(隠し選択肢)
→白い羽根……?
こなた「男……っ!」
男「こなた……」
こなた「私も、すぐにいくからね」
男「あぁ。……しまったな。天国はあるのか、かなたに聞いておけばよかった」
(……)
男「というかお前、ちゃんと付いて来いよな」
こなた「うむー」
男「本当だろうなー?」
こなた「ひどいな! 愛の究極は死だって、偉い人も言ってたもん!」
(……)
こなた「じゃあ……」
男「ん」
こなた「いくよ?」
男「……」
こなた「好きだよ、男……」
こなたの腕が引かれる――
男「あ……」
その寸前、俺達の間に一枚の白い羽根が舞い落ちてきた。
こなた「……」
真っ白な羽根はこなたの手を止め、俺達の視線を釘付けにする。
そしてゆっくり足元に落ちていくと、地面に広がる白に混じって消えていった。
男「なん――」
なんだったんだ?
そう言おうとしたはずが、途中で止まる。
白い空がきらきら輝いていることに気付いたからだ。
男「……」
それは無数の白い羽根が舞い落ちる光景だった。
沢山の羽根が舞っていた。
雪のようにひらひらと。
こなた「……何かなぁ、これ」
桜のようにはらはらと。
男「さぁな」
羽根は降り続く。
こなた「……」
どれほどその光景に見入られていただろうか。
やがてこなたは脱力し、鉈を降ろした。
彼女の目には、涙が光っている。
男「……どうした?」
こなた「なにが?」
男「なにがって……泣いてるじゃねーか」
こなた「お? 本当だ!」
男「ま、まさか気付いてなかったのか?」
こなた「わ、わかんない。なんか急に……あれ? えぐっ……あれれ……ぐすっ」
男「……」
こなた「止まらないよー……うぅっ……」
男「こなた……」
そこに一陣の風が吹いた。
羽根達は舞い上がり、俺は目を開けていられず、まぶたを閉じた。
男「……!」
ふわり、と目の前に何かが降り立った気がした。
こなた「あ……」
風が収まり、俺は閉ざしていた目を開く。
かなた「……」
目の前にいたのは、俺のよく知る幽霊だった。
かなたはこなたを抱き締めたまま、呟いた。
かなた「ごめんね、こなた」
こなた「え……」
かなた「ずっと一緒にいたのに、気付いてあげられなくてごめんね」
こなた「……」
かなた「一人で大変だったよね」
こなた「……」
かなた「でも、駄目よ? 好きな人をその手にかけるなんて」
こなた「あ……あ……」
かなた「まだやれることあるはずでしょ?」
こなた「あぁ……!」
かなた「少ないけど、時間は残ってるもの。考えようよ、ね?」
こなた「おか……」
かなた「んー?」
こなた「お母さぁぁぁんっ!」
こなたの手に握られていた鉈が落ちて、こぼれた涙と同じように消えた。
こなた「ひぐっ……ううっ……」
こなたは母親の腕の中で泣き続けた。
こなた「ううー! うー!」
色んな感情が爆発したんだと思う。
時々尻尾を揺らすこなたは、まるでただの子供みたいだった。
そんなこなたの頭を撫でながら、かなたが振り返らずに言った。
かなた「男くん」
男「ん?」
かなた「話は全部……とまではいかないまでも、ほぼ聞きました」
男「……そっか」
かなた「まつたく。男くんまで簡単に諦めるなんて思いませんでした」
男「いや、諦めも何も俺達がいなくならなきゃこのループは終わらないだろ?」
かなた「どうしてですか?」
男「それは男達はこの世界にいないはずの……」
かなた「でも生きてるじゃないですか」
男「む……」
かなた「それなら、男くんにだって生きる権利はあります」
男「……」
かなた「誰にでもあるんです。生きてる人には、生きる権利が」
男「……」
かなた「そして生きてる人だけが、未来をつくる力を持ってるんです」
男「……」
かなた「……だから、この世界から消えるなんて言わないで下さい」
男「……」
かなた「願いで出来た世界に悲しい結末しかないなんて、私は嫌なんです」
男「……」
かなた「男くんが、変えてみて下さい」
男「……生きてるから?」
かなた「はいっ」
今までは「変わって欲しい」で、今は「変えて欲しい」か。
