大煙管

おおぎせる

種別
別名  
住所 徳島県三好郡三庄村大字毛田村
特徴  吉野川に面する巨岩の辺りに住むという。この岩の少し上流にある青石瀬という難所では、川下りの舟や筏が破損して付近の岩陰で臨時に碇泊することがある。すると夜更けに、岸から船に向かって大きな煙管が突然出てきて、「煙草をくれ」と言う。煙管一杯に煙草を詰めてやれば何事もないが、そうしなければ怪異が起こったり舟が沈没したりといった事態になるため、船頭は煙草がある限り煙管に盛るようにしていた。しかし煙管は40匁の袋を10個も入れなければ一杯にならないほどに大きいために、これを知る船頭が操る舟は少々破損しても青石瀬付近では決して碇泊しなかったという。
資料 『阿波の狸の話』笠井新也
最終更新:2011年08月17日 19:47