サブタイトルっぽくないサブタイトルを意識してみました。スタイリッシュ。まあ、いちおう本来ならば最終話の予定だったお話の前話ということで、それなりに最終章を意識したサブタイトルになっております。「壊れる」というのは、王都妹さんが歌っている曲のタイトル。設定上、彼女は人魚さんと対になっている個体ということになっています。(作者の脳内では、人魚さんはいちばん最後に生まれた魔物ということになっています)ほら、童話の人魚姫は魔女さんにお願いして人間になっていたでしょう。声を引き換えに……ということで、彼女は複数の核を持ちません。お屋形さまが結婚する前は、複核型でした。そうじゃないと、お屋形さまが多重詠唱に開眼した説得力がなくなるので。まあ、内蔵型には内蔵型の利点があるということでひとつ。
どのみち作中で書くことはない親狸ルートはさて置き……作者の言うことをまったく聞いてくれない子狸さん。最終章はシリアス一辺倒になるので大丈夫……と、このときの作者は考えておりました。怖い、余計な部分にまで踏み込んでくる主人公が怖い……。
一方その頃、子狸の一番弟子は華麗に闇堕ち。あ、影アル(卒アルと同じイントネーションです)は子狸の属性が闇だと言っていましたが、あれは誤解です。念のため。でも一番弟子も誤解したため、彼の得意属性は今後、闇に傾いていきます。悲しいことだと思います。正直、闇属性の人間って微妙なんですけどね。ほとんどの魔物は闇属性ないし魔属性なので、強化属性の恩恵が薄いですしおす。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月08日23時13分]
(省略)
子狸教は、限りある資源のリサイクルをはじめとした省エネ、エコ推進を目標とした健全な団体です。詳しくは巫女一門へどうぞ。
こんばんは、Yeti様!
宇宙、すごい。退魔性の解析を進める魔物たち→宇宙へ。きれいにつながりましたね。びっくりしました。詭弁を語らせたら、王都さんの右に出るものはいません。さすがは管理人の近衛であります。つまり本当は別の目的あってのことなのですが……。魔物たちが退魔性の解析を進めていたのは、自分たちを人質にとるためでした。そこから派生していって、魔王さんが登場した時点で完全に舵を切って今に至ります。たとえ魔王さんが出てこなくても、引きずり出す算段はついていたのですね。ですから、本当は魔王戦と並行してこきゅーとすが崩壊していくというストーリーを予定していたのですよ~。
そうした事情もあり、勇者さんの感情制御が破綻していったのではなく、じつは最初から不完全なものだったというのは、本来であれば裏設定に属するものでした。聖剣の隠し機能にまつわるあれこれで、じゅうぶん誤魔化せるとたぴ岡は確信していたのですが……主人公の所為でスケジュールが狂いました。勇者さんの異能は正式には「変域統合」と言います。第二世代の感情制御ですね。感情制御という大きなカテゴリーの中に、少数民族の変域統合さんがひっそりと暮らしていると思ってください。同じ日本でも、東京と大阪があるようなものです。というわけで、制御が甘かった勇者さんは泣いてしまいました。いちおう、はっきりと感情を取り戻した場面ということで、赤ちゃんが生まれるときの気持ちを意識して書きました。
そして子狸再臨。つり橋効果と言うよりは、上記の理由で刷り込みが近いかもしれません。たぴ岡は恋愛などまやかしに過ぎないと考える孤高の一匹狼ですから、子狸さんの恋の行方とかあまり興味がないのです。あえて興味を示さないことで、大いなる未来に希望を託していると申しますか。最終的な判断は、後世の歴史家に委ねるとしましょう。くれぐれもYeti様は子狸の手口に引っかかってはいけませんよ。これ、ほとんど自作自演みたいなものですから。ほら、よく恋愛モノで三下の噛ませさんが手下に命じてヒロインを取り囲んで、そこに自分が颯爽と現れて~と演出をしようとするのですが。主人公が颯爽と現れて失敗みたいな。あれ、もうちょっと他にうまいやりようがあるだろうと、たぴ岡はかねてより疑問視していたわけで。うまくやってみた魔物たちでした。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月09日00時09分]
(省略)
こんばんは、がお~様!
避けようのない展開でした……。勇者さんには、本当に申し訳なく思っています。
でもね、ものは考えようではないかと。彼女はひとりの人間である前に勇者ですから、大義の前には私情を押し殺してくれると思うのです。確かに感情を取り戻したようですが、それでも彼女はアリア家の人間です。これまでに培ってきた強靭な理性がパアになるとは思えませんし、勇者さん自身もおのれを律することが人間の美徳なのだと考えていることでしょう。ですから、魔物たちの事情にも理解を示してくれると思うのです。めっし……そう、滅私というやつです。森で消息を絶ったグランド狸さんが言いたかったのは、そういうことなんじゃないかな。まあ、身のまわりの人間が「吐いた唾は呑めない……」とか言い出したら、たぴ岡は少し距離を置きますけど。あと、いま思いついたのですが、しいて(略)世界はなんちゃって中世ですから、人前で中二っぽいことを口走っても許容されるかもしれません。まあ、勇者さん自身がどう思うかなので、許容されるされないは関係ないんですけどね。ここまで勇者さんを追い詰めておいて、いっさい悪気がない子狸さんまじ天才。魔物たちに育てられただけあって、子狸はもしも勇者さんと同じ立場になっても何とも思わないでしょう。箔がついたとか、そういうふうに考えそうです。本当に、資質の面から言っても、勇者さんよりも立派な勇者(笑)になれることでしょう。
中トロくんは、そっとしておいてあげてください。まわりから見てどんなに滑稽だろうと、本人にとっては大事なことなのでしょう。まあ、フォローするわけではありませんが、放課後に自主練するよりは遥かに効率はいいと思います。トトくんは、口では騎士を目指すみたいなことを言ってますけど、まだ子供ですから、確固たる信念みたいなのはないと思うんです。騎士になって何をどうしたいとか、明確なビジョンはないでしょう。友達と遊んでいるほうが楽しいでしょうし。ですから、身近に子狸さんという目標ができて、仲良くなった女の子のためにがんばるというのは、将来のことを真剣に考える良いきっかけになったんじゃないかと思います。もう後戻りはできなくなりましたが、大人たちは教えてくれない騎士団のブラックな一面を知る前に決意が固まったようで何よりです。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月09日01時09分]
(省略)
感動的なシチュエーションですよね。
こんばんは、作様!
