みゆきの想い その2 後編
ある晴れた空の日、
繁華街で二人の少女が彷徨っている
「お姉ちゃん、なんでこんなに遠くまできちゃったの?」
見慣れない風景に戸惑うショートカットの女の子
「何言ってんのよ?デートしたいって言ったのはあんたでしょ?」
「だからって、こんな遠くまで来なくても・・・・」
「仕方無いじゃないの、こんな所じゃなきゃあんたと手・・・繋いで歩けないじゃない」
顔を赤くしながら口を尖らせるのは、ツインテールの少女
「あ・・・・うん、そうだね へへ」
「ほら、行くわよ」
二人の関係は誰にも秘密、誰にも知られてはいけない関係
かがみとつかさはそれを承知で愛し合っている
家族にも友人にも気付かれない為には自宅近辺でのデートは控えなければならない
「でも、ま 流石に浅草は遠すぎたかもね」
「あ、雷門だ!」
「あ!ちょっと走らないでよ、つかさぁ!?」
今日は休日、流石に人も多い
少しでも離れれば妹は生きて帰れるかどうか心配だ
「ほらほら、あれ見てぇ」
「何よ?」
「あれって金斗雲に似てない?」
「金斗雲って・・・・・」
もはやデートなのか子守なのか微妙だが、つかさのこういう所が姉を支えても居る訳で
「お姉ちゃん、美味しいね」
並んで買ったアイスクリームを舐めながら、つかさは笑う
つかさはバニラ、かがみはチョコレート
お互いに食べさせあいながらつかさは「ねえ、美味しい?」としきりに訪ねる
かがみは「あー、はいはい美味しいわよ」とツンとしているが顔は緩みっぱなしだ
好きな人、尊敬する人、最愛の姉とのデート
つかさにとって至福の時だ、つかさは祈る
『この時間がずっと続くといいな』
「・・・・・・・・・・」
「どうしたの?お姉ちゃん?」
人通りが少なくなった川沿いの公園で、かがみが立ち止まる
「そういえば、こなたも最近きたって言ってたわね?浅草・・」
「・・・・そだね・・・・」
「しかし、寝過ごして浅草なんてあいつも困ったもんよね?」
「・・・・うん・・・・」
『また、こなちゃんの話かぁ・・・・』
急にかがみを遠く感じる、さっきまですぐ近くに居た筈なのに
今も手を繋いでるのにかがみを感じられない
どこからかこなたの声がした
「かがみーん!」
「あ、こなたぁ!」
突然現れたこなた、一体どこから降って湧いたのか?
かがみは突然つかさの手を解いて走り出す、こなたのもとへと
「つかさ、バイバーイ」
「こなたぁ、どこ行こうかぁ?」
かがみはこなたの手を握り、こなたはつかさに手を振った
二人が自分から離れていく
「待って!お姉ちゃん!こなちゃ・・・あ!」
追いかけようと思って走ったが、いつもの様に何かに躓く
「・いたぁ・・・・あれ・・?・・・」
見覚えの有る何か
つかさはその何かを手にとって見る
ソレはだんだんと冷たくなり赤い水が滴り落ちた
「・・・ひ・・・・」
ソレはつかさを睨んだ、恨めしそうに口をパクパクと動かしている
「お・・・お姉ちゃん・・・・」
「・・・・つ・・・か・・・・・さ・・・・」
ソレはかがみの切断された頭部
「な・・・なに・・・・?」
「・・・・・・・・」
生首は一度目を瞑ると再び血に塗れた瞳でつかさを射抜く
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「え・・・だって、私じゃないよ」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「違うよ・・・私じゃない・・・違うの、ゆきちゃんが・・・」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「だって、こなちゃんが・・・・」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「いや・・・やめて・・・謝るから!」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「いや!いやあああ!!」
かがみの生首は憎しみの形相を浮かべ、つかさを責める
その声は執拗に繰り返された
『アンタのせいよ・・・アンタのせいよ・・・アンタのせいよ・・』
「ごめんなさ・・・・・」
かがみの生首は大きく瞳を開くと「ニヤリ」と笑った
『あんた・・・・死になさいよ』
「ごめんなさい・・・お姉ちゃん、ごめんなさいいいい!!」
高良家の一室、ここはゆかりの玩具部屋だ
真っ白の壁紙に囲まれたやや大きめのこの部屋
ここはかつてかがみが陵辱された部屋である
皮肉にも今は、その部屋の中に妹であるつかさが捕らえられていた
「ごべ・・・・な・・ざ・・・・・・」
つかさはその部屋の中心に下着姿で椅子に縛られており
朦朧とした意識の中で何度もかがみに謝っている
「ごべん・・なさ・・・あひぃ!!いっああ!!?」
時折高まる快楽の波に耐え切れずに何度も果てながらも
精神は確実に恐怖に蝕まれる
「新しい薬だから心配だったけど、効き目は抜群みたいね」
「そうですね、しかし どういった効能があるんですか?」
それを見守るのは、高良ゆかりとその娘のみゆき
「いっひい!!」などと涎や涙を撒き散らしながら悶えるつかさを
満足そうに眺めながら平然と会話をする二人
「えっとぉ・・・・まず脳に夢を見せて、体をお留守にしといて・・」
ゆかりは取扱説明書の様な紙をシゲシゲと見ている
「油断した所で快楽中枢を定期的に刺激してあげるっていう優れものらしいわよ?」
「面白い薬ですね、今度こなたさんに試してみましょうか」
みゆきはニコニコしながら薬のビンを手に取る
「やめたほうが良いわよ?」
「どうしてですか、何か問題でも?」
ゆかりは満面の笑みで娘の問いに答えた
「だって、こなたちゃんが死んじゃったらみゆきが困るでしょ?」
「・・ふふふ・・・・」
みゆきはつかさの方に向き直ると目を細めて嗤う
「だからね、これはお母さん向きのお薬なのよ うふふふ」
ゆかりはつかさのすぐ近くまで歩いていき、縛られた少女の顎を軽く上げると
そのままキスをする
「ん・・ぐうう・・・・ちゅぱ・・・・」
つかさの唇がゆかりの舌に反応した
不安と恐怖に支配されたつかさの体は人の温かみを求める
両手で必死に抱きつこうとするが、その度に
手首を縛る皮製のベルトが柔肌を赤く脹らせ、血が滲む
「たすけ・・・ちゅぷ・・・あ・・ああ・・・」
「・・・んふう・・・」
淫らな声を立てながら、ゆかりが唇を離すと
両の唇には蛛の巣のような唾液の糸が轢いた
ゆかりはソレを袖でぬぐうと「ごちそうさまぁ」と舌なめずりした
頼るの者をなくしたつかさは「いや!助けて!」と震えだす
「やだ!いやだ、お姉ちゃんごめんなさい!!ごめんなさい!!」
今度は激しい痙攣が起き、失禁しながらもつかさは声を荒らげる
さっきまでとは様子が違う
「痛い!ぐるし・・いだ・・・があああああ!!?」
痙攣が酷くなった、どうやら全身に激痛が走っているようだ
「あらぁ、薬切れちゃったのかしら?」
ゆかりは首を傾げて見せた
少女は手足をバタつかせこの痛みから逃げようとするが、椅子を揺らし
手首と足首に傷を増やすばかりで何の解決にもならない
「あらあら・・・・・女の子がはしたないわねぇ」
「まったくですね」
暫くして、つかさは動きを止めると白めむいて気絶する
泡を吹き、微妙な痙攣を繰り返す
ゆかりは部屋の隅においてあるバケツを持ってきて
「えい!」と中の水をつかさにかけた
少女は一度大きく身震いした後「うーん」と唸る
「・・・・あ・・・ここは・・・痛!なにこれ?」
「さ、もっと遊びましょうよ☆」
「・・お母様、相変わらず容赦ないですね・・・・」
かすかに瞼を開けると光が眩しい
冷たい雫が眼に入る
『あ・・・・そうだ、私ゆきちゃんの家に居るんだっけ?』
水浸しのつかさ、その髪を掴み顔を眺めるゆかり
「つかさちゃん、お・は・よ」
「・・・・・ゆきちゃんのオバさん・・・」
手足が動かない、そして全身に走る痛みが徐々に少女を現実に引き戻す
幸い暖房が付いているので寒さはさほど感じないが
滴り落ちる雫と濡れた下着が肌にまとわり付いて気持ち悪い
「やーねぇ、オバさんだなんて・・・ゆかりって呼んでよね」
ゆかりは少しふくれながら、つかさの鎖骨辺りにキスした
つかさの体は「ビクッ」っと跳ね上がる
ゆかりの後ろでみゆきが「クスクス」と嗤っている
「ゆきちゃん、助けてぇ・・・もうお家に帰してよぉ」
「お母様?どうしますか?」
呂律の利かないつかさに対して、みゆきは冷たくあしらう
ゆかりはつかさの耳元で囁いた、吐息が濡れた髪を揺らす
「だめよぉ、折角こんな可愛い子をみゆきに貰ったんだから・・・」
「いや、助けて・・・お願いします・・・・」
「つれない娘ねぇ、良いわ・・どうせ私の玩具なんだし、この際最後まで足掻きなさい」
「母もこう言ってますので、諦めてくださいつかささん」
「そんな・・・」
「もしかしたら助かるかも」そんな甘い幻想に浸ることも許されず
つかさはうな垂れる
「さ、そうと決まれば続きの準備しなきゃ♪」
ゆかりは薬のビンに注射器の針を差し込むと、透明の液体が目盛を埋めていく
「それではつかささんも気が付いた事ですし、私はこれで失礼しますね」
「あれ、みゆきったらもう行っちゃうの?」
「はい、まだ用事が残っていますので」
「残念ねぇ、これからなのに・・・」
みゆきはそう言ってつかさに近付く
「ゆきちゃん・・・・」
「つかささん、残念ですがこれでお別れですね・・・」
「こなちゃんは?」
「こんな時まで友達の心配ですか?殺そうとしたくせに・・」
「・・・無事なんだ?」
「安心してください、こなたさんはお部屋で眠っています」
「・な・・・こなちゃん・・・け・・」
つかさから消え入りそうな声が返ってきた
「・・・・そうですね、お伝えしておきます ふふふ・・」
長い髪がつかさを包み、首筋を舌が這う感覚が襲う
「・・うう・・・」
カプ!
