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h4-25b - (2012/08/22 (水) 23:57:50) のソース

怜外伝・第三部

~全国大会会場付近~

京太郎「はぁ…また買出しか」

京太郎(東京に来てまでこれだもんなあ)

京太郎(…)ウーン

京太郎(まあ、良く考えたら)

京太郎(交通費も宿泊費も余計にかかるのに連れてきてくれたんだから)

京太郎(仲間だって認めてくれてるってことだよな)

京太郎(出来る事は頑張ろう…)

ドンッ

???「あたっ」

京太郎「わっ」

京太郎「す、すみませんでした!お怪我ありませんか?」

???「あたた…気ぃつけぇ…」

???「って、もしかして京ちゃん?」

京太郎「えっ?」

京太郎「あれ、せーちゃん?」

セーラ「おー!やっぱり京ちゃんや!」

京太郎「すっげー!偶然だなー!」

ガシッ ←肩組んだ

セーラ「あはは!久しぶりやなー!」バンバン

京太郎「おう、元気だったかー?」

セーラ「元気も元気やで!」
---------

~ちょっと離れた所~

船Q「あ、あれ先輩ちゃう?」

泉「あ、本当ですね」

船Q「誰かと話してるね」

泉「なんか、すごいイケメンやないですか…?」

船Q「…」

泉「…」

コソコソ
---------

セーラ「京ちゃん東京の人やったん?」

京太郎「いやあ、長野だよ長野」

セーラ「長野?」ウーン

セーラ「…」ウーン

セーラ「ああ、九州やっけ!」ポンッ

京太郎「えっ、ひどくない?」

京太郎「九州じゃないって。つーか大阪から来たなら途中で通過しただろ?」

セーラ「あ、ああ、そうやったかな、通った通った!」←分かってない

京太郎(分かってんのかな…)
---------

セーラ「あれ、じゃあなんで東京におるん?」

京太郎「ああ、大会でね。今日はオフだけど」

セーラ「へー」

セーラ(運動出来そうやし、サッカーかなんかかな?)

京太郎「せーちゃんは?」

セーラ「オレも大会やで!」

京太郎「ほー」

京太郎(運動出来そうだし、サッカーかなんかかな?)

セーラ「あ、そうや、怜達も来とるんやで」

京太郎「おー、来てるのか!久しぶりに会いたいなあ」

京太郎(せーちゃんの応援かな?)

※エースです
---------

セーラ「会いに来ればええやん。怜も喜ぶで?」

京太郎「そうだな、元気になった姿も見たいし」

セーラ(完治したわけやないけどな…)

セーラ「んじゃ早速今から…」

京太郎「って、ああ!しまった!買い出し中だった!」

セーラ「え?」

京太郎「ちょっと今すぐは無理だ。せーちゃんケータイ貸して」

セーラ「あ、ああ、えーっと、どこやっけな…」ゴソゴソ

京太郎「あ、いいやいいや」メモメモ…ビッ

京太郎「これ俺の番号だから、後で連絡してくれ」

セーラ「お、おーきに…」

京太郎「じゃ、ちょっと急がないと…またなー!」タッタッタッタ

セーラ「せわしないなあ…」
---------

船Q「センパーイ」

セーラ「お?おー!」

船Q「ちょっと今の誰ですか?」

泉「まさか…先輩の彼氏…?」

セーラ「いやいや、ちゃうわ。弟分?的なアレや」ウンウン

セーラ「むしろ、怜にとっての白馬の王子様みたいな感じやな」

船Q「くわしく」

セーラ「とりあえず暑いしファミレスでも入らん?」
---------

~ファミレス~

セーラ「…ちゅーことがあってなー」

船Q「へぇーずっとおんぶしとったんですかー」

セーラ「うんうん」

船Q「それって、王子様ってより白馬のほうやないですか?」

セーラ「おまえ結構ひどいこと言うな…」
---------

泉「でも王子様かー。確かにかっこよかったですね~。東京のかたですか?」

セーラ「いや、えーっと…ナガ…ナガサキ?」

船Q「えっ、九州のかた?」

セーラ「ちゃうちゃう。ナガサキやなくて…ナガ…ナガ」

セーラ「うーん…(大阪よりは)ここに近いはずやねんけど」

船Q「ここに近い…って、もしかして永田町!?」

セーラ(ナガタ…そうや、確か3文字やったな)

