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京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」3 - (2015/08/17 (月) 23:37:34) のソース

-九日目・朝-

京太郎「よし、親との交渉はあっさりだ」

須賀父「おい京太郎」

京太郎「うおっ、どうした!?」

須賀父「しっかり……避妊はするんだぞ」

京太郎「なななな、なに言ってんだ!」

須賀父「フッ……」グッ

京太郎「な、なんだったんだ……」

京太郎「さて、せっかくだし弁当作るか!」ヨシッ

 ウィーンガシャガシャガシャ

京太郎「よっしゃ、前回より出来が良いぜ!」






-長野駅-


京太郎「お待たせしました!」

咏「京ちゃん、全然待ってないよ、わからんけど」

京太郎「ところで、どこに行くか聞いてないんですけど」

咏「あれ、そうだっけ? 今回は……」

咏「今回は大阪の姫松高校の知り合いにコーチを頼まれたっつう感じ、わからんけど」

京太郎「わからんって……」

咏「まぁ京ちゃんの強化でもしようかなって!」ニッ

京太郎「まぁ、ありがたいですけどね、個人戦だって二か月もすればありますし」

咏(実は一緒に居たいだけなんて、言えんわ)

京太郎「さて……お昼までに着きますかね?」

咏「さぁ?」

京太郎「せっかくお弁当持ってきたのに無駄にならなきゃいいんですけど」ハハッ

咏(楽しみだね、京ちゃんのお弁当)ニコニコ








-新大阪駅-


京太郎「着きましたね」

咏「着いたねー」

京太郎「……弁当、どうします?」

咏「あとで食べるから、わかんねーけど」

京太郎「はは、ありがとうございます」

咏「とりあえず、旅館行こうか」

京太郎「旅館ですか?」

咏「まぁ、そっちの和風の方が落ち着くんよね……知らんけど」

・恋愛力70以上、対応力70以上のためイベント発生

京太郎「知らないってことはないでしょうに、行きましょうか」ギュッ

咏(わわっ、手を!?)カァァッ

京太郎「先導お願いします」

咏「お、おう」






-旅館-


京太郎「ふぅ、ようやく部屋に着きましたね」

咏「京ちゃん、疲れてるね……もう昼もとっくに過ぎてるしね」ハァ

京太郎「途中でお弁当も食べちゃいましたしね」

咏「おいしかったよ京ちゃん、前より腕上げたみたいだし」フフン

京太郎「それは嬉しいですね」

咏「まぁ今日は休んでも良いかもね、私は疲れたー」

京太郎「せっかくの大阪だしな、どうするか……」





京太郎「ゆっくりしましょうか」

咏「せっかくの大阪なのに良いの?知らんけど」

京太郎「良いんですよ、咏さんと一緒の方が楽しいですし」

咏「……えへへ」テレッ

京太郎(どうしたんだ?)

京太郎「あ、そう言えば咏さん、俺の部屋は?」

咏「ん、一緒に決まってんじゃん」

京太郎「……え!?」

咏(せっかくのチャンスだしねぇ)

京太郎「そ、そんなの不味いですよ!」

咏「不味くはないっしょ、それとも京ちゃんは私に発情しちゃうのかー?わからねーけど」ニヤッ

京太郎「―――ッ!わ、わかりましたよ……」

咏「ふふん!」

京太郎(我慢我慢、煩悩退散)

咏「あれ、京ちゃん?」

京太郎「ふぅ、よし! なんか暇ですね」

咏「じゃあお風呂入りに行こうか」ニッ

京太郎「良いですね!」










-温泉-


京太郎「ふぃ~たまらないな、景色も最高だし……」

咏「そうだねぃ」

京太郎「あはは、咏さんもそう思……―――ッッッ!?」ビクゥッ

咏「あはは、おもしろい反応するね」

京太郎「ななな、なんでっ!?」

咏「そりゃもちろん、混浴だからだよ。書いてあったと思うけど?」

京太郎「み、見てませんよっ!」バッ

咏(後ろ向いちゃって……やっぱ童貞かぁ)ヨッシャ

京太郎「あのですね、やっぱり咏さんって綺麗な独身女性なわけですよ……あまりこういうのは良くないと思いますよ?」

咏「良いじゃん、もうとっくに私は京ちゃんに食べられちゃってるわけだからね」クスッ




京太郎「本当に食べますよ?」グイッ

咏「ふぇ?」

咏(きょ、京ちゃんに抱きしめられてっ、ちょっ!胸板がっ!)

京太郎「言っておきますけど、咏さんって余裕で俺のストライクゾーンですから……俺を本気にさせたらどうなっても知りませんよ?」

咏「あっ……えっと、あぅっ……」カァァァッ

咏「きょ、京ちゃんなら―――」

京太郎「なんて、まぁこうなってもおかしくないんですからやめてくださいね?」パッ

咏「あ、あっ……で、出るから!待ってる!」バシャンッ

京太郎「ぬおっ!隠してください!」

咏「ひゃぅっ!?」バシャバシャバシャ

京太郎「み、見えてないはず……」ツー






京太郎「やらかしたか?いや、やらかしただろ……追い出されても文句は言えない、うん」

咏「京ちゃん、待ってたよ」

京太郎(脱衣所から出たら、普通だったよ……)

咏「雀卓があったんだけど、麻雀しない?」

京太郎(なんで旅館に雀卓が……)

咏(わ、私もさっきのは忘れなきゃなんねーしね、ここは大人として平然と!)

咏「どうかな?」

京太郎「せっかくですし、久しぶりですもんね!」

咏「うんうん、じゃあ行こうか」


-休憩室-


京太郎「卓球台はわかるんですが、マジで雀卓があるとは」

咏「お、丁度向こうが空いてるよ、ここ良いかい?」

おっさん「おぉ、良いのが二人、良いよ良いよ」

おじさん「よし、ここであったのも何かの縁だけど、勝たせてもらうぜ嬢ちゃんに兄ちゃん」

京太郎「これでも毎日打ってるんで負けませんよ!」










京太郎(くっ、さすが咏さんだ……)

咏(うお、手牌が良くなけりゃこりゃ京ちゃん相手にはきついか?一か八かで能力を使ってみるか……)

おっさん(……なんじゃこりゃ)

おじさん(な、なんじゃこりゃ!!)