「ひゃあ!?」
みゆきはつかさの首に噛み付く、あま噛みだったがつかさは恐怖に震える
ガチガチと歯を鳴らすつかさ、みゆきは徐々に歯を食い込ませる
「あ・・あああ・・・・・・あ」
「はぁぁぁ・・・・なーんて、嘘ですよ♪」
みゆきはつかさから離れるとさっさと踵を返してドアに向かう
「・・・待ってよ、ゆきちゃん!」
「・・・そうでした、一つだけ貴女にお伝えしたいことがあります」
「・・・・・・・」
「・・・生まれ変わったら、今度はちゃんとしたお友達になりたいですね・・・」
「・・・・・うん、・・・・そうだね・・・ゆきちゃん」
「では、さようなら つかささん」
開かれたドアは「バタン」と虚しい音を立てて閉じる
つかさは涙を流した、この局面であっても最後に本当のみゆきに会えたのだ
優しいみゆきに会えた
たとえ助からなくても、最後はみゆきと友達のまま死ねる
そう思うと自然と涙が出てきた
だが、そんな考えもあと数時間後にはチリと消える事になる
「みゆきもまだまだ甘いわね、絶望が一番のご馳走なのに・・・」
この高良 ゆかりによって
「楽しみましょ♪」
『なんで、こなちゃんだけ』
かつての友人は部屋を出て、つかさがこなたに残した最後の言葉を思い出す
「つかささん、沢山苦しんで下さい 貴女にはそれがお似合いです」
みゆきはそのまま、振り返りもせずに部屋を後にした
「1,2,3,4,5,6,7,8,9」
「・・・・・・・」
「10本っと♪」
小さな台の上には注射器が10本置かれている
その中身は言うまでも無く例の薬だ
ゆかりは楽しそうにつかさの体を布巾で拭(ぬぐ)いだした
「さ、キレイキレイしましょうねぇ♪」
「・・あ・・・・」
頭、顔、体、手、足次々と濡れた体を拭かれていく
「あら、随分濡れちゃったのね・・・」
ゆかりは新しい布巾を手に取り、今度はつかさの大事なところを拭き始めた
下着の下に手を入れて両方の乳房を艶かしく揉む様に拭く
「や・・・・ん」
「可愛い声出しちゃって・・・・いいわねぇ・・・」
次にその手は下半身に進み、キャラモノの柄が透けて
白い肌にへばり付いているパンツをめくる
「やはぁ!」
「ほおら、ここも綺麗にしなきゃね☆」
ゆかりはユックリと丁寧につかさの局部を拭っていく
後ろから回されたその手はつかさのそこを布越しに何度も刺激した
先ほど薬物で何度も絶頂に達していたために必要以上に敏感になっているそこは
ほんの少しの刺激でも過敏に反応する
「いっひ・・・やめ・・」
執拗に嬲られながらも快感から逃れる事は叶わず
身をくれらせる度に体に痛みが走る
「準備完了ね♪」
ゆかりはつかさの下着から手を抜くと布巾をつかさの顔のすぐ近くに持っていく
「つかさちゃんって、思ったよりイヤラシイ娘なのね 安心しちゃった」
「そんな、だってそれは・・・」
ゆかりは布をつかさの股の上に放って、注射器を手に取る
「こんなに元気なら、まだまだ行けそうよねぇ?」
先ほどは意識が無い状態での投薬だったため、つかさは何をされるのか理解できていない
だが、何故か体がこの注射器を拒絶する
『いや、怖い』
「大丈夫よ、ちょっとチクッとするだけだから ね★」
ゆかりはつかさに容赦なく注射器の針を沈める
液体が注入される微妙な感覚に「フグゥ」とつかさはうなる
が、ゆかりは素人にしては注射が上手く痛みはそれ程でもなかった
もっとも、それは今までどれだけの人間に非道を繰り広げてきたかを
証明するものである事は言うまでもない
惨劇の源がつかさの血管を伝い、心臓の勢いで全身に回る
足へ、腕へ、体へ、脳へと薬の成分が浸透する
『なんだか・・・気持ちいいかも』
景色が歪み、痛みやその他の感覚も薄れてきた
「つかさ、つかさってばぁ」
「う・・・・ん、・・・・お姉ちゃん・・・・・」
目の前にはかがみが居た
さっきまでの部屋とも違う
『夢?お姉ちゃんは死んだはずなのに・・・・』
「なんて顔してるのよ、つかさ 熱でもあるの?」
かがみが額に手を伸ばしてくる
「イヤ!触らないで!」
「きゃ!」
つかさは姉の手を払いのけた
「どうしたのよ、ったく ほら動かないで・・・」
「・・・・・うう・・・・」
額に感じる温もり、間違いなく姉の手だ
『やっぱり、お姉ちゃんだ・・・・夢じゃない・・?』
「お姉ちゃん、生きてるの?」
「熱は無いわね・・・って、いきなり何言ってるのよ?」
違和感は有るが、どうやら現実のようだ
姉のいる世界、穏やかに流れる時間、先ほどまでの悪夢は過ぎ去ったのだろうか
『じゃあ、さっきのが夢なのかなぁ・・・』
何を信じていいのかはわからないが、これが現実だという自信が無い
いつも姉を頼ってきた自分の事など、とても信じられない
「おやぁ?姉妹で百合フラグたててんの?」
「お二人は本当に仲が宜しいですねぇ」
『こなちゃん、ゆきちゃん・・・・あんなに笑って・・・・』
これは現実かもしれない、つかさはそう思った
「あ、二人とも遅いじゃないの、つかさがさぁ・・・・・・」
人間とは得てして自分の都合の良い現実を求めるものだ
つかさとて例外では無い
この夢は今のつかさが望む世界、それも現実と言えるかもしれない
「ぁ・・・あああ・・・・・・が・・・・」
つかさの体は痙攣している、椅子に縛られた状態で恍惚とした表情を浮かべるその顔は
幸せそうに笑っていた
「どんな夢を見てるのかしらね、さぁて さっさと注射しちゃいましょう」
ゆかりは痙攣するつかさを抑えながら、
今度はさっき注射した方と反対の腕と左の鎖骨辺り、そして首の付け根に注射する
これで計4本の注射をつかさに施した事になる
1本注射をするごとにつかさは切ない声を上げていく
「うふ、可愛い声ね・・・・もう1本しちゃおうかなぁ~」
そう言って、ゆかりはつかさの腋の動脈に注射針を差し込む
全身の血管に正確に注入された薬品はつかさの体内でその効力を発揮する
「ああ!いひひゅああああ!!?」
計5本
一体どれだけの量が致死量なのかもわからない注射を
一気に5本も注射された少女の体は椅子に縛られているにも関わらず
弓なりに剃りあがる
股間の辺りにあった布巾はいつの間にか黄色い液で汚れており
「びちゃ」という音を立てて床に落ちた
痙攣は激しくなる、何度もビクビクと動きながらけたたましく喘ぐつかさ
「ひぎゃあ!あっが、ぎゅうううっがああ!?いっひいい、ひっぐいっぐう!!」
「あら、どうしましょ・・・・ちょっとやり過ぎたかしらね・・・・?」
つかさは全身からとめどない量の汗をかき、白い肌はみるみる熱気を帯びる
痙攣はさらに激しくなり、食いしばる歯が「ギシギシ」と音が立てた
だが、それとはウラハラにつかさの表情は更に恍惚としたものになる
「あらぁ、幸せそうな顔しちゃって♪意外と頑丈なのねぇ」
「があっがあびおねっちゃぁん!!おねえっじゃあんふぅ!!!」
『お姉ちゃん・・・・』
「お姉ちゃん、大好きだよ~」
「ちょっと、いきなり何を言い出すのよ」
耳まで真っ赤にしたかがみが腕に絡みつくつかさのの頭を撫でる
「あれ~?かがみ言ってることとやってる事がメチャクチャだよ?」
「うふふ、本当ですねぇ、なんだか妬けます♪」
そんな二人をみて、こなたとみゆきのカップルも笑っている
今日もいつもの様に四人で帰る