セーラ(町の名前なんて知るわけ無いやん、まったく京ちゃんはー)

セーラ「そう、多分それや!」

船Q「政治家の息子さんとか!?」

セーラ「えっ」

泉「リアルに王子様かも知れんですねー…」ポーッ

セーラ(京ちゃんスゴイ子やったんか…)
---------

※ホテルに戻り、準々決勝ミーティングの集合時間のお話とかした後

セーラ「んじゃー風呂入ったらまたくるわ~」

竜華「はーい、待っとるでー」

セーラ「あ…そうや怜」

怜「んー?」

セーラ「ほい、これ」ピラッ

怜「ん?なんなん?電話番号?」

セーラ「後でここにかけてみ?」ニヤッ

怜「えっ、なんなの?」

セーラ「まーえーからえーから!ほなまたあとで~」ヒラヒラ

怜「えっ、ちょ」

バタン
---------

※そしてミーティングを経て夜

怜「はー、明日勝てるやろか…」

怜(こういう時は京ちゃんのハンカチを眺めるのが一番や…)ゴソゴソ

カサッ

怜(あ…さっきの電話番号…)

怜(ミーティングとかやってて、すっかり忘れとった…)

怜「はぁ…誰やねん」

怜「くだらないイタズラやったら承知せんよ?」ピッピッピ

prrrrr… prrrrr…

『はい、須賀です』

怜「」

『…』

怜「」

『…』

怜「」

『もしもし…?』

怜「あ…」

プツッ

怜「えっ…」

『』シーン

怜「えええええ」

怜「…」フリフリ

怜「…」ブンブン

『』シーン

怜「画面真っ暗…ケータイ壊れてもうた…」

怜「…」
---------

~サービスシーン~

竜華「ふんふ~ん♪」 ←また入浴中

ドンドンドンドン

竜華「ひぃっ!」ビクゥッ

「リューカー!」

ドンドンドンドン

「リューカー!タスケテー!」

竜華「わわわかったからちょっとまってー!」
---------

船Q「で、結局原因が分からず、うちが呼ばれたと…」

竜華「はい…」

怜「なんとかしてや…」

船Q「…」ウーン

船Q「今日充電しました?」

怜「えっ」

船Q「…」

カチッ

怜「あ、充電中になった…」

船Q「ただの電池切れですやん…」

怜「なんかごめん…」

船Q「…」

船Q「というか…」

船Q「電話するだけなら、清水谷先輩に借りるとか公衆電話とかありますやん…」

怜「あっ」

竜華「あっ」

船Q(これはひどい)
---------

船Q「清水谷先輩はともかく、園城寺先輩はいつも冷静ですのに、どないしたんですか?」

怜「ちょっと焦ってもうてな…」

竜華(あれ?さりげなく酷い事言われた?)

船Q「あれですか?例の『京ちゃん』ですか?」

怜「うん」コクコク

船Q「江口先輩から聞いた感じ、ええとこの坊ちゃんらしいですね」

竜華「えっ、そうなん?」

船Q「永田町住まいで、お父さんが政治家らしいですよ?」 ←完全に尾ひれ

怜・竜華(京ちゃんスゴイ子やったんか…)