男「……仕方ねーな」
かなた「……男くん……」
男「確かに、何かやってみてからでも消えるのは遅くないからな」
かなたが言うように、まだ一日残っている。
明日……つまり24日が。
またループが起こったら、俺の記憶は失われるかもしれない。
だが、そうなるまでに何かしてみよう。
生きている限り。
男「……だよな、こなた」
こなた「……うん」
こなたも同意し、その顔をあげる。
こなた「祈ったり、逃げたりしたけど、まだ何かをしようとはしてないから」
その目は赤くはれていたが、今までで一番……一番……。
男「……」
こなた「なに?」
男「……お前、可愛いな」
こなた「ぶっ」
かなた「ぶっ」
男「な、なんだ? 俺、変なこと言ったか?」
こなた「今までは可愛くなかったと!」
かなた「親の前で娘を口説くですと!」
男「べ、別にそういうつもりじゃねーよ! というか同時に話すな、聞き取りにくい!」
こなた「じゃあどういうつもりなのかなー?」
かなた「じゃあどういうつもりなんですか?」
男「え、えぇいうるさい黙れっ!」
こなた「うぶっ!」
かなた「塩痛いっ!」
かなた「と思ったら痛くない! ぺろ。しょっぱい!」
男「……そういえばお前、なんか天使っぽい翼が生えてるぞ。塩も効かないみたいだし、幽霊から昇格したのか?」
かなた「どうでしょうか? ついに天使になっちゃったかもしれません!」
男(まぁ確かに最初に会ったときは天使っぽいと思ったが……)
こなた「たぶん違うよ。ここでは私のイメージが強いからその姿なんだ」
かなた「……」
男「ハッ」
かなた「もー! もー! こなた、やっつけて!」
こなた「了解したー」
男「ちょっ! 待て! なんだその100tと描かれたデカいハンマーはっ!」
こなた「おしおき用」
男「そんなことは聞いてないっ! それでなななななにをする気なんだ!?」
こなた「バッチコーン」
男「死ぬわっ!」
こなた「大丈夫だよ。漫画力場が発生して、ペッチャンコにはなるけど死なないのだ」
かなた「わくわく」
男「てめええええええええぇぇぇっ! 何故わくわくしてやがんだァーッ!」
こなた「それにさー。真面目な話、何かするならそろそろ現実に帰らないと駄目だし。覚悟しろー」
男「こ、ころされるっ!」
こなた「ふひひ。さぁ始めるざますよ」
かなた「いくでガンス」
ハンマー「んがぁ」
男「ま、まともに起こしなさ――」
メ メ タ ァ !
男「ひぎぃっ!」
(=ω=.*)「ぐーぐー」
男「……」
(=ω=.*)「むぅ……」
男「こなた?」
(=ω=.*)「じゅる……ぐー……」
男「寝てるな。それに尻尾も耳もない……こいつは間違なく人間こなたか」
(=ω=.*)「むにゃ……それは駄目だよ……なんでみさきちに告白なんだよ……死亡フラむにゃ」
男「……戻ってきたんだな」
部屋は俺があっちに行く前と大して変わりはない。
強いていえば、人間こなたが俺の横にぴったりくっついてきていることくらいか。
時刻は正午。
男「もっと長いこといたような気がしたんだが。本当に長いこと……ってそれより狐! 狐こなたは!?」
俺は慌てて辺りを見回した。
だが慌てるまでもないことに、すぐに気付いた。
狐は俺の膝に乗っていた。
狐「……」
男「……よう」
狐「こんっ」
男「……」
俺は思わず狐の頭を撫でていた。
狐「くぅん」
男「よしよし」
狐「くんくん」
男「……そういや、かなたは?」
狐「くる」
狐は、物置の方に首を傾げた。
男「もう隠れたのか」
狐「こんっ」
男「ふーん」
狐「……ぐぅぅ」
男「腹へってるか。そういえばお前、飯も食ってなかったんだったな」
狐「こんこんっ!」
男「コロネ希望? アホ。人間のお前が食ってしまったわ」
狐「ぐるるっ!」
男「何? 台所に隠してあるだろう、って? な、何故知ってる! だがあれは俺の秘蔵の……!」
狐「くぅー!」
男「わ、わかったわかった!」
狐「くん!」
男「……おい」
狐こなたはコロネを平らげると、すぐに眠ってしまった。