退屈な学校も朝寝坊した慌しい通学も寒空のしたでの帰り道も
みんなで居る時間は楽しく幸せだ
大好きな姉と自分のペアを温かく見守ってくれる親友二人
「こなちゃんもゆきちゃんも好きだよ~☆」
「あは★嬉しいこと言ってくれるねぇ~」
「私も皆さんが大好きですよ♪」
「でも、お姉ちゃんが一番好きだよ☆」
「もう、何言ってるのよ・・・・」
首の辺りがチクリと痛んだ気がした
「あれ・・・?蚊かなぁ・・・・でも冬だし・・・」
「あんた、何してんの?」
辺りが暗くなった気がする
『あれ、さっきまでお昼だったのに?』
気のせいか周囲の雰囲気も変わった気がした
なんだか寒いような
「あ、お姉ちゃん今ね・・」
「ちょっとぉ、やめなさいったら・・・・」
「そんなに恥ずかしがらなくても・・・」
「何してるの?って言ってるのよ、気持ち悪いわねぇ・・放しさいよ・・・・」
『え・・・・・?』
「私はこなたが好きなの、あんたはお呼びじゃないのよ」
「ちょっと・・・お姉ちゃん・・・・?」
「放しなさいってば!ほらぁ!!」
かがみはつかさの手を振り解く、勢い良く倒れ込むつかさ
『そんな、どうして・・・?』
どうしてだろうか、全く意味が解らない
でも、動揺しなかった、何故かこうなる予感がしていたような
「さ、邪魔者は置いといて行こうか・・・ね、こなたぁ♪」
「そだね、私のかがみん★」
『あれ?・・これって・・・・どこかで見たような・・・・』
「6本目~♪」
聞き覚えのある声がする
『誰の声だっけ?ついさっき聞いた声・・・だよね』
「あ・・・まってお姉ちゃん・・」
気が付けばかがみとつかさの背中は遠く、すぐ傍に立っているのはみゆき一人
「ゆきちゃん、二人が・・・・」
「大丈夫ですか?つかささん・・・」
みゆきはつかさの肩を抱えて起こす
「うん、有難うゆきちゃん・・・・」
「うふふ」
つかさの頭を抱き上げたまま、みゆきが笑った
視界がぼんやりする、みゆきはこんな顔で笑わない
みゆきの髪はもっと長いはずだ
「まだまだ、これからよ~♪」
『あれ?この声・・』
空が無い、代わりに天井が見える
さっきまで動いていた手足も縛られていて、制服も着ていない
そして、目の前にはゆかりの顔
『そっか、あれが夢か・・・・』
全身に感じる痛み、全身で感じる快感、そして現実味を帯びない違和感
さっきまでの朧気な瞳ははっきりと意識を宿し、ゆかりの顔を見据え 助けを求める
「う・・・・うううう!だずげっでえええ・・・・あいっひいいい!!?」
「あら?意識が戻ったの?」
「あっひゃああ!?うっうううぅううううっっっ・・あっはああ!!?」
「うーん、頭の方が感覚を無視できなくなっちゃったみたいね・・・」
連続した投薬の結果たどり着いた境地は残酷なもの
つかさはつま先をぴんと伸ばし、股間をきつく占める
肩を上下させては胸で呼吸を繰り返した
幾度と無く迫る快感の波、先ほどこなたが感じたものとは桁が違うであろう事は
この光景を見ていて明らかである
「はあ・・・・はあ・・はあ・・・・」
何度かの絶頂の後、つかさは前のめりになり息を荒げた
「んんー・・・どうしたのかな・・・・?」
「もう・・・もう、やめて・・・ください・・・・」
薬が切れた様子は無い、その証拠に腰の辺りの痙攣は治まるどころか激しくなる
「もう・・・もう!・・・もう嫌!嫌だ!嫌だよぉ!!助け・・・っがあああ!!?」
ガタガタン!!ビキィ!!
今までで一番大きな波が来た、それと同時に何かが壊れるような、破れるような音がする
「うわあ~♪」
「いっひいい・・・・きゃ・・きゃあああああ!!」
つかさの右手首の皮が裂けている、度重なる衝撃に華奢な腕が耐えられなかったのだろう
だが、痛みは無かった
既に快感が痛みを超越しているのだそれゆえに快感のみが大きくなる
薬の効力が徐々に本領を発揮してきたのか
つかさの体に異常が出たのかは解らないが、痙攣は治まってきた
「どうしたのかしら・・・?」
「何?この感じ・・・こんなに血が出てるのに痛くないよ・・・?・・・あ!?」
「・・・?・・・」
「何?何か来るよ・・・・怖い・・・お腹がもぞもぞする・・・助けて!オバさん助けて!!」
「え・・・・?なになに??」
「助けて!怖いよ、怖いよぉ!!・・・ひっひいいっぎぎぎいいいい!!!?」
ガタガタガタガタ!!
「っがっかあぁあ・・・・はあ・・はあ・・はあ・・・・・」
「・・・・・・???」
ゆかりはポカンとした顔で右腕から血を流すつかさを眺めていたが
しばらくすると「ふーん、そうなんだぁ♪」と笑顔になった
「このお薬って量によって効果が違うのねぇ・・・」
「はあ・・はあ・・・はあ・・・・はあ・・・・・はあ・・・・・」
「そうと解れば、さっさと注射しちゃいましょ♪」
ゆかりは2本の注射器を手に取ると勢い良くつかさの右の太腿に突き立てる
つかさはその行動を見て首を振った、涙と汗が床を濡らす
「やめて!もういっぱいだよ!!お願いだから、お願いだからぁ!!」
「お願いされちゃ、仕方ないわねぇ・・・・・えい!」
幾度となく首を振り、拒絶の意思を示すつかさだったが その甲斐もなく
ゆかりは容赦なく薬品をつかさの体内に流し込む
「やめて、いやだ!いやああああ!!」
痛みは感じなくとも、
薬品の流れる違和感の様なもがつかさの恐怖心を刺激する
「はぁぁ・・・これで8本ね・・・・いい声♪」
「ふうううう・・うわああああん・・ああ・・ああああああ」
ゆかりはもはや泣き声も満足に上げられない少女をみて悦に浸る
明らかなサディズムが二児の母親である女の心を支配している
「ああ!かはあ!?だずげ・・・・やべ・・・・っがあ!!」
「なんか凄い事になって来たわね・・・」
悲鳴なのか、それとも嗚咽なのか
全身の痙攣という表現を既に超えた振るえがつかさを襲う
四肢の皮膚は既に裂けて、拘束に用いた皮のベルトすらも切れかけている
凄まじさを物語る
「ちょっと休憩しましょうか♪」
「いっやああ!!・・・・ひぎゅうううううう!??」
ゆかりの問いかけは、つかさには届かない様だ
「んふふ、可愛い☆」
涎を垂らしそうな顔でゆかりはにやける
「あー、ちょっと我慢できないわね・・・・」
どうやら淫らにも苦しむ少女の姿に欲情してしまった様子だ
「ちょっと、玩具の所に行って来るから良い娘で待っててネ♪」
「っひいい!・・・・いひいいい!!ひぎゃあ!」
既に表現しがたい表情でのたうつつかさを置いて、ゆかりは部屋を後にした
「流石に欲求不満になっちゃいそうだわ~」
向かった先は・・・・・玄関の隣のドア
そこをあけるとクローゼットの様なつくりになっているが
暗がりの辺りにドアが見える
ここは地下室への入り口だ、高良家にはこうした隠し部屋が幾つかある
もちろんゆかりとみゆき以外は誰も知らない
ゆかりはそのドアを開き、地下へと繋がる階段を降りていく
ドアを開けた先に檻があった
その中には鎖には鎖で繋がれた全裸の男が座っている
「・・・あ・・・ああ・・・・」
「うふ、こんばんわ・・・元気にしてた?」
「・・・・・・・・・・・」
「むー、餌はちゃんと食べてるみたいね、これならいけそう」
ゆかりは無言の男に近づく、男は警戒した様子も無く茫然とゆかりを眺めている様だ
