医科大学 草案
作成者:マリモ
名称:玄霧藩国立醫学校 (仮)
○玄霧藩国立醫学校の特徴
-医科大学であること
-設置場所
-外観などの特徴
○醫学校卒業の証
○奨学金制度
○留学生受け入れについて
部品構造
- 大部品: 医科大学 RD:58 評価値:10
- 部品: 医学部単科大学
- 大部品: 医学部の特徴 RD:5 評価値:4
- 部品: 医学部の教育
- 部品: 卒業すれば学士
- 部品: 卒業までは一律
- 部品: 付属病院の併設
- 部品: 臨床実習の重要性
- 大部品: 医学教育のめざすところ RD:5 評価値:4
- 部品: 生体の複雑性
- 部品: 科学的実証主義
- 部品: 正しい統計知識に基づく思考
- 部品: 感染予防-スタンダードプリコーション
- 部品: 予防医学の重要性
- 大部品: 医学部のカリキュラム RD:26 評価値:8
- 大部品: 基礎分野 RD:6 評価値:4
- 部品: 解剖学
- 部品: 生理学・生化学
- 部品: 薬理学
- 部品: 病理学
- 部品: 公衆衛生学
- 部品: 法医学
- 大部品: 臨床各論 RD:16 評価値:6
- 部品: 内科学
- 部品: 外科学
- 部品: 整形外科
- 部品: 産科・婦人科
- 部品: 小児科
- 部品: 精神医学
- 部品: 放射線医学
- 部品: 脳神経内科・外科
- 部品: 循環器内科・外科
- 部品: 呼吸器内科・外科
- 部品: 眼科
- 部品: 耳鼻咽喉科
- 部品: 泌尿器科
- 部品: 皮膚科
- 部品: 麻酔科
- 部品: 歯科・口腔外科
- 部品: 一般教養・倫理
- 部品: 卒業試験
- 部品: 国家試験受験資格
- 部品: 大学院講座
- 大部品: 卒後研修 RD:4 評価値:3
- 部品: 研修医期間
- 部品: 初期研修
- 部品: 救命処置の訓練
- 部品: 後期研修
- 大部品: 大学 RD:17 評価値:7
- 部品: 大学とは
- 大部品: 大学施設 RD:4 評価値:3
- 部品: 学生食堂
- 部品: 図書館施設
- 部品: キャンパス
- 部品: 校舎
- 大部品: 大学制度 RD:7 評価値:5
- 部品: 教養科目
- 部品: ゼミナール
- 部品: 卒業論文
- 部品: 実習
- 部品: 単位制
- 部品: 学年制
- 部品: 学部制
- 大部品: 大学機関 RD:2 評価値:2
- 大部品: 学生関連 RD:2 評価値:2
- 大部品: 研究倫理 RD:1 評価値:1
部品定義
部品: 医学部単科大学
医学部とは、医学分野の教育および研究が行われる大学と大学院である。総合大学の一学部ではない医学部単科大学は通常医科大学と呼ばれる。
部品: 医学部の教育
一般的な大学と異なり、医学部の教育目的には、医学部での研究者としての後進の育成だけでなく臨床医療に携わる医療者の知識と技術を養成して世に送り出すことが期待される。
部品: 卒業すれば学士
医学部の学生教育は基本的に一学年を小グループに分割して、全体での講義、小グループごとの実習割り当てにより、全員に同じ教育が行われる。
6年制の大学課程を卒業すると医学学士となりこれは他の学部の大学院修士課程を修了したと同様として扱われる。
部品: 卒業までは一律
医学で学ぶ分野は広いが、これは人体および生体の治療に必要な正常・異常状態の知識・技能が膨大なことによるものである。専門分野の知識しかもたないでは病態への理解が及ばず、鑑別診断をつけることも十分な治療も行い得ない。医学部課程を修了するということは、専門分野に進む前に全体についての最低限の基礎を身につけた状態になった、と言える。
部品: 付属病院の併設
医学部付属病院の存在意義は、教育機関として研修医の実習の場となると同時に、医学研究の最先端医療が行われうる場でもある。もちろん最適な治療法が選択されることが大前提であるが、設備、研究などの面で最先端医療をとりうる施設は多くはないため、より専門性の高い症例を受け入れることが多くなる。
部品: 臨床実習の重要性
医学部学生の間に受ける臨床実習は、付属病院(必要に応じて周辺の協力病院なども含め)において実際の臨床治療の場にでて、学生ながら患者と接し、診断から治療方針の決定、実際の治療が行われるのを間近で見学するという、学生のその後の医師としての生活を方向付ける重要な実習である。学生なので実際の治療にかかわる行為に参加することはほとんどできず、超音波検査など一部の非侵襲的な医療行為を指導医の元で実践する程度になる。技能の訓練ではなく、各科の内容に関する知識を確認しながら、患者と接するとはどういうことかを肌で感じるほうに主眼をおかれると言ってもよいかもしれない。もちろん各科でレポートの提出などが求められ、一定の実習結果が得られていない場合長期休暇中に再履修などもありうる。
部品: 生体の複雑性
生体の機能と生理作用の結果についてはいまだブラックボックスな部分も多く、すべての因果が解き明かされているわけではない。また生体は内的環境それ自体も複雑系であり、同じ入力に対する出力(結果)がいつも同じになるとは限らない。一筋縄でいかないところが苦労の種である。
部品: 科学的実証主義
症例は一例ごとに特殊性があるが、科学的な医療とはエビデンス(実証された結果)を常に意識して行われるべきである。慣習、古い習慣で行われてきたことを漫然と繰り返すのではなく、なぜその治療が有効に作用するのか、有効でない場合に法則性が見いだされるのかをつねに考えて実証を心がけていかねばならない。医学の研究は臨床の場でも行われる。
部品: 正しい統計知識に基づく思考
病態とその原因と考えられる要因の相関性や、病態に対する治療の有効性の相関を調べるためには統計処理を用いる。この際母集団の指定条件、コントロールの選択条件、そして処理の統計手法の選択といずれが誤っていても正しい相関の検討にはいたらない。先入観や思い込み、全体数からみるとほんの一部でしかない個人的な経験から間違った結論を導くことのないようにしなければならない。
これは他者の誤った結論を指摘する際にも重要な思考となる。ときに行われる商業的詐欺行為は意図的に誤った統計処理を用いて、実際には無意味な”サプリメント”の投与でいかにも有効な結果が得られるように見せかけているものがある。
部品: 感染予防-スタンダードプリコーション
病院という場は、患者というともすれば感染を起こしやすい状態の者が多く集まる場であり、医療者は健康だとしても感染を受ける機会がやはり多い分危険にさらされていると言える。病院で感染症の伝搬さらには交差が起こることを避けるためには、既知の感染発症者だけでなくすべての生体が感染源でありうるという前提で感染の経路となりうる体液、血液、分泌物など生体由来物質に直接触れないような標準的予防手段をつねに講じた状態で医療行為を行う必要がある。これをスタンダードプリコーション(標準予防策)と呼ぶ。
部品: 予防医学の重要性
生体の状態について、病を得てからそれを薬物やときには外科的手段で治療を行おうとしても健常な状態へ戻るのはそう容易なことではない上に、医療資源、人的資源などさまざまなコストを必要とするものである。可能であればあらかじめ病を得ないための予防を心がけるほうが当人を含めたみなの幸福につながると言えよう。予防が不可能な疾患ももちろん存在するし、そうでなくても病を得たことを責められることがあってはならないが、医学を修めたものは折に触れ周囲に対して予防医学の大切さを説くことも重要であろう。
