エレベーターから降りると、真直ぐ伸びる長い廊下に突き当たった。
そこは足元からの青い光でぼんやりと照らされていた。
博士は無言で進み始めた。
俺達は彼女についていった。
少し、距離を開けながら。
こなたと話がしたかったからだ。
(=ω=.)「男……大丈夫?」
男「……ん……何がだ?」
(=ω=.)「結構、薄暗いよね……」
男「……考えまいとしてたことを言うなよ」
(=ω=.*)「あは」
男「…………ここ、なんだと思う?」
(=ω=.*)「ナンじゃないと思う。ナンなら美味しくて好きナンだけどなー」
男「ナンよりコロネ派のくせに」
(=ω=.*)「そだね」
コツ……コツ……。
男「……怖いか?」
(=ω=.)「……ん。ちょっとね。だけど、そういうこと言わないでよ」
男「あ……わる……」
(=ω=.#)「前を行くあの極悪人を、喜ばせるのは我慢ならないからね」
男「……はは。そうだな。我慢出来ないな」
(=ω=.*)「でしょ?」
男「じゃ、意地でも怖がってなんかやらないでおくか」
(=ω=.*)「ナンかやらないよー」
そうやって二人して強がりを言いながら、どれだけ歩いただろう。
廊下には、いくつもの扉があった。
このどれかの中に、二人は、閉じ込められているのだろう。
男(……日も当たらないこんな地下に、つかさは何ヵ月も閉じ込められていたのか)
それを思うと、俺は心が張り裂けんばかりの、激しい怒りを覚えた。
こなたもそれは同様のようで、さっきまでの軽口は、なりを潜めてしまっている。
(=ω=.)「…………男」
男「ん」
(=ω=.)「絶対、つかさ、連れて帰ろう」
男「……ああ」
ちょうどそのときだった。
廊下が終わり、博士が立ち止まったのは。
博士「ここが、私の部屋よ」
男「……」
博士「中々いい所にあるでしょ? 室内はもっとくつろげるんだから」
男「……ここより薄暗いんじゃないだろうなぁ……」
(=ω=.;)「男、災難だね」
そして博士は、俺達を部屋に招き入れた。
そこは、奇妙な部屋だった。
壁に沢山立て掛けられているのは、気味の悪い道具。
棚には真っ赤なビン。
ただ、照明は青くなく、普通の蛍光灯だったので、俺はむしろホッとした。
博士「ああ、そうそう」
博士がデスクの前に腰掛けながら、こっちを見据えた。
これ以上ないほど満足げな表情だ。
俺は、その視線からこなたを守るようにして、身構えた。
男「なんだ……?」
博士「言わなきゃいけないことがあったのよ」
男「……」
博士「たった一言なんだけど、貴方にね」
男「……なにを……」
博士「男君」
男「……」
博士「おかえりなさい」
男「…………は?」
男「な、なに言ってんだ……?」
男「おか……えり……?」
博士「そうよ」
博士「ここが、貴方の家」
男「……な、なにわけのわからないこと言ってんだ?」
博士「……」
男「こんなところ、俺は知らない」
博士「忘れているだけよ」
男「違う」
博士「本当にそう言える?」
男「……い、言えるに決まってんだろ!? 俺の家は、ちゃんと日の当たる所にあるからな!」
博士「それは、本当に貴方の家?」
男「そうだよ!」
博士「いつから?」
男「ウチがこの街に引越してきた、あの日から!」
博士「なら、その前は?」
男「え……」
博士「その前は?」
男「……」
博士「どうしたの? その前はどこにいたの?」
男「……」
(=ω=.;)「お、男?」
男「……遠い……所に……」
博士「嘘」
男「……」
博士「嘘よね、それ」
男「やめろ……」
博士「本当は」
男「やめろ! やめろっ!」
博士「貴方には、本当は」
男「やめろおおおぉぉっ!」
博士「貴方には、記憶がない」
気が付いたら、あの家にいた。
家には、二人の人間がいた。
彼等は、出会った瞬間に自分達をこう名乗った。
『お前の親だ』
俺はただそれを受け入れた。
だって、他にはなにもなかったんだから。
そしてしばらく、その家で過ごした。
学校へ行くことになった。
その頃になると、俺は、記憶がないことを不思議にも思わなくなっていた。
忘れたんだ。
俺は記憶がないことを、忘れたんだ。
かがみが、自分の罪を忘れたように。