「さぁ、頑張って貰わなきゃ・・・・」
パサリとノースリーブが床に落ち、スカート、ブラジャーと次々に脱ぎ捨てるゆかり
淑女の体は小ぶりな乳房と艶やかで柔かい肌が大人の色気をかもし出している
少女には無い成熟した魅力だ
手を置けば沈み込むほどの柔かさを連想させる肌は雪の様に白く
たとえこの女の本性を知っていようとも拒むことは難しいかもしれない
ゆかりは自らの恥部に指をなぞらせる、そこは予想以上に湿っていた
「こんなになっちゃったんだもん・・・耐えられるはず無いもんね~」
パンツに手をかけると、「クチュ」という音を立てて愛液が肌をつたう
そのまま、ゆかりは手首に付けていたヘアバンドで髪をポニーテールに整え
「これで準備OKね、さてと・・・・」
「・・・・・・・・・」
白い肌の淑女は一糸纏わぬ姿で首に両手を回してキスをした
「あ・・・あああ・・・・」
男は震えながら、ゆかりの乳房を掴んだ
「やん、もう~」と少し笑うゆかり
見れば男の男性器ははち切れんばかりに膨らんでいる
だが、当の本人は何かを躊躇っている様子だった
ゆかりは「コホン」と咳払いをしたあと声色を変えて話しかける
「みのる、愛してくれへんのか?」
男の体が「ビク」と一瞬震えたと同時に、細い瞳に光が宿った
「とっととウチを気持ちようっしたってやぁ みのるぅ」
「・・・・な・・・な・・・・こ・・・」
「なぁ、もうこんなんなっとるんやぁ・・・・なぁなぁ~」
「な・・なこ・・・ななこ・・ななこ、ななこぉ!」
かつては黒井ななこの恋人であった白石みのるは既に
高良ゆかりのペットと化していた
薬で弄ばれ、調教され、
ゆかりの欲求を解消する為だけに生きるペットへと変貌し
今、ゆかりをななこだと信じ愛している
「ああ!いいわぁ~・・・んん・・・ん!」
「ななこ・・・ななこ・・・ななこ・・・ななこ・・・」
憐れな白石ではあるが、これはこれで幸せなのかもしれない
「ああ!気持ちいい~♪」
それからしばらくの間、地下室には高良ゆかりの悦びの声が響き続けた
あれからどれくらい時間がたったのだろうか?
一時間か、二時間かいや数時間
ある種の欲望を満たしたゆかり再び部屋に訪れると
何かをしきりに呟くつかさがいた
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ただいま、つかさちゃん~」
ゆかりはシャワーを浴びたての髪を撫で下ろしながら、つかさに近づいていく
かすかな口の動きは確認できるのだが、つかさの声は消え入りそうで弱々しい
「なぁに?つかさちゃん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
かすかに光る瞳がゆかりの顔を見上げる、たった数時間の内に生気を失った少女は
呼吸とさほど変わらないような声を発するが、その声は聞き取れない
「あー、解ったこれが欲しいのね」
「・・・・・・・・・・・・」
つかさは拒否する様子が無い、いや反応できないのだろう
ゆかりは残りの注射器を1本手にとって、つかさの首に刺す
「・・・・・・・!!」
一定時間後に感覚が研ぎ澄まされていき
再び蘇る苦痛、麻痺していた快感が返ってきた様だ
消え入りそうだった声が次第に大きくなっていく
「たい・・して・・・もう嫌・・・死にたいよ・・・殺してよ・・・もう嫌だよ!」
「あら、素敵ねぇ」
ゆかりが部屋に居ない間も地獄を味わい続けたつかさは
この地獄から抜け出す術がもはやこれしかない事を悟っていた
死ぬ事ではじめて開放されるのだと悟ったのだ
「お願い!殺してくださいぃぃ!!もう嫌だ、もう嫌だよ死にたいよ!!」
快感の波にも激痛にもすでに頭が追いついていない、
体は敏感に反応しながらも思考は自らの死を求めている
「お願い!嫌なの!死にたいの!ねぇ、良いでしょ!?死んで良いでしょ!?」
「えい♪」
ゆかりはつかさの懇願を無視して最後の、10本目の注射をつかさに打ち込んだ
「いやあ!もういやぁ!やだやだやだやだやだうあああああ!!!?」
「うふぅん、可愛いなあ~」
「やああああああああああああああああああああああ!!!」
「でも、諦めちゃったら面白くないわね」
10本、その効果がどれ程のものなのか想像は付かないが
今目の前で途切れない悲鳴を上げる少女を見ていれば察しはつこうというもの
目をむき、涎や鼻水を垂らし、涙を流し、失禁し、喘ぎ、もがき、果てる続ける
「いひゃいぃぃぃいいいいいぃいぃぃぃいぃいぃいいいい!!?」
「そうねぇ、そろそろ楽しめなくなってきたし・・・・・」
ゆかりは大きな包丁を棚から取りあげ「これくらいだったら大丈夫ね」と頷いた
つかさは相変わらず悲鳴にもにた喘ぎ声を上げている
何度か意識を失いかけた後に包丁を振りかぶるゆかりの笑顔が目に映る
「じゃあね、つかさちゃん♪楽しませてくれてありがとうね★」
バス!!
長さ40センチを超える人斬り包丁はつかさの心臓を貫き、
少女の背中からその切っ先を覗かせると先端から赤黒い血が滴り落ちた
ドクン・・・ドクン・・・・ドクン・・・・
貫かれ心臓は苦しそうに足掻くが
その主の感覚は次第に薄れていき、痛みも、臭いも、感じなくなってきた
『これで、死ねるんだね・・・・・』
ドク・・・ドク・・・・ドク・・・
「そーれぇ♪」
ガジュ!
ゆかりが手首を返して刃を回転させる
それと同時につかさの体は大きく跳ね上がり、その後力なく四肢を垂れた
意識が遠くなる、既に目も見えない少女は震える唇で虚空にキスをした
「お・・・姉・・・ちゃ・・・ん」
『今行くよ』
痛みから解放された少女の失われた視界には、最後に愛する姉の笑顔が映った
そしてつかさ、は18年の生涯を最悪のシナリオで終える
「残念ね、つかさちゃんにはもっと頑張って欲しかったのになぁ・・・・」
ドチャ・・・・
包丁を引き抜いた肉槐は拘束された状態で床に崩れ落ちた
「うーん・・・・もの足りないわね・・・・・」
しかし、憐れかな つかさの死すらもゆかりのサディズムを満足させるに至らない
やはり薬品のみでの処刑など自分には合わないのだろう、とゆかりは頷く
「どうすましょ・・・もう少しなんだけどねぇ・・・」
ゆかりはふと包丁とつかさを交互に眺める
後に「あ、そうだぁ♪」とニンマリと笑みを浮かべた
「ふふー、つかさちゃんもう少し遊びましょうね☆」
女はそう微笑んで棚へと移動した
「確か・・・この奥に有ったんだけどな・・・・?」
道具を掻き分け、目当てのものを探す
数々の道具の中に埋もれるその道具はゆかりに見つけてもらうのも待っているかの様に黒く光った
「・・・・見~つけたぁ・・・うふふふふ・・・・・」
邪悪な笑みの向こうには少女の亡骸
つかさの屍体はゆっくりと床を赤く染めていた
つかさが連れて行かれてどれくらいの時間が経った?
こなたはつかさの身を案じていた
『つかさ、無事でいて・・・・』
ベットの傍らにしゃがみ込み、かがみを抱きしめて
きっと無事に帰ってくると信じていた
コンコン
ドアがノックされる
ここに来てノックなど何の意味も無い
そもそもここは自分のテリトリーでは無いのだから
だが、いつもの様にみゆきが入ってこない
なら誰が?