船Q「乗馬とかも出来るかもしれませんね」

怜(京ちゃんと…白馬に二人乗りとか…///)ウフフ アハハ

船Q(園城寺先輩が…ニヤニヤしてる…やと…)
---------

船Q「じゃ、おやすみなさい」

バタン

怜「…」

竜華「…」

怜「さすがに今からかけるのはまずいやろか…」

竜華「もう夜中やしね…」

怜「…」ウッ

竜華「あ、明日試合終わってからかければええやん!」

怜「う、うん。そーする…」ショボーン

怜(明日は速攻で終わらせな…)
---------

※で、先鋒戦後

玄「」チーン

怜(阿知賀の子には悪いけど、読みやすい相手で助かったわ…)
---------

怜(さて、電話を…)ゴクリ

怜(充電も3つついとる)ドキドキ

怜(アンテナも3本たっとる)ドキドキ

怜(い、いくで)ピッピッピ

prrrrr… prrrrr…
---------

~京太郎サイド~

ヴィーン ヴィーン

京太郎(ん、昨日の番号だ)

京太郎(イタ電?じゃなかったのかな?)

京太郎(まあ、出てみるか)ピッ

京太郎「はい、もしもし?」

『あ、あの、怜でひゅ…ですけど』

京太郎(噛んだー!)

京太郎「って、怜かー!」

『あ、うん、昨日は急に電源切れてもうて、ごめんな』

京太郎「そっか、イタ電かと思ったよ」

『面目ない』

京太郎「そーいや、東京来てるんだろ?久しぶりに会わないか?」

『あ、も、もちろん!今すぐでもええで!』 ←良くない

京太郎「さ、さすがにすぐには無理だって」

京太郎「うーん、明日の夕方に○○駅とかでどうだ?」

『じゃ、じゃあそれで!』

京太郎「あ、そろそろ切らないと。んじゃ、せーちゃんたちにもよろしくなー」

『う、うん。明日楽しみにしとるで!』

京太郎(咲も誘ってみるかー)
---------

怜「竜華ぁー!で、デートに誘われてもうたー!」

※この温度差である
---------

~翌日夕方・○○駅~

怜「…」ソワソワ

怜(良く考えたらデートなんて初めてやん)ドキドキ

怜(あ、汗とかにおわんやろか?)クンクン

怜「…」ソワソワソワソワ

京太郎「お、怜ー!」

怜「あ、京ちゃん」モジモジ

京太郎(なんだこれちょっとカワイイ)

京太郎「早いなぁ」

怜「い、今来たとこやで」

京太郎「そっかそっか、それなら良かった」

怜「えへへ」

京太郎「あれ、せーちゃんとりゅーちゃんは?」

怜「えっ」

京太郎「えっ」

怜(何言うてんのこの子…)イラッ

怜「あ、ああ、用事あるて…」

京太郎「そっか、じゃあ二人か、咲も用事あるって」

怜「そうなん?残念やわー(棒)」ジトー

怜(咲ちゃんも空気読んどるのに、本当にこの子は…)イライラッ
---------

怜「…」ツーン

京太郎「と、怜なんか怒ってる?」アセアセ

怜「べっつにー…」

怜(しかし、なんかアピールせんと、この子はあかんやろな)

怜(アピール、うーん…)

怜(そ、そや、色仕掛けや)ピコーン

怜「京ちゃん、また前みたいに手つないでくれる?」

京太郎「ああ、オッケーオッケー」

怜「ほな、お言葉に甘えて」ギュ

京太郎「はいはい」

怜「…」ピトッ

京太郎「ん、ちょっとひっつきすぎじゃないか?」

怜「あててんのよ」

京太郎「ん、なにが?」

怜「」

京太郎「???」

怜「…」ギュー

京太郎「ど、どうした?急に強くしがみついて」

怜「…」ムギュー

京太郎「大丈夫か?もしかして苦しいのか?」

怜「…」

怜「いろんな意味で苦しいわ…」ガックリ
---------

京太郎「つらいならそこの日陰で待ってろよ。ちょっと飲み物買って来る」タッタッタ

怜「あ、そうやなくて…」

怜「って、行ってしもた」

怜「ふぅ」

怜(あんなぬるいアピールじゃあかんかなぁ)