部品: 解剖学
座学によりマクロな解剖学、骨格系、各部の筋肉、神経などの軟部組織、臓器の位置と形状などを学んだあと、実習にて、献体にて提供された遺体を教材として実際の各組織・器官の検分を行う。
部品: 生理学・生化学
細胞、臓器、器官とそれらを統合したシステムとしての生体の機能発現と生体がもつ制御系を学ぶ生理学と、その中で電解質、金属イオンなどの化学物質とそれらによる化学反応などについて学ぶ。
部品: 薬理学
生理学・生化学で生体の仕組みについて学んだあと、生体内に存在する化学物質やもともと存在せず生体に対してなんらかの効果をもつ化学物質について学んでいく。
部品: 病理学
生体に現れた変化から疾病の診断に迫る。おおむね形態学的な変化を見る。臨床においても患者から切除された組織の標本を顕微鏡で観察して診断名を鑑別する。
部品: 公衆衛生学
集団の健康についての分析と地域全体の健康への脅威を取り扱う。疫学、生物統計学のほか医療経済も含まれる。個々の症例ではなく、社会全体の健康を考える領域である。
部品: 法医学
司法とかかわる領域での診断学であり、治療のための診断ではないことが他の医学分野とことなる。犯罪の証拠として、生体に加えられた暴力を痕跡から類推する司法解剖や、生体の同一性や血縁関係を分析するDNA鑑定などが含まれる。系統立てて発達した学問というよりは現実的な区分に従っているものであり、領域は時代により変動拡張するといえる。
部品: 内科学
観血的治療によらず、薬物投与などの内的環境への干渉で体内の疾患を治療する。滅菌・消毒・抗生物質などの感染予防が外科手術を可能にするまで、疾患の治療と言えば内科的治療のことを指していた。(その他に外傷・骨折の治療は行われていた。)
対象疾患のうち、実体臓器をもたない血液、内分泌代謝の疾患は外科に対応領域がない。
部品: 外科学
外科とは、内科に対しての外科であり同一臓器・領域に対して薬物投与などの保存的治療を行うものを内科、観血的な治療(手術による切除、切離、切開)を行うものを外科と分けたものといえる。外科のなかでも臓器ごとに消化器外科、呼吸器外科、血管外科、心臓外科・脳外科などの対象ごとに細分化されていることも多い。
部品: 整形外科
脊椎以下の末梢神経・骨・筋肉および関節などから構成される運動器の外傷、機能障害と疾患を取り扱う分野である。日常的な四肢外傷の診療、神経痛などの慢性痛はおおむね整形外科の領域に含まれる。
部品: 産科・婦人科
妊娠と出産はそれ自体が生来の機能であり異常でも有病状態でもないが、経過中に偶発的に危険な状況に変動することがあり、すべての母胎が安全に出産を果たして回復できるとは限らない。そのための診療部門が産科である。婦人科は、女性生殖器の疾患を取り扱い、産科診療と横断的な知識を要するため産婦人科とまとめられることが多い。
部品: 小児科
小児は「小さな大人」ではない。未発達・発達過程特有の疾患、機能障害の他に体重比では解決されない臓器代謝への対応を行うのが小児科である。当然、新生児・乳児・幼児・就学児童はそれぞれ異なる身体ステージに分類される。
小児に対する外科治療も同様に大人とは異なる対応が必要となることが多く、小児外科と分類される。
部品: 精神医学
精神の病態については定量が難しいが、一方で一定の治療が有効な病態があることもまた事実である。脳・伝達物質の機能的な障害である病態に対し、薬物治療や電気ショック療法などが用いられる。
部品: 放射線医学
医学領域において放射線は診断と治療の両面で用いられる。X線写真やCT、厳密には放射線ではないがMRIなどの画像診断スクリーニングは放射線科の専門分野となる。(当然各科でも対応領域の疾患に対する画像診断スキルは求められる。)
悪性腫瘍に対する治療としての放射線治療は専門性が高く、腫瘍治療を専門とする施設、大学病院などの先鋭的治療施設で集学的治療の一環として行われる。放射線被爆によるダメージは正常細胞にも及ぶため、いかに正常部分へのダメージを減らし対象区域に限局するかが重要であり、体外からの照射療法の他に、密封小線源などをもちいた内部照射などの方法も発達してきた。
部品: 脳神経内科・外科
神経内科とは全身の神経の内科的疾患を網羅する領域にあたる。対して、脳・脳神経・脊髄の中枢神経系に対する外科治療分野を脳神経外科と呼称し、末梢神経(手指や肘など)の外科治療は整形外科分野とされている。
部品: 循環器内科・外科
循環器内科は主に心筋虚血や弁膜症、心拡大などの心疾患に対する内科的治療と冠動脈の血管内治療を対象領域とする。心疾患の中で外科治療の適応となるものについて循環器外科での手術治療が考慮される。心臓手術は人工心肺で全身の血流を維持するものだけでなく心臓を止めずに行う(オフポンプ)ことが可能な場合もある。
部品: 呼吸器内科・外科
呼吸器内科は気道を対象として内服薬や吸入薬の投与と酸素療法、呼吸管理などの内科的治療を行う。(気管支炎、肺炎、気管支喘息、呼吸器の感染症、真菌症、慢性閉塞性肺疾患など)
呼吸器外科は気道も主に胸郭内の気管から肺および縦隔領域の疾患に対する外科的治療を専門とする。
部品: 眼科
眼球、眼瞼、眼周囲の結膜などの疾患に対応する。眼神経は脳神経外科領域に入る。眼内出血など外科手術の対象となる疾患もカバーするため広義の外科の一部門とされる。
部品: 耳鼻咽喉科
頭頸部の外科として、耳道・鼻腔から咽頭・喉頭部までの領域をカバーする。口腔外科、食道外科と領域がオーバーラップする部分もある。頭蓋内に入らない耳道と開口して視野が得られる(直達鏡と鉗子などの器具をもちいるにせよ)範囲をおおむね指す。また耳下腺、顎下腺など顔面(頭骨の外側)もカバーする。内科的保存的治療から外科的切除まで行われるので外科の一部門とみなされる。
部品: 泌尿器科
腎臓から尿管、膀胱、尿道と男性生殖器の疾患を対象とする。経尿道的内視鏡治療は内視鏡治療の分野でも早くから発達してきたといえ、膀胱腫瘍、前立腺肥大など皮膚に切開を加えずにある程度の治療が可能となっていることに加えて、尿管結石の超音波破砕療法なども可能になっており、外科の一部門でありながら「切らない(ことが多い)外科」となりつつある。もちろん腎臓ガン、進行した膀胱ガンなどに対する手術療法は行われる。
部品: 皮膚科
皮膚は人体の感染防御の第一のバリアであり、感染による障害、免疫疾患による障害などが現れやすいといえる。外用薬による治療、外科的切除、凍結切除などの処置も行われる。
部品: 麻酔科
麻酔は外科手術にともなう処置として発展しており外科の一部門とみなされるが、内容的には超短スケールで展開される内科的治療とみても間違いない。手術など医療を目的として生体に加えられる大きな侵襲(ダメージ)から生体機能を守るために行われるのが麻酔である。手術中の循環・呼吸・その他バイタルサインの集中管理を行う。疼痛管理は一側面にすぎないが術後の苦痛を和らげることも侵襲を抑える大きな要因であり、その手法をもちいて慢性痛への対処を行うペインクリニックも麻酔科領域に数えられる。
部品: 歯科・口腔外科