男「…………そう……だったな……」
(=ω=.;)「え……!?」
男「…………ないんだ」
(=ω=.;)「男……? じょ冗談……」
男「……」
(=ω=.;)「…………あ……ああ……」
男「ごめん、こなた……黙ってて……ごめん」
(=ω=.)「……」
男「でもっ!」
俺は博士を睨み付ける。
男「だからって、こんな所が俺の家だって証拠はない!」
博士「……」
男「……」
博士は、少し思案するかのように、目を閉じた。
俺は、今すぐ駆け出したい衝動に耐えながら、言葉を待った。
博士「…………いいわ。じゃあ、一つだけ、話を聞いて貰おうかしら」
男「……」
博士「そうすれば、信じられるはずよ」
男「……信じない」
博士「ま、それでもいいわ。その場合、泉さんが信じてくれると思うから」
男「……」
(=ω=.;)「男……わ、私も、信じないよ!」
博士「どうかしら……」
博士はデスクの引き出しから、一枚の紙を取り出した。
それを手で弄びながら、彼女は切り出した。
博士「……男君って、モテるわよね」
男「はぁ!?」
博士「謙遜しなくてもいいわよ」
男「……」
博士「貴方に出会った人間は、必ず貴方を好きになる」
男「……」
博士「貴方に異常な関心を寄せる」
男「……」
博士「やがては貴方に執着し、まるで狂ったように貴方を求めるようになる」
男「……っ!」
博士「心当たりはあるようね」
男「……」
博士「なぜそうなるのか、不思議じゃなかったの?」
男「……」
博士「それとも、偶然だと考えてたの? 単なる感情の高ぶりだと?」
男「……」
博士「――もう見ないフリは終わりにしましょう」
男「……」
博士「泉さん、かがみさん、つかささんを狂わせ、壊したのは――」
博士「貴方なんだから」
男「ち、違――」
博士「……私達が研究しているのは『LKST』……つまり、他人の関心を無理矢理自分向けさせる能力よ」
博士「貴方は私達の研究の被研体。そして、唯一の成功体」
博士「つまり、生まれたときには、遺伝子レベルでそうなっていたのよ」
博士「そうして生まれてきた貴方は、十年以上もの時を、この施設の中で過ごしてきた」
博士「実験に次ぐ実験……」
博士「そして、最後の実験が、これだった」
博士「高校という雑多な人間の集まる場に入学させ、その結果どうなるのか」
男「…………」
(=ω=.;)「……嘘…………」
博士「泉さんなら、わかると思ったんだけど?」
(=ω=.)「!」
博士「異常なほどに男君を偏愛した、その理由はなんだったの?」
(=ω=.;)「それは……」
博士「理由はいらなかったはずよ。だって男君はそんな風に造られているんだもん」
(=ω=.#)「ち、違う! 大体そんなエロゲみたいな話が――」
博士「じゃあ、つかささんとかがみさんはどう?」
(=ω=.)「え……」
博士「元々あんなことをする人達だったの?」
(=ω=.;)「…………」
博士「いつ、変わったの?」
(=ω=.;)「う……う……」
博士「男君に出会った、その日からよね」
(=ω=.;)「…………………………」
博士「……貴方達は、それぞれサンプルだったのよ」
(=ω=.;)「…………サン……プル……?」
博士「LKST被害者。私達は、貴方達のような人間を、こう呼んでるわ」
(=ω=.;)「被害者……?」
博士「無理矢理好きにならされるんだもの。被害者以外の何ものでもないでしょ?」
(=ω=.)「私は――」
博士「男君の最後の実験……つまり、LKSTの有効限界を調べるためのサンプルよ」
(=ω=.)「……」
博士「私はサンプル達の結末を、予想した」
(=ω=.)「……」
博士「一人の男のためにお互いに傷つけ合い、憎み合い、騙し合いするだろうと…………」
(=ω=.)「……」
博士「……クス……」
(=ω=.)「!?」
博士「フフフ…………アハ……アハハッ!」
(=ω=.#)「なっ……」
博士「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
博士「アハハハッ! アハハハ……ハハハハハハハ…………」
(=ω=.)「……」