「ラッシャーセー」

怜「ん?なんやろ?」

「マージャングッズアルヨー」

怜(ちょっと見てみよかな)
---------

露天商「お、嬢ちゃんどうだい?麻雀グッズだよっ!」

怜「へーいろいろあるんやなー」

露天商「じっくり見ていっておくれよ!」

怜「これは、点棒のキーホルダー?」カチャカチャ

露天商「おう、お目が高いね!実はこれ、ここをこうするとね…」

怜「ふむふむ…」

「トキー」

怜「あ、京ちゃん」

京太郎「大丈夫なのか?」

怜「うん、京ちゃんの早とちりやで」

露天商「お、彼氏さんの登場かい?」

京太郎「や、友達です」

怜「」ソクトウ…

露天商「そ、そうかい」

露天商(そこは嘘でも肯定しとけよ…)
---------

京太郎(怜が手に取ってるのは…)

京太郎「点棒の形のキーホルダー?」

怜「あ、うん…」

露天商「おうよ!千点だから千円だ!」

京太郎「百点のやつなら?」

露天商「千円だ!」

京太郎(変わらないじゃん…)

怜「…」ジー

京太郎「ん、怜はそれ気に入ったのか?」

怜「あ、いや」

京太郎「気に入ったなら、退院のお祝いに買ってやるよ」

怜「え、ほんまに?」

京太郎「まあ、今更かもしれないけど」

怜「ううん、そんなことない、嬉しいで!」

京太郎「じゃあ、これください」

露天商「まいど!」

怜「一生大事にするで」ニッコリ
---------

怜「♪」ニコニコ

京太郎「怜は麻雀出来るのか?」

怜「うん、まあそこそこ」

京太郎「今度教えてくれよ。俺まだ初心者でさ」

怜「教えられるほど上手くないよ。そういうのは竜華のほうがええかな」

怜「京ちゃんこそ、今度乗馬教えてや」ワクワク

京太郎「えっ、なにそれ?俺乗れないけど?」

怜「えっ」

京太郎「いくら長野の田舎者だからって、馬乗れるやつなんてそうそういないぞ?」ハハハ

怜「えっ」

怜「京ちゃん乗馬が趣味のセレブで、都内を一望できる高層マンションで一人暮らししてるんやないの?」

京太郎「そのような事実は無い」

怜「セーラがそう言ってたから…」 ←言ってない

京太郎(せーちゃんの勘違いもありそうだけどさ…)

京太郎(絶対尾ひれついてるだろそれ…!)

怜「でもかえって安心したわ、セレブとかって息苦しそうやし」

京太郎「だな、庶民が一番!」

京太郎「あ、そういやさっき買った飲み物」ホイ

怜「ありがとう」

怜「て、グレープフルーツか…。ごめん京ちゃん、私これ飲んだらあかんねん」

京太郎「えっ」

怜「食事制限で、ごめんな…」

京太郎「そうだったのか、先に聞いとくべきだったなぁ」

京太郎「どういうのなら飲める?」

怜「うーん…あっ」

怜「きょ、京ちゃんが今飲んでるやつとか…///」

京太郎「スポーツドリンクならオッケーか、じゃあ買っ」

怜「あっ、そ、それでええよ…?///」

京太郎「えっ、俺の飲みかけ?でも半分ぐらい飲んじゃったぞ?」

怜「私そんなにぎょーさん飲めんから、そのぐらいが丁度いいんよ」

京太郎「そうか、なら」ホイ

怜(やった!)