歯科・口腔外科は本来は歯学部として医学部と異なる学部を構成する。領域の内容が広く多岐にわたりまた多岐にわたるため、医学の一部門として同時に学ぶことが難しいためである。
口腔内でも、舌がんなど耳鼻咽喉科とオーバーラップする疾患もある。
部品: 一般教養・倫理
医師として他者を癒す仕事につくには、思いやり、共感性、他者との異なりを知ってそれを受け入れる寛容性が求められる。医学、生体の仕組みだけに詳しければいいものではない、という観点から一般教養および社会倫理について学ぶ課程もカリキュラムに組み込まれる。
部品: 卒業試験
医学部の全てのカリキュラムを修了したのち、全課程についての試験が行われる。全てに合格したものが医学部の卒業資格を得て、国家試験の受験資格を得る。
部品: 国家試験受験資格
医科大学を卒業すると国家試験の受験資格が得られる。医科大学で医学を修めても全員が臨床治療の場に出る医師になるとは限らないが、系統立てて医学の全般を学んだ直後が一番通りやすい状態であり、事情がない限りほとんどの者は国家試験を受けて医師免許を取得することが多い。
部品: 大学院講座
医科大学の各講座で医学についての博士課程を修めようとする大学院生を受け入れる。医学部の課程を修めて大学院に進学する者はあまり多くない。一度臨床の場に出たあと博士課程を修めたいと志した医師や他の学部で修士課程を終了した者も入学試験を受ければ進学が可能である。
部品: 研修医期間
医学部の卒業資格を得たのち国家試験に合格して医師免許を取得するまで、患者に対する侵襲的な(出血などのある意味生体を傷つける行為を伴う)治療行為を行うことはほとんどできないため、卒後の研修期間から治療行為の研鑽が始まる。最初は本当にひよっこである。
部品: 初期研修
初期研修は実は医師のキャリアをスタートするための基礎の仕上げのようなものである。専門分野に進んだあとも他領域の疾患の鑑別診断を適切に行えるためにすべての基礎を押さえる、そのための研修期間であり、医師として再度全領域をカバーするようにローテーションして研修を行っていく。自分が進む専門分野をこの期間に決める者もいるし、卒業前に考えていたものと実際の医療の現場に違いを感じて方向転換を行うこともある。
部品: 救命処置の訓練
初期研修の一環として、医師に最低限必要な救命蘇生の手順を習得することも要求される。一次救命処置(BLS)は医療者でない市民救助者が行うための心圧迫(および人工呼吸)の手順となるが、医師となると気管挿管による人工呼吸再開と薬剤による循環補助までを行う二次救命処置(ACLS)をおさめることが求められる。これは専門分野によらず医師に期待される能力の一つであり、初期研修医の間に受講して習得することが望ましい。
医療の分野は日進月歩であるから、一度習得したあとも繰り返しアップデートをはからねばならない。
部品: 後期研修
臨床医としておおむね全領域(一部選択制となることもあるが)をローテーションする初期研修の期間を終えると専門医の資格を得るための準備期間といえる後期研修が始まる。これは各自、自分の専門と定めた領域での”修行”の開始期間である。領域ごとの専門医資格の取得にはその領域でのキャリア年数と試験、学術集会参加などの単位による選考が行われるが、おおむね後期研修期間を終えると専門医取得のための年数条件を満たすことになるといえる。
キャリア中途で専門領域を変更する”転科”を行った場合は当然新たな領域でのキャリアが必要となる。
部品: 大学とは
高等教育機関の一であり、専門的な学術及び学術的思考の教授、また学術の研究を目的とした、学術の中心と位置付けられる機関である。教授による人材の育成、また研究成果の公表により社会の発展に寄与することを求められる。
部品: 学生食堂
生活の中心、その一つである食を支える設備。規模によっては大学に複数存在する。周辺の住民も日常の一部として利用できたり、あるいは名所として観光者が立ち寄ることもある。安く、栄養バランスを取っており、余裕の許す限り、メニューのバリエーションにも工夫をこらせる。
部品: 図書館施設
大学のために収蔵された図書資料、および博物の類を管理している、建物ならびに設備。紙や博物の種類に応じて、湿度・温度・光量の調節が必要となるため、特殊なものほど保存性>閲覧性という形で整理される。これは、歴史的産物を収集し、後代に伝えることを主眼とした時、従うべき作法があるという学びの提供ともなっている。
部品: キャンパス
大学の敷地全体を指すが、転じて、そこに広がっている、大学全体を通底する雰囲気までを含める。どれだけ様々なテーマに沿った優れた意匠を感じさせる外観や配置が出来たとしても、キャンパスを成立させるのは、教師と学生が持つ活力であり、大学を中心として行われている学問的探求と、そこにまつわる生活の気配なのである。
部品: 校舎
建物のみを指す狭義の校舎ではなく、「学び舎」として、学習の場そのものを指す。各種の用途別に分けられた教室や、運動場、研究室、講堂、また課外活動を行うための学生棟までが包括されている訳である。
部品: 教養科目
学部で専攻する分野の学問以外の知識、考え方を身につけることで、総合的な判断力を身につけ、専門分野の知識をよりよく活かせるようにすることを目的として、教養科目が設けられている。
部品: ゼミナール
担当教員と少数学生とで構成される、専門テーマに関する報告・議論・購読のための集まり。講義とは異なり、受講ではなく、主体性を持っての参加によって行われる。
部品: 卒業論文
大学卒業のため、集大成として最終学年の学生が執筆・提出・口頭試問を行うための論文。また、学部によっては実習・制作・公演・展示・演奏など、それぞれに適した形態を取って行われる。共通するのは、テーマを自ら選んだ上で、一定のノルマが存在することである。
部品: 実習
学んだ知識や技術を、実際の現場や現物に用いることで、さらなる学びにつなげていく学習方式。教育科目によっては資格を得るために特定の実習単位の取得が必須とされる。
部品: 単位制
必要単位数の取得によって進級・卒業を認める制度。必須とされる単位群と、自由取得とされる単位群との合計によって算定する。
部品: 学年制
学年ごとの教育課程修了を認定することで、進級・卒業を認める制度。単位制と併用することも可能であり、学校によって年次の進み方は様々で、単位取得が進まない場合、除籍処分となる制度を採っている場合もある。
部品: 学部制
専攻する学問の大まかなくくりによって、学部に分かれて教育、研究が行われる。必須単位などはそれぞれの学部によって異なる。
部品: 教学組織
学部・学科・専攻および付属研究機関までを包括した組織構造。各大学の特色に沿った構成となる。時代に応じて新しい学問分野が見出されたり、あるいは再編の必要が出てきた場合に見直しを図り、緩やかに変化していく。
部品: 事務組織
大学機関を運営するために必要な部署を揃えた組織構造。人が働いている以上は不可欠な、総務・経理・人事の他に、各学部や学生の対応を行う部署であったり、大学が保有する財産の管理を行う部署も含まれる。
部品: 学生証
入学年度・学部・学校機関および本人確認の可能な身分証明証。有効期限が定められており、卒業もしくは退学によって失効する。学校ごとに異なる校章やデザインが施されており、先進的な機関によっては身分証として以外の実用性のあるツール機能が持たされていることもある。
