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10章 衛星の設計とサイジング


10.1 要求条件、制約条件と設計プロセス

  • スタートは要求条件と制約条件のベースライン作り(Table10-3)
 →各章のロードマップ的なもの
  • 初期段階における設計決定やトレードオフ(Table10-4)


10.2 宇宙機の構成

  • 設計アプローチを決定→全体配置→サブシステムの性能割り当て
 →イタレーションで詳細配置決定
  • 2つの方法論
 ①Top-down方式:全体設計→設計要求割り当て
 ②Bottom-up方式:詳細設計を統合→設計要求割り当て
  • Configuration driver:宇宙機構成の決定因子(Table10-5)
 →ココには宇宙機のコンポーネント設計の概算方法もあり。
  • 宇宙機のサイズの決定方法:Table10-6
  • Fig.10-1に様々な宇宙機の構成が紹介されている。
 ・太陽電池アレイの搭載方法:①筐体上 ②パネル上
  →初期構成では電力要求と筐体上に十分な面積をとれるかを確認。→10.3
 ・姿勢制御ではバスとペイロードの両方の指向性から考える。→10.4.2
  →各機器は2軸を制御することにより1つの明確な方向性を持つ。
  ex)Spin stabilization:シンプルで堅牢な制御方法(ロバスト)。
    (Dual-spinでは逆方向に回転するPlatform部を持つ。)
  →姿勢制御方式は太陽電池アレイの設定にも影響する。
   →スピン制御:筐体上
    3軸制御:パネル上 ...
 ・慣性モーメントを増加させるブーム:重力傾斜制御

10.3 設計Budget

  • Budget:そのコンポーネントの設計におけるあらゆるパラメータのリスト。(P.4参照)
  • 推進剤Budget作成
 ・軌道維持などの速度変化や姿勢制御への推進剤要求を評価することで作成する。
 ・典型的な4つの要素:①速度制御用 ②姿勢制御用 ③マージン(~25%) ④残余(1~2%)
  →Table10-7を参照。(ロケット方程式:速度増分→推進剤質量)
  • 電力Budget作成
 ・ペイロードの電力要求をバスの電力推算に加味して電力Budgetを評価する。
 ・電力Budget作成のアウトライン(Table10-8)
  →①作動電力Budgetを用意(Table10-9)→ペイロードやサブシステムに必要な電力を推算。
    →作動モードがいくつかある場合は別個に推算。
    →必要最大電力(Peak power needs)に注意!
   ②電池サイジング:電池寿命や電力要求から電池容量の選定
   ③ミッション期間中の電池劣化を評価。
    →BOL電力はこれを考慮に入れる!
    →劣化は軌道高度や放射線環境に依存する。(静止軌道で30%/10years)
 ・充電電力要求も考慮する。(10.4.6)
  • 重量Budget作成
 ・ペイロードの重量要求をバスの重量要求に加味して重量Budgetを評価する。
 ・宇宙機重量の足し合わせ方法:Table10-10
  →ペイロード重量:宇宙機ドライ重量の15~50%
  →構造重量:投入重量の8~12%
  →熱系重量:ドライ重量の2~5%
  →その他の系は詳細情報がないと推算できない。(10.4.3、17)
  →これらの25%を未知の新機器用に付加しておく。
  →統合時に発生する余分な重量のために1~2%のマージンも必要。
  • 信頼性Budgetの作成
 ・宇宙機の許容性能と許容寿命の達成可能性を決定することで評価する。
 ・概念設計時に信頼性設計はスタートする。(Table10-11)
  ・4つのステップ
   ①ミッション達成基準を設定。
   ②基準の各要素を満たせる可能性を数字で決める。この計算の基本原則を選定する。
   ③H/WとS/Wに信頼性要求を割り当てる。
   ④システムの信頼性を評価し、イタレーションで最大化する。
    また、いつ失敗するかを洗い出し排除していく。(10.5.2)

10.4 宇宙機のバス設計

ココはサブシステムの話のようなんで省略。
10.4.1 推進系
10.4.2 ADCS
10.4.3 通信系
10.4.4 C&DH系
10.4.5 熱系
10.4.6 電源系
10.4.7 構造系


10.5 宇宙機設計の統合

10.5.1 宇宙機サイズ
  • 筐体体積、面積などの簡易推算方法→Table10-29
  • 密度の平均値:79kg/m3 (20~172kg/m3)
  • 太陽電池アレイ面積の推算→10.4.6
 →慣性モーメントが著しく増加する。
 →さらに全投影面積に影響を与え、空力的抵抗や太陽風圧に対する推算にも影響する。
 →これらの関係はTable10-30を参照。
10.5.2 寿命と信頼性
  • 信頼性は設計者がコントロールできるパラメータである。
 →故障する場合を認識し、許容レベルまで故障を制限できる(あるいは除去できる)ように設計を調整する。
 →①消耗品を明確にする。
  ②故障のミッションへの影響を考慮し、単一故障点を除去する。
 →統計学的にミッション達成可能性を計算し、許容レベルに落とし込む。
  (このプロセスは正確ではないが、有用である!)
  • 達成基準をより明確に、より数値的にすることで、より容易に設計要求に盛り込むことができる。
  • Single-string reliability model
 →成功するために必要な設備や機能の最小構成要素をリスト化する。
 →これをブロック図に示す。
 →これは多くの場合、1本道で表されるはずである。
 →詳細設計段階で、別の道やバックアップ用の道を足していく。
  (このとき、信頼性の強化とコストの増大に気を配る!)
  • より信頼性のある機器を作るには?
 →認識対象をある仕様書部に限定し、設計にストレスをかける。
  • 故障曲線は「バスタブ型」である。
 →初期は故障率が高い。(by "Infant mortality")
  対策:慎重な製作、試験、導通テスト(Burn-in)
 →EOL付近では消耗によりまた故障率が上昇する。
  対策:消耗品は十分なバックアップを搭載する。
 →この間の故障は主にランダム的な要素による。
  • 「良い設計」:ある程度故障に耐え、劣化しても機能を果たすことができること。
  • Failure Modes Effects and Critically Analysis(FMECA)
 →故障し得る機器を認識し、その効果を分析する方法。
 →ポイントは単一故障点の洗い出しと除去。
 →除去できない場合は、発生確率を制御できなければならない。
  • 故障モードの分析方法
 ex) All-part method:宇宙機の各パーツの故障の影響を調べる方法。
   →正攻法で効果があり、行いやすい。
 ex) Jury method:失敗談を先人から聞き、同様の失敗を未然に防ぐ方法。(Jury:陪審員)
 →打ち上げから展開、テレメトリで故障を検知しコマンドで修正するという一連の流れをシミュレーションするのも効果的!
最終更新:2007年04月29日 00:53