咏(悪くないねぇ)タンッ

おっさん(それにしてもこっちの嬢ちゃん、どっかで見たこと……)タンッ

おじさん(これで勝つ!)タンッ

京太郎(透華、力を貸してくれよ……!)タンッ
・能力『冷やしモード』発動







京太郎(ダメだ、意識が冷えない……)タンッ

咏(何かやろうとしたみたいだね)タンッ

おっさん(レベルが違いすぎねぇか?)タンッ

おじさん(こいつらほんとに素人か?)タンッ

京太郎(失敗かっ!)








咏「ロン、16000だ」ダンッ

おっさん「うおっ、飛び寸前!」

京太郎(不味いな、飛ばれちゃこのまま逆転は無理だ)

おじさん(この嬢ちゃん、三尋木咏じゃね?わからんけど)









京太郎(不味いな、さすがにッ)

咏(京ちゃん、能力無しじゃ私より上手いね)

おっさん(おいおい、まじで大丈夫かよ)

おじさん(まぁせっかくだし、プロとの戦いを楽しむか)








京太郎(すがぁぁぁぁんっ!?)

咏(あれは、酷そうだね、知らんけど)

おっさん(今回はましか)

おじさん(でも、この点差じゃな)








おっさん(よしよし、良い状況だぞ!)タンッ

おじさん(なんとかするか!)タンッ

京太郎(咏さん、使わせてもらいますよ)タンッ
・能力『迫りくる怒涛の火力(喰)』発動

咏(ッ!?京ちゃん、使うつもりっつーわけだ!)








京太郎(くっ、勢いが足りないか!)タンッ
・能力『迫りくる怒涛の火力』失敗:場合その後二度の和了判定安価の数値が30下がる。

おっさん(どうした、顔をしかめてるが)タンッ

おじさん(あとは嬢ちゃんの方をなんとかできれば……)タンッ

咏(じゃ、こっちは決めさせてもらおうかな!)ゴッ
・能力『迫りくる怒涛の火力』発動:直前とその後二度の和了判定安価が最上位になる。

京太郎(来ますか咏さん!)ゾクゾクッ









京太郎「」ニヤッ

咏(来たか!?)

咏(やっぱ避けらんないッ!)

ブチリッ

咏(喰われっ―――ひんッ!!?)ビクビクッ

京太郎「」ニッ
・能力『魔物喰い』発動:能力を発動した相手の能力を次コンマ下二桁を01にする。

咏「あっ……ぅぁ」バタッ

おじさん「嬢ちゃん!?」

おっさん「どうした!?」









京太郎「―――ハッ! う、咏さん!」バッ

咏「あ、あんま叫ばなくて大丈夫、だからっ……」フルフル

京太郎「で、でも!」

咏「ほらっ、部屋に運んでっ……んっ」カァァッ

京太郎(……なんかエロい)

京太郎「と、とりあえず行きましょう!」オヒメサマダッコ

咏「ひゃっ……」ピクッ

 ダッダッダッ

おじさん「それにしても、強かった」

おっさん「三尋木プロだからなぁ……」











-旅館・自室-

京太郎「咏さんッ」

京太郎(布団敷いてある、ってなんで隣接してるんだよ……まぁ良いか!)ソッ

咏「はぁっ……ちょ、京ちゃんっ……なにしたっ」

京太郎「いやその、喰ったと言いますか」

咏「そ、それだけっ?……んっ」ピクッ

京太郎「まぁ、はい」

咏(二回目だからか、それとも……でも、これはっ……お腹のとこ、熱いっ)

咏「ほ、ほんと……んっ、だ、大丈夫だから……ぁっ、どっかぁ、い、行って……ぇっ」カァッ

京太郎「咏さん……」

京太郎「咏さんの傍にいます」

咏「ふっ、え?」キョトン

京太郎「そんな苦しそうな咏さん放っておけません!なにか手伝えることあったら言ってください!」

咏「え、えへへっ……そんな風に言われたら、我慢できなくなるっつーのっ!」ガバッ

京太郎「え?」

京太郎(お、押し倒された?)

咏「京ちゃん……ぜ、全部京ちゃんのせいだからっ、ふぅっ……んっ」ビクッ

京太郎「そ、そんな一時の感情でっ!」

咏「そんなわけないじゃんっ、そんな軽い女じゃないしっ、んっ……ひぁっ……この旅行でなんかあればなって、思ってた、期待してたのに、京ちゃん全然気づかないし……ふぅっ」ピクッ

京太郎「う、咏さんっ……」

咏「お腹が、熱いよ京ちゃん……京ちゃんのせいだからっ……」ヌギッ

京太郎「咏さんっ……」ガバッ








-数ヶ月後-


咲「こんなちみっこいのじゃ無理だよ京ちゃん!」

京太郎「ちみっこいって、お前なぁ~」

咏「ふふん、嫉妬してんだよ、嶺上ちゃんは……知らんけど」

咲「ここ、子供ができたからって!調子に乗らないでくださいよ咏さん!」

京太郎「おい咲、病院だから静かにしろ」クワッ

咲「うぅ~咏さんの裏切り者ぉ」

咏「裏切りもなにも無いだろ、京ちゃんが私を選んだんだから……わ、わからんけど」オソルオソル

京太郎「なに言ってんだよ、俺が咏を選んだに決まってるだろ」ニコッ

咏「えへへ、京ちゃんっ……」

咲「きょ、京ちゃんのバカ!雑魚!ハゲー!」

 ガチャッ ダッダッダッ

京太郎「病院で叫ぶな、走るな、ハゲは関係ないだろ!」クワッ

咏「あはははっ、でも本当に良かったの?」

京太郎「あぁ、まぁ高校卒業まで籍は入れらんないけどさ……絶対プロになって二人とも食わせてくから!」

咏「二人?」クスッ

京太郎「いや……もっとか、わかんねーけど」ハッ

咏「ん、まぁ京ちゃんとだったらどんなでも幸せだろうけど」ニコッ

京太郎「わかんねーどけ?」

咏「わかってるっつーの!」


三尋木咏ED1


















-旅館・自室-

京太郎「咏さんッ」

京太郎(布団敷いてある、ってなんで隣接してるんだよ……まぁ良いか!)ソッ

咏「はぁっ……ちょ、京ちゃんっ……なにしたっ」

京太郎「いやその、喰ったと言いますか」

咏「そ、それだけっ?……んっ」ピクッ

京太郎「まぁ、はい」

咏(二回目だからか、それとも……でも、これはっ……お腹のとこ、熱いっ)