部品: 学生割引
経済的な能力のない学生を対象として、その負担を軽減するための制度。学生証の提示によって発効する。また、単に商業上の都合により、顧客数数が多く、安定して供給される学生を対象に割り引くことで、収益の上昇が見込めるために行っている場合もある。
部品: 知権・尊厳の尊重
知類を対象とした研究に対しては倫理規定を設け知権や尊厳を脅かすような研究は行うべきでないことを定めている。実効性を持たせるために、研究内容を届出の上、専門の委員会の審査を通ったものに対してのみ実際に研究が行えるようになっている。
提出書式
大部品: 医科大学 RD:58 評価値:10
-部品: 医学部単科大学
-大部品: 医学部の特徴 RD:5 評価値:4
--部品: 医学部の教育
--部品: 卒業すれば学士
--部品: 卒業までは一律
--部品: 付属病院の併設
--部品: 臨床実習の重要性
-大部品: 医学教育のめざすところ RD:5 評価値:4
--部品: 生体の複雑性
--部品: 科学的実証主義
--部品: 正しい統計知識に基づく思考
--部品: 感染予防-スタンダードプリコーション
--部品: 予防医学の重要性
-大部品: 医学部のカリキュラム RD:26 評価値:8
--大部品: 基礎分野 RD:6 評価値:4
---部品: 解剖学
---部品: 生理学・生化学
---部品: 薬理学
---部品: 病理学
---部品: 公衆衛生学
---部品: 法医学
--大部品: 臨床各論 RD:16 評価値:6
---部品: 内科学
---部品: 外科学
---部品: 整形外科
---部品: 産科・婦人科
---部品: 小児科
---部品: 精神医学
---部品: 放射線医学
---部品: 脳神経内科・外科
---部品: 循環器内科・外科
---部品: 呼吸器内科・外科
---部品: 眼科
---部品: 耳鼻咽喉科
---部品: 泌尿器科
---部品: 皮膚科
---部品: 麻酔科
---部品: 歯科・口腔外科
--部品: 一般教養・倫理
--部品: 卒業試験
--部品: 国家試験受験資格
--部品: 大学院講座
-大部品: 卒後研修 RD:4 評価値:3
--部品: 研修医期間
--部品: 初期研修
--部品: 救命処置の訓練
--部品: 後期研修
-大部品: 大学 RD:17 評価値:7
--部品: 大学とは
--大部品: 大学施設 RD:4 評価値:3
---部品: 学生食堂
---部品: 図書館施設
---部品: キャンパス
---部品: 校舎
--大部品: 大学制度 RD:7 評価値:5
---部品: 教養科目
---部品: ゼミナール
---部品: 卒業論文
---部品: 実習
---部品: 単位制
---部品: 学年制
---部品: 学部制
--大部品: 大学機関 RD:2 評価値:2
---部品: 教学組織
---部品: 事務組織
--大部品: 学生関連 RD:2 評価値:2
---部品: 学生証
---部品: 学生割引
--大部品: 研究倫理 RD:1 評価値:1
---部品: 知権・尊厳の尊重
部品: 医学部単科大学
医学部とは、医学分野の教育および研究が行われる大学と大学院である。総合大学の一学部ではない医学部単科大学は通常医科大学と呼ばれる。
部品: 医学部の教育
一般的な大学と異なり、医学部の教育目的には、医学部での研究者としての後進の育成だけでなく臨床医療に携わる医療者の知識と技術を養成して世に送り出すことが期待される。
部品: 卒業すれば学士
医学部の学生教育は基本的に一学年を小グループに分割して、全体での講義、小グループごとの実習割り当てにより、全員に同じ教育が行われる。
6年制の大学課程を卒業すると医学学士となりこれは他の学部の大学院修士課程を修了したと同様として扱われる。
部品: 卒業までは一律
医学で学ぶ分野は広いが、これは人体および生体の治療に必要な正常・異常状態の知識・技能が膨大なことによるものである。専門分野の知識しかもたないでは病態への理解が及ばず、鑑別診断をつけることも十分な治療も行い得ない。医学部課程を修了するということは、専門分野に進む前に全体についての最低限の基礎を身につけた状態になった、と言える。
部品: 付属病院の併設
医学部付属病院の存在意義は、教育機関として研修医の実習の場となると同時に、医学研究の最先端医療が行われうる場でもある。もちろん最適な治療法が選択されることが大前提であるが、設備、研究などの面で最先端医療をとりうる施設は多くはないため、より専門性の高い症例を受け入れることが多くなる。
部品: 臨床実習の重要性
医学部学生の間に受ける臨床実習は、付属病院(必要に応じて周辺の協力病院なども含め)において実際の臨床治療の場にでて、学生ながら患者と接し、診断から治療方針の決定、実際の治療が行われるのを間近で見学するという、学生のその後の医師としての生活を方向付ける重要な実習である。学生なので実際の治療にかかわる行為に参加することはほとんどできず、超音波検査など一部の非侵襲的な医療行為を指導医の元で実践する程度になる。技能の訓練ではなく、各科の内容に関する知識を確認しながら、患者と接するとはどういうことかを肌で感じるほうに主眼をおかれると言ってもよいかもしれない。もちろん各科でレポートの提出などが求められ、一定の実習結果が得られていない場合長期休暇中に再履修などもありうる。
部品: 生体の複雑性
生体の機能と生理作用の結果についてはいまだブラックボックスな部分も多く、すべての因果が解き明かされているわけではない。また生体は内的環境それ自体も複雑系であり、同じ入力に対する出力(結果)がいつも同じになるとは限らない。一筋縄でいかないところが苦労の種である。
部品: 科学的実証主義
症例は一例ごとに特殊性があるが、科学的な医療とはエビデンス(実証された結果)を常に意識して行われるべきである。慣習、古い習慣で行われてきたことを漫然と繰り返すのではなく、なぜその治療が有効に作用するのか、有効でない場合に法則性が見いだされるのかをつねに考えて実証を心がけていかねばならない。医学の研究は臨床の場でも行われる。
部品: 正しい統計知識に基づく思考
病態とその原因と考えられる要因の相関性や、病態に対する治療の有効性の相関を調べるためには統計処理を用いる。この際母集団の指定条件、コントロールの選択条件、そして処理の統計手法の選択といずれが誤っていても正しい相関の検討にはいたらない。先入観や思い込み、全体数からみるとほんの一部でしかない個人的な経験から間違った結論を導くことのないようにしなければならない。
これは他者の誤った結論を指摘する際にも重要な思考となる。ときに行われる商業的詐欺行為は意図的に誤った統計処理を用いて、実際には無意味な”サプリメント”の投与でいかにも有効な結果が得られるように見せかけているものがある。
部品: 感染予防-スタンダードプリコーション
病院という場は、患者というともすれば感染を起こしやすい状態の者が多く集まる場であり、医療者は健康だとしても感染を受ける機会がやはり多い分危険にさらされていると言える。病院で感染症の伝搬さらには交差が起こることを避けるためには、既知の感染発症者だけでなくすべての生体が感染源でありうるという前提で感染の経路となりうる体液、血液、分泌物など生体由来物質に直接触れないような標準的予防手段をつねに講じた状態で医療行為を行う必要がある。これをスタンダードプリコーション(標準予防策)と呼ぶ。