ゆかりかもしれない、きっと反応を楽しんでいるに違いない
「・・・・・・・・誰・・・・?」
ドアが開いた、が半開きの状態なので誰だか解らない
「・・・・・・・・・?」
一瞬、紫色の髪が覗く
「え・・?もしかして・・・」
黄色いリボン、ショートカットの髪が揺れる
「つかさ!つかさなの!?」
「こなちゃん・・・・・・・・・」
「つか・・・・」
駆け寄ろうとしたその時、ゆっくりドアが開いた
こなたの歓喜の声は途切れる
「こなちゃん~♪なんちゃって~どう、似てたかしら?」
そこに立っていたのは血まみれで笑うゆかり
その手には大きなハサミとつかさの生首が抱えられている
「あなたとかがみちゃんだけじゃ寂しいでしょうから、ね」
ゆかりはつかさの髪を掴んで「ほら、こなちゃーん♪」とふざけている
こなたはそれをただただと眺めるだけで、声すら出なかった
さっきまで、一緒に居た親友が
同じ相手を好きになった恋敵が
今、目の前に吊り下げられている
空気が薄く感じる、目が乾く、体が動かない、どうしたらいいのか
「そうよぉ、その顔よ!ああ・・・・はあああぁぁ・・・・♪」
ゆかりはこなたの絶望の顔を見て体を震わせた
ゆかりの体にゾクゾクと快感が駆け巡った後、脳が弾ける感じがした
「んっふうぅぅぅ・・・・♪」
こなたは体をブルブル震わせてだらしなく微笑むゆかりに目をやる
「あら、怖い顔するのねぇ・・・んふふ・・・」
「・・・・・・・」
「でも、お陰様でお母さん大満足よ☆お礼にこの玩具はこなちゃんにプレゼント♪」
ゴトンという音を立てて、こなたの目の前につかさが転がる
ゆかりはそのまま「またね♪」といって部屋を出て行った
幸せそうな顔のつかさを見て、こなたやっと涙を流すことが出来た
「つかさぁ・・・・」
友人を、二人も失ってしまった少女は静かに肩を震わせ嗚咽をあげた
自分の腕の中で仲良く絡み合う二人の髪を眺める
こうなるのは自分の筈だったのに
『どうして私は生き残ってるんだろう・・・・』
ソレはかがみの切断された頭部
「な・・・なに・・・・?」
「・・・・・・・・」
生首は一度目を瞑ると再び血に塗れた瞳でつかさを射抜く
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「え・・・だって、私じゃないよ」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「違うよ・・・私じゃない・・・違うの、ゆきちゃんが・・・」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「だって、こなちゃんが・・・・」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「いや・・・やめて・・・謝るから!」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
『つかさ、アンタのせいよ・・・・』
「いや!いやあああ!!」
かがみの生首は憎しみの形相を浮かべ、つかさを責める
その声は執拗に繰り返された
『アンタのせいよ・・・アンタのせいよ・・・アンタのせいよ・・』
「ごめんなさ・・・・・」
かがみの生首は大きく瞳を開くと「ニヤリ」と笑った
『あんた・・・・死になさいよ』
「ごめんなさい・・・お姉ちゃん、ごめんなさいいいい!!」
高良家の一室、ここはゆかりの玩具部屋だ
真っ白の壁紙に囲まれたやや大きめのこの部屋
ここはかつてかがみが陵辱された部屋である
皮肉にも今は、その部屋の中に妹であるつかさが捕らえられていた
「ごべ・・・・な・・ざ・・・・・・」
つかさはその部屋の中心に下着姿で椅子に縛られており
朦朧とした意識の中で何度もかがみに謝っている
「ごべん・・なさ・・・あひぃ!!いっああ!!?」
時折高まる快楽の波に耐え切れずに何度も果てながらも
精神は確実に恐怖に蝕まれる
「新しい薬だから心配だったけど、効き目は抜群みたいね」
「そうですね、しかし どういった効能があるんですか?」
それを見守るのは、高良ゆかりとその娘のみゆき
「いっひい!!」などと涎や涙を撒き散らしながら悶えるつかさを
満足そうに眺めながら平然と会話をする二人
「えっとぉ・・・・まず脳に夢を見せて、体をお留守にしといて・・」
ゆかりは取扱説明書の様な紙をシゲシゲと見ている
「油断した所で快楽中枢を定期的に刺激してあげるっていう優れものらしいわよ?」
「面白い薬ですね、今度こなたさんに試してみましょうか」
みゆきはニコニコしながら薬のビンを手に取る
「やめたほうが良いわよ?」
「どうしてですか、何か問題でも?」
ゆかりは満面の笑みで娘の問いに答えた
「だって、こなたちゃんが死んじゃったらみゆきが困るでしょ?」
「・・ふふふ・・・・」
みゆきはつかさの方に向き直ると目を細めて嗤う
「だからね、これはお母さん向きのお薬なのよ うふふふ」
ゆかりはつかさのすぐ近くまで歩いていき、縛られた少女の顎を軽く上げると
そのままキスをする
「ん・・ぐうう・・・・ちゅぱ・・・・」
(挿絵)
つかさの唇がゆかりの舌に反応した
不安と恐怖に支配されたつかさの体は人の温かみを求める
両手で必死に抱きつこうとするが、その度に
手首を縛る皮製のベルトが柔肌を赤く脹らせ、血が滲む
「たすけ・・・ちゅぷ・・・あ・・ああ・・・」
「・・・んふう・・・」
淫らな声を立てながら、ゆかりが唇を離すと
両の唇には蛛の巣のような唾液の糸が轢いた
ゆかりはソレを袖でぬぐうと「ごちそうさまぁ」と舌なめずりした
頼るの者をなくしたつかさは「いや!助けて!」と震えだす
「やだ!いやだ、お姉ちゃんごめんなさい!!ごめんなさい!!」
今度は激しい痙攣が起き、失禁しながらもつかさは声を荒らげる
さっきまでとは様子が違う
「痛い!ぐるし・・いだ・・・があああああ!!?」
痙攣が酷くなった、どうやら全身に激痛が走っているようだ
「あらぁ、薬切れちゃったのかしら?」
ゆかりは首を傾げて見せた
少女は手足をバタつかせこの痛みから逃げようとするが、椅子を揺らし
手首と足首に傷を増やすばかりで何の解決にもならない
「あらあら・・・・・女の子がはしたないわねぇ」
「まったくですね」
暫くして、つかさは動きを止めると白めむいて気絶する
泡を吹き、微妙な痙攣を繰り返す
ゆかりは部屋の隅においてあるバケツを持ってきて
「えい!」と中の水をつかさにかけた
少女は一度大きく身震いした後「うーん」と唸る
「・・・・あ・・・ここは・・・痛!なにこれ?」
「さ、もっと遊びましょうよ☆」
「・・お母様、相変わらず容赦ないですね・・・・」
かすかに瞼を開けると光が眩しい
冷たい雫が眼に入る
『あ・・・・そうだ、私ゆきちゃんの家に居るんだっけ?』
水浸しのつかさ、その髪を掴み顔を眺めるゆかり
「つかさちゃん、お・は・よ」
「・・・・・ゆきちゃんのオバさん・・・」
手足が動かない、そして全身に走る痛みが徐々に少女を現実に引き戻す
幸い暖房が付いているので寒さはさほど感じないが
滴り落ちる雫と濡れた下着が肌にまとわり付いて気持ち悪い
「やーねぇ、オバさんだなんて・・・ゆかりって呼んでよね」
ゆかりは少しふくれながら、つかさの鎖骨辺りにキスした
つかさの体は「ビクッ」っと跳ね上がる
ゆかりの後ろでみゆきが「クスクス」と嗤っている
「ゆきちゃん、助けてぇ・・・もうお家に帰してよぉ」
「お母様?どうしますか?」
呂律の利かないつかさに対して、みゆきは冷たくあしらう
ゆかりはつかさの耳元で囁いた、吐息が濡れた髪を揺らす
「だめよぉ、折角こんな可愛い子をみゆきに貰ったんだから・・・」
「いや、助けて・・・お願いします・・・・」
「つれない娘ねぇ、良いわ・・どうせ私の玩具なんだし、この際最後まで足掻きなさい」
「母もこう言ってますので、諦めてくださいつかささん」
「そんな・・・」
「もしかしたら助かるかも」そんな甘い幻想に浸ることも許されず
つかさはうな垂れる
「さ、そうと決まれば続きの準備しなきゃ♪」
ゆかりは薬のビンに注射器の針を差し込むと、透明の液体が目盛を埋めていく
「それではつかささんも気が付いた事ですし、私はこれで失礼しますね」
「あれ、みゆきったらもう行っちゃうの?」
「はい、まだ用事が残っていますので」
「残念ねぇ、これからなのに・・・」
みゆきはそう言ってつかさに近付く
「ゆきちゃん・・・・」
「つかささん、残念ですがこれでお別れですね・・・」
「こなちゃんは?」
「こんな時まで友達の心配ですか?殺そうとしたくせに・・」
「・・・無事なんだ?」
「安心してください、こなたさんはお部屋で眠っています」
「・な・・・こなちゃん・・・け・・」
つかさから消え入りそうな声が返ってきた
「・・・・そうですね、お伝えしておきます ふふふ・・」
長い髪がつかさを包み、首筋を舌が這う感覚が襲う
「・・うう・・・」
カプ!