咏「ほ、ほんと……んっ、だ、大丈夫だから……ぁっ、どっかぁ、い、行って……ぇっ」カァッ

京太郎「咏さん……」


京太郎「少し出てきますね」

咏「うんっ、おねがいっ……」

 タッタッタッ

咏「はふっ、わ、わかんねーけどっ……京ちゃんの匂いっ、ずるぃよっ……んぅっ」クチュクチュ


-旅館廊下-


京太郎「咏さん、大丈夫か?まぁとりあえず飲み物でも買いに行くか……」


京太郎「もう一時間もしたし、良いよな?ていうか心配だ」

 コンコン

咏「どうぞー」

京太郎「あ、咏さんもう平気ですか?」

咏「あ、うんっ」カァァッ

京太郎「疲れてるみたいだしもう寝ましょうか、明日は忙しいんでしょうし」

咏「そ、そうだね、わかんねーけど」マッカ

京太郎「布団離しますね」

咏「い、いいから!隣同士で!」バッ

京太郎「え、でも」

咏「いいから!」マッカ

京太郎「は、はい……」

京太郎(どうしたんだろ、マジで……まぁ良いか)

咏「ん、寝よ」

京太郎「じゃあ消しますよー」パチン

京太郎「よっと」

 モゾモゾ

京太郎「……なんで、こっちの布団に来るんですか」

咏「京ちゃんは、嫌?」

京太郎「別に構いませんけど……嫌じゃありませんし」

咏「そっか」ニコニコ

京太郎(……ほんとにどうしたんだ?もしかして俺、明日死ぬのか?)

咏「京、ちゃん……」zzz

京太郎「寝てるし……」

京太郎(眠いしな……おやすみカピー)ギュッ

咏「……んぅっ」ギュッ


九日目終了









十日目


咏「ん……って、ふぁっ!」ビクッ

京太郎「すー、すー」グッスリ

咏「あ、そうだ昨日……うわっ」カァァッ

京太郎「ん、あ……おはようございます咏さん」

京太郎(なんで抱き合ってんのかわかんねーけどとりあえず冷静になれよ)

咏「あ、あ~!あ、朝御飯でも食べに行こうか京ちゃん!」バッ

京太郎「ん、そうですね、行きましょうか」ニッ

咏(あぁもう、朝から京ちゃんカッコいい!)カァッ






京太郎「ふぅ、食べた食べた……さてどうするかな!」





咏「麻雀を教えてほしい?」

京太郎「はい!」

咏「これ以上は、教えることあんまりないんだけどねぇ、じゃあとりあえずパターンを思い出す。それだけでいいんじゃね、知らんけど」

京太郎「はい!」

京太郎(むむむ……なんか麻雀強くなった気がするぞ!)








咏「それじゃ姫松高校に行こうかな」

京太郎「行ってらっしゃい」フリフリ

咏「何言ってんの京ちゃんも行くんだよ」

京太郎「……え!?聞いてませんよ!それ以前に大丈夫なんですか!?」

咏「大丈夫なんじゃね?知らんけど」

京太郎「知らない!?」

咏「嘘嘘、聞いたから平気だよ、私の一番弟子を連れて行くってねぇ」

京太郎「……なら、良いんですけど」フアン

咏「じゃ、行こうかい」フフン








-姫松高等学校-


京太郎「き、来てしまった」ガクガク

咏「京ちゃん、ビビり過ぎでしょ」

京太郎「ビビりもしますって、ある意味では敵地ですよ?」

咏「でも京ちゃんは男子だからね、関係ないって……とりあえず行くよ~」

京太郎「ちょっと待ってくださいよ!」


屋上でその二人を見る者あり。


??「ふっふっふっ……現れたな三尋木咏」

??「その弟子、大したことなさそうやなぁ」

??「この姫松四天王を破るだけの力が奴にあるのか、試したる」

??「ここからが本当の恐怖やでー」

 ガチャッ

??「代行こんなとこにおったんですか!お客さん来てしましまいますから早くしてください!」

??「もぉ、末原ちゃんいけずやわー」










-姫松高校・麻雀部-


京太郎「案外呆気なく入れましたね」

咏「共学だしね、そんなに気にすることないってことじゃね?知らんけど」

京太郎「そういうことですかね」コンコン

??「どうぞー」

咏「邪魔するよ」

??「邪魔するなら帰って」

咏「はいはい……って新喜劇かい、知らんけど」

??「良いノリしてるねー」

京太郎「えー……」

??「ああ、ごめんごめん、自己紹介せなね、私は監督の赤坂郁乃です」ペコッ

??「代行でしょう、三年の末原京子です」

??「三年の愛宕洋榎や!」

??「二年の愛宕絹江です、洋榎の妹です」

??「に、二年の上重漫です」

??「三年の真瀬由子なのよ~」

京太郎「ええ、一年の須賀京太郎です」

咏「私の一番弟子だ、一応あんたらの練習台には良いかと思ってね」

郁乃「一年生をうちの子たちにぶつけるの?」

咏「ハッ、うちの京太郎は……強いよ?」

郁乃「ふふん、ならええわ……末原ちゃん、相手したって」

恭子「わ、私ですか!?」

郁乃「相手の情報なきゃやれない、ってわけでもないやろ?」

恭子「まぁ、そうですけど……」

咏「まぁ、一年相手にビビってるなら話は別だけどね、わかんねーけど」

恭子(ここは、あえてこの挑発に乗ろう)