部品: 予防医学の重要性
生体の状態について、病を得てからそれを薬物やときには外科的手段で治療を行おうとしても健常な状態へ戻るのはそう容易なことではない上に、医療資源、人的資源などさまざまなコストを必要とするものである。可能であればあらかじめ病を得ないための予防を心がけるほうが当人を含めたみなの幸福につながると言えよう。予防が不可能な疾患ももちろん存在するし、そうでなくても病を得たことを責められることがあってはならないが、医学を修めたものは折に触れ周囲に対して予防医学の大切さを説くことも重要であろう。
部品: 解剖学
座学によりマクロな解剖学、骨格系、各部の筋肉、神経などの軟部組織、臓器の位置と形状などを学んだあと、実習にて、献体にて提供された遺体を教材として実際の各組織・器官の検分を行う。
部品: 生理学・生化学
細胞、臓器、器官とそれらを統合したシステムとしての生体の機能発現と生体がもつ制御系を学ぶ生理学と、その中で電解質、金属イオンなどの化学物質とそれらによる化学反応などについて学ぶ。
部品: 薬理学
生理学・生化学で生体の仕組みについて学んだあと、生体内に存在する化学物質やもともと存在せず生体に対してなんらかの効果をもつ化学物質について学んでいく。
部品: 病理学
生体に現れた変化から疾病の診断に迫る。おおむね形態学的な変化を見る。臨床においても患者から切除された組織の標本を顕微鏡で観察して診断名を鑑別する。
部品: 公衆衛生学
集団の健康についての分析と地域全体の健康への脅威を取り扱う。疫学、生物統計学のほか医療経済も含まれる。個々の症例ではなく、社会全体の健康を考える領域である。
部品: 法医学
司法とかかわる領域での診断学であり、治療のための診断ではないことが他の医学分野とことなる。犯罪の証拠として、生体に加えられた暴力を痕跡から類推する司法解剖や、生体の同一性や血縁関係を分析するDNA鑑定などが含まれる。系統立てて発達した学問というよりは現実的な区分に従っているものであり、領域は時代により変動拡張するといえる。
部品: 内科学
観血的治療によらず、薬物投与などの内的環境への干渉で体内の疾患を治療する。滅菌・消毒・抗生物質などの感染予防が外科手術を可能にするまで、疾患の治療と言えば内科的治療のことを指していた。(その他に外傷・骨折の治療は行われていた。)
対象疾患のうち、実体臓器をもたない血液、内分泌代謝の疾患は外科に対応領域がない。
部品: 外科学
外科とは、内科に対しての外科であり同一臓器・領域に対して薬物投与などの保存的治療を行うものを内科、観血的な治療(手術による切除、切離、切開)を行うものを外科と分けたものといえる。外科のなかでも臓器ごとに消化器外科、呼吸器外科、血管外科、心臓外科・脳外科などの対象ごとに細分化されていることも多い。
部品: 整形外科
脊椎以下の末梢神経・骨・筋肉および関節などから構成される運動器の外傷、機能障害と疾患を取り扱う分野である。日常的な四肢外傷の診療、神経痛などの慢性痛はおおむね整形外科の領域に含まれる。
部品: 産科・婦人科
妊娠と出産はそれ自体が生来の機能であり異常でも有病状態でもないが、経過中に偶発的に危険な状況に変動することがあり、すべての母胎が安全に出産を果たして回復できるとは限らない。そのための診療部門が産科である。婦人科は、女性生殖器の疾患を取り扱い、産科診療と横断的な知識を要するため産婦人科とまとめられることが多い。
部品: 小児科
小児は「小さな大人」ではない。未発達・発達過程特有の疾患、機能障害の他に体重比では解決されない臓器代謝への対応を行うのが小児科である。当然、新生児・乳児・幼児・就学児童はそれぞれ異なる身体ステージに分類される。
小児に対する外科治療も同様に大人とは異なる対応が必要となることが多く、小児外科と分類される。
部品: 精神医学
精神の病態については定量が難しいが、一方で一定の治療が有効な病態があることもまた事実である。脳・伝達物質の機能的な障害である病態に対し、薬物治療や電気ショック療法などが用いられる。
部品: 放射線医学
医学領域において放射線は診断と治療の両面で用いられる。X線写真やCT、厳密には放射線ではないがMRIなどの画像診断スクリーニングは放射線科の専門分野となる。(当然各科でも対応領域の疾患に対する画像診断スキルは求められる。)
悪性腫瘍に対する治療としての放射線治療は専門性が高く、腫瘍治療を専門とする施設、大学病院などの先鋭的治療施設で集学的治療の一環として行われる。放射線被爆によるダメージは正常細胞にも及ぶため、いかに正常部分へのダメージを減らし対象区域に限局するかが重要であり、体外からの照射療法の他に、密封小線源などをもちいた内部照射などの方法も発達してきた。
部品: 脳神経内科・外科
神経内科とは全身の神経の内科的疾患を網羅する領域にあたる。対して、脳・脳神経・脊髄の中枢神経系に対する外科治療分野を脳神経外科と呼称し、末梢神経(手指や肘など)の外科治療は整形外科分野とされている。
部品: 循環器内科・外科
循環器内科は主に心筋虚血や弁膜症、心拡大などの心疾患に対する内科的治療と冠動脈の血管内治療を対象領域とする。心疾患の中で外科治療の適応となるものについて循環器外科での手術治療が考慮される。心臓手術は人工心肺で全身の血流を維持するものだけでなく心臓を止めずに行う(オフポンプ)ことが可能な場合もある。
部品: 呼吸器内科・外科
呼吸器内科は気道を対象として内服薬や吸入薬の投与と酸素療法、呼吸管理などの内科的治療を行う。(気管支炎、肺炎、気管支喘息、呼吸器の感染症、真菌症、慢性閉塞性肺疾患など)
呼吸器外科は気道も主に胸郭内の気管から肺および縦隔領域の疾患に対する外科的治療を専門とする。
部品: 眼科
眼球、眼瞼、眼周囲の結膜などの疾患に対応する。眼神経は脳神経外科領域に入る。眼内出血など外科手術の対象となる疾患もカバーするため広義の外科の一部門とされる。
部品: 耳鼻咽喉科
頭頸部の外科として、耳道・鼻腔から咽頭・喉頭部までの領域をカバーする。口腔外科、食道外科と領域がオーバーラップする部分もある。頭蓋内に入らない耳道と開口して視野が得られる(直達鏡と鉗子などの器具をもちいるにせよ)範囲をおおむね指す。また耳下腺、顎下腺など顔面(頭骨の外側)もカバーする。内科的保存的治療から外科的切除まで行われるので外科の一部門とみなされる。
部品: 泌尿器科
腎臓から尿管、膀胱、尿道と男性生殖器の疾患を対象とする。経尿道的内視鏡治療は内視鏡治療の分野でも早くから発達してきたといえ、膀胱腫瘍、前立腺肥大など皮膚に切開を加えずにある程度の治療が可能となっていることに加えて、尿管結石の超音波破砕療法なども可能になっており、外科の一部門でありながら「切らない(ことが多い)外科」となりつつある。もちろん腎臓ガン、進行した膀胱ガンなどに対する手術療法は行われる。
部品: 皮膚科
皮膚は人体の感染防御の第一のバリアであり、感染による障害、免疫疾患による障害などが現れやすいといえる。外用薬による治療、外科的切除、凍結切除などの処置も行われる。
部品: 麻酔科
