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完二の影」を以下のとおり復元します。
かんじのかげ
CV:関智一

*公式
[[マヨナカテレビ]]に映り、テレビの中の世界に閉じ込められた[[巽完二]]から生まれたシャドウ。

裁縫等の「一般的に見て男性的とはいえない趣味」を持つ完二の「拒絶を恐れる心理」が、過剰な方向に顕在化したもの。
「フンドシ一丁でオネエ言葉」という、何から何までそっちの方面の人にしか見えない格好をしており、その一度目にしたら悪夢になって出てきそうなほど衝撃的で笑撃的な存在感は[[花村陽介]]をはじめとした[[自称特別捜査隊]]をドン引きさせ、プレイヤーの多くを「アトラス、大丈夫か?」と心底不安にさせた。

完二の影がこのような姿になったのは、テレビの中に閉じ込められる直前に出逢った[[白鐘直斗]]が多かれ少なかれ関係している。
簡単に言ってしまえば、「男の子である(と、初対面時に思っていた)直斗にトキメいてしまった自分は、特殊な性癖の持ち主では?」という疑念が、元来の思い込みの単純さ、趣味に関するコンプレックスと合わさって間違った方向に増幅され、行き着くところまで行き着いてしまった結果がこの姿ということになる。

完二に完全に否定されたことで暴走した影は、胸元を真紅の薔薇で彩った筋肉ダルマといった姿を取る。 
両サイドに「ナイスガイ」「タフガイ」のマッチョを従え、両の腕には「♂」を模した巨大な金輪を持っている。白と黒に分かれたカラーリングの体の真ん中に完二が生えているその風貌は、男からも女からも受け入れてもらえなかった完二の心理を象徴していると思われる。

[[主人公]]達によって一度退けられた後、なおも立ち上がる執念深さを見せるも、結局完二自身に叩き伏せられる。 

[[ペルソナ4(漫画版)]]においては、「エモノは無しだ!」と大見得を切った完二のペルソナ・[[タケミカヅチ]]と怪獣映画のごとき壮絶な殴り合いを交わしている。

アニメ版においては、後述する「男性キャラへの毒バステの付与」「女性キャラへの激昂バステの付与」といったゲーム的な要素が上手く織り交ぜられており、これらの間接攻撃をタフガイ、ナイスガイの両者が受け持っている。

*非公式
完二の影については、どうしてもそっち方向の言動に目が行ってしまうのだが、むしろその解釈を排除して考えた際にその本質が見えてくる。
他の影の嘲るような笑みとは趣を異にする卑屈に媚びた笑顔、相手におもねる様な女々しさすら感じる猫なで声と、視聴者の興味を引くため自分を切り売りするように笑いものにした番組進行。
その根源が「拒絶を恐れる心理」ならば、その言動はみんなの輪に入れてもらおうと一生懸命媚びながら、距離感と空気が掴めぬゆえに滑ってばかりの哀れな「ぼっち」のそれである。
(過去作で言うと「女神異聞録ペルソナ」の「ブラウン」こと上杉秀彦(中学校の頃に授業中に大便を漏らしいじめられ、高校進学と共に過去を払拭するように狂騒的なお調子者を演じるようになった)や「ペルソナ2罪」の三科栄吉(子供の頃太っていて、当時好意を抱いていた華小路雅の目の前でいじめられた事による誤解から減量に励み、ナルシストを気取るようになった)に近いのだろう。最初のうちのイメージから時間が経ってくると、彼らにどこか演じ続ける人格と本来の自分との違いの「痛々しさ」が見えてくる)
孤高の強面という、表向きの完二に対する自他ともの評価とはあまりに真逆過ぎる在り様の存在だが、だからこその「影」とも言えよう。
ダンジョン深奥で相対した影の呟く言葉は、己が報われぬ原因を全て周囲の無理解に責任転嫁していじけてみせ、それでもなお受け容れてもらえる先を夢想して迷走する未練がましさであり、決して女らしいのではなく女々しいの一言に尽きる。
暴走した影の姿も、そっち系の要素を敢えて排して考えると、自分自身の周りを自分の好きなものの象徴=一面の花で包んで閉じ篭り、その外側で筋肉=腕力の誇示によって、自分は無用に群れないだけの男性的な一匹狼であり、決して惨めな「ぼっち」ではないと体裁を保とうとする、現実の完二自身のメタファーとも捉えられる。
自分の現状を「自分が周りを相手にしていない」と解釈することで多少なりともプライドを守ってきた完二にとって、その自己防衛すらも含めてのいじけた卑屈な心そのままの具現化は、到底受け入れる事の出来ない存在だったのもむべなるかな、と言えよう。


影との対決を経て「人そのものにビビっていた」と自らの女々しさを認めた彼は、不器用な距離感(仲間入り後のそっち系発言も、つまりはこれに起因すると言える)のままながらも、人を拒絶するのでもおもねるのでもなく、相手を知り相手に受け容れられるための努力を試み始める。
それまでとのギャップからネタにされがちではあるが、P4G後日談の彼の姿は自らの定めた道を着実に進んでいる彼の成長そのものでもある。

*戦闘スペック
男性キャラに確実に毒を付着する「禁断の呟き」、女性キャラに確実に激昂を付着する「憤怒の囁き」、電撃属性の全体攻撃スキル「狂信の雷」等のやっかいなスキルを擁するが、最も注意すべきは「チャージ」で力を溜めた後の物理攻撃。
下手をすると全体物理スキルの「電光石火」が飛んできて一瞬で全員が戦闘不能に、等という笑えない展開も起こりうる。
また、サポート担当のタフガイ、二番槍のナイスガイの両者も地味にやっかいな相手。

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