22章 低コストの衛星の設計
・小型衛星(miniture satellite)とは一般に200kg以下
・最近の進歩は目を見張るものがある。
・低コスト、単開発サイクルが売り。
序章:小型衛星の歴史
・初期の宇宙システム ~1965
・打ち上げロケットの性能のため、重量が限られていたため、小型
・Telestar…衛星中継TV
・VELA…地球観測衛星。
・OSCAR(Orbiting Satellite Carrying Amateur Radio)…5kg
・その他軍事衛星など。
・このころの開発期間は1年半程度
・小型衛星技術の継続適用 1965~1985
・世界では月着陸などが出来るほどの大型推進が可能となり、衛星大型化の一途
・一方でラジオ衛星が発展を続けていた。
・大きな進歩として太陽電池による電池の充電が可能となる。それにより寿命が大幅増
・また、一方でヨーロッパや日本などが宇宙分野に乗り出し小型衛星からはじめる
・近代低コストシステム
・OSCARシリーズは10、11までなりかなり信頼性の高いものとなっていた。
・革新的技術として"degital store and forward commnication"。
データを保存して好きなときに受け取ることが出来る。これにより世界規模の
メールシステムのようなサービスが可能に。大型衛星では不可能なサービス。
・時を同じくしてNASAが"Get Away Special"と呼ばれる、小型(<68kg)なら低コストで宇宙まで
運んでくれるサービスを開始。安定性のためのweightの代わりに搭載する
・低コスト、Get Away Specialで打ち上げられる制限内でのバスの高性能化、store and forward
により、小型衛星も航空宇宙産業の本流に戻ることとなる
・ALEXIS…X線顕微鏡実験衛星。45kgの高性能バスを実現。
・この時代の小型衛星は10年前の大型衛星と同じ働きをするほどになっていた。
・一方で一般的な衛星は、機器の小型化にもかかわらず全重量を増やし続けていた
22.1 低コストの宇宙システムの設計
・小型化技術とは、ミッション要求を最小化することで打ち上げコストを抑えている
・小型衛星ではどうしても応えられないミッション要求もある
・単位重さあたりの打ち上げ費は一般の10~20倍安い。
・ミッションリスクは増えるが、それにより節約できるコストは大きい。
大きなコスト、重量層に繋がる冗長設計はクリティカルな所にしか組まない。
それでも実際、かなりの成功記録がある(AMSAT)
・開発チームも少人数で済むため、情報共有などがしやすい。各部に所属している人が一人なら情報伝達の
手間が省ける。しかし、全ての人が重要なので一人でも欠けると痛手となる。
・運用を出来るだけユーザーサイド(たとえば個人PCなど)にさせるようにするべき。人手不足を解消するため。
そのために運用の単純化をする。
・開発期間が少ないため、ちょっとの開発遅れが大幅なコスト増に繋がるためスケジューリング管理が重要になる。
・品質管理は全員で補助的にする。重要視するべき項目を絞って重点的に見る。
・コンポーネント選択の基準は、以下の4つ
・それのエラーがミッション失敗を意味するか、あるいは精度を落とすだけか
・宇宙環境のシミュレーションがどれだけ正確に出来るか
・それを使わないことによるコスト(性能、資金)はどれだけか
・それにより目標の信頼性に達することが出来るか
・コスト削減のためとはいえ、試験をしないのはリスクが高すぎる。致命的なところの試験と
全機能試験だけをすることで簡易的に信頼性を確かめる。
・小型化したCPUは物理的な条件を補佐してはくれないため、そこは単純化により補う。
22.2 小型宇宙システムの能力と適合性
22.2.1 小型宇宙システムの性能
・小型衛星では三軸制御は既にあきらめている。
・もっとも単純なものが「制御しない」。低軌道で地上へのデータレートも低いならこれで十分。
・地球への指向性が欲しいならGG(Gravity Gradient)。受動的でほとんど何もいらない
・以下のことにより要求は小さいと思われる
・いろいろな効率的な方法を組み合わせて使える
・軌道が低いため地上へのリンクが少ない
・表面積が体積に比べて比較的大きくなる
・一般にソーラーパネル+NiCd or鉛酸二次電池。
・リスクが少ないためフルタイムデジタル充電制御など新技術が試せる
・情報が安い。100万ドルで中央処理装置数個並みのデータを供給できる
・1PASSの間で、たった5Wパワーで1Gbitものデータを供給できる
・大型衛星の余った空間や重量を使った輸送は劇的に安い
・PegasusやScout、Conestogaといった小型ロケットの余剰スペースに載る場合は制約が厳しくなる
・STS、GAS、CSCPに基づく場合、コストに管理費が含まれるため、少し高くなる。
・Ariane、Deltaはペイロードの宣伝のために打ち上げ空間を提供するためたくさんの小型衛星を積む。
22.2.2 小型、低コストシステムの台頭
・小型衛星技術はCPUとメモリの小型、省電力化によるものが大きい。
最近の8.5kgの諸機能は15年前の500kgのものより高い。
一方、放射線の集積回路への影響が大きな問題となってきた。ここにはまだ発展の余地がある。
・通信機、ビーコン、熱制御機器、姿勢制御機器などの電力消費は小さくなりにくいため、要求として残る。
それに対して、太陽光発電の効率アップや充電効率アップで対応してきた。
・光学系ミッションの要求に対しては焦点面制御やデータ圧縮技術などで小型でも高性能が出せる。
・自動化が進み、一種のロボットのようになっている
・軌道上分散ネットワークを利用したミッションなど小型衛星に適したミッション要求も出てきた
- まとめると、あらゆる技術進歩(情報、固体情報検知、自動化、電力)が小型衛星技術に繋がった
22.2.3 潜在的機能
・最初は多数(400個)のランダム軌道小型衛星による全世界監視。軍事目的。迎撃難。
・小型衛星による安価な光学写真ミッション。
・AMSATと公共あるいは政府機関との合同による小型静止軌道衛星。リアルタイム通信の補佐や
ごく小規模ユーザーに対する静止軌道衛星サービス。
22.3 小型化した衛星技術のFireSatへの適用
22.4 大きいシステムから小さいシステムへの設計
・長さをある割合で小さくすると、面積は2乗小さくなり、体積は3条小さくなるという話
・電力において、消費電力を重さ(体積、3乗)に比例するとすると、発生電力は面積(2乗)に比例するため有利。
・熱環境において、熱容量は体積比例なので、大きいと距離に対して3乗倍の温度差が発生する。
・構造において、加重は体積(3乗)に対して、強度は圧力の2乗比例で小さいほうが有利
・一方、どうしても小さくならないバス機器もあるため、ミッション系に割かれる重量の割合が小さくなる
22.5 低コスト宇宙システムの経済性
22.6 低コスト宇宙システムの注釈つきの関係書目
最終更新:2007年04月30日 02:12