麻酔は外科手術にともなう処置として発展しており外科の一部門とみなされるが、内容的には超短スケールで展開される内科的治療とみても間違いない。手術など医療を目的として生体に加えられる大きな侵襲(ダメージ)から生体機能を守るために行われるのが麻酔である。手術中の循環・呼吸・その他バイタルサインの集中管理を行う。疼痛管理は一側面にすぎないが術後の苦痛を和らげることも侵襲を抑える大きな要因であり、その手法をもちいて慢性痛への対処を行うペインクリニックも麻酔科領域に数えられる。
部品: 歯科・口腔外科
歯科・口腔外科は本来は歯学部として医学部と異なる学部を構成する。領域の内容が広く多岐にわたりまた多岐にわたるため、医学の一部門として同時に学ぶことが難しいためである。
口腔内でも、舌がんなど耳鼻咽喉科とオーバーラップする疾患もある。
部品: 一般教養・倫理
医師として他者を癒す仕事につくには、思いやり、共感性、他者との異なりを知ってそれを受け入れる寛容性が求められる。医学、生体の仕組みだけに詳しければいいものではない、という観点から一般教養および社会倫理について学ぶ課程もカリキュラムに組み込まれる。
部品: 卒業試験
医学部の全てのカリキュラムを修了したのち、全課程についての試験が行われる。全てに合格したものが医学部の卒業資格を得て、国家試験の受験資格を得る。
部品: 国家試験受験資格
医科大学を卒業すると国家試験の受験資格が得られる。医科大学で医学を修めても全員が臨床治療の場に出る医師になるとは限らないが、系統立てて医学の全般を学んだ直後が一番通りやすい状態であり、事情がない限りほとんどの者は国家試験を受けて医師免許を取得することが多い。
部品: 大学院講座
医科大学の各講座で医学についての博士課程を修めようとする大学院生を受け入れる。医学部の課程を修めて大学院に進学する者はあまり多くない。一度臨床の場に出たあと博士課程を修めたいと志した医師や他の学部で修士課程を終了した者も入学試験を受ければ進学が可能である。
部品: 研修医期間
医学部の卒業資格を得たのち国家試験に合格して医師免許を取得するまで、患者に対する侵襲的な(出血などのある意味生体を傷つける行為を伴う)治療行為を行うことはほとんどできないため、卒後の研修期間から治療行為の研鑽が始まる。最初は本当にひよっこである。
部品: 初期研修
初期研修は実は医師のキャリアをスタートするための基礎の仕上げのようなものである。専門分野に進んだあとも他領域の疾患の鑑別診断を適切に行えるためにすべての基礎を押さえる、そのための研修期間であり、医師として再度全領域をカバーするようにローテーションして研修を行っていく。自分が進む専門分野をこの期間に決める者もいるし、卒業前に考えていたものと実際の医療の現場に違いを感じて方向転換を行うこともある。
部品: 救命処置の訓練
初期研修の一環として、医師に最低限必要な救命蘇生の手順を習得することも要求される。一次救命処置(BLS)は医療者でない市民救助者が行うための心圧迫(および人工呼吸)の手順となるが、医師となると気管挿管による人工呼吸再開と薬剤による循環補助までを行う二次救命処置(ACLS)をおさめることが求められる。これは専門分野によらず医師に期待される能力の一つであり、初期研修医の間に受講して習得することが望ましい。
医療の分野は日進月歩であるから、一度習得したあとも繰り返しアップデートをはからねばならない。
部品: 後期研修
臨床医としておおむね全領域(一部選択制となることもあるが)をローテーションする初期研修の期間を終えると専門医の資格を得るための準備期間といえる後期研修が始まる。これは各自、自分の専門と定めた領域での”修行”の開始期間である。領域ごとの専門医資格の取得にはその領域でのキャリア年数と試験、学術集会参加などの単位による選考が行われるが、おおむね後期研修期間を終えると専門医取得のための年数条件を満たすことになるといえる。
キャリア中途で専門領域を変更する”転科”を行った場合は当然新たな領域でのキャリアが必要となる。
部品: 大学とは
高等教育機関の一であり、専門的な学術及び学術的思考の教授、また学術の研究を目的とした、学術の中心と位置付けられる機関である。教授による人材の育成、また研究成果の公表により社会の発展に寄与することを求められる。
部品: 学生食堂
生活の中心、その一つである食を支える設備。規模によっては大学に複数存在する。周辺の住民も日常の一部として利用できたり、あるいは名所として観光者が立ち寄ることもある。安く、栄養バランスを取っており、余裕の許す限り、メニューのバリエーションにも工夫をこらせる。
部品: 図書館施設
大学のために収蔵された図書資料、および博物の類を管理している、建物ならびに設備。紙や博物の種類に応じて、湿度・温度・光量の調節が必要となるため、特殊なものほど保存性>閲覧性という形で整理される。これは、歴史的産物を収集し、後代に伝えることを主眼とした時、従うべき作法があるという学びの提供ともなっている。
部品: キャンパス
大学の敷地全体を指すが、転じて、そこに広がっている、大学全体を通底する雰囲気までを含める。どれだけ様々なテーマに沿った優れた意匠を感じさせる外観や配置が出来たとしても、キャンパスを成立させるのは、教師と学生が持つ活力であり、大学を中心として行われている学問的探求と、そこにまつわる生活の気配なのである。
部品: 校舎
建物のみを指す狭義の校舎ではなく、「学び舎」として、学習の場そのものを指す。各種の用途別に分けられた教室や、運動場、研究室、講堂、また課外活動を行うための学生棟までが包括されている訳である。
部品: 教養科目
学部で専攻する分野の学問以外の知識、考え方を身につけることで、総合的な判断力を身につけ、専門分野の知識をよりよく活かせるようにすることを目的として、教養科目が設けられている。
部品: ゼミナール
担当教員と少数学生とで構成される、専門テーマに関する報告・議論・購読のための集まり。講義とは異なり、受講ではなく、主体性を持っての参加によって行われる。
部品: 卒業論文
大学卒業のため、集大成として最終学年の学生が執筆・提出・口頭試問を行うための論文。また、学部によっては実習・制作・公演・展示・演奏など、それぞれに適した形態を取って行われる。共通するのは、テーマを自ら選んだ上で、一定のノルマが存在することである。
部品: 実習
学んだ知識や技術を、実際の現場や現物に用いることで、さらなる学びにつなげていく学習方式。教育科目によっては資格を得るために特定の実習単位の取得が必須とされる。
部品: 単位制
必要単位数の取得によって進級・卒業を認める制度。必須とされる単位群と、自由取得とされる単位群との合計によって算定する。
部品: 学年制
学年ごとの教育課程修了を認定することで、進級・卒業を認める制度。単位制と併用することも可能であり、学校によって年次の進み方は様々で、単位取得が進まない場合、除籍処分となる制度を採っている場合もある。
部品: 学部制
専攻する学問の大まかなくくりによって、学部に分かれて教育、研究が行われる。必須単位などはそれぞれの学部によって異なる。
部品: 教学組織
学部・学科・専攻および付属研究機関までを包括した組織構造。各大学の特色に沿った構成となる。時代に応じて新しい学問分野が見出されたり、あるいは再編の必要が出てきた場合に見直しを図り、緩やかに変化していく。
部品: 事務組織
