Claim CB402:
Evolution does not explain the evolution of language ability.
進化論は言語能力を説明できない
Response:
- 我々は言語能力の出現した方法の決定的な説明を知らないが、尤もらしい仮説がある。中間段階は漸進的変化で到達したかもしれない。たとえば:
- 言語の出現の前に、大きな脳容量の霊長類が出現した。これは社会集団で機能すること、あるいは食糧発見への適応だったかもしれない。
- 人間の大きな脳はネオテニーによって非常に大きなものに進化した。幼年期の急速な脳の成長は、ある程度の長い時間がかかる。これは言語の進化と並行して進んだか、それよりも前に起きていたかもしれない。
- 言語の前に、既にジェスチャー(これ自体はおそらく模倣による))や発声のようなコミュニケーションが行われていた。発話言語能力はそれらの発声を基にして発達したか、ジェスチャー言語から置き換わってきたか、その両方かもしれない。
- ひとたび発話言語のもとができれば、発話を行い制御する声道と神経系が進化するだろう。おそらく発話言語は100万年以上前のホモエレクトスから始まった。
- ひとたび言語が人間の行動の中心になると、Baldwin効果により、言語獲得はより容易になる。このBaldwin効果とは学習の可塑性が、言語能力に対する自然選択を加速するというものである[Baldwin 1896]。
- 言語は明らかに便利ので、自然選択的に有利になっただろう。実際のところ、何故チンパンジーが言語能力を進化セなかったことを説明する方が大きな問題である。おそらく言語能力は、他の霊長類よりもはるかに複雑な社会への最初の適応だった。
References:
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Baldwin, J. M., 1896. A new factor in evolution. American Naturalist 30: 441-451,536-553.
Further Reading:
- Deacon, Terence W., 1998. The Symbolic Species: The co-evolution of language and the brain. New York: W.W. Norton.
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Johansson, Sverker, 2002. The evolution of human language capacity. Master's Thesis, University of Lund.
(esp. pp. 65ff)
- Pinker, S., 1994. The Language Instinct. Harmondsworth: Penguin.
- Tattersall, Ian, 2001. How we came to be human. Scientific American 285(6) (Dec.): 56-63. Excerpted from The Monkey in the Mirror, Harcourt, 2002.
最終更新:2009年08月22日 08:15