男「だ…ダメだ!」
俺は掛け布団を脱ぎ捨ててベッドから飛び出した。
色々な事が片づいて、緊張の糸が切れたからだろうか。
夕方、黒井先生の家に行ったときの感覚が甦ってきた。
背中に残るおぱいの感触。
自分の部屋を出た瞬間、廊下でみゆきさんのお母さんに遭遇してしまった。
男「おわっ!」
ゆかり「『おわっ』?」
男「いっ…いえ!あの…お手洗いはドコデスカッ?!」
ゆかり「あらー?声が裏返るほど我慢してたの?」
男「…いや…あの…」
ゆかり「突き当たりの右よ。頑張ってねー?」
男「フ…フヒヒ…サーセン!!」
みゆき母を振り切ると先生の部屋に向かって歩き出す。
『危なかった…先生の部屋とトイレの方向が同じで助かったぜ…まぁ、おっぱいに障害は付き物って言うし(ソース不明)、焦らされるほど燃えてくるぜ…!』
気がつくと俺は黒井先生の眠る部屋の前まで来ていた。
ガチャ
静かにドアを開け先生の部屋に忍び込む。
ベッドには黒井先生ていうかおぱいが鎮座していた。
俺は躊躇わず布団に潜り込んだ。
なぜこんな夜這いをしたのか自分でも分からない。
ただ何となく、黒井先生は許してくれそうな気がした。
男『シャイニングフィンガーァァァ!!!』
俺は心の中で叫ぶと、おぱいマウンテンへのアプローチを開始した。
男『何という険しさ…登山初心者の俺は極地法を用いなければ…誰か…シェルパを…!』
男『大丈夫、テントの用意は出来ている大佐。』
黒井先生「こら。」
男「大佐、緊急事態だ。いったん連絡を切る。」
黒井先生「 な に し と る ん や ? 」
男「ただそこに…山があるから…」
黒井先生「アホッ!!」
男「ごめんなさいせんせい」
黒井先生「遅い!!自分が何してるのか分かっとんのかー?!!!」
男「だって先生のおぱいが……本能が……あと分岐の都合上……」
黒井先生「意味分からん!!!」
黒井先生はそう言うと、上に乗っていた俺を逆に押し倒し、自分が馬乗りになって俺の両手を押さえつけた。
黒井先生「…ええか、男が今しようとしてた事は『夜這い』や!犯罪やで!!」
男「はい。」
黒井先生「男は、泉を選んだんじゃないんか?!」
男「こなたにはおぱいが無いんで…」
黒井先生「うちの存在意義は胸だけか!!第一な、泉は昔から男一筋やろーが!ヤンデレ化してうちが刺されるのはゴメンやで!!」
男「な…nice boat.」
黒井先生「真面目に聞きーや!!!」
男「…先生の胸の感触が…何故か背中に残りまくってるんです。」
黒井先生「い…泉に牛乳飲ませーや…。」
男「それに…」
黒井先生「…なんや。」
男「…いい匂いがしたんです…懐かしいような、落ち着く匂いが…。」
黒井先生「…」
黒井先生「…な…何言ってんねや…男はいつからそんな事言うようになったんや…」
男「先生も言ったじゃないですか。『ずっとこうしたかった』って!俺もあの時思ったんです。」
黒井先生「………何て?」
男「『俺もこうしたかったんじゃないか』って!」
黒井先生「…うちは……うちは…」
男「先生が…何を知ってるかとか、そう言うことはもうどうでもいいんです。本能が…俺の本能が先生(のおぱい)と一緒に居ろと言ってるんです。」
黒井先生が押さえつけていた俺の両手が自由になった。
俺はベッドの上で先生と向かい合わせで座っていた。
黒井先生「あのなー男、よく考えーや。男が言ってる事は…その…うちと…その…」
黒井先生「…とにかく!そんな事すれば、男は泉とは結ばれん様になるし、うちだって教師としてやっていけんくなるんや。」
男「先生はいいんですか?」
黒井先生「へ?」
男「教師としてやっていけなくなっても、俺が『うん』て言えばO.K.なんですか?」
黒井先生「そ…それは……」
黒井先生は俺から視線をずらした。
月明かりに照らされた先生は少し色っぽく見えた。
以前、先生が話してくれた先生の境遇…。
俺と同じ様なつらい経験をしたに違いない。
それを考えると、こなたと一緒に居た長い時間と同じくらい、黒井先生と一緒に居たような気さえしてきた。
同じ様な境遇。ふと先生の顔を見ると、何だか自分に似ている気がした。
髪や目の色、ややつり上がった大きな目の形まで同じように思えた。
黒井先生がこっちを向いた。
黒井先生「うちはな…それでもええよ。ワケはまだ言えないけど、男と二人で暮らすのも…悪くないかもなー」
黒井先生「…でもな、よく考えや。泉はどうするんや?泉の為に命懸けでここに来たんやろ?泉の父に、泉を守るって約束したんやろ?」
黒井先生「…泉だって…ずっと男とこうなるの待ってたんやで?」
俺の脳裏にこなたが浮かんだ…。
泣いてるこなた。
嫉妬してるこなた。
笑ってるこなた。
こなたの手の感触。
黒井先生「…な?…こなたは…ずっと男の事…」
男「……」
黒井先生「そ…それに別に男がこなたと付き合ったって、うちと男の関係はずっと変わらないんやで?」
男「…え?」
黒井先生「…いつかちゃんと話すわ。」
男「…」
黒井先生「これくらいなら、いつでもしてあげられるし。」
黒井先生はそう言うと、俺の頭を撫でるため手を伸ばした。
…瞬間、手を伸ばしていない側のタンクトップの肩紐が激しくずり落ちた。
ぽろりん
黒井先生「あ」
男「…」
男「…」
黒井先生「男…落ちつ…」
黒井先生「………!………!!」
男「…!!……!!!」
…夜が明けた。
朝日が昇る頃、黒井ななこと男の姿はもう無かった。
黒井ななこの車も無くなっており、二人は完全に失踪した。
二人は…どこか遠い町で支え合いながら暮らしているのだろうか。
それは誰も分からない。
もちろん、こなたにも。
【 ENDING④ 色んな意味で禁断の恋 】
最終更新:2008年09月03日 05:41