恭子「良いですよ、須賀君、やろうか」

京太郎「え、あ、はい!」








絹恵「じゃあ私と」

漫「うちが付きます」

咏「言っておくけど、京ちゃん一人狙いとかは」

恭子「しませんよ、さすがに一年相手にそんな汚い真似はできません……姫松の名に泥を塗ることになりますから」

咏「熱いねぇ、わからんけど」

京太郎「では、お願いします!」






京太郎(和了らせてもらう!)タンッ








京太郎(チッ、最悪だな……だけどっ)タンッ

恭子(あぁ、やばいわ……ていうか私は情報戦やって言ってるやん)タンッ

漫(良い感じとも言えないけど普通や、あの『能力』自分で発動できへんのが難点やなぁ)タンッ

絹恵(あの、須賀君って言ったかな、あの子の腕がどの程度のもんかわからへんと動きにくいなぁ)タンッ








恭子(なんやおかしい、大人しすぎる……)ケイカイ

漫(でも、ここで降りるわけにも)タンッ

京太郎「チー!」バッ

絹恵(な、鳴いてきた!?)

京太郎(いくぜ、この卓、俺が制す!)ゴッ
・能力『月海支配(喰)』発動。











京太郎(ダメだ、支配できない……)タンッ

恭子(何かやろうとしたみたいやけど、させんよ!)タンッ

漫(ん、変な感じがおさまったんか?)タンッ

絹恵(あんま上手くついてけへんわ)タンッ

京太郎(失敗かよ)








漫「ツモ、3000・4200です」ダンッ

絹恵「うおっ、やるなぁ漫ちゃん」

京太郎(ふぅ、なんとかそれほど差がつかずに済んだか)

恭子(あの捨て牌、あんな手でここまでやったんか!?)









恭子(なんかオカルトやっとったんか?そうでもないとあの手牌であの結果は……)クッ

漫(次こそ発動してぇな!)

絹恵(あ~サッカーやったら圧勝やろうけどなぁ)

京太郎(咏さんの名は汚したくないしな……咏さんの一番弟子の座を咲に奪われるわけにはいかねぇ!)ゴッ







京太郎(チッ、またかよ!)タンッ

恭子(……メゲるわ)タンッ

漫(『能力』は発動しないけど、これなら普通に勝てそう!)タンッ

絹恵(うわぁ~これ酷いわぁ)タンッ







恭子(普通に強いゆうんか!) タンッ

漫(なんだか、雰囲気が変わった?)タンッ

絹恵(なんとかせんとあかんなぁ)

京太郎(やりますよ、咏さん!)ゴッ
・能力『迫りくる怒涛の火力(喰)』発動。







京太郎「ツモ!8000オール!」ダンッ

恭子(なっ!?)

漫(単純な火力やあらへん、能力!)

絹恵(もう、やっばいわ)








京太郎「ロン、18000です」ダンッ

恭子「え……うそ?」ガクゼン

漫「と、突然火力が増した……」

絹恵(オカルトやろうなぁ)








トップ 京太郎 73+79=152
二着 漫     96+52=148
三着 絹恵   83+22=105
ラス 恭子   71+11=82









京太郎「お疲れ様でした、ありがとうございました」ペコッ

恭子「ッ……お疲れ、さまでしたっ」カタカタカタ

漫「いやぁ、もう少しやったんやけど……お疲れ様でした!」

絹恵「いやぁ、でも一戦目はボロボロやったのにな」

京太郎「いえ、師匠が良いもので」

咏「嬉しいこと言ってくれるじゃん京ちゃん」ニコニコ

京太郎「これでも、三尋木プロの一番弟子名乗ってるんで」

郁乃「強いなぁ、欲しいわ~」

咏(まぁ、手加減すれば私に勝てるだけの能力あるからね、京ちゃんは)

恭子「ち、チートや……」フルフル





洋榎「やるやん!すごいやん!次打ちたいわ!」

京太郎「あはは、俺で良ければ」

京太郎(まだ、咏さんの能力は使えなさそうだなぁ……)

恭子「わ、私ももう一回やります。情報は得ました!次は負けません!」グッ

京太郎(す、すごい勢いだ)

洋榎「ほぉ、なら由子入り!」クイッ

由子「私が勝つのよー」ニコニコ

京太郎(よし!次はカンで行こう!)








洋榎(これやろ!)タンッ

京太郎「」ニッ

漫「!?」ゾクッ

郁乃「―――ッ」ゾクッ

咏(よし!)ゾクッ

京太郎「カン!」ダンッ

洋榎「え?」

京太郎「カン!」

咏(今回のルールは全国大会を意識したルールだから……)

京太郎「もいっこカン!」

恭子「う、そやろ?」カタカタ

京太郎「もいっこカン!」ゴッ

咏(責任払いが発動する!)

京太郎「四槓子32000……責任払いだ!」ダンッ

洋榎「えっ……」

京太郎「もらったぜ!」ニッ

洋榎(な、なんやこれっ……こ、怖い?うちは今、怖いんか?)ガタガタ

由子(……置物なわけよー)











京太郎(この反応、まさかっ!)ガタッ

洋榎「ひっ!?」ビクッ

恭子「」カタカタカタ

由子(置物なのよーまさか東一局で洋榎ちゃんが飛ばされるなんて思わなったのよー)

漫(今の火力、私の能力どころじゃないやん)

絹恵「お姉ちゃん!?」

洋榎「き、絹、うち……牌がっ……」

郁乃(普通なら折れるような性格じゃないのに、なんで?それともこれも、須賀君の能力?)

京太郎「あ、あのっ!」

洋榎「ッ!?」ビクッ

絹恵「……すみません、帰ります」キッ

京太郎(すっげー睨まれたよ、どうすっかな)

郁乃「あぁ、うんしっかり療養しいやー」

咏(療養なんかあるのかねー知らんけど)

京太郎(ど、どうする……)









京太郎「すみません愛宕洋榎さん、少し話を―――」

洋榎「」クラウチング

京太郎(下着見えそう……って!)