博士「……アハハ………………結末はね、どれも凄惨で愉快なモノになるはずだった」
(=ω=.#)「……っ!」
博士「上からは『結果だけ報告しろ』って命令が、男君の親……つまりここの研究員なんだけど……あの人達に出ていたの……」
(=ω=.)「……あの人か…………」
博士「アハッ! アハハハハ! こ、こんな面白いこと、ほっとけないわよねぇっ! アハハハハ!」
(=ω=.)「面白い…………?」
博士「一人のために友情が壊れてっ! 壊れてくのよ!? アハハハハ! 私は、どうしても過程も知りたかった!」
(=ω=.)「……」
博士「だからね! 私は『☆はかせ☆』として、男君に接触してみた……アハハ! 上にバレたらヤバいんだけど、我慢出来なかった!」
(=ω=.)「…………狂ってる……」
博士「楽しかったなぁ! さり気なく学校の話とか聞いてさ!」
(=ω=.)「……狂ってる……狂ってる!」
博士「アハハハ! でもね、泉さん……貴方は私に感謝すべきなのよ?」
(=ω=.#)「はぁ!?」
博士「男君がつかささんとキッパリ別れたりしたら、きっとつかささん、発狂してたわよ?」
(=ω=.)「……」
博士「でもそうなっちゃ面白くない! もうこの愉快な悲劇を楽しめない! アハハハハ!」
(=ω=.)「……」
博士「だから私は、男君に助言を与えて、それを回避させたのよ! アハハハハハハハハハ!」
(=ω=.)「……感謝なんてしないよ」
博士「どうして?」
(=ω=.)「……あんただったんだね……」
博士「……」
(=ω=.)「かがみんに、香水を送ったの」
博士「……」
(=ω=.)「……」
博士「……サンプルは三人と聞いていたわ。なのに、男君から彼女とのもつれの話は聞かなかったの」
(=ω=.)「……」
博士「でも私にはわかっていた。もう一人の精神も傷付いていることを。我慢出来るものじゃないのよ、LKSTは」
(=ω=.)「……」
博士「だから私は、つかささんと男君に助言を与えた後、かがみさんにアレを送った。大円団なんて面白くないから」
(=ω=.)「……」
博士「それは凄く上手くいったわね?……ふふふ。貴方、大変な目にあったものね!」
(=ω=.)「あの香水は、一体何?」
博士「あら? わかってると思ったんだけど」
(=ω=.)「なんで効く人と効かない人がいるの?」
博士「……それはそうよ。だってあれは、精神状態が不安定な人間にしか効かないものだから」
博士「それも、ただ落ち込んでるだけ、とかじゃあ何の効果も現れない。……要は、LKST被害者専用の催眠薬ね」
(=ω=.)「……」
博士「えーと……どこまでいったかしら……ああ……アハハ! つかささんが貴方を刺したところね!」
(=ω=.)「……」
博士「どう思った!? 全てが上手くいくと思った矢先に、親友に刺されたとき!」
(=ω=.)「……」
博士「アハハハハハハハハハハハハハ! 答えてよ、泉さん! どう思ったの!? ねぇ!」
(=ω=.)「…………痛かったよ」
博士「痛い!? そうじゃなくて、他にもっとあるでしょ!? 憎い憎い殺したい殺したい殺したい憎い殺憎憎殺――」
(=ω=.)「…………心がね、痛かったよ」
博士「………………………………」
(=ω=.)「つかさがそこまで追い詰められてたのを知って、心がね……痛かったんだ……」
博士「…………」
(=ω=.)「それだけ。後、お腹も痛かった」
博士「……」
(=ω=.)「どうしたの? 黙っちゃって。お望みの答えじゃなくて残念だね」
博士「……」
(=ω=.)「……」
博士「…………何なのよ、貴方は……」
博士「……私の予想が間違ってたことなんてなかった」
(=ω=.)「……」
博士「これまで一度もなかった」
(=ω=.)「……」
博士「なのに、貴方が……っ」
(=ω=.)「……」
博士「貴方が……私のそれを……っ――貴方はっ!」
(=ω=.)「……」
博士「貴方はどうして、男君以外のことを大切に出来るの!?」
博士「LKSTは効いているはずなのに! 耐えられないはずなのに!」
博士「それだけじゃなく、貴方は、つかささんとかがみさんもその呪縛から解き放った!」