よくよく考えたら、勇者が戦闘時のテンションで何やら口走りながら魔王を倒すってふつうですよね。そう、ふつうなんです。何も恥ずかしがる必要はないのです。何も恥ずかしいことをしていないのですから、べつに全世界のお茶の間で放映されていてもいっさい問題はない筈。むしろ公開されてしかるべき。そうなんだ、僕らはもっと自由であるべきなんだ。解き放たれなくちゃいけない。自分という殻を打ち破って飛び立とう。
というわけで、ドッキリでした。てっててー。でも、勇者さんには喜んでほしいのです。何故って、討伐戦争が自作自演なら、犠牲になった人々はいなかったということになるのですから……。しいて(略)は、小さなお子さまも安心して読める夢と希望あふるるファンタジー。愛と勇気。上っ面の美しさが、ここにある。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月09日21時23分]
(省略)
あらすじは、だいたい合ってます。
こんばんは、instal様!
たぴ岡はですね、DBの元気玉とかDQのミナデインに、すごくすごく憧れているのです。いち読者としても、作者としましても、あれ以上の正解はないな〜と常々思っています。ですから、しいて(略)にも是非ともああした究極の必殺技が欲しかったのですが、座標起点さんが怒るので涙をのんで断念しました。代わりに、見守るくらいなら許されるだろうと。全世界に勇者さんの勇姿を晒してみました。ハッピーエンドやで。
などと、連載の甲斐もあり、なんとかあらすじに追いつきました。子狸(主人公)のフリーダムを超えたストライクフリーダムは想定外でしたが……これは作者の過信が原因だと思っています。自身の力量を見誤っていました。お恥ずかしい限りです。反省すべき点は多々あるのですが、まずは完結に向けてがんばります。と申しますか、本当なら今頃は完結している予定だったのですが、諸事情(主人公)あって伸びに伸びています。でも、思い返してみればいつものことですね。この三年……振り返ってみれば、いつだって遠回りが近道でした。レッスン5だ。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月09日22時38分]
(省略)
な、なんだってー!?……とでも言うと思いましたか?ふふふ、甘いです。このたぴ岡は、安易な逃げを選んだ妖精クイーンとは違うのですよ。技を超えた純粋な強さ、それがパワーなのです。
こんばんは、アジア様!
一号、二号、シャドウ。怪盗アル義賊トリオ結成。二号も言っていましたが、一号の正体は領主の息子さんでした。聖木盗難事件では、館に侵入したのではなく、最初から館内に居たのですね。自分ちでした。領主の息子と言えば……もうおわかりですね。モデルは、言わずと知れたファイナルレターの例のあの人。ただ、設定上、しいて(略)の警察(騎士)は人類最強の戦闘集団であるため、義賊活動は思うようにうまく行っていません。正体もバレていて、貴族だからお目こぼしされています。あと、騎士が強すぎてドン引き。才能はあるのですが(学校では極めて優秀な成績を残していて、そのため少し勘違いしてしまった)、チェンジリング☆ハイパーの圧倒的すぎるスピードにドン引き。こらあかん、と心が折れかかっていたところに急接近してきたのが影アルさんでした。なんだかんだで正義感あふれる、あと能力的には将来を期待できるということで、ピエトロ家の諜報員が動いたのですね。上からの命令ではなく、彼の独断です。自分の判断で動くよう言われています。何故ならアリア家には「狐」と呼ばれる異能者集団がいるからです。ふだん家でごろごろしているため、いい具合に正体不明の超エリート諜報部隊ということになっています。アーライト•アジェステ•アリアの懐刀……!
そんな無職たちに対抗して鍛え上げられた影アルさん。闇属性は対魔物戦では微妙ですけど、対人戦、とくに夜戦では非常に有効な魔法です。光と影。一号と影アルさんは、とても仲良し。でも影アルさんの正体を一号は知りません。というわけで、影アルさんは二号くんを監視下に置いておきたかったようです。早晩、名探偵ポンポコの助手(一番弟子)に一号が接触を図ると考えたのでしょう。二号くんは……うん、主人公補正の申し子ですね。数年後にマヌタリア•ピエトロ嬢と再会するのですが、思いっきりツンツンされます。「あなた、誰?」とか言われます。なんなの、この主人公……。爆発すればいいのに。赦されざる罪はね、やっぱりあるのかもしれません。それは、愛。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月10日01時10分]
(省略)
たまげたなぁ。
こんばんは、ありあり様!