京太郎「しかし、食事制限ってのも大変そうだな」

怜「うん、好きなもの食えんのは少しきついかな」

京太郎「だよなぁ」

怜「まあ、余命宣告でもされたら、好きなもんぎょーさん食うたるわ」ハハハ

京太郎(あんま笑えんぞそれ…)
---------

京太郎「なんかこの公園カップル多いなあ」

怜「そ、そやね…///」

怜「京ちゃん、私達って他からどう見えるやろか?///」

京太郎(これはネタフリだな?)ピコーン

京太郎「うーん…」

京太郎「兄妹?」ニヤリ

怜「どういう意味やねん」ピョンコピョンコ

京太郎「…」

怜「…」ピョンコピョンコ

京太郎「…?」

怜「…」ピョンコピョンコ

京太郎「あっ…」

京太郎「…」シャガミ

怜「…」ポカ

京太郎「いてっ」

怜「はぁーはぁー」

京太郎「なんかごめん」
---------

京太郎「じゃーお姫様とボディーガードってのはどうだ?」ニヤリ

怜「えんだあああってアホか、そんなん…」

京太郎「…」シャガミ

怜(いや…ありか?)

京太郎「…」

怜(ええかも?出会いもそんなんやったし)

京太郎「…」

怜「って、京ちゃん、なにしとんの?」

京太郎「あれぇ…?」セッカク シャガンダノニ
---------

怜「少し疲れてもうた…」

京太郎「んじゃあ、そこのベンチでちょっと休むか」

怜「うん」
---------

怜「夏とはいえ、もう暗くなってきたなあ」

京太郎「そうだなあ」

怜「…」

京太郎「…」

怜「えい」コテン

京太郎「うおぅ」

怜「京ちゃんの膝枕、少し硬いなあ」

京太郎「いきなり頭乗っけてきてそれかい!」

怜「ふふっ、硬い枕も嫌いや無いで?」

京太郎「そりゃ、光栄でございますね…」

怜「…」

京太郎「…」

怜「もうこんな時間やなあ…」

京太郎「そうだなあ」

怜「そろそろ帰らんとなあ」
---------

~駅・改札~

怜「今日は逢えて良かった」

京太郎「ははは、なんか二人きりだったし、デートみたいになっちまったけどな」

怜「もー、京ちゃんはー」ピョンコピョンコ

京太郎「へへっ」シャガミ

怜「…」ジッ

京太郎「…」

怜「…」ジー

京太郎「?…なん」

チュッ

京太郎「!?」

怜「ふふっ」ニコッ

京太郎「と、怜…」ドキドキ

怜「私ははじめからデートのつもりやったよ?」

京太郎「えっ…?」

怜「これ」ピラッ

『トキが早く元気になりますように』

京太郎「あの時のハンカチ?」

怜「つらい時も、これ見たら勇気もらえた。頑張ってこれた」

怜「私強くなれた。それも全部京ちゃんのおかげや」ニコッ

京太郎「俺は何も…」

怜「ま、全部は言いすぎやけど、半分ぐらいはほんまにそう」

京太郎「…」

怜「ここで再会できたのも、きっと運命やと思うとる」

怜「京ちゃん。きっと京ちゃんは、はっきり言わんと分からんやろから、はっきり言うで」

怜「私、京ちゃんのこと好きやねん。友達としてでなく、恋愛の対象として」

京太郎「っ…」

怜「急にこんなこと言われても困るやろな」アハハ

怜「返事は…次逢うた時でええわ。腹決まったら、またデートに誘ってや」ニコッ

怜「ほな、またなー」ヒラヒラ

京太郎「…」ドキドキ

京太郎(怜…俺は…)
---------

~翌日・街中~

京太郎(はぁ…告白されたのなんて初めてで…さっぱり頭がついてこない)

京太郎(確かにずっと気になってはいたんだよな。それが恋かは分からないけど)

京太郎(怜…可愛いよなぁ…胸ないけど)

街頭モニター『江口セーラ選手の登場です』

京太郎(えっ、せーちゃん?)チラッ

京太郎(って、女装してるー!?)ガビーン

京太郎(大会って…麻雀だったのか?人員不足?)