博士「LKSTの前では友愛なんて消え去るはずなのに!」
博士「私が作った最高の発明品! 私が作った最良の遺伝子!」
博士「貴方みたいなただの凡人が、私の傑作に抗えるなんて、どういうこと!?」
(=ω=.)「……わからないかな」
博士「はぁ!? わかるわけないじゃない!」
(=ω=.)「ひとえに、愛だよ」
博士「…………愛?」
(=ω=.)「愛だよ」
博士「…………」
(=ω=.)「……」
博士「…………泉こなた。貴方にはがっかりよ。実はもっと特別な理由があるんじゃないかとずっと期待していたのに」
(=ω=.)「……」
博士「男君がつかささんと付き合ってるのを知りながら、それに順応した貴方なら」
(=ω=.)「……」
博士「だから、わざわざヒントのメモまで残して、貴方に来てもらったのに」
(=ω=.)「……私に……?」
博士「それと、つかささんに、一通だけ手紙を書くことを許したときのこと」
(=ω=.)「一通……」
博士「つかささん、そのときに男君じゃなくて貴方を選んだのよ」
(=ω=.)「……」
博士「そのときに確信したの。やっぱり貴方は特別なんじゃないかって」
(=ω=.)「……それなら香水のところを消したのは、どうして?」
博士「名探偵ごっこができて、面白かったでしょう?」
(=ω=.)「……」
博士「……だから今日、会うのを楽しみにしてたのに」
(=ω=.)「……」
博士「下らない」
(=ω=.)「……」
博士「貴方は、やっぱりただの凡人だった」
(=ω=.)「それなら、もういいよね」
博士「……」
(=ω=.)「つかさとかがみんを返してよ」
博士「……」
(=ω=.)「男も慰めてあげなきゃいけないし、私達忙しいの」
博士「……」
(=ω=.)「だから、もう貴方のつまらない遊びには付き合えない」
博士「……」
(=ω=.)「……」
博士「……駄目よ」
(=ω=.)「……どうして?」
博士「凡人に負けるようなものに、実験も糞もないでしょ?……この失敗作」
男「……」
(=ω=.#)「ふざけるなぁっ!」
博士「……あぁ、そうだ。もっとLKSTを完成に近付けるため、貴方達には協力してもらうわ」
プシュー……。
(=ω=.;)「あ……!」
博士「……大丈夫。ただの睡眠薬よ」
(=ω=.;)「あ…………お、男…………」
男「……………………」
(=ω=.;)「…………助け…………」
男「……………………」
博士「……起きたらあの二人にも会わせてあげる。優しいでしょう?」
(=ω=.)「…………」
男「…………」
博士「おやすみなさい…………」
(=ω=.)「……ん……」
かがみ「あ。起きたわね」
つかさ「こなちゃん、こなちゃん!」
(=ω=.)「あ……」
かがみ「おはよ、こなた」
つかさ「こなちゃん、こなちゃぁぁぁん!」
ボフッ。
(=ω=.;)「あ……いたいよ……つかさ……」
つかさ「ごめんね! ごめんね、こなちゃん! お、お腹! ごめんね!」
(=ω=.)「……」
かがみ「だから、つかさ! それは私のせいだって言ってるでしょ?」
つかさ「うえー……で、でもぉ! 同じ状況だったら、きっと私もそうしてたよ! だから謝るの!」
かがみ「つかさ…………。もう……あんたには、まったく……」
(=ω=.)「……」
つかさ「ごめんね、ごめんね!」
(=ω=.)「……つかさ……無事だったんだ……」
つかさ「ひぐ……うぐ……ぶ、無事でごめんね!」
(=ω=.)「かがみん…………意識はもう……?」
かがみ「ええ。……つかさに……さ。あんたにされたみたいに、こう、抱き締められたら……」
(=ω=.)「……」
かがみ「私……抱き締められるのに弱いみたい……」
(=ω=、)「かがみん……!」
つかさ「こなちゃん! こなちゃん!」
(=ω=、)「つかさぁ!」
(=ω=、)「……よかった! 二人共、よかったね! 本当に……!」
(=ω=.)「……」
つかさ「ひんひん……」
かがみ「……」
(=ω=.)「……ねぇ」
かがみ「ん?」
(=ω=.)「男は……?」
かがみ「……」
つかさ「お、男く……うあーん!」
(=ω=.;)「男に何かあったの!?」