なるほど、その手があったか。やっぱり宇宙ってすごい。這い寄るケイオスさんと言うよりは、なんだかマクロスのようである。ガウォーク。
基本コンセプトは、失ってみてはじめてわかる大切なものですね。魔物たちは、こういうの好きそうです。あとは、いかにプレゼンテーションするか……。でも、やってみて万が一「その後、世界に平和が訪れた……」ってなると立つ瀬がなくなりますから、より確実を期して内部工作したほうが良さそうですね。世論をコントロールするために、こんなときに魔物たちがいてくれれば〜みたいな事件を企画して、最終的には長男、長女あつかいの飼い猫ポジションにおさまりたい。奥さんには可愛がられ、お子さんには尊敬されるヒエラルキーをキープ。旦那さんには基本上から目線でお説教するくらいの間柄がベスト。たまには晩酌に付き合います。つまりテイマーシステムですね。現在、新要素として魔物の卵の導入を思案中です。スーパーレアの緑さんがすごく楽しみにしているそうな……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月10日22時26分]
(省略)
だぶるのっくだうん!勇者●ー魔王●(決まり手:ネタバレ)
こんばんは、陽珠理様!
無事に終わりました、魔王戦。平穏無事に。
『つながる未来。明日へ』より。いちおう表向き最終回ということで、きれいなサブタイトルにしてみました。
まあ、今更ではありますが、聖剣が二番とバイパスしているというのは、勇者さんをこきゅーとすに侵入させるための前フリでした。王都妹さんの発言は、平常運転のこきゅーとすであれば山腹さんが削除してくれる筈の内容でした。あ、王都妹、王都妹と言ってきましたけど、なんか嘘っぽくなってしまいましたけど、本当に妹のようなものです。最終章でも軽く触れますけど、同じ無制限なんちゃら体であるというのは、そういうことなのですね。彼女がこきゅーとすに侵入できたのは、彼女自身が魔物たちに近しい存在だったという点が大きいです。
さて、はたして子狸さんは罪に問われてしまうのか?たぴ岡はですね、情状酌量の余地があると思うのです。とくに何もしていませんから。では誰が悪いのかと言えば、けっきょくは巡り合わせが悪かったとしか言いようがないのではないかと。……そう、誰の責任でもないのです。誰がやったかよりも、同じことを繰り返さないためにはどうしたら良いのかを話し合うべきではないでしょうか。
ただ、子狸さんは責任感が強いですから。自分がやったというのであれば、たぴ岡は止めません。ほら、よく恩人を助けるために進んで泥をかぶる主人公みたいな展開があるでしょう。たいていは、そのあとにイチャモンをつけてきた人物が失脚するのですが、主人公が泥をかぶろうと決意するまでには、様々な葛藤があって、それでもやろう、やってやろうと一歩を踏み出すドラマがあると思うのです。その決意を、たぴ岡は大切にしたい。必要なのは履歴書や婚姻届ではなく、ほんの一握りの勇気なのです…….。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月10日23時55分]
(省略)
こんばんは、龍太様!
いやぁ、打つ手なしですね。魔物たちがどこまで理解しているのかは不明ですけど、勇者さんが本来生まれ持った異能は「変域統合」といって、簡単に言うとごく狭い範囲にある感情を操る力を持っています。適用圏内が狭く設定されているのは、オリジナルの感情制御が射程距離E判定だから。もう少し細かくお話しますと、感情制御は適応者本人に念波を送信して、象った思念を受信させるもの。つまり適応者にフェイクの情報を与えるものです。勇者さんがこきゅーとすに侵入できたのは、聖剣のバイパスを通して二番回路への侵入経路を特定されたからです。勇者さんに、ではなく、変域統合さんに。ようは二番回路を崩せばいいのですが、勇者さんをこきゅーとすから弾くことは出来ても、土魔法とハイバー魔法、貫通魔法に闇魔法等の特需魔法(という呼び方が妥当です)が機能しなくなるため、まず魔物たちはやらないでしょう。仲良くやっていくしかありませんね……。もちろん心理操作してしまえばどうにでもなるでしょうけど、うん……まあ、説明する手間が省けるんですよね、勇者さんが河に居てくれると。
さて、的確な説明は出来ないと思われていた子狸さんですが……本人に言わせてみれば、そんなカードは切れないと思わせた時点で勝ちなのだそうです。いつもみたいに誤魔化せると考える魔物たち、子狸さん本人もじつはよくわかっていない……だからこそ行くとでも申しますか。油断したら負けなのです。気を張って、張って……緊張の糸が途切れた、その瞬間!は、とくに問題なく…….と見せかけてランダムで放り込んでくる。これがバウマフの血……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月11日08時34分]
(省略)
さすが子狸さんイケメン。
おはようございます、ふりすく様!
ああ、いつだったか……たしか幽霊船での出来事だったと思うのですが、子狸が勇者さんに何か言いかけてやめたことがありました。あれが、そう、パン教室への誘いでした。きっと、子狸にとってパンをこねる作業はとくべつな意味を持つのでしょう。たまに魔物たちが手伝ってくれます。ひたすら無言でこねます。自分とは似ても似つかない筈のそれを、様子を見に来たお屋形さまが前足に乗せて、型をとるかのように魔物たちと見比べる、悲しみしか生み出すことのない不毛な作業です。
そうした経緯もあり、パン教室開催中。子狸さん渾身の殺し文句でしたが、まったく伝わりませんでした。何がいけなかったのか……。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月12日02時01分]
(省略)
新魔都を建て直したのは骨のひとたち。技の戦士。うまく手を抜きました。さすがなりぃ……。
こんばんは、月狩様!