京太郎(うーん…来年、部長が居なくなったら、俺も女装考えないと駄目かなあ…)

京太郎(やけに背が高い人もいたし、いけるかな…?)

京太郎(『京子でーすっ♪』)

京太郎(ないな…)
---------

京太郎(せめて福山潤さんぐらいに高い声が出せればなあ…)

ザワザワ

モブ男「そういや、この千里山の先鋒、試合後に倒れたらしいぜ」

モブ朗「へー、なんでまた?」

モブ男「なんか体力使い果たしたとかなんとか?」

モブ朗「先鋒って、園城寺怜だっけ?確かにひ弱そう…」


京太郎「今の話もっとくわしく教えてくれませんか?」ガッ

モブ朗「えっ…ちょ、ちょっと…///」ポッ
---------

京太郎「ありがとうございました!」

モブ朗「いえいえ…///」


京太郎「怜…そうだ、電話!」

ピッピッピ

prrrrr… prrrrr…

『もしもし』

京太郎「と、怜か?俺…」

『竜華やけど…京ちゃん?』

京太郎「りゅーちゃん?怜は!」

『倒れて病院直行やったから、ケータイ置きっぱなしになってもうてな』

京太郎「やっぱり倒れたのか…大丈夫なのか?」

『わからん…うちもついて行きたかったんやけどな』

『怜がつないでくれた試合、放り出したら怒られてまうしな…』

京太郎「そうか…」

『良かったら、京ちゃん行ってくれる?場所は…』

……

京太郎「怜、待ってろよ!」
---------
~病室~

怜(はぁ、ただの疲労やって言うたのに、色々検査されて面倒やったわ)