「ひゃあ!?」
みゆきはつかさの首に噛み付く、あま噛みだったがつかさは恐怖に震える
ガチガチと歯を鳴らすつかさ、みゆきは徐々に歯を食い込ませる
「あ・・あああ・・・・・・あ」
「はぁぁぁ・・・・なーんて、嘘ですよ♪」
みゆきはつかさから離れるとさっさと踵を返してドアに向かう
「・・・待ってよ、ゆきちゃん!」
「・・・そうでした、一つだけ貴女にお伝えしたいことがあります」
「・・・・・・・」
「・・・生まれ変わったら、今度はちゃんとしたお友達になりたいですね・・・」
「・・・・・うん、・・・・そうだね・・・ゆきちゃん」
「では、さようなら つかささん」
開かれたドアは「バタン」と虚しい音を立てて閉じる
つかさは涙を流した、この局面であっても最後に本当のみゆきに会えたのだ
優しいみゆきに会えた
たとえ助からなくても、最後はみゆきと友達のまま死ねる
そう思うと自然と涙が出てきた
だが、そんな考えもあと数時間後にはチリと消える事になる
「みゆきもまだまだ甘いわね、絶望が一番のご馳走なのに・・・」
この高良 ゆかりによって
「楽しみましょ♪」
『なんで、こなちゃんだけ』
かつての友人は部屋を出て、つかさがこなたに残した最後の言葉を思い出す
「つかささん、沢山苦しんで下さい 貴女にはそれがお似合いです」
みゆきはそのまま、振り返りもせずに部屋を後にした
「1,2,3,4,5,6,7,8,9」
「・・・・・・・」
「10本っと♪」
小さな台の上には注射器が10本置かれている
その中身は言うまでも無く例の薬だ
ゆかりは楽しそうにつかさの体を布巾で拭(ぬぐ)いだした
「さ、キレイキレイしましょうねぇ♪」
「・・あ・・・・」
頭、顔、体、手、足次々と濡れた体を拭かれていく
「あら、随分濡れちゃったのね・・・」
ゆかりは新しい布巾を手に取り、今度はつかさの大事なところを拭き始めた
下着の下に手を入れて両方の乳房を艶かしく揉む様に拭く
「や・・・・ん」
「可愛い声出しちゃって・・・・いいわねぇ・・・」
次にその手は下半身に進み、キャラモノの柄が透けて
白い肌にへばり付いているパンツをめくる
「やはぁ!」
「ほおら、ここも綺麗にしなきゃね☆」
ゆかりはユックリと丁寧につかさの局部を拭っていく
後ろから回されたその手はつかさのそこを布越しに何度も刺激した
先ほど薬物で何度も絶頂に達していたために必要以上に敏感になっているそこは
ほんの少しの刺激でも過敏に反応する
「いっひ・・・やめ・・」
執拗に嬲られながらも快感から逃れる事は叶わず
身をくれらせる度に体に痛みが走る
「準備完了ね♪」
ゆかりはつかさの下着から手を抜くと布巾をつかさの顔のすぐ近くに持っていく
「つかさちゃんって、思ったよりイヤラシイ娘なのね 安心しちゃった」
「そんな、だってそれは・・・」
ゆかりは布をつかさの股の上に放って、注射器を手に取る
「こんなに元気なら、まだまだ行けそうよねぇ?」
先ほどは意識が無い状態での投薬だったため、つかさは何をされるのか理解できていない
だが、何故か体がこの注射器を拒絶する
『いや、怖い』
「大丈夫よ、ちょっとチクッとするだけだから ね★」
ゆかりはつかさに容赦なく注射器の針を沈める
液体が注入される微妙な感覚に「フグゥ」とつかさはうなる
が、ゆかりは素人にしては注射が上手く痛みはそれ程でもなかった
もっとも、それは今までどれだけの人間に非道を繰り広げてきたかを
証明するものである事は言うまでもない
惨劇の源がつかさの血管を伝い、心臓の勢いで全身に回る
足へ、腕へ、体へ、脳へと薬の成分が浸透する
『なんだか・・・気持ちいいかも』
景色が歪み、痛みやその他の感覚も薄れてきた
「つかさ、つかさってばぁ」
「う・・・・ん、・・・・お姉ちゃん・・・・・」
目の前にはかがみが居た
さっきまでの部屋とも違う
『夢?お姉ちゃんは死んだはずなのに・・・・』
「なんて顔してるのよ、つかさ 熱でもあるの?」
かがみが額に手を伸ばしてくる
「イヤ!触らないで!」
「きゃ!」
つかさは姉の手を払いのけた
「どうしたのよ、ったく ほら動かないで・・・」
「・・・・・うう・・・・」
額に感じる温もり、間違いなく姉の手だ
『やっぱり、お姉ちゃんだ・・・・夢じゃない・・?』
「お姉ちゃん、生きてるの?」
「熱は無いわね・・・って、いきなり何言ってるのよ?」
違和感は有るが、どうやら現実のようだ
姉のいる世界、穏やかに流れる時間、先ほどまでの悪夢は過ぎ去ったのだろうか
『じゃあ、さっきのが夢なのかなぁ・・・』
何を信じていいのかはわからないが、これが現実だという自信が無い
いつも姉を頼ってきた自分の事など、とても信じられない
「おやぁ?姉妹で百合フラグたててんの?」
「お二人は本当に仲が宜しいですねぇ」
『こなちゃん、ゆきちゃん・・・・あんなに笑って・・・・』
これは現実かもしれない、つかさはそう思った
「あ、二人とも遅いじゃないの、つかさがさぁ・・・・・・」
人間とは得てして自分の都合の良い現実を求めるものだ
つかさとて例外では無い
この夢は今のつかさが望む世界、それも現実と言えるかもしれない
「ぁ・・・あああ・・・・・・が・・・・」
つかさの体は痙攣している、椅子に縛られた状態で恍惚とした表情を浮かべるその顔は
幸せそうに笑っていた
「どんな夢を見てるのかしらね、さぁて さっさと注射しちゃいましょう」
ゆかりは痙攣するつかさを抑えながら、
今度はさっき注射した方と反対の腕と左の鎖骨辺り、そして首の付け根に注射する
これで計4本の注射をつかさに施した事になる
1本注射をするごとにつかさは切ない声を上げていく
「うふ、可愛い声ね・・・・もう1本しちゃおうかなぁ~」
そう言って、ゆかりはつかさの腋の動脈に注射針を差し込む
全身の血管に正確に注入された薬品はつかさの体内でその効力を発揮する
「ああ!いひひゅああああ!!?」
計5本
一体どれだけの量が致死量なのかもわからない注射を
一気に5本も注射された少女の体は椅子に縛られているにも関わらず
弓なりに剃りあがる
股間の辺りにあった布巾はいつの間にか黄色い液で汚れており
「びちゃ」という音を立てて床に落ちた
痙攣は激しくなる、何度もビクビクと動きながらけたたましく喘ぐつかさ
「ひぎゃあ!あっが、ぎゅうううっがああ!?いっひいい、ひっぐいっぐう!!」
「あら、どうしましょ・・・・ちょっとやり過ぎたかしらね・・・・?」
つかさは全身からとめどない量の汗をかき、白い肌はみるみる熱気を帯びる
痙攣はさらに激しくなり、食いしばる歯が「ギシギシ」と音が立てた
だが、それとはウラハラにつかさの表情は更に恍惚としたものになる
「あらぁ、幸せそうな顔しちゃって♪意外と頑丈なのねぇ」
「があっがあびおねっちゃぁん!!おねえっじゃあんふぅ!!!」
『お姉ちゃん・・・・』
「お姉ちゃん、大好きだよ~」
「ちょっと、いきなり何を言い出すのよ」
耳まで真っ赤にしたかがみが腕に絡みつくつかさのの頭を撫でる
「あれ~?かがみ言ってることとやってる事がメチャクチャだよ?」
「うふふ、本当ですねぇ、なんだか妬けます♪」
そんな二人をみて、こなたとみゆきのカップルも笑っている
今日もいつもの様に四人で帰る
退屈な学校も朝寝坊した慌しい通学も寒空のしたでの帰り道も
みんなで居る時間は楽しく幸せだ
大好きな姉と自分のペアを温かく見守ってくれる親友二人
「こなちゃんもゆきちゃんも好きだよ~☆」
「あは★嬉しいこと言ってくれるねぇ~」
「私も皆さんが大好きですよ♪」
「でも、お姉ちゃんが一番好きだよ☆」
「もう、何言ってるのよ・・・・」
首の辺りがチクリと痛んだ気がした
「あれ・・・?蚊かなぁ・・・・でも冬だし・・・」
「あんた、何してんの?」
辺りが暗くなった気がする
『あれ、さっきまでお昼だったのに?』
気のせいか周囲の雰囲気も変わった気がした
なんだか寒いような
「あ、お姉ちゃん今ね・・」
「ちょっとぉ、やめなさいったら・・・・」
「そんなに恥ずかしがらなくても・・・」
「何してるの?って言ってるのよ、気持ち悪いわねぇ・・放しさいよ・・・・」
『え・・・・・?』
「私はこなたが好きなの、あんたはお呼びじゃないのよ」
「ちょっと・・・お姉ちゃん・・・・?」