よっぽど疲れていたんだろう。
狐「くー……」
男「……」
(=ω=.*)「よく寝てるねー」
男「む。お前、起きたのか」
(=ω=.*)「まぁね。快眠快眠! 男も快眠!?」
男「デスマッチ」
(=ω=.;)「ですま……なんの夢を見たの?」
男「夢だけど夢じゃなかっもう鉈は嫌だァーッ!」
(=ω=.;)「錯乱してますな」
男「ふるふる」
(=ω=.*)「そんなことより、この寝顔見てよ!」
狐「くーくー」
(=ω=.*)「可愛いねぇ!」
男「自画自賛……」
(=ω=.;)「は?」
男「なんでもないっす。き、狐は可愛いっすね」
(=ω=.)「あ。それ。前にも言ったけどさぁ。名前くらい付けようよ。狐ってダイレクト過ぎるでしょ」
男「……うむ。そうだな。名前付けるか」
(=ω=.*)「おお! 前は生き物への侮辱だとか言ってたのに、すんなりだね。どういう風の吹き回し?」
男「色んな風だ。じゃあこいつの名前は……」
(=ω=.*)「わくわく」
男「初代こなた」
物置「ガタガタッ!」
Σ(=ω=.;)「ひゃあっ! 今なんか物置がガタガタいった!」
男「き、気のせいさ!」
(=ω=.;)「……で、なんで私の名前」
男「気に入らないか? じゃあ……」
(=ω=.*)「どきどき」
男「狐鉈」
物置「バタバタ!」
Σ(=ω=.;)「また物置ガーッ!」
男「気の精だ。気と物置に宿るんだ」
(=ω=.#)「というか狐鉈ってなんだよ! また私かよ! しかもまた鉈かよ! 二度おいしいのかよ!」
男「五月蠅いなぁ」
(=ω=.)「ハッ」
男「ん?」
(=ω=.*)「そんなに私が好き?」
男「というかお前が俺を好きなんだ」
(=ω=.;)「モウナニガナンヤラ……」
あーだこーだ言い合ったが、一向に名前は決まらなかった。
その内こなたが言った。
(=ω=.;)「も、もういいや、名前なんか」
男「何故に!」
(=ω=.#)「男が私の名前を入れようとするからだよ!」
男「だって」
(=ω=.)「それに、私そろそろ帰らねばー」
男「お? 飯食ってかないのか?」
(=ω=.)「そうしたいのは山々だけど、今宵はネトゲで祭りがあるのだ」
男「ふむ。なら仕方ないな」
(=ω=.*)「ないな」
男「送ってくよ」
(=ω=.;)「あーあー! いいよ! 私のことは気にしてくれるな! 狐ちゃんについててあげて」
男「でもこいつ元気だし」
(=ω=.#)「いいったらいいんだよ! そんじゃ、また明日!」
バタン、と部屋のドアが閉まった。
男「……なんなんだ、あいつ」
かなた「……行きました?」
男「うおあっ。後ろから忍び寄るなアホ!」
かなた「だってー! 物置は狭くて暗くてこわひ……」
男「幽霊が闇を恐れるなよ! 紛れて生きやがれっての!」
かなた「それは妖怪人間です」
男「で、だ」
かなた「でだ?」
男「どうする?」
かなた「これからですか? とりあえず私は爪切りを探そうかなって」
男「だから何故爪切りなんだ!? 伸びないくせに! というか貴様も何か考えやがれ! このままだとまたループだぞ!」
かなた「そ、そうですね! んー……」
男「……」
かなた「……」
男「……」
かなた「思い付かないですねー」
男「やっぱ死ぬしか」
かなた「あーあー! 待ってえ!」
男「自分が何か出来ることがあるとか言ったくせに」
かなた「むぅ。それはそうですが……」
子狐「くー」
男「こなたはこなたで気持ち良さげに寝てるし……」
かなた「え!? こ、こなたは今出ていったんじゃ!」
男「いやこっちのこなただ」
かなた「ほっ。こっちでしたか」
男「わかりにくいこと山のごとしだな」
かなた「そういえば男くん、出てった方のこなたを送ってあげなかったんですか?」
男「いらないってさ」
かなた「なんですと!」
男「あ、あぁ」
かなた「駄目ですね! 男くんは駄目ですね!」
男「はぁ?」
かなた「男の子なら無理にでも恋人を送ってあげないとですよ!」
男「い、いや、でもあいつが必要ないって」