ふふふ、伏線と言うほどのものではありませんが……勇者さんの異能が不審な動きを見せていたため、それっぽく書きました。彼女の述懐を本人に断りなく掲載していたのは王都のひとで、猫耳からぴぴっと電波を受信していたようです。他の魔物たちも猫耳が胡散臭いことは理解していたのですが、ぜんぶフェイクでした。ひとえに、王都のひとが他の魔物たちを道連れにするために仕掛けた内部工作です。地獄への片道切符、一度は乗り掛かった船です。途中下車は許されません。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月15日23時05分]
(省略)
こんばんは、AAA様!
本当はですね、泣かせるつもりはなかったのです。当初の予定では変化した♀子狸(ママンに似てる)in闇の精霊を魔王役に就任させるつもりでしたから、変な話ですけど、勇者さんは子狸の前では泣かないと思うんですよね。そのあたりは感覚的なもので、じっさいに書いてみたらまた違ったのかもしれませんが。つまり逆説的に、勇者さんが泣いてしまったのは子狸がいなかったからで、うまくタイミングを外して本人が出てきたものですから、安心したのか何なのか、とにかく感情がぐちゃぐちゃになってしまったのだと思います。なんでも人間が涙を流すのって何でかよくわかっていないらしくて。色々な説はあるようなのですが。でも、それだと書けないので、たぴ岡なりに考えてみました。その結果、たぶん人間が泣くのは外部からの情報を遮断するためではないかと思っています。たとえば学校で習う勉強の多くは、生物が生きていく上で不必要なものです。一定の許容量を越えた感情もそう。不必要なものだったから、人間は激しく心を揺さぶられたときに対応できるハードがまだ備わっていないんじゃないかなと思います。ですから、われわれの脳みそさんは処理しきれない情報を異物と認識して追い出そうとするのではないでしょうか。ついでに、これ以上は仕事を増やしてくれるなとばかりに視覚を奪いに来ると。ただ、感情を起因とした涙は微妙に成分が違うらしくて、わざわざ違う成分にするのは無駄な手間だよなぁ……とも考えています。ともあれ、専門家が考えてもわからないことを素人が考えてもわかるわけないと開き直って、自分の考えを採用しています。
子狸がよく泣くのは、心のどこかで世界を否定しているから。勇者さんが泣いたのは、その反対です。可愛い人間というのは、「ふつう」の人間だと思いませんか?ギャップ萌えってあるじゃないですか。あれって、ふだんふつうの人間がとつぜんキリッとして、やだ、かっこいい……といった事例は当てはまらないと思うのです。たぴ岡はですね、勇者さんにふつうの女の子になってもらいたい。そういうふうに願いを込めて書いています。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月16日00時23分]
(省略)
こんばんは、アジア様!
勇者さんの異能はですね、「変域統合」と言います。この名前は、まあ、書く段になって考えたのですが。いかんせん「感情制御の第二世代」ということ自体、作中で明言するつもりはありませんでしたから。名前を考える意味もありませんでした。ですが、最終章の構成を考えていたら、どうも不穏な気配がするので急きょ命名しました。そのため、完璧にやっつけ仕事です。変域統合というのは、ええ、まんまこきゅーとすのことなのですね。感情制御がもっとも身近な他人(つまり適応者本人)の心を操る異能ですから、それが劣化した変域統合さんは自他の感情を操るものです。操る、と言うよりはコントロールしやすくする、と言ったほうが正確かもしれません。ここで重要なのは、勇者さんの念波は適用範囲が従来の感情制御よりもひろく、かつ受信系と送信系よりも精密な動作を可能とするということです。(コニタたちがトンちゃんを兄ばか化するのに「五人」総掛かりだったのに対して、アリア家の人間は「一人」でセルフ洗脳できる。精神系の異能のパワーは精密性と同義。精度が高い異能は、射程が低くなる傾向がある。そして精度と射程の総合値が平均を大きく上回るものを、魔物たちは「強力な異能」と位置付けている。作中でこれに当たるのが、2cmさんと完全な感情制御、タマさんの未来視もどき、そしてコニタの読心術である。とりわけ2cmさんは飛び抜けているため、史上最高峰の異能とされている。コニタのお姉さんたちが含まれないのは、彼女たちの異能が分割されたものだから。一人の適応者が強力な異能を持つよりも、五人の適応者が並の異能を持っていたほうが効率が上がるため異能さんたちは嬉しい。メトラさんは適応しうる器が一つしかなかったため、しぶしぶコニタ一人にとり憑いて豪邸を建てた。暴走する日を夢見て雨読晴耕の日々を過ごす)勇者さんがこきゅーとすに接続できるようになったのは、いくつかの複合的な要素が絡み合った結果で、早い話が聖剣を通して二番回路への侵入経路を特定したためです。こう、念波がルパン三世ばりにしめしめと侵入しましてですね、……説明しにくいので作中の専門用語を用いますが、二番回路を流れるリサは、構造的に似通ったこきゅーとすに跳ぶ造りになっています。もう少し詳しく言うと、「どちらにもある」状態になります。もう最終章でも書いちゃいましたね。本人かどうかはどうでもいいことなのです。簡単に言うと、これは冤罪を許容するシステム。物理的な観点で言うと、一定周期で細胞が生まれ変わっている生物が「三年前の自分は別人である」とか主張したなら、それは正当な言い分になってしまいます。ぐうの音も出ません。ぐぬぬ、です。でも、それだと困りますよね。慈善事業じゃあるまいし。じゃあこうしようと。赤の他人だろうと何だろうと、近似の関係にあるものは同一人物と見なすと、そうしたルールが出来たのです。やったね。というわけで、まんまと二番回路に潜入をはたした念波さんは、疑似魔導配列器官ことこきゅーとすとリンクしようとしているリサさんを捕捉するなりビーストモードにチェンジ、捕食形態の念力にバラけてリサさんに急接近。ラブワゴン的な感じで相乗りして新天地を目指すのでした。めでたしめでたし。
そう、この物語のテーマの一つは「つながる」ということ。それはかくも美しいきずなだったり、食うか食われるかの関係だったりするのです。王都のひともね、なんだかんだで勇者さんのことを気に入ってるんじゃあないかな。たとえ、猫耳勇者さんの奮闘を画像越しに目撃した三大国家の首脳陣(一部)が見るに堪えないとばかりに目を逸らしてもですよ、王都さんを責めるのは間違いだと思うのです。ぽよよん。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月16日03時24分]
(省略)
こんばんは、蒼衣様!