「放しなさいってば!ほらぁ!!」
かがみはつかさの手を振り解く、勢い良く倒れ込むつかさ
『そんな、どうして・・・?』
どうしてだろうか、全く意味が解らない
でも、動揺しなかった、何故かこうなる予感がしていたような
「さ、邪魔者は置いといて行こうか・・・ね、こなたぁ♪」
「そだね、私のかがみん★」
『あれ?・・これって・・・・どこかで見たような・・・・』
「6本目~♪」
聞き覚えのある声がする
『誰の声だっけ?ついさっき聞いた声・・・だよね』
「あ・・・まってお姉ちゃん・・」
気が付けばかがみとつかさの背中は遠く、すぐ傍に立っているのはみゆき一人
「ゆきちゃん、二人が・・・・」
「大丈夫ですか?つかささん・・・」
みゆきはつかさの肩を抱えて起こす
「うん、有難うゆきちゃん・・・・」
「うふふ」
つかさの頭を抱き上げたまま、みゆきが笑った
視界がぼんやりする、みゆきはこんな顔で笑わない
みゆきの髪はもっと長いはずだ
「まだまだ、これからよ~♪」
『あれ?この声・・』
空が無い、代わりに天井が見える
さっきまで動いていた手足も縛られていて、制服も着ていない
そして、目の前にはゆかりの顔
『そっか、あれが夢か・・・・』
全身に感じる痛み、全身で感じる快感、そして現実味を帯びない違和感
さっきまでの朧気な瞳ははっきりと意識を宿し、ゆかりの顔を見据え 助けを求める
「う・・・・うううう!だずげっでえええ・・・・あいっひいいい!!?」
「あら?意識が戻ったの?」
「あっひゃああ!?うっうううぅううううっっっ・・あっはああ!!?」
「うーん、頭の方が感覚を無視できなくなっちゃったみたいね・・・」
連続した投薬の結果たどり着いた境地は残酷なもの
つかさはつま先をぴんと伸ばし、股間をきつく占める
肩を上下させては胸で呼吸を繰り返した
幾度と無く迫る快感の波、先ほどこなたが感じたものとは桁が違うであろう事は
この光景を見ていて明らかである
「はあ・・・・はあ・・はあ・・・・」
何度かの絶頂の後、つかさは前のめりになり息を荒げた
「んんー・・・どうしたのかな・・・・?」
「もう・・・もう、やめて・・・ください・・・・」
薬が切れた様子は無い、その証拠に腰の辺りの痙攣は治まるどころか激しくなる
「もう・・・もう!・・・もう嫌!嫌だ!嫌だよぉ!!助け・・・っがあああ!!?」
ガタガタン!!ビキィ!!
今までで一番大きな波が来た、それと同時に何かが壊れるような、破れるような音がする
「うわあ~♪」
「いっひいい・・・・きゃ・・きゃあああああ!!」
つかさの右手首の皮が裂けている、度重なる衝撃に華奢な腕が耐えられなかったのだろう
だが、痛みは無かった
既に快感が痛みを超越しているのだそれゆえに快感のみが大きくなる
薬の効力が徐々に本領を発揮してきたのか
つかさの体に異常が出たのかは解らないが、痙攣は治まってきた
「どうしたのかしら・・・?」
「何?この感じ・・・こんなに血が出てるのに痛くないよ・・・?・・・あ!?」
「・・・?・・・」
「何?何か来るよ・・・・怖い・・・お腹がもぞもぞする・・・助けて!オバさん助けて!!」
「え・・・・?なになに??」
「助けて!怖いよ、怖いよぉ!!・・・ひっひいいっぎぎぎいいいい!!!?」
ガタガタガタガタ!!
「っがっかあぁあ・・・・はあ・・はあ・・はあ・・・・・」
「・・・・・・???」
ゆかりはポカンとした顔で右腕から血を流すつかさを眺めていたが
しばらくすると「ふーん、そうなんだぁ♪」と笑顔になった
「このお薬って量によって効果が違うのねぇ・・・」
「はあ・・はあ・・・はあ・・・・はあ・・・・・はあ・・・・・」
「そうと解れば、さっさと注射しちゃいましょ♪」
ゆかりは2本の注射器を手に取ると勢い良くつかさの右の太腿に突き立てる
つかさはその行動を見て首を振った、涙と汗が床を濡らす
「やめて!もういっぱいだよ!!お願いだから、お願いだからぁ!!」
「お願いされちゃ、仕方ないわねぇ・・・・・えい!」
幾度となく首を振り、拒絶の意思を示すつかさだったが その甲斐もなく
ゆかりは容赦なく薬品をつかさの体内に流し込む
「やめて、いやだ!いやああああ!!」
痛みは感じなくとも、
薬品の流れる違和感の様なもがつかさの恐怖心を刺激する
「はぁぁ・・・これで8本ね・・・・いい声♪」
「ふうううう・・うわああああん・・ああ・・ああああああ」
ゆかりはもはや泣き声も満足に上げられない少女をみて悦に浸る
明らかなサディズムが二児の母親である女の心を支配している
「ああ!かはあ!?だずげ・・・・やべ・・・・っがあ!!」
「なんか凄い事になって来たわね・・・」
悲鳴なのか、それとも嗚咽なのか
全身の痙攣という表現を既に超えた振るえがつかさを襲う
四肢の皮膚は既に裂けて、拘束に用いた皮のベルトすらも切れかけている
凄まじさを物語る
「ちょっと休憩しましょうか♪」
「いっやああ!!・・・・ひぎゅうううううう!??」
ゆかりの問いかけは、つかさには届かない様だ
「んふふ、可愛い☆」
涎を垂らしそうな顔でゆかりはにやける
「あー、ちょっと我慢できないわね・・・・」
どうやら淫らにも苦しむ少女の姿に欲情してしまった様子だ
「ちょっと、玩具の所に行って来るから良い娘で待っててネ♪」
「っひいい!・・・・いひいいい!!ひぎゃあ!」
既に表現しがたい表情でのたうつつかさを置いて、ゆかりは部屋を後にした
「流石に欲求不満になっちゃいそうだわ~」
向かった先は・・・・・玄関の隣のドア
そこをあけるとクローゼットの様なつくりになっているが
暗がりの辺りにドアが見える
ここは地下室への入り口だ、高良家にはこうした隠し部屋が幾つかある
もちろんゆかりとみゆき以外は誰も知らない
ゆかりはそのドアを開き、地下へと繋がる階段を降りていく
ドアを開けた先に檻があった
その中には鎖には鎖で繋がれた全裸の男が座っている
「・・・あ・・・ああ・・・・」
「うふ、こんばんわ・・・元気にしてた?」
「・・・・・・・・・・・」
「むー、餌はちゃんと食べてるみたいね、これならいけそう」
ゆかりは無言の男に近づく、男は警戒した様子も無く茫然とゆかりを眺めている様だ
「さぁ、頑張って貰わなきゃ・・・・」
パサリとノースリーブが床に落ち、スカート、ブラジャーと次々に脱ぎ捨てるゆかり
淑女の体は小ぶりな乳房と艶やかで柔かい肌が大人の色気をかもし出している
少女には無い成熟した魅力だ
手を置けば沈み込むほどの柔かさを連想させる肌は雪の様に白く
たとえこの女の本性を知っていようとも拒むことは難しいかもしれない
ゆかりは自らの恥部に指をなぞらせる、そこは予想以上に湿っていた
「こんなになっちゃったんだもん・・・耐えられるはず無いもんね~」
パンツに手をかけると、「クチュ」という音を立てて愛液が肌をつたう
そのまま、ゆかりは手首に付けていたヘアバンドで髪をポニーテールに整え
「これで準備OKね、さてと・・・・」
「・・・・・・・・・」
白い肌の淑女は一糸纏わぬ姿で首に両手を回してキスをした
「あ・・・あああ・・・・」
男は震えながら、ゆかりの乳房を掴んだ
「やん、もう~」と少し笑うゆかり
見れば男の男性器ははち切れんばかりに膨らんでいる
だが、当の本人は何かを躊躇っている様子だった
ゆかりは「コホン」と咳払いをしたあと声色を変えて話しかける
「みのる、愛してくれへんのか?」
男の体が「ビク」と一瞬震えたと同時に、細い瞳に光が宿った
「とっととウチを気持ちようっしたってやぁ みのるぅ」
「・・・・な・・・な・・・・こ・・・」
「なぁ、もうこんなんなっとるんやぁ・・・・なぁなぁ~」
「な・・なこ・・・ななこ・・ななこ、ななこぉ!」
かつては黒井ななこの恋人であった白石みのるは既に
高良ゆかりのペットと化していた
薬で弄ばれ、調教され、
ゆかりの欲求を解消する為だけに生きるペットへと変貌し
今、ゆかりをななこだと信じ愛している
「ああ!いいわぁ~・・・んん・・・ん!」
「ななこ・・・ななこ・・・ななこ・・・ななこ・・・」
憐れな白石ではあるが、これはこれで幸せなのかもしれない
「ああ!気持ちいい~♪」
それからしばらくの間、地下室には高良ゆかりの悦びの声が響き続けた
あれからどれくらい時間がたったのだろうか?