かなた「駄目なんです! さぁ早く追い掛けて! こっちのこなたは私が見ておきますから!」
男「ギャアアアわかったから俺に触るなアアア!」
かなた「ふぅ。さて、爪切りは……と」
男「最近の俺、やたら流されやすくなった気がする……」
愚痴を言いながらこなたを探す。
家を出てから大して時間が経ってないというのに、あいつの姿は見えない。
そうしていると商店街に着いてしまった。
男「あいつは……」
ここで見つからなかったら諦めよう。
こなたが走って帰ったのなら、俺の足じゃ追い付けないし。
男「……足の速い奴め」
俺は軽く肩を落して、煙草に火を点けた。
ラッキースターの甘い香りを吸い込み、吐き出す。
吐き出した煙は俺の後ろの方に流れていって……
「こほんこほんっ!」
誰かがむせた。
俺は小さな期待を胸に振り向いた。
リボンの女「こほんこほんっ」
しかしそこにいたのはリボンを付けた小柄な女だった。
彼女があまりにむせ込むので、俺は声をかけた。
男「あ、悪い。煙たかったか」
リボンの女「ううっ。な、なんて優しい言葉」
男「は?」
リボンの女「胸に染みて涙が出るよ……」
男「いや煙が目に染みて涙が出てるんだろ」
リボンの女「すんすん」
男「……あれ?」
リボンの女「はい?」
男「お前、どっかで見たことあるな」
リボンの女「わ、私のこと知ってるの!?」
男「……いや、どっかですれ違っただけかな……」
リボンの女「……ううっ。どんだけー……」
(選択肢)
→なんか可哀相なので拾って帰る。
こなたのことを尋ねてみる。
男「……ウチ来るか?」
リボンの女「えっ」
男「いや、よくわからないが大変そうだし、ウチ来る?」
リボンの女「いいのっ!?」
男「あぁ。幽霊と一匹が住み着いてる家でよかったらだが」
リボンの女「も、もちろんだよ! なんでもいいよ!」
男「じゃあ決まり」
リボンの女「わーい! や、やっと公園で野宿生活から開放される! もうコンビニ裏の弁当は嫌だ!」
男「あ、ああそう。苦労してんだな……」
リボンの女「神様……あなたは神様……」
男「目立つからこんな所で崇拝するな!」
リボンの女「ううー……」
男「……お前、名前なんていうんだ?」
リボンの女「わからないの……」
男「そうか。ならさかつとかどうだ?」
さかつ「ううっ……名前貰っちゃった……」
男「ほら、笑えよさかつ。笑った方が可愛いぜ?」
さかつ「……う、うっ。えへ……ううっ。泣いちゃ駄目なのに!」
男「……」
さかつ「笑わなきゃ駄目なのに!」
男「……」
さかつ「笑えないよぉぉ……ひん……ひん……」
男「…………それはきっと普通だよ……」
さかつ「そうかなぁ?」
男「……いや、普通じゃないかな? よくわからんが帰ろうか」
さかつ「うんっ」
かなた「で! 拾ってきちゃったと!」
男「ハイ……」
さかつ「ひぎぃらさかつです。名前は男くんから貰いました。よろしくお願いします幽霊さん」
子狐「……」
さかつ「よろしくね、狐……狐……き……きっちゃん」
子狐「……」
男「そ、そんな目で睨むなよ!――ってわあああああああ」
狐の目が怪しい光を湛え、俺の視界がぐにゃりと歪む。
俺は白い世界にいた。
こなた「失望した! 男には失望した! 何してんの! 何連れてきてんの!」
男「お、おちけつ!」
こなた「もっとやることあるでしょ!? 無意味なことしてトゥルーエンドいけると思うの!?」
男「な、なんだその鉈は!」
こなた「やっぱり死んじゃえ」
男「かなた! 天使かなたはどこだ!」
しかし天使かなたはいない。
男「アッー!」
その頃、現実世界。
さかつ「男くん、男くん? 急に寝ちゃって、どうしたの?」
男「……」
さかつ「男くん?」
男「……」
さかつ「し、しんでる!」
男「……」
さかつ「……じゃあこの家貰っちゃおうっと」
男「……」
かなた「……馬鹿なんですか?」
エンディングG「ひぎぃらさかつの憂鬱」
(選択肢)
なんか可哀相なので拾って帰る。
→こなたのことを尋ねてみる。