大学機関を運営するために必要な部署を揃えた組織構造。人が働いている以上は不可欠な、総務・経理・人事の他に、各学部や学生の対応を行う部署であったり、大学が保有する財産の管理を行う部署も含まれる。
部品: 学生証
入学年度・学部・学校機関および本人確認の可能な身分証明証。有効期限が定められており、卒業もしくは退学によって失効する。学校ごとに異なる校章やデザインが施されており、先進的な機関によっては身分証として以外の実用性のあるツール機能が持たされていることもある。
部品: 学生割引
経済的な能力のない学生を対象として、その負担を軽減するための制度。学生証の提示によって発効する。また、単に商業上の都合により、顧客数数が多く、安定して供給される学生を対象に割り引くことで、収益の上昇が見込めるために行っている場合もある。
部品: 知権・尊厳の尊重
知類を対象とした研究に対しては倫理規定を設け知権や尊厳を脅かすような研究は行うべきでないことを定めている。実効性を持たせるために、研究内容を届出の上、専門の委員会の審査を通ったものに対してのみ実際に研究が行えるようになっている。
インポート用定義データ
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"description": "医学部とは、医学分野の教育および研究が行われる大学と大学院である。総合大学の一学部ではない医学部単科大学は通常医科大学と呼ばれる。",
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"title": "医学部の特徴",
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"title": "卒業すれば学士",
"description": "医学部の学生教育は基本的に一学年を小グループに分割して、全体での講義、小グループごとの実習割り当てにより、全員に同じ教育が行われる。\n6年制の大学課程を卒業すると医学学士となりこれは他の学部の大学院修士課程を修了したと同様として扱われる。",
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"title": "卒業までは一律",
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"title": "歯科・口腔外科",
"description": "歯科・口腔外科は本来は歯学部として医学部と異なる学部を構成する。領域の内容が広く多岐にわたりまた多岐にわたるため、医学の一部門として同時に学ぶことが難しいためである。\n口腔内でも、舌がんなど耳鼻咽喉科とオーバーラップする疾患もある。",
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"title": "一般教養・倫理",
"description": "医師として他者を癒す仕事につくには、思いやり、共感性、他者との異なりを知ってそれを受け入れる寛容性が求められる。医学、生体の仕組みだけに詳しければいいものではない、という観点から一般教養および社会倫理について学ぶ課程もカリキュラムに組み込まれる。",
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"title": "卒業試験",
"description": "医学部の全てのカリキュラムを修了したのち、全課程についての試験が行われる。全てに合格したものが医学部の卒業資格を得て、国家試験の受験資格を得る。",
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"title": "国家試験受験資格",
"description": "医科大学を卒業すると国家試験の受験資格が得られる。医科大学で医学を修めても全員が臨床治療の場に出る医師になるとは限らないが、系統立てて医学の全般を学んだ直後が一番通りやすい状態であり、事情がない限りほとんどの者は国家試験を受けて医師免許を取得することが多い。",
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{
"title": "大学院講座",
"description": "医科大学の各講座で医学についての博士課程を修めようとする大学院生を受け入れる。医学部の課程を修めて大学院に進学する者はあまり多くない。一度臨床の場に出たあと博士課程を修めたいと志した医師や他の学部で修士課程を終了した者も入学試験を受ければ進学が可能である。",
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"title": "卒後研修",
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"title": "研修医期間",
"description": "医学部の卒業資格を得たのち国家試験に合格して医師免許を取得するまで、患者に対する侵襲的な(出血などのある意味生体を傷つける行為を伴う)治療行為を行うことはほとんどできないため、卒後の研修期間から治療行為の研鑽が始まる。最初は本当にひよっこである。",
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"title": "初期研修",
"description": "初期研修は実は医師のキャリアをスタートするための基礎の仕上げのようなものである。専門分野に進んだあとも他領域の疾患の鑑別診断を適切に行えるためにすべての基礎を押さえる、そのための研修期間であり、医師として再度全領域をカバーするようにローテーションして研修を行っていく。自分が進む専門分野をこの期間に決める者もいるし、卒業前に考えていたものと実際の医療の現場に違いを感じて方向転換を行うこともある。",
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"title": "救命処置の訓練",
"description": "初期研修の一環として、医師に最低限必要な救命蘇生の手順を習得することも要求される。一次救命処置(BLS)は医療者でない市民救助者が行うための心圧迫(および人工呼吸)の手順となるが、医師となると気管挿管による人工呼吸再開と薬剤による循環補助までを行う二次救命処置(ACLS)をおさめることが求められる。これは専門分野によらず医師に期待される能力の一つであり、初期研修医の間に受講して習得することが望ましい。\n医療の分野は日進月歩であるから、一度習得したあとも繰り返しアップデートをはからねばならない。",
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"title": "後期研修",