かがみ「…………いや、ここにいるのは……いるわよ」
(=ω=.;)「どこっ!?」
かがみ「……あそこ……」
男「…………」
(=ω=.)「男……!」
男「…………」
(=ω=.)「男! よかった! 男もここにいたんだ!」
男「…………」
(=ω=.;)「男……? ど、どこを見てるの? こっちを見て!」
男「…………あぁ……こなた……か……」
(=ω=.*)「男ぉ!」
男「……俺に…………な……」
(=ω=.)「え……?」
男「俺に……近付くな……」
(=ω=.;)「お……男? なにを――」
男「…………知ってるだろ?……俺は…………人を……狂わせるんだ……」
(=ω=.;)「あ……」
男「お前の……想いだって…………造られたものなんだよ……」
(=ω=.;)「そんな! わ、私は本当に!」
男「…………もう……俺のことは……ほっとけ」
(=ω=.;)「嫌……そんなの出来ないっ!」
男「その言葉も……俺の……ふざけた力……俺のせいだ……」
(=ω=.;)「……っ!」
男「お前らを壊したのも……お前らの罪も……お前らの悲しみも……お前らの苦しみも全部……」
(=ω=、)「違う……違う……!」
男「…………だから、もう……」
(=ω=、)「あっ……」
男「…………別れよう」
(=ω=、)「……」
男「……」
(=ω=、)「嫌だって言ったら……男を愛してないことになるね」
男「……そうかもな……」
(=ω=、)「……」
男「……」
(=ω=、)「じゃあ……男は、私を愛してくれてないの?」
男「……」
(=ω=、)「ずるいよ……ずるい……」
男「……」
(=ω=、)「愛してくれてるくせに!」
男「……!」
(=ω=、)「男はあのときと同じことしてるよ!」
男「あの……とき……?」
(=ω=、)「私がちょっと拗ねたからって、ハルヒ宣言したあのときだよ!」
男「……」
(=ω=、)「自分が傷ついてでも、私の心を守ろうとしてくれた!」
男「……」
(=ω=、)「でもそれをされた人間の感情を考えたことあるの!?」
男「……感情……」
(=ω=、)「見てるこっちが恥ずかしかったよ!」
男「……」
(=ω=、)「……たまには……傷つけてよ……」
男「……」
(=ω=、)「勝手にしろよ馬鹿って……言ってよ……」
男「……」
(=ω=、)「男だけが……傷つかないで」
男「……っ!」
(=ω=、)「私……大丈夫だから……」
男「……うぅ……」
(=ω=、)「私は、男といても、壊れない努力……するから……」
男「うう……うぅっ……」
(=ω=、)「……今までみたいに」
男「こなた……こなた! こなたぁっ!」
(=ω=、)「……」
男「ごめん……ごめん…………俺が俺で……ごめん……」
(=ω=、)「あは。わけわかんないよ」
男「俺と……一緒に生きてくれ……」
かがみ「おいちょっとお前ら! 私達のこと完全に忘れてるだろ」
男「かがみ……」
つかさ「そうだよー。ひどいよー、こなちゃん」
(=ω=.)「つかさ……」
かがみ「私だって、一緒にいられたじゃん。三人で仲良くやれたじゃん!」
男「……」
つかさ「私もそうだよ。きっとおねーちゃんにシュってやられなかったら大丈夫だったはず!」
かがみ「……」
つかさ「ねぇ男くん。私も傷付く覚悟出来てるよ。だから、あの夏の続きから始めちゃ駄目かな?」
男「お前ら……」
(=ω=.*)「みんな男が好きなんだよ。なんたらかんたら遺伝子が好きなんじゃないよ」
男「……」
(=ω=.)「……いや、始めは、そこからだったのかもしれないけど」
男「……」
(=ω=.)「だけどね。あれから私達は、一つ乗り越える毎に、強くなれたんだよ」
男「……」
(=ω=.)「だから……きっと私達なら負けないよ」
かがみ「……うん。負けない。負けてやんない。私、負けず嫌いなのよ?」
つかさ「男くんは私達の親友だからね! 親友は、助け合わないとー」
男「…………」
(=ω=.)「ね?」
男「………………みんな…………」
かがみ「……うん」
つかさ「えへへ」
男「…………………………ありがとう」
最終更新:2009年08月20日 14:51