…ねぇ知ってる?
…あなたがどれだけみんなの心を傷つけたか。
…そして、なぜあなたは先に行ってしまうの?
…ずるいよ…
あれから三年が経った。
私とつかさは、それぞれ別々の大学に進んだ。
みゆきは理系。高三くらいから、余り喋らなくなった。今はどこかの医学部に行っているらしい。家業を継ぐみたい。
つかさが、私の初めて好きになった人と付き合ってると言った時、私は悲しかった。
でもつかさの無邪気な笑顔は、私の気持ちを少しずつ消していった。
それよりも気がかりだったのは、こなた。
『そっか…こなた…負けたんだね…』
でも次の日も、また次の日も、こなたは普通だった。
五日ほど過ぎた金曜日、ポストに、消印のない私宛の手紙が入っていた。
かがみんへ
こんな手紙出すことになっちゃってゴメンね。
かがみは、私の大切な友達だから、かがみんにだけは手紙を出します。
この間の月曜に男と話したんだ。
男が、『俺の事覚える?』って言ってくれた。
私はね、うれしくてつい男に抱きついちゃった。
でもね、男の中にはつかさがいた。
男はね、昔からすごく優しかった。
優しくて、私の気持ちに気付いた時必死に私が傷つかないように声をかけてくれた。
あっ勘違いしないでね?つかさの事は嫌いじゃないよ。
むしろ大好きな友達の一人。
だから大好きな男と、大好きな友達のつかさが一緒になったのは、すごくうれしい。
でも、それと同じくらいつらいんだ。
このまま時間が過ぎれば、私の心はダメになっちゃうかもしれないんだ。
だから私は先に行きます。
こんな選択をした私を許してください。
そして、つかさの事嫌いにならないで、私の代わりに男と幸せになれるように見ててあげてください。
お父さんにも手紙を書きました。お父さんには男の事とかは言ってません。
お父さんには、私は引っ越したって事にしてもらう様に頼んだから大丈夫だよ。
それじゃあ、かがみん、バイバイ。
もうみゆきさんに抱きついて泣いちゃだめだぞー
泉こなたより
それから約半年後、男は轢き逃げに遭って死んでしまった。
泣きじゃくるつかさを、私は必死に励まして、やっとつかさの心が落ち着いた時、私はやっと自分のために泣く事が出来た。
…あなたを精一杯愛したつかさの想いは、あなたが死んだ後も消えてないのよ?
…あなたを命がけで愛した私の親友の想いは、いったい何処へ行くの?
…つかさの、こなたの気持ちを知って、必死に押し殺した私の気持ちは、これからも誰にも話すことは出来ないの?
…答えてよ…幽霊でもいいから…もう一度だけ…
『いつかもう一度会う日』
fin.
最終更新:2008年06月30日 22:19