ふむ……とても難しい……そう、哲学的なご質問です。かつて、とある錬金術師はこう言いました。全は一であり、一は全なのだと。なるほど、大きな枠組みで捉えた場合、勇者さんと子狸を隔てるものは相対的な主体でしかなく、また人類という種を一個の生命と定義したなら二人は因、あるいは果と言えるのではないでしょうか。ボイジャー1号が太陽系外へと進出をはたした昨今、われわれ人類もまた新たなステージへと進まねばなりません。狭い視野を捨て、包括的な視点から宇宙と一体化することで極度の……そう、むしろわれわれは本質的にネオグランゾンでなければならないと思うのです。MAP兵器をありがたがる風潮を、われわれは脱さねばなりません。われわれは、そう、人類は、タンクーガの忍さんにチョバムアーマーを集めてもらわねば先には進めないのでしょうか?そうではないと、たぴ岡は思うのです。つまり……描写不足でした。ごめんなさい。
あの場面はですね、こう……
子狸壁勇者魔王
となっているところを……
壁子狸勇者魔王ズアッ(効果音)
という感じに、おれ参上した子狸さんが、勇者さんの背後をとっているのです。
心情的に勇者さんは子狸のヘッドがパージしたことを受け入れていなくて(じっさいにそのような事実はなかった)、魔王さんに敵意を向けることで現実逃避していた一面があります。検証することを拒絶していたため、近衛兵さんが戻ってこないとか、そういった不自然な出来事が頭に入ってきませんでした。異能で無理やり思考の方向性を捻じ曲げていたのですね。それなのに子狸がのこのこと戻ってきたので、思考の連続性に矛盾が生じて混乱状態に陥ったのでしょう。たとえとして適切なのかどうかわかりませんが、可愛がっていたペットがお亡くなりになって、悲嘆に暮れていたところを夢で再会して、嬉しくて楽しくて、でも目覚めたらやっぱりいなくて、けどそうじゃなかった、じつはお亡くなりになったという事実そのものが夢の一部だったと、部屋を出たらふつうに尻尾を振って出迎えてくれたと、そんな感じです。
子狸の視点だと、せっかく格好良く登場したのに勇者さんの反応が薄くて、でも彼女の退魔性はこの時点で見る影もなく衰退していたこともあり、なんとなく不穏な気配を感じていたのだと思います。とはいえ、勇者さんが「勇者」を「絵本に出てくる英雄」と同一視していたように、子狸も「勇者=強い」という認識があったのではないかと。じっさい勇者さんはどんなときも冷静で、とくに子狸の前では貴族らしく振る舞ってきましたから。でも、なんか勇者さんの中で色々と積もり積もったものが一気に崩れてしまったのでしょう。同行していた騎士団は勇者さんが魔王との一騎打ちに持ち込めば勝てると決めつけているし、それなのに歴代勇者の光輝剣と比べて自分の聖剣は妙に貧弱で、本当に勝てるのか疑わしいし、子狸は言うことを聞かないし、無敵だと思っていたトンちゃんはなんか完全に負ける流れだし、ずっと一緒にいてくれた羽のひとはいないし、狐娘たちも置いてきてしまって、そのうえ子狸までいなくなってしまったら完全に独りぼっちだし、とにかく魔王さえ倒してしまえばぜんぶ解決すると自分に言い聞かせてみてもぜんぜん納得できないし、子狸は言うことを聞かないし、魔王はこの期に及んで一緒にいたいとか子狸みたいなことを言うし、子狸は言うことを聞かないし、そもそも帰る家が残っているかどうかも怪しくて……などといった心配事が感情の制御が甘くなったことでまとめて戻ってきてしまったのでしょう。まあ、これは泣くかな、と。
息をのんだのはですね、子狸ではなく勇者さんです。たぶん子狸が生存していたことで、心配事が一気に解消されたと錯覚したのだと思われます。ハッピーエンドの象徴のような生きものですから。このカーバンクルみたいな生きものを、勇者さんには大切にしてもらいたいものです。高値で売り飛ばせるかもしれないとか考えないでほしい。そういう、優しい気持ちをチェンジリング☆ハイパーしてもらいたいと思って三魔勇士(鬼ズ)に駆けつけてもらったのですが、逃げられました。勇者さんはずっと剣士として生きてきたので、いきなりパンを焼くのは無理ですが(要:融解魔法)、魔物パンをお召し上がり頂くぶんには問題ありません。お近づきのしるしに、きっと魔物たちは自分のノルマを惜しみなく分け与えてくれると思います。こう、うまい具合に小芝居を挟んでですね、さも本当は譲りたくないんだけど、まあ面倒も掛けたし仕方ねーなみたいな流れで。ちっ、味は保証しねーぞ(言質)みたいな。勇者と魔物の共同作業って素晴らしいですよね。ぽよよん。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月16日04時37分]
(省略)
ドッキリでした!てっててー!
こんばんは、sayself様!