"description": "臨床医としておおむね全領域(一部選択制となることもあるが)をローテーションする初期研修の期間を終えると専門医の資格を得るための準備期間といえる後期研修が始まる。これは各自、自分の専門と定めた領域での”修行”の開始期間である。領域ごとの専門医資格の取得にはその領域でのキャリア年数と試験、学術集会参加などの単位による選考が行われるが、おおむね後期研修期間を終えると専門医取得のための年数条件を満たすことになるといえる。\nキャリア中途で専門領域を変更する”転科”を行った場合は当然新たな領域でのキャリアが必要となる。",
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"title": "大学",
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"title": "大学とは",
"description": "高等教育機関の一であり、専門的な学術及び学術的思考の教授、また学術の研究を目的とした、学術の中心と位置付けられる機関である。教授による人材の育成、また研究成果の公表により社会の発展に寄与することを求められる。",
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"title": "学生食堂",
"description": "生活の中心、その一つである食を支える設備。規模によっては大学に複数存在する。周辺の住民も日常の一部として利用できたり、あるいは名所として観光者が立ち寄ることもある。安く、栄養バランスを取っており、余裕の許す限り、メニューのバリエーションにも工夫をこらせる。",
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"title": "図書館施設",
"description": "大学のために収蔵された図書資料、および博物の類を管理している、建物ならびに設備。紙や博物の種類に応じて、湿度・温度・光量の調節が必要となるため、特殊なものほど保存性>閲覧性という形で整理される。これは、歴史的産物を収集し、後代に伝えることを主眼とした時、従うべき作法があるという学びの提供ともなっている。",
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"title": "キャンパス",
"description": "大学の敷地全体を指すが、転じて、そこに広がっている、大学全体を通底する雰囲気までを含める。どれだけ様々なテーマに沿った優れた意匠を感じさせる外観や配置が出来たとしても、キャンパスを成立させるのは、教師と学生が持つ活力であり、大学を中心として行われている学問的探求と、そこにまつわる生活の気配なのである。",
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"title": "校舎",
"description": "建物のみを指す狭義の校舎ではなく、「学び舎」として、学習の場そのものを指す。各種の用途別に分けられた教室や、運動場、研究室、講堂、また課外活動を行うための学生棟までが包括されている訳である。",
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"description": "学部で専攻する分野の学問以外の知識、考え方を身につけることで、総合的な判断力を身につけ、専門分野の知識をよりよく活かせるようにすることを目的として、教養科目が設けられている。",
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"title": "ゼミナール",
"description": "担当教員と少数学生とで構成される、専門テーマに関する報告・議論・購読のための集まり。講義とは異なり、受講ではなく、主体性を持っての参加によって行われる。",
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"title": "卒業論文",
"description": "大学卒業のため、集大成として最終学年の学生が執筆・提出・口頭試問を行うための論文。また、学部によっては実習・制作・公演・展示・演奏など、それぞれに適した形態を取って行われる。共通するのは、テーマを自ら選んだ上で、一定のノルマが存在することである。",
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"title": "実習",
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"description": "学年ごとの教育課程修了を認定することで、進級・卒業を認める制度。単位制と併用することも可能であり、学校によって年次の進み方は様々で、単位取得が進まない場合、除籍処分となる制度を採っている場合もある。",
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"title": "教学組織",
"description": "学部・学科・専攻および付属研究機関までを包括した組織構造。各大学の特色に沿った構成となる。時代に応じて新しい学問分野が見出されたり、あるいは再編の必要が出てきた場合に見直しを図り、緩やかに変化していく。",
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"description": "大学機関を運営するために必要な部署を揃えた組織構造。人が働いている以上は不可欠な、総務・経理・人事の他に、各学部や学生の対応を行う部署であったり、大学が保有する財産の管理を行う部署も含まれる。",
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"title": "学生証",
"description": "入学年度・学部・学校機関および本人確認の可能な身分証明証。有効期限が定められており、卒業もしくは退学によって失効する。学校ごとに異なる校章やデザインが施されており、先進的な機関によっては身分証として以外の実用性のあるツール機能が持たされていることもある。",
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"title": "学生割引",
"description": "経済的な能力のない学生を対象として、その負担を軽減するための制度。学生証の提示によって発効する。また、単に商業上の都合により、顧客数数が多く、安定して供給される学生を対象に割り引くことで、収益の上昇が見込めるために行っている場合もある。",
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"title": "知権・尊厳の尊重",
"description": "知類を対象とした研究に対しては倫理規定を設け知権や尊厳を脅かすような研究は行うべきでないことを定めている。実効性を持たせるために、研究内容を届出の上、専門の委員会の審査を通ったものに対してのみ実際に研究が行えるようになっている。",
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最終更新:2017年11月22日 19:15