洋榎「」ダッシュ

京太郎「なにぃっ!?」

絹恵「お姉ちゃん!?」

・対応力70以上にて追いかけイベント発生。

京太郎「逃がさん!」

絹恵「ちょっと須賀君!?」

郁乃「青春やねー」

咏「違うと思うけどね、知らんけど」

恭子「」カタカタカタ










ダダダダダダダダッ

京太郎「こんのぉぉぉ!」ダダダダダッ

洋榎「もう着いてこんといてーやぁ!」ダダダダダッ

京太郎「俺のせいでこうなって、放っておけるわけないでしょうがぁぁ!」ダダダダダッ

洋榎「もうあんた怖いし、麻雀も怖いぃ!」ダダダダッ

京太郎「だからって、それから逃げるなよぉぉぉっ!」ダダダダダッ





 グイ

京太郎「掴まえた!」

洋榎「ひっ、は、離してぇな!」グイッ

京太郎「うぉっ!?」

 バタッ

洋榎「きゃっ!」

京太郎(きゃっ、とか言うタイプなんだなぁ)

洋榎(な、なんやこれ……須賀君の上に私が乗るみたいに……)

 ママーアレナニシテルノ? キジョウイヨ

洋榎「ッ!?」カァァッ

京太郎(これやばいだろ、というよりここ商店街だし……)

??「なにやってんの?」

京太郎(とうとう俺も御縄につくか、ハギヨシさん、貴方のような紳士になりたかった……)

洋榎「お、オカン!」

京太郎(え、終わった)







-愛宕家・居間-


京太郎(も、問答無用で連れてこられてしまった)

洋榎(せ、正座させられてるけど……隣の人、怖いわ……)オソルオソル

京太郎(やっぱ怯えられてるなぁ、これはメゲるわ……あれ、メゲるわって……)

雅枝「なぁ洋榎、別に男と付き合うのもナニするのもかまへんけどな、商店街でなにしとんや?なぁ?」

洋榎「あ、あれは違うねん……そ、そのな!」

京太郎(それにしても美人だな、やっぱり親子そろって綺麗どころだと……あれ、二児の母?)

雅枝「黙っとり洋榎!なぁあんた、洋榎とはどこら辺まで行ってるん?」

京太郎「て、手を繋ぐまで」

京太郎(嘘は言ってない)

洋榎「ちょっ!」

雅枝「ほほーん、じゃあ……なんであんな状況になったん?」

京太郎(やべぇっ!)ビクッ








京太郎「いや、実は……」



雅枝「それで、追いかけっこになった結果二人であんな体勢になったと?」

京太郎「は、はい……」

洋榎「だ、だから、わかったやろ、おかん」フルフル

雅枝「ほぉん、それで洋榎はビビって麻雀からもこっちの須賀からも逃げると?」

洋榎「ッ」グッ

雅枝「たった一度の負けでこんな男相手にビビって帰ってきたっちゅーわけや?」

京太郎「そんな言い方」

雅枝「あんたが何言っても無駄や、あんたから洋榎は逃げたんやからな」

京太郎「でも、俺こんな風に相手をするの二回目なんです、なのに配慮が足りずに」

 バンッ

洋榎「な、舐めんなや!私はビビっとらへん!あんたなんか雑魚に私がビビるか!」クワッ

京太郎「なっ!雑魚って、逃げてたじゃないですか!」クワッ

洋榎「逃げてへんわ!」

京太郎「往生際が悪いですね!」

洋榎「あんなの偶然や!私が負けるはずないやろ!」

京太郎「ほぉ、良く言いましたね!じゃあもう一度勝負しましょうよ!」

洋榎「あぅっ……」フルフル

京太郎「……」

洋榎「え、ええわ!もう一回やったる!」

 ガチャッ

絹恵「お姉ちゃんに須賀君、ここにいたんか!」

雅枝「揃ったなぁ?」








京太郎「負けた……」

洋榎「勝った!」グッ

絹恵「やったなお姉ちゃん!」タッチ

 キャッキャッ

京太郎「……やっぱさっきのは偶然か」ハッ

雅枝「須賀、まぁ色々と言いたいことはあるんやけど……」

京太郎(そりゃそうだよなぁ、娘のこととか……)

雅枝「元気だせや、ラス」

京太郎「ひ、酷いですよ、さっきみたいに一撃で決まればぁ!」

雅枝「まっ、麻雀なんてそんなもんやろ……ボロボロに負ける日もあれば勝つ日もある、違うやつらもいるけど、洋榎や絹恵みたいな『普通』の雀士はそういうもんやろ、挫折を覚えるには丁度良い時期やった」

京太郎「……俺が挫折しそうです」

雅枝「ふふん、あんたも挫折を覚えとくとええよ」ニッ

京太郎「憶えておきますよ」ハァッ

絹恵「そう言えば須賀君、早く戻った方がええんちゃう?」

京太郎「あ、そうだ……メールにも『旅館に先に帰ってる』って書かれてるし……あの、道教えてもらえませんか?○○旅館ってとこなんですけど」

雅枝「近いやん」


洋榎「任せとき!」

京太郎「あれ、良いんですか?」

洋榎「まぁな、そんなに外も暗くあらへんし平気やろ!」グッ

京太郎「じゃあお願いします」ペコッ







洋榎「そんでなぁ!おかんがそん時―――」ペラペラ

京太郎(この人、喋りが止まらない!?)

洋榎「あぁそうや!うちの友達がこないだ―――」

京太郎(凄まじいマシンガントーク、いやこれもうガトリングだ)

洋榎「あ、そや!ガースーの学校って麻雀部―――」

京太郎「いや、それはおかしい」

洋榎「は?」

京太郎「なに、ガースーって俺のことですか?」

洋榎「そりゃ、須賀以外をガースーとは呼ばんな」

京太郎(当然のような顔……俺がおかしいのか?)