たしかに子狸に悪気はなかったと思います。ただ、ですね。たぴ岡は、こう思うのです。きっと子狸さんは、自分一人だけお説教を免れても喜ばないだろうな、と。楽しいときも悲しいときも魔物たちと一緒に歩んできたわけですから、ここに来て、いまさらとくべつ扱いされることを望まないでしょう。魔物たちも、たぶん同じ判断を下すと思います。
まあ、しかし、魔物たちは何百年と同じことを繰り返してきたわけですから、一筋縄では行きません。必至と思われたお説教を、異世界人とか何とか言い出して華麗に回避。魔王討伐の旅シリーズは、何から何まで魔物たちの自作自演でした。最終章がそうではないという保証は、いっさいありません。あまねく創作物には、作者のメッセィ~ジが込められています。それは、大なり小なりあるでしょうけど、高尚であれば良いということにはならないと思うのです。どんなに下らないことでも、伝えていくことに価値がある。魔物たちがやっているのは、そういうことです。オオカミ少年は嘘を吐き続けて信頼を失ってしまいましたけど、彼には彼なりのメッセージがあったことでしょう。それは寂しさだったり、怒りだったりです。それは、きっと嘘じゃない。だから怒りに燃えた村人が、一人でもいい、オオカミの着ぐるみを装着して、少年にアルゼンチンバックブリーカーをキメたなら、また違った結末もあったのではないかとたぴ岡は思うのです。何が正しくて、何が間違っているのか。この物語は、幻想ファンタジー。勇者さんが取り戻した感情は、勇気の剣です。何もかも不確かな世の中で、信じるものを決めるのは彼女自身でしかありえません。例えるならば、がんばれゴエモン。小さい頃は泥棒が小判を投げるとか自分の存在価値を否定するようなものではないかと思ったのですが……そうではないのです。彼は義賊であって、小判は懐に仕舞うものではないのです。見方ひとつで世界は変わる。そういう……なんていうか、でもエビス丸は小判を投げないよね、みたいな視点が大切だと思うのです。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月17日08時24分]
(省略)
勇者さん大人気。子狸さんの言ったことは正しかった……これがモテるもののオーラか……。
おはようございます、神反煉堕様!
子狸さんはね、たぶん頭が悪いわけではないのです。ただ、ものは言いようと申しますか、表面的なことに左右されず本質を捉えようとする感覚が大変に鋭いのではないかと。魔物たちが適当なことばかり言うものですから、その癖が感染ってしまった面もあるのでしょう。何かを受け継ぐというのは素晴らしいことです。しかし、ときとして言い知れない邪悪なものが残ることもあります。それがバウマフ家の開祖に端を発し、魔物たちを媒介して代々継承されてきた適当さです。しいて(略)は、つながるファンタジー。
勇者さんに課せられた羞恥プレイは例えるならば機雷を設置する作業に似ています。誤魔化せるかと思っていたのですが無理だったので、さらっと書きましたけど、北海世界と連結世界の衝突は非常に注目度の高い一大イベントです。北海世界の誘導魔法は最強の魔法なので、連結世界とは比にならないほど知名度が高いのですね。われわれの世界で言うところの米軍のようなものです。勇者さんは魔王戦が公開されていたことを知って、これまでの自分の言動を顧みて赤面してしまいましたが……たぴ岡は、読者さまにモニター越しに、あるいはケータイ越しに、彼女の活躍を見守って頂きました。作中の世界は地球とはまったく無関係ではありますが、そういうことなのです。勇者さんがその事実を知るのは、物語が終わってからになるでしょう。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月18日01時02分]
(省略)
王都さんは無実だと思います。ぽよよん。
こんばんは、よっし~様!
いや~専門用語につきましては本当にややこしくて申し訳ありません。最初に子狸の授業風景を入れるなりして簡単に説明しておけば良かったなと反省しております。正直、そういう発想がありませんでした。最終章もだいぶ進みましたし、いまだから言えるのですが、最終章の前、つまり「リシス・リバイバル」の章までは異世界人の視点なのですよ。誤魔化しきれなかったので書きましたけど、北海世界は移住先を選定するために候補に挙がった他世界(子世界)を監視しています。魔導師のワドマトさんは連結世界の担当。一つの世界を一人の魔導師が担当しているのは、人手が足りないからです。北海世界の魔法使いは総人口に対してわずかしかいません。理由は簡単、誘導魔法が強力すぎるから。
連結世界は逆算魔法が施行されたことで過去を見れない世界になってしまいました。(未来は常に変動するため、移住後の未来は読みきれない、見てもあまり意味がない。これは作中の時間モデルによるもの。作者の考えとは異なります。たぴ岡は、過去と現在、未来は連続性がないと考えていて、過去は現在に追いつかないためタイムパラドックスは起きないと思っています。たとえ過去に戻って歴史を変えたとしても、「現在の歴史」には影響がない。作中では、過去が変われば未来も変わるという時間モデルを採っています。そうじゃないと面白くないから)
過去が見れなくなった時点で連結世界は一度は落選していて(カタログを発行できない)、魔導師のワドマトさんは窓際族に仲間入りしました。ですが、三千世界最強の誘導魔法と引き分けたことで連結魔法を評価する上層部の人間もいて、粛々と監視は行われていました。ワドマトさんは、まあ一時期は荒れたでしょうが、こきゅーとすを追っているうちに考えが変わったのでしょう。地道な活動を続けて、ついに第一候補の座を勝ち取りました。
