リアルタイムOSとは、処理をリアルタイムに実行することを重視し、そのための機能を実装したOSのことで略称としてRTOS(Real-time
operating system)とも呼ばれる。
産業機械を制御するコンピュータなどでは、応答時間が一定の範囲内にあることが要求されるため、OSにもリアルタイム性を実現するための様々な機構が必要とされる。そのため、リアルタイムOSは、極力OSにかかるCPUの負荷を軽減させ、無駄を省いた設計となっている。以前は計測機器や工作機械の制御装置などの組込み分野で利用されていたが、近年では携帯電話やデジタル家電などにも利用されている。
機器メーカーは、デジタル機器向けにリアルタイム性と多機能性を兼ね備える組込みOSを求めており、その有力候補がLinuxである。組込用のLinuxには、RT-Linuxなどがある。また、μITRONは日本国内で有名ではあるが、国際的な知名度はない。国際標準と捕らえたとき、Linuxが優位であることは、Linux採用の大きな理由となる。
(ただし、Linuxにはハードリアルタイム性が要求されるアプリケーションには、一部の拡張を除いて採用できない)
リアルタイムOSに要求される機能としては、
などがあげられる。