京太郎「ガースーで良いです」ハァッ

洋榎「ん、それがええな!」ニコニコ

京太郎「まぁ洋榎さんが楽しそうなら、俺は良いですよ」ニッ

洋榎「ッ!?」ドキッ

京太郎(今日は、申し訳ないことしたしな)

洋榎「そ、そか……ガースーがええ言うんやったらええんやろ……」カァァッ






咏「京ちゃん」フリフリ

京太郎「あ、咏さん」

咏「わざわざ送ってもらって悪いね、わからんけど」

洋榎「あ、あぁ、はい」

咏「それじゃ京ちゃん、帰ろうか」ギュッ

洋榎(手、つないでる)ザワッ

京太郎「あ、それじゃありがとうございました愛宕さん」

洋榎「洋榎や!」

京太郎「あ……はい、洋榎さん、ありがとうございました」ペコッ

咏「行くぞ京ちゃん~」

京太郎「了解です」タッタッ


洋榎「……須賀、京太郎か♪」







-旅館・自室-


京太郎「はぁ、今日は疲れた」

咏「まぁ、しょうがないね~まさか嶺上ちゃんをコピーして成功するなんて思わなかったよ、知らんけど」

京太郎「前もコピーしたんですがその時も……ん?これって咲の能力のせい?」

咏「さすが魔王だね」

京太郎「え、咲ってそんなヤバいんですか?」

咏「ヤバいんじゃね?わかんねーけど、嶺上ちゃんはすべてがわかんねー」シミジミ

京太郎(昔っからヤバかったもんな、咲は……)

咏「温泉行ってくるよー」

京太郎「あ、はい……さて俺は」




京太郎「咏さんが温泉に入ってる間に整理だな、これはこっちで、これはこっち……」



京太郎「全部荷物出してから整理してたらだいぶかかってしまったが……咏さんの荷物も荒れてるし整理しとくか」ガサッ

京太郎(あれ、もしかしなくてもこれ犯罪じゃね?)

京太郎「やめとくか、ってこれ……咏さんの下着……」

 ガラッ

咏「京ちゃん、晩御飯……」

京太郎「……」ダラダラ

咏「……それ置いて」

京太郎「はい……」

咏「きょ、京ちゃんの変態、私なんかの下着持って……わかんねー」

京太郎(誤解です)

咏(別に隠れて盗ろうとしなくったって、いつでも見せんのに)カァァッ



京太郎「さて、晩御飯も食べ終わったし」

咏「寝る?」

京太郎「どうしましょう……」




京太郎「いや、寝ましょう」

咏「眠いもんなー、わかんねーけど」

京太郎「おやすみなさい」パチン

隣接する布団に横になる二人。

咏「……京ちゃーん」ギュッ

咏「……京ちゃん?」

京太郎「スー……スー」zzz

咏「寝ちゃってんのかよ」ムスッ

咏「えへへっ……んっ」チュッ

京太郎「んぅ~……」ギュッ

咏「ひゃっ……京ちゃん、大好きだよ……スゥー」zzz








-11日目-

京太郎「ん、あぁそうだ……ってなんで咏さんに腕枕してるんだ俺?」

そっと起き上る。

京太郎「昨日早寝しすぎたな、まだ早朝も良い所じゃねぇか……」

京太郎「ちょっくら外にでも出るか……起きたらメールでも来るだろ」

私服に着替えて出ていく。

京太郎「さて、どうするかな」

京太郎「ふぅ、この時期の早朝って気持ちいいな……昨日、洋榎さんと歩いた道にあった公園まで走るか」タッタッタッ

・対応力80以上のためイベント発生。

京太郎「なんか身体能力高くなってる気がするな、まったく疲れねぇ」

??「凄いな須賀君」

京太郎「えって……愛宕さん」

絹恵「絹恵でええわ、わかりにくいやろ」ハハッ

京太郎「はい、絹恵さん、なら俺は京太郎で」

絹恵「うん、京太郎君……あのさ、サッカーってできる?」コロコロ

京太郎「まぁ人並みには」

絹恵「じゃあ軽くやらへん?二人で」

京太郎「ええ、構いませんよ……俺から取れますかね?」

絹恵「ほーん、元サッカー部の私に良く吠えたもんや、吠え面かかせたる」ニッ

京太郎(やべ、元サッカー部って大丈夫か?)







京太郎(ん、思ったより楽だぞ……ボールは友達恐くない)サッサットントン

絹恵「はぁっ……はぁっ……わ、わかった……も、もう私の負けでええわ……」ドサッ

京太郎「き、絹恵さん!?」バッ

仰向けに倒れる絹恵。

絹恵「はぁ~、強いわ京太郎君」

京太郎「いや、なんだか体が動いて」

絹恵「なんやそれ、あ~麻雀強くてサッカーもできるとか反則やわ~」

京太郎「まぁ、清澄の運動部は化物揃いで……ってメール、咏さんからか」

絹恵「ん、帰るんか?」

京太郎「はい、それじゃ失礼しますね!」

 ダッダッダッダッ

絹恵「ま、また走ってる……大したもんやなぁ」

・恋愛力80を超えているため特殊イベント

絹恵(麻雀もできてサッカーもできて、あんな人と付き合えればええんやろうけどなぁ……ってなに考えてんの!)カァァッ

-物陰-

洋榎(き、絹恵を呼びに来たらガースーが……サッカーしてるガースーもカッコええな、ってうち何考えてんや!)カァァッ








-旅館-


京太郎(さすがに疲れたな)

・好感度60以上、恋愛力80を超えているため特殊イベント

京太郎「ただいま戻りましたー」ガラッ

咏「ひゃっ!」キガエチュウ

京太郎「ぬおぁっ!?」バタンッ

京太郎(典型的ラッキースケベとは!)

咏「京ちゃん、もういいよ」

京太郎「す、すみません」ガラッ

咏「うぅん、その、気を付けなかった私も悪いってーか……し、知らんけど!」

京太郎「そ、そうですか」

咏「うん……」







京太郎「ふぅ、食べた食べた」

咏「お腹一杯だねー、そういや今日で帰るって予定だったけどあと一日一緒しない?」

京太郎「え?」

咏「実は四日の予定だったんだけどね、あんま京ちゃんを連れ出すのも悪いしと思ってさ、わかんねーけど」

咏(もともと四日連れ出す予定だったけど、京ちゃんのお父さんとお母さんにはしっかり『日が延びるかも』って話はしといたしねぇ)

京太郎「う~ん……」



京太郎「あと一日残りますよ、帰るのは明日ってことですよね?」

咏「ん、そういうことなんだけど学校休むことになんじゃね、知らねーけど」

京太郎「そこは連絡入れときますよ」ハハッ

咏(計画通り!)