しいて(略)は、言うまでもないことでしょうがフィクションであり、われわれの世界とはまったくの無関係です。わたくしたちは、術者の条件(願望と喚声)を満たしていますから、作中の時間モデルを採用したなら魔法がないとおかしいのですね。ホモ・サピエンスの術者としての評価は高いのです。地球の70%は海でしょう。陸地は30%ほどしかなくて、しかも肉体的には弱く、陸上生物は電力を扱えるため中期の科学発展をブーストしやすい。生息圏が狭く、また密集しているほど、術者適性は高くなります。何故なら放っておけば戦争が起きるから。連結世界の人間がホモ・サピエンスであるかどうかはわかりませんが、北海世界の孫世界ではなく子世界なのは、上記の理由によるものです。でも最強の魔法を生み出すためには長い歴史が必須であるため、自滅する可能性が高い陸上生物ではだめでした。それが北海世界が第一世界の子世界に選ばれた理由。歴史をいじればある程度は短縮できるのですが、そうすると今度は法典の縛りが出てくるのですね。(術者に従う魔物=級下制御体を生み出すためには、血縁によらない管理人の変更を繰り返さなければならない。法典は万人が納得いくような魔法を認めないため。原則を定められたことでゆがんだ。とくに魔法を使えば使うほど退魔性が劣化するというルール=侵食の遅効化につながるルールが気に入らなかったらしい)
しいて(略)は完全なるフィクションですが……たぴ岡が書いて、ありがたいことにご一読くださる方がいらっしゃるという状況は、こきゅーとすを閲覧する異世界人を擬似的に再現したものです。なぜ再現したのかと言えば、さして興味のない世界で魔物たちがごちゃごちゃと何かやっていて、カタログも何もない劣悪な環境で、それでもなお、バウマフ家を魔物たちを愛してくれた異世界人が、北海世界の移住計画をもう一度考え直してみないかと言ってくれたからです。ですから、わかりやすく書くとか、そうした視点が作者にすっぽりと欠けていました。完全にわたくしの手落ちです。けど、そんな事情、異世界うんぬんという話でもしないと書けません。どう言い繕っても嘘になりそうで……。だから失敗したなぁ……と思ったのです。もっと自然に導入できるよう工夫するべきでした。というわけで、子狸さんにはマッコール邸の地下で力尽きてもらったのですが……たまげたなぁ。子狸ぃ……。
あ、子狸さんは作中では告白しませんよ!だって、ふつうに振られちゃいそうじゃないですか。いちおう勇者さんはヒロインという位置付けにいるのに、主人公が振られたままエンディングに突入したら作者が怒られそう!告白するなら、物語が終わったあとにしてほしいのです。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月18日03時38分]
(省略)
りょうし、りきがく……。むう……こんなこと言っちゃうとあれなんですけど、あの確率的に壁抜けは不可能じゃないっていうの嘘くさくないですか?トンネル効果を否定するわけではないのですが……まったくできる気がしませぬ……。
こんばんは、がお~様!
あ、勇者さんの公開処刑は星の部屋が通常空間に復帰した時点で終了しました。星の一つ一つがカメラだったのですね。子狸さんがおれ参上した直後に動画の配信は終わりましたから、ご安心ください。まあ、そこで油断したから、こきゅーとすで本音をぶちまけちゃったんですけどね。最終章では、こきゅーとすが復活しました。復活させるつもりはなかったのですが、魔物たちがどんなに異世界人が悪いんだッと主張しても子狸さんが理解を示してくれず、魔物たちが諦めたため復活しました。こきゅーとすに負荷を掛けていたのは、お屋形さまの邪魔をしたい人物です。レッツ三角地帯という段階でトンちゃんが合流したため、子狸さんが捨てられちゃうと危惧したのでしょう。じっさい捨てられました。その後も、まあ、なんやかんやとあって負荷を掛け続けたわけですが、無事に魔物リーグが開催されたことで解禁となりました。そのあたりの事情は~……とりあえず、ここだけの話ということにしておいてください。何とかしていい感じの雰囲気に持っていけないかと試行錯誤中です。
ああ、うん。勇者さんが初のこきゅーとす入りです。近い例を挙げれば、子狸母ですらこきゅーとすには接続できません。そのあたりのメカニズムは、魔物たちもよくわかっていません。こきゅーとすは永続魔法の産物で、当時すでに永続魔法を使えるのはバウマフ家だけだったからです。もう言ってしまいますけど、バウマフ家に人間だけが持つ減衰特赦は誘導魔法と連結魔法のハーフであるため、魔物たちの叡智を結集しても解明しきれませんでした。まさかバウマフ家の人間以外がこきゅーとすに「入門」してくるとはな……。ドドドドド。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月23日01時18分]
(省略)
世の中には知らないほうが良いこともあるのです……。
こんばんは、蛇様!
勇者さん、体力がないからなぁ……。貧弱、貧弱ゥ!あ、誤解しないでほしいのです。勇者さんの体力は、現代日本で暮らす少年少女と同程度か、それよりもやや低いくらいを想定しています。そのあたりはたぴ岡の体験を元にしていますから、偉そうに言う資格は本来ならありません。ただ、野生の子狸と比べてしまうとどうしても……うん。勇者さんは貴族ですから、自分から動いて何かをするということがないのですね。体育の授業もない。同年代の友達と一緒になって遊び回るということもありませんでした。せいぜい狐娘たちを追い掛け回すか、たまに剣を振るくらいでしょう。お父上のアリアパパは厳しい人ですが、お世辞にも教育熱心な人とは言えません。なんだか勇者さん本人も身体を鍛えることに無頓着そうだし。
ファンタジーは身体が資本。はぁ、ローブを着た魔法使いとか書きたかったなぁ……。でも、ローブってかなり意味不明ですよね……。魔法があるのに、魔法を使わない戦士とか存在価値がよくわからなかったので剣術使いという設定にしたら魔法が便利すぎて前衛職としても中途半端になったでござるの巻……。やはり才能に依存させるべきだったか……でも人体に魔力袋とかないし……ううん……。そういえば、腎臓って一つでも大丈夫なんでしたっけ。ググッ……ふむふむ……ああ、二つあるのは長生きするためなんですね。某魔軍司令さんは心臓が二つありましたし、問題ない気がしてきました。腎臓out魔力袋in。でもポンプ器官がないなぁ……あ、肺がある。肺も二つある。しかも心臓に近い。立地条件も完璧。素敵すぎる。肺out魔力ポンプin。うむ……だいぶ寿命を削っている気がする。没、か。魔法って難しい。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月24日01時18分]
(省略)
王都のひとのKAKUGO。
こんばんは、fujjisan様!