怜(とりあえず検査着からマイパジャマに着替えよか)ヌギヌギ

京太郎「トキィー!!」ガラッ

怜「」パサッ

京太郎「」

怜「…」

京太郎「…」

怜「…」

京太郎「…」

怜「…」

京太郎「…」ピシャッ

トントン

怜「着替え中ですー…」
---------

怜「…」

京太郎「…」

怜「見た…?」

京太郎「…」

怜「見たよね…?」

京太郎「い、いや…」

怜「目ぇ合ったもんね…?」

京太郎「はい、見ました…」

怜「…」

京太郎「…」

怜「もうお嫁に行けない…」ヒックヒック

京太郎「ぇぇぇ」ダラダラ
---------

怜「…」ヒックヒック

京太郎「と、怜」

怜「…」ヒックヒック

京太郎「昨日と今日、色々考えたんだけど」

京太郎「怜と居ると楽しくて」

京太郎「仕種とかも可愛くて、でも時折見せる大人びた表情は綺麗で」

京太郎「昨日、告白された時もすごくドキドキして」

京太郎「今日、倒れたって聞いた時も、居ても立っても居られなくて」

京太郎「だから、なんというか」

京太郎「俺で良ければ付き合ってください!」

怜「京ちゃん…」

怜「よろこんで」ニコッ
---------

京太郎「って、嘘泣きだったのかよ」

怜「えへへ…女の子は魔物やで」テヘペロッ♪

京太郎「はぁ…俺頑張ったよ」

怜「うん、私すごく嬉しいで」

京太郎「でもまあ、昨日の怜の方が頑張ってたしな」

怜「えへへ」

怜「まあ、こんなに早く再会して、返事もらえるとは思ってなかったけど」

怜「過労様々やな」アハハ

京太郎(あんま笑えんぞそれ…)
---------

怜「でも良かったわ。これでお嫁に行けるわ」

京太郎「えっ」

怜「えっ」

京太郎「ちょ、ちょっと気が早すぎないか?」

怜「ええ?もう子供の名前まで考えてあるんやで?」

京太郎「いや、それは流石に引くわ」

怜「でも京ちゃんのせいでお嫁に行けないんよ?」

京太郎「…」

怜「…」

京太郎「いくら無いからってブラくらいはつけるべきだと思う…」

怜「そりゃ、普段はつけとるわ!ただ、あの時は検査があったから…」

怜「って、失礼な事言わんかった?」ジト
---------

怜「お医者さん以外で、男の人に見られたの初めてなんよ?///」

京太郎「///」

怜「責任…取ってくれるんやろ?///」

京太郎「い、いや…だからそれは気が早いと言うか…」

怜「…」ジー

京太郎「つーかまだ結婚できる歳じゃないし?お互いを良く知ってからだな…」アタフタ

怜「そっか、遊びなんや…」フルフル

京太郎「えっ…」ダラダラ

怜「遊ぶだけ遊んで…捨てる気なんや…」ヒックヒック

京太郎「ちょ…違う!そんな気は!」

怜「…」ヒックヒック

京太郎「真剣に考えるから」

怜「…」ヒック

京太郎「…」

怜「じゃあ、お婿さんになってくれるん…?」

京太郎「お、大人になったらな…」

怜「わぁい!」

京太郎「ちくしょう、やっぱり嘘泣きか!」
---------

怜「そうそう、京ちゃん、これ」チャッ

京太郎「ん、昨日買ったキーホルダー?」

怜「うん、点棒のやつ。実はこれただのキーホルダーやないねん」

京太郎「ほうほう」

怜「ここを押すとな?」カチッ

『じゃあ、お婿さんになってくれるん…?』

『お、大人になったらな…』

京太郎「」

怜「なんと、思い出録音機能が」

京太郎「」

怜「おもちゃみたいなもんやし、一言二言しか録れんけどな」

京太郎「」

怜「ふふふ…ええの録れたわ」

京太郎「え…」

怜「一生大事にするで」ニッコリ

京太郎「えええええええ!」

「京ちゃん」

#image(http://www34.atwiki.jp/kyotaross?cmd=upload&act=open&pageid=625&file=tokigaiden.jpg)

「リーチ!」

おわり

おまけ

※リーチの後、病室で雑談

京太郎「しかし、怜は俺のどこがそんなに気に入ったんだ?」

怜「まあ、まずあの出会いやな」

怜「あの時、実はすごい怖かったし、颯爽と現れたヒーローに見えたよ」

怜「いざ逃げ始めた時も、私体力ないし、足も前に進まんし」

怜「夢の中で逃げてる時みたいなフワフワした感じに思えて」

怜「でも、そこに悪い奴から姫を救い出す王子様が現れたんやで?」

怜「そんな少女漫画みたいな展開、キュンとくるやろフツー」

京太郎「そ、そんなもんかな?」

怜「端的に言うと吊り橋効果?」

京太郎「台無しだよ」

---------

怜「まあ、一目惚れに近い感じやったかなあ」

京太郎「そんなこともあるのかあ」

怜「あんた、それ否定したら電車男とかどないするん?」

京太郎「また懐かしいネタを」

怜「ま、なんにせよ、京ちゃんはナンパから助けてくれたんやから」

怜「ナンパ男やな」

京太郎「それだと俺がナンパしたみたいじゃないですか?」

---------

怜「まあ、その後も、一緒に行動しとるうちに」

怜「優しいところとか、面白いところとか見えてきて」

怜「ああ、気が合うし、ええなあって」

怜「ハンカチも駄目押しやったわ…あれ、すごく嬉しくて」

京太郎「そ、そうなのか?友達にもあれぐらいするだろ?」

怜「そうやって沢山の女を泣かせてきたんやね…」ジトッ

京太郎「ええ?いや、ないない。そんな物好きいないだろー」ハハハ

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咲「くしゅん!」
---------
優希「くしゅん!」
---------
衣「くしゅん!」
---------
照「くしゅん!」
---------
池田「くしゅん!」
---------
ハギヨシ「ふっ…」
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モブ朗「くしゅん!」
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怜「よっ、ナンパ男」ジトー ←何かを感じ取った

京太郎「だからそれは人聞きが悪すぎるからね…」

おわり