2章 ミッション特性の決定
・ミッションを行いうるあらゆる方法の中から最もよい(低コスト、ハイパフォーマンス)方法を決める。
・他のコンセプトなどと、しっかりした根拠のある比較が出来るように具体的なところまで決める。
・評価は3章で、コストについては20章で…。
2.1 ミッションコンセプトの洗い出し
- ミッションコンセプトとは…どのようにミッションが機能するか。
・データ伝達
・タスキング
・システム間の相互通信
・プロジェクト全体のスケジューリング
STEP1:ミッションと自己状態のデータの伝送経路を決める
STEP2:データの処理法(短期間、長期間)を決める
STEP3:データのシステム間伝送法を決める。
STEP4:仮スケジュール(コンセプトの決定、開発と製作、オペレーションとミッションの終了)をたてる
STEP5:イタレーションと文書記録
2.1.1 データ伝達
・misson data …ミッション系からのデータ。一般に大量。離散的であることもある。直接ユーザーに伝わる可能性。
・hausekeeping data …高度、バッテリーの温度と残量等、各部位の状態。少量で持続的。
・宇宙vs地上 …どこでデータの処理、ユーザーへの転送を行うか
・中央vs分散 …複数のCPUあ相互伝達するか、一つのメインCPUが全体を管理するか。
・自動化のレベル …どこまで人の手に介入なしに行うか。コストのminimize。(2.1.2)
・宇宙vs地上
・宇宙 …自動化が必要。宇宙→地上のデータ転送速度の限界。コスト大。広い交信範囲。
・地上 …コスト安い。かなりのハイパフォーマンスが期待出来る。遅い。伝送するユーザーが限られる。
・中央vs分散
・CPUが発達した最近の問題。
・分散にすると同期とインターフェースの問題。
・単機にすると開発リスク(変更が他系に響くなど)が生じる。データ処理容量も問題。
2.1.2 タスキング
・何を伝えるか。データを集めるときの処理(?)
・コンセプトの段階では判断基準値までは決める必要はない
・その時々のタスク"short-term tasking"(電池の充電、データ転送など)と
長期タスク"long-term tasking"(データ収集、山火事の検知など)がある。
・処理が必要がないための安価な自動化と、要求に迫られて行う高価な自動化がある
・長期になると信頼性が問題となってくる
・コストや必要性を考えて自動化をする
・一般に姿勢制御は自動で、軌道制御は地上コマンド
・最近では自動化したほうが安くなることも多い
2.1.3 ミッション予定表
1.開発計画
2.製作
3.打ち上げ(最初)
4.体制を整える …姿勢、軌道、ミッションに必要な機数の配置
5.ミッションを行う
6.ミッション終了
7.処分 …国際法や他の衛星への危険性を考える
2.2 ミッション構成を決める
・Misson Architecture(ミッション構成)=コンセプト+対象、ミッション機器、バス系、打ち上げ系、
軌道、地上局、通信、オペレーション
STEP1:各要素に他の選択肢があるか調べる
STEP2:各要素毎に可能性があるものに搾る
STEP3,4:STEP2で挙げた方法を組み合わせたツリー構造図を作り、いい組み合わせを選定する
テクニック1:システムドライバーをツリーの上階層に置く
テクニック2:他のものに影響しない要素を区別する
テクニック3:非現実的なものを削除する
STEP5:上で挙げた要素以外の改変可能点を探す
・大抵、新しく改良可能要素が見つかるので、注意深く探したり繰り返したりする。
2.3 システムドライバーを決める
・システムドライバーとは、機能、コスト、リスクや予定に大きく影響し、かつ設計可能なパラメータ
・探し方
1)影響のわたる範囲を調べ
2)その範囲を決めるパラメータを見つけ
3)パラメータが影響を及ぼす簡単なアルゴリズムを作り
4)パラメータを変化させてみる。
5)ドライバーの見落としには注意
・一般に、サイズ、重さ、電力、データレート、通信、指向性、機数、高度、視野範囲、オペレーションなど
2.4 ミッション構成の特性決定
・有効性を正しく評価するために十分な詳細まで決定する
・STEP1:初期コンセプトを決める
・鍵となる要素は、データ伝達、処理、通信と予定
・STEP2:ミッション対象の特性を決める
・GPSのようなユーザーがいることが前提のミッションと
観測衛星のようなミッションシステムでないものを対象とするミッションがある
・STEP3:軌道と配置の特性を決める
・個数はカバレージに大きく影響する
・軌道はセンシング能力や通信能力、環境や打上など多くに影響する
・軌道移行についても決める
・STEP4:ミッション機器のサイズと機能を決める
・ミッションは大きく分けて、観測、通信、ナビ、実験、サンプルリターン、有人の6つに分類される
・ミッション機器のトレードの対象には地上局も含まれる
・他に高度や衛星の機能とのトレードオフがある
・STEP5:オペレーションの方向性の選定
・衛星やミッション機器のサポートをする要素のサイジング
・通信系(地上局の数や電波の種類、伝達方法)
・地上局(新設、受信法、データ送信)
・タスキング(自動化の程度)
・STEP6:全ての要求を満たす衛星を設計する
・サブシステム等の設計
・打ち上げ系とのトレードオフ
・STEP7:打ち上げ、軌道移行システムの選定
・他の衛星の打ち上げシステムとシェアすることも
・発射前作業、打ち上げ時期、ロケットへの取り付けなどの制約
・コストや打ち上げに掛かる時間などをパラメータ化する
・STEP8:オペレーション、配置、処分の方法を考える
・スペースデブリのため何らかの処分法を考えて設計しなければならない
・STEP9:コストを考える
開発コストにはミッション構成を見つけるコストと、システムレベルの開発コストの2種がある。
これらをパラメータ化して、分析して推定する方法がある。この時点では絶対値ではなく
比較値さえ分かればよい。
最終更新:2007年04月17日 02:47