咏「じゃあ姫松行こうか」

京太郎「はい!」







-姫松高校-


郁乃「須賀君、今日もお願い頼むわー」

京太郎「はい!」

洋榎「ガースー打とうや!」

絹恵「あ、わた―――」

恭子「私も打ちます!」バッ

恭子(昨日、しっかり牌譜は見せてもらったからな、負けへん!)

由子「じゃあ今日は置物にならないように私も打つのよー」

絹恵「……まぁええか」



トップ 京太郎
二着  洋榎
三着  恭子
ラス  由子


京太郎「よし!」

恭子「」カタカタ レイプメ

洋榎「ん~やっぱガースーは“アレ”が無くても強いなぁ」

由子「い、一応上がれたのよー……最後に直撃受けた恭子ちゃんはご愁傷様なのよー」アセッ

絹恵「次、私やる!」

漫「うちもリベンジします!」

京太郎「今日は調子良いみたいだし、全員相手になりますよ!」


郁乃「あらーせっかくよんだコーチより須賀君の方が人気やなー」

咏「同じ高校生の方がライバル意識も芽生えるんじゃね?知らんけど」





-昼-


郁乃「お昼休で各自解散、二時間後までに帰ってきいやー」

京太郎「さて、どうするか……」

恭子「……メゲるわ」

京太郎(あの単語、聞いたことあるぞ)

京太郎「まぁ良いか……」

京太郎「末原さん、お昼一緒にどうですか?」

恭子「えっ、わ、私?」

京太郎「はい、もちろんですよ」

恭子「あー別にええけど……」チラッ

洋榎「」ソワソワ

恭子「主将と仲ええ見たいやろ、主将と行かんの?」アセッ

京太郎(え、避けられてる?)

京太郎「俺は、末原さんと一緒にお昼を食べたいんですけど……嫌ですか?」シュン

恭子(そ、そんなん反則やわぁ)

恭子「一緒に食べに行こうか、良いとこ知ってるから」

京太郎「はい!」パァッ

 ガチャッ タッタッタッ

洋榎「が、ガースーを誘おうと思ったら、恭子に盗られた……」ガクッ

絹恵「……そんな須賀君のこと気になるん?」

洋榎「ッ!?そんなわけあらへんやろ!」

郁乃(これは楽しいことになりそうやわー)

咏「京ちゃんがポッと出の女に盗られた」ガクッ







-ちょっとお洒落な喫茶店-


京太郎「へぇ、凄いですね」

恭子「私の行きつけの店やからね」

店員「こちらの御席へどうぞ」

京太郎「末原さん、先にどうぞ」スッ

恭子「あ、うん」ストッ

京太郎「さて、ここはどんなのがあるんですか?」

メニューを広げる。

恭子「えっと、私は日替わりランチにしとこ」

京太郎(くそっ、レディースセット、なんて魅力的なんだ……)

京太郎「……あのですね、末原さん……俺が日替わりランチ頼むんで……レディースセットお願いして良いですか?」オソルオソル

恭子「……プッ、ハハハッ!」

京太郎「へ?」キョトン

恭子「なんでそんなおっかなびっくりなん、ハハハッ!」

京太郎「えっ、そりゃ普段は幼馴染に頼んでるからで……」

恭子「あー、なんや須賀君の印象変わったわー」

京太郎「俺はなんで変わったかわかりませんけど」

恭子「とりあえずレディースセットと日替わりランチ頼もうか」

京太郎「あ、はい!」

恭子(なんやろ、胸の中で何かが?)トクン…トクン…







京太郎「ごちそうさまでした」

恭子「ごちそうさまでした」

京太郎「いやぁ、頼んでいただいてありがとうございました」

恭子「気にせんといてぇな、ていうか本当になんで私誘ったん?」

京太郎「……ネトマやってます?」

恭子「え、ああうん」

京太郎「きょーこって名前で?」

恭子「知っとるん?」

京太郎「……キョータロって覚えてます?」

恭子「え……あっ!」カァァッ

恭子「あ、あのへ、変な挑発してごめん!」

京太郎「いえ、それは構わないんですけど……なんか気になって」ハハッ

恭子(うわぁ~めっちゃ恥ずかしいやんっ!)カァァッ

京太郎「あと、悩んでいるように見えたんで……」

恭子「あっ……あはは、バレるかぁ」

京太郎「まぁ、あれだけ落ち込んでれば」

恭子「まぁ、凡人の限界にメゲそうになったってことかな」

京太郎「……凡人の限界ですか」

恭子「うん、私にも須賀君みたいな力があったらって思うんやよ」

京太郎「俺みたいな力……」







京太郎(自分の力を信じろとか、そんなこと俺が言っても仕方ないよな)

京太郎「すみません、ある人にも言ったんですけど……俺もオカルト持ち、つまりはある種の天才なんです。だからきっと、俺にはできるアドバイスはありません」グッ

恭子「あはは、謝らんでもええよ、教えられることなんざない。オカルト持ちなんて特にそうやろうと思ってた……凡人は凡人らしく、努力と情報でなんとかするよ」

恭子(でも、羨ましい……あの力がっ、あの能力がっ、私もそうなりたいっ……)ドクンッ…ドクンッ…




京太郎「さて、出ましょうか」スッ

恭子「うん、そやね!」ニコッ

京太郎(あれ、元気になった?良かった……)

・対応力60以上のためミニイベント発生

京太郎「ここは俺が払いますよ、お昼に連れて行ってもらったお礼に」

恭子「そうか?悪いわ」

京太郎「いえいえ」


 テクテク

恭子「ありがとな須賀君、なんかやる気出て来たわ!」

京太郎「なら良かったです」

恭子「勝ちまくるよ」

京太郎「ははっ、期待してます」

恭子「でも、今日はもうええかなー」

京太郎「え?」

恭子「うん、またこっち来てえな、そん時になったらもっと強くなってると思うから」ニコッ

京太郎「なら期待してます」ニッ

 ドクッ…

京太郎(ッ、なんだ!?食欲に身を任せた時の感覚に……似てた?)ドクッ…

恭子「須賀君、大丈夫?」

京太郎「あ、はい……」

京太郎(いつの間にか膝をついてたなんて……)