一時間か、二時間かいや数時間
ある種の欲望を満たしたゆかり再び部屋に訪れると
何かをしきりに呟くつかさがいた
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ただいま、つかさちゃん~」
ゆかりはシャワーを浴びたての髪を撫で下ろしながら、つかさに近づいていく
かすかな口の動きは確認できるのだが、つかさの声は消え入りそうで弱々しい
「なぁに?つかさちゃん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
かすかに光る瞳がゆかりの顔を見上げる、たった数時間の内に生気を失った少女は
呼吸とさほど変わらないような声を発するが、その声は聞き取れない
「あー、解ったこれが欲しいのね」
「・・・・・・・・・・・・」
つかさは拒否する様子が無い、いや反応できないのだろう
ゆかりは残りの注射器を1本手にとって、つかさの首に刺す
「・・・・・・・!!」
一定時間後に感覚が研ぎ澄まされていき
再び蘇る苦痛、麻痺していた快感が返ってきた様だ
消え入りそうだった声が次第に大きくなっていく
「たい・・して・・・もう嫌・・・死にたいよ・・・殺してよ・・・もう嫌だよ!」
「あら、素敵ねぇ」
ゆかりが部屋に居ない間も地獄を味わい続けたつかさは
この地獄から抜け出す術がもはやこれしかない事を悟っていた
死ぬ事ではじめて開放されるのだと悟ったのだ
「お願い!殺してくださいぃぃ!!もう嫌だ、もう嫌だよ死にたいよ!!」
快感の波にも激痛にもすでに頭が追いついていない、
体は敏感に反応しながらも思考は自らの死を求めている
「お願い!嫌なの!死にたいの!ねぇ、良いでしょ!?死んで良いでしょ!?」
「えい♪」
ゆかりはつかさの懇願を無視して最後の、10本目の注射をつかさに打ち込んだ
「いやあ!もういやぁ!やだやだやだやだやだうあああああ!!!?」
「うふぅん、可愛いなあ~」
「やああああああああああああああああああああああ!!!」
「でも、諦めちゃったら面白くないわね」
10本、その効果がどれ程のものなのか想像は付かないが
今目の前で途切れない悲鳴を上げる少女を見ていれば察しはつこうというもの
目をむき、涎や鼻水を垂らし、涙を流し、失禁し、喘ぎ、もがき、果てる続ける
「いひゃいぃぃぃいいいいいぃいぃぃぃいぃいぃいいいい!!?」
「そうねぇ、そろそろ楽しめなくなってきたし・・・・・」
ゆかりは大きな包丁を棚から取りあげ「これくらいだったら大丈夫ね」と頷いた
つかさは相変わらず悲鳴にもにた喘ぎ声を上げている
何度か意識を失いかけた後に包丁を振りかぶるゆかりの笑顔が目に映る
「じゃあね、つかさちゃん♪楽しませてくれてありがとうね★」
バス!!
長さ40センチを超える人斬り包丁はつかさの心臓を貫き、
少女の背中からその切っ先を覗かせると先端から赤黒い血が滴り落ちた
ドクン・・・ドクン・・・・ドクン・・・・
貫かれ心臓は苦しそうに足掻くが
その主の感覚は次第に薄れていき、痛みも、臭いも、感じなくなってきた
『これで、死ねるんだね・・・・・』
ドク・・・ドク・・・・ドク・・・
「そーれぇ♪」
ガジュ!
ゆかりが手首を返して刃を回転させる
それと同時につかさの体は大きく跳ね上がり、その後力なく四肢を垂れた
意識が遠くなる、既に目も見えない少女は震える唇で虚空にキスをした
「お・・・姉・・・ちゃ・・・ん」
『今行くよ』
痛みから解放された少女の失われた視界には、最後に愛する姉の笑顔が映った
そしてつかさ、は18年の生涯を最悪のシナリオで終える
「残念ね、つかさちゃんにはもっと頑張って欲しかったのになぁ・・・・」
ドチャ・・・・
包丁を引き抜いた肉槐は拘束された状態で床に崩れ落ちた
「うーん・・・・もの足りないわね・・・・・」
しかし、憐れかな つかさの死すらもゆかりのサディズムを満足させるに至らない
やはり薬品のみでの処刑など自分には合わないのだろう、とゆかりは頷く
「どうすましょ・・・もう少しなんだけどねぇ・・・」
ゆかりはふと包丁とつかさを交互に眺める
後に「あ、そうだぁ♪」とニンマリと笑みを浮かべた
「ふふー、つかさちゃんもう少し遊びましょうね☆」
女はそう微笑んで棚へと移動した
「確か・・・この奥に有ったんだけどな・・・・?」
道具を掻き分け、目当てのものを探す
数々の道具の中に埋もれるその道具はゆかりに見つけてもらうのも待っているかの様に黒く光った
「・・・・見~つけたぁ・・・うふふふふ・・・・・」
邪悪な笑みの向こうには少女の亡骸
つかさの屍体はゆっくりと床を赤く染めていた
つかさが連れて行かれてどれくらいの時間が経った?
こなたはつかさの身を案じていた
『つかさ、無事でいて・・・・』
ベットの傍らにしゃがみ込み、かがみを抱きしめて
きっと無事に帰ってくると信じていた
コンコン
ドアがノックされる
ここに来てノックなど何の意味も無い
そもそもここは自分のテリトリーでは無いのだから
だが、いつもの様にみゆきが入ってこない
なら誰が?
ゆかりかもしれない、きっと反応を楽しんでいるに違いない
「・・・・・・・・誰・・・・?」
ドアが開いた、が半開きの状態なので誰だか解らない
「・・・・・・・・・?」
一瞬、紫色の髪が覗く
「え・・?もしかして・・・」
黄色いリボン、ショートカットの髪が揺れる
「つかさ!つかさなの!?」
「こなちゃん・・・・・・・・・」
「つか・・・・」
駆け寄ろうとしたその時、ゆっくりドアが開いた
こなたの歓喜の声は途切れる
「こなちゃん~♪なんちゃって~どう、似てたかしら?」
そこに立っていたのは血まみれで笑うゆかり
その手には大きなハサミとつかさの生首が抱えられている
「あなたとかがみちゃんだけじゃ寂しいでしょうから、ね」
ゆかりはつかさの髪を掴んで「ほら、こなちゃーん♪」とふざけている
こなたはそれをただただと眺めるだけで、声すら出なかった
さっきまで、一緒に居た親友が
同じ相手を好きになった恋敵が
今、目の前に吊り下げられている
空気が薄く感じる、目が乾く、体が動かない、どうしたらいいのか
「そうよぉ、その顔よ!ああ・・・・はあああぁぁ・・・・♪」
ゆかりはこなたの絶望の顔を見て体を震わせた
ゆかりの体にゾクゾクと快感が駆け巡った後、脳が弾ける感じがした
「んっふうぅぅぅ・・・・♪」
こなたは体をブルブル震わせてだらしなく微笑むゆかりに目をやる
「あら、怖い顔するのねぇ・・・んふふ・・・」
「・・・・・・・」
「でも、お陰様でお母さん大満足よ☆お礼にこの玩具はこなちゃんにプレゼント♪」
ゴトンという音を立てて、こなたの目の前につかさが転がる
ゆかりはそのまま「またね♪」といって部屋を出て行った
幸せそうな顔のつかさを見て、こなたやっと涙を流すことが出来た
「つかさぁ・・・・」
友人を、二人も失ってしまった少女は静かに肩を震わせ嗚咽をあげた
自分の腕の中で仲良く絡み合う二人の髪を眺める
こうなるのは自分の筈だったのに
『どうして私は生き残ってるんだろう・・・・』
最終更新:2025年02月25日 09:31