| 種別 | 狸 |
| 別名 | |
| 住所 | 大阪府区西野田安中町 |
| 特徴 | 大阪府区西野田安中町に住む荒井巳之助の内縁の妻みつが突然病に罹り、あまり発熱もないにもかかわらず噡言を言うようになった。医者は胃腸病と診断して処置を施したが回復せず、みつは医者を藪医者と罵って狂乱する。「私には市助狸が魅入っているのじゃ」などと言い、果物を皮ごと食うみつの様子は獣のよう。みつの弟・豊一が能勢の妙見で一心に祈願したことで姉は元通りになったが、今度は妹の小峯に市助狸が取り憑いた。与えた飯を平らげた後も小峯から離れないので、題目を唱えて攻め立てると、「頭を水で冷やしてくれたらすぐに帰る」と言った。手足を縛って冷水を浴びせると狸は去り、小峯は元に戻ったという。しかし、水を浴びせる現場を警官に目撃されて、豊一と母は虐待の疑いをかけられ引致されてしまった。2人は小峯の証言もあって説諭のみで済んだという。 |
| 資料 | 『大阪時事新報』明治44年9月23日 |