きっと、あの青いのは、どうあっても自分だけは言い逃れできないとわかっていたのだと思います。でも寂しがり屋なので、仲間が欲しかったのではないでしょうか。一人は嫌だったから、ぽこぽこと他の魔物たちが生まれて……。開祖を悪しざまに罵るのは、照れ隠しなんだと思います。小さな子供が気になる子に意地悪をするのと一緒です。無実の子狸を陥れようとするのは、素直になれない魔物たちの愛情表現の一種なのですね。いわゆる、そう、ツンデレというやつです。ちまたのツンデレ人気にあやかってみました。少しあざとかったかな……?
けど、王都のひとはとても良いことを言いました。赦すということ。罪を憎んで人を憎まず。負の連鎖はどこかで断ち切らねばなりません。ですが、恨みを捨て去るというのは非常に難しいことです。そこで、あえて子狸シールドを防波堤とし、自分に塁が及ぶ一歩手前で連綿と続く負の連鎖を断ち切ろうとしたのですね。これは一見すると保身のようにも思えるし、事実そうですが、もっとも確実な対処法だと思うのです。罪を憎んで人を憎まず。たぶん魔物たちにとって、バウマフ家の人間はヒーローみたいなものなのでしょう。勇者さんも、どこかそう思っているふしがあります。自分はヒーローにはなれないと自覚しているから、周囲の足を引っ張って同じレベルに引きずり落とそうとします。それは、きっと寂しいから。神さまじゃないから。
たぴ岡の、ちょっとイイ話でした。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月25日00時14分]
(省略)
美しきエンディング。
こんばんは、sane様!
つながる未来。明日へ。表向きの最終話でした。感情が希薄で無表情だった少女が、これまでの出来事がすべて茶番だったと知って真っ赤になる、そこでフェードアウトというのが本来予定していたエンディングです。いまになって思えば締めが弱いかなという気もしますが、魔物たちが退魔性の解析を終えた時点でカウントダウンがはじまるので悠長にオトしているひまがありませんでした。時系列に照らし合わせると、けっきょく勇者さんは魔物たちをお説教できないのですね。時間が足りません。
というわけで、表向きの最終話を最後にコメディは卒業。急転直下の最終章に突入です。そう考えていた時期が、たぴ岡にもありました。正直、書く気がなかったので油断していました。魔物たちも同じです。ここまで来たら、もうエンディングは動きません。子狸が何をしても無駄です。まったくの無力。作者の精神を削ることしかできないのです。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月26日00時00分]
(省略)
野放しの神、ついに表舞台へ。
こんばんは、神反煉堕様!
いよいよ最終章です。ざっと計算して二十話くらいで終わるかと思っていたのですが、子狸さんが自白してくれたので、のっけからタイムスケジュールが狂いました。ありがとうございます。
『衝撃の事実』より。
まさか子狸さんが魔王だったなんて……。びっくりですね。勇者さんもさぞや驚いたことでしょう。DQ3に例えるなら、ずっと一緒に旅をしてきた遊び人が最後の最後に寝返ったようなものです。まさしく衝撃の事実。主人公がね、こう意表をついてね、あえて魔王というね、逆に、逆にですよ、ダークヒーローとでも申しますか、そういう、うん、新しいことに挑戦してみたかったというか、勇者じゃないんですね、主人公が。魔王!ばーん!主人公がですよ、なんと魔王。びっくり。まさかですよ。まさかの魔王。
さて、最終章です。問題の最終章。二ヶ月ほどお休みを頂いて、まとめて書いてリアルタイムとリンクさせて連投でもしてみようかと思っていた時期もあったのですが、最終章で書かなくちゃいけないことを簡単に箇条書きしてみたら絶望しか残らなかったため断念しました。これまでの連載で、たぴ岡も学習したのです。
魔物たちは、ほとんど理想的な神さまと言えるかもしれません。積極的にヘイトを集めて、かつ知らないところでがんばってくれています。国の上層部とは裏でつながっているという徹底ぶり。ときにツッコミ、ときにボケの戦神です。
お便りありがとうございました!それでは!

  • [2013年09月27日07時36分]
(省略)
魔王ルート突入!
おはようございます、作様!
まあ、設定上の魔王はバウマフ家の人間がモデルなので当然の帰結だったのかもしれません。正体は人間だけど、少し違うというやつです。どっちだよ、と思われた方もいらっしゃるでしょう。つまり、本来ならば人間には扱えない座標起点ベースの分身魔法がそうなのですね。魔王がいないなら、自分がなればいい。うん、熱い展開です。泥舟に乗るがごとし勇気ある決断を、たぴ岡は評価します。
お便りありがとうございました!それでは!


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最終更新:2019年10月09日 18:51