-部室-
-夕方-


郁乃「そろそろ終わりやよー」

京太郎(本当に末原さん、打たなかったな)タンッ

由子「ロン、ようやく二着なのよー」

漫「うう、今日は能力一度も発動しなかった」ガクッ

絹恵「しゃあないやろ、任意で発動できないんやから」

洋榎「もっとガースーボコボコにしたりたかったで!」クワッ

郁乃「負けた回数の方が多かったやろー?」

洋榎「むっ」

京太郎「でもやっぱり主将なだけあって強かったですよ洋榎さん」

洋榎「そやろ、そやろー!」エッヘン

京太郎「そうですね」ナデナデ

洋榎「―――ッ!?」カァァッ

京太郎「わっ、す、すみません!幼馴染によくやってて、癖でして」アセッ

洋榎(なんやその幼馴染)ムスッ

京太郎「あ、あはは……」

恭子(なんや、羨ましいわー)ゴゴゴッ

絹恵(ああ……京太郎君、とんだタラシやわぁ)ニガワライ

咏「ほら京ちゃん、帰るよー」




京太郎「あ、咏さんは先に戻っててください、俺は少し」

咏「ん、あんま時間遅くなんないようにねー」フリフリ

京太郎「はい!さて……」






京太郎「昨日のお礼に送らせてくださいよ」

洋榎「着いてきたいなら着いてき!」バッ

絹恵「お姉ちゃん素直やないから、行こうか須賀君」

京太郎「はい!」

恭子「須賀君!」

京太郎「あ、はい?」

恭子「これ、私の電話番号とメールアドレスやから、暇やったら連絡してな」ニコッ

京太郎「はい、ありがとうございます」

恭子「またな」フリフリ







京太郎「いやーほんと、今日は一日麻雀漬けでしたね」

洋榎「これから最後のインハイやねんからこれでも足りんわ~」

京太郎「足りない、ですか……そうですねー」

絹恵「京太郎君もあれだけやれるんやから、かなりやりこんだんちゃうん?」

京太郎「そうですね、かなりやりこみましたよ。何度も負けて折れそうになりましたし」

絹恵「へぇ~そんなことあってんな」

京太郎「三尋木咏と、それと同格のやつを相手にしてましたからね」アハハッ

洋榎「だからそんなに強くなったんやな!」

京太郎「……まぁ、勝てるのはほとんどオカルトがあってこそですけど」ニガワライ

洋榎「ふぅん、あっもう家やな」

京太郎「そうですねー」

絹恵(これでお別れかー)

・恋愛力90以上のため特殊イベント発生

京太郎「あの、迷惑じゃなかったらこれ俺のメアドと電話番号なんで、連絡してください!」

洋榎「うちか!?」クワッ

絹恵「私か!?」クワッ

京太郎「ふ、二人に……」オソルオソル

洋榎「そ、そか……ありがとうな」ニッ

絹恵「メールさせてもらうわ!」

京太郎「はい、ではこれで!」

 ダッダッダッ

洋榎「ガースー……」

絹恵「惚れたなぁ?」

洋榎「……うん、そうかも」キュッ

絹恵「―――!?」






-旅館・自室-

京太郎「ただいま帰りましたー」

咏「おかえりー、明日はどっか行く?」

京太郎「え、姫松じゃないんですか?」

咏「予定は四日って言ったけど、姫松にとは一言も言ってないんじゃね?知らんけど」

京太郎(確かに、言ってない……こんなことならしっかりと挨拶しとけばよかった!)

咏「まぁ、結局行きたい場所ある?」

京太郎「えー、特に無いんですよねー」

咏「まぁ帰るのは夕方になりそうだからねぇ、明日考えれば良いかー」

京太郎「そうですね」




京太郎「温泉入ってきます。最後ですし」

咏「行ってらっしゃいー」ニヤッ

 ガラッ

京太郎「さて、ゆっくりしますか」





-温泉-


京太郎「ふぅ、生き返るー」

京太郎「……やっぱ人居ないよなぁ、期待していなかったといえば嘘になる」

咏「私はいるよ?」

京太郎「……またですか、もうからかわれませんよ」

咏「……からかってるつもりはないんだけどなぁ」

京太郎「そうやってまた……」

咏「ホントだよ、どう思うかは……知らんけど」

京太郎「……ホントですか?」

咏「わかん……なくねー、本気のつもりだけど」ウルッ

京太郎(どっちだ、今だにわからねぇ!)

咏「あのさ、こんなところでもないと話せないだろうから言っておくと……私、京ちゃんのこと好きだからね」チュッ

京太郎(え、ほっぺに……)

咏「そ、それじゃ!また出たところでね、しらんけど!」バシャバシャバシャ

京太郎(……あれ、俺今……あれ?)呆然







-脱衣所前-


京太郎「あ、咏さん」

咏「ん?どうした京ちゃん、私の裸チラッとでも見て興奮したかー?」

京太郎(おもちは無いのに、良いんだよなぁ)モンモン

咏「な、なに本気で想像してんの!」カァァッ

咏(れ、冷静じゃなきゃいけないっつーのにっ)マッカ

京太郎「いや、すみません咏さん……食事に行きましょうか」ニッ

咏「う、うん……」

京太郎(たぶん、触れない方が良いよな?)





京太郎「さて、最後の晩御飯も終わったわけだけど……」

咏「どうする、寝る?」

京太郎「どうしよう……」





京太郎「ちょっと出かけてきますね」

咏「あんまり遠く行ったりしないようにね」

京太郎「はい、了解です」


-街-


京太郎「おお、意外と人多いんだな……さて、どうするか」

京太郎「もう10時前か、せっかくの旅行なんだし夜遊びぐらい」

??「ダメに決まってんやろ?」

京太郎「あ、あはは……あ、愛宕さん」

雅枝「