男「なぁあんた。ちっこい女見なかったか?」
リボンの女「ちっこい女?」
男「ちっこくて髪長くてアホ毛ついてて泣きボクロがあるんだ」
リボンの女「それって……あの子のこと?」
男「え?」
(=ω=.;)「むぅぅ……」
男「……いた。あいつ、あんなとこで何やってんだ」
リボンの女「知り合い?」
男「まぁな」
リボンの女「いいなぁ知り合い……いいなぁ……」
男「……」
リボンの女「くすんくすん。しくしく」
リボンの女はしくしく泣きながら歩いていった。
男「……ま、いいか」
(=ω=.;)「むぃぃ……」
男「おい、こなた」
Σ(=ω=.;)「わあああああああああああああああああああああ」
男「ビクッ」
(=ω=.;)「はぁはぁ。お、男。どうしてここに」
男「かな……あー……なんとなくお前が気になってな」
(=ω=.*)「男……」
男「こなた……」
そのとき、どこからか視線を感じた。
黒井先生「……」
黒井先生だった。
俺と先生の目が合った。
黒井先生「なんや! 泉と男やないか! なんか文句あるんかー!」
(=ω=.;)「い、いやぁ別に……」
黒井先生「ラブラブしよってからにー! クリスマスイブイブってか!?」
男(前回のあれ、この人だったのか)
黒井先生「熱々ってかぁー!? 見せつけとるつもりか!」
(=ω=.*)「見せつけてはないけどラブラブです」
黒井先生「むきーっ! 学生の癖に受験勉強もせんとまぁ!」
男「ウグッ!」
(=ω=.;)「ぴぎゃっ!」
黒井先生「ハッハ。ダメージありか。ええ気分やなぁ。酒でも飲んでこよーっと!」
そうして黒井先生は楽しげな足取りで駅の方にスキップしていった。
(=ω=.;)「……あんなに上機嫌にならなくても」
男「よっぽど寂しいんだな……」
(=ω=.;)「そうだね」
男「……」
(=ω=.*)「……私は、幸せだけどね」
男「で」
(=ω=.)「んー?」
男「お前は、こんなとこで何してんだ?」
(=ω=.;)「オウフ」
男「……」
(=ω=.;)「……」
男「言えないのか」
(=ω=.)「言えないこともないとはいえないとは言い切れない」
男「否定の反復はやめろ」
(=ω=.*)「何度『い』と言ったでしょう?」
男「八回」
(=ω=.;)「早」
男「過去ログ読めばいいことだし」
(=ω=.#)「システムを利用しないように」
男「五月蠅い黙れ話が進まん! いい加減何してたのか教えやがれ!」
(=ω=.;)「わかったよー。強引だなあ」
男「……」
(=ω=.)「実はネトゲでイベントって嘘なんだー」
男「嘘?」
(=ω=.)「うん。その……明日のことっすよ」
男「明日?」
(=ω=.*)「またまたぁ。しらばっくれちゃってー」
男「……ま、まさかお前……」
(=ω=.*)「そ!」
男「何故お前が……」
(=ω=.;)「何故って彼女だし。プレゼントくらい買いにくるよ」
男「……なんだ。そのことか」
(=ω=.#)「なんだとはなんだーっ!」
男「あぁ悪い悪い。」
(=ω=.)「……まぁいいか。とにかく、こうして店の前まで来ると悩んじゃってさぁ」
男(……そうか。俺がもうブレスレットを持ってるから、困っちまったのか)
(=ω=.#)「こうなればもうPS3でも……!」
男「や、やめろ! そんな高すぎるものはいらんっ!」
(=ω=.;)「でも……」
男「……そうだ」
(=ω=.)「ん?」
男「いらん」
(=ω=.;)「え゛」
男「誕生日プレゼントはいらん」
(=ω=.;)「どしてっ」
男「もう貰ったからだ」
(=ω=.;)「えぇ!? あ、あげた?」
男「あぁ。くれた」
(=ω=.)「……」
男「……」
(=ω=.*)「私の心?」
男「違います」
(=ω=.;)「だから即答はやめて……」
男「気にするな。とにかくお前から誕生日プレゼントは貰ったからな」
(=ω=.;)「……私は何を奪われたんだろう」
男「ま。そういうことで、帰ろうぜ」
(=ω=.;)「うーん……」
最終更新:2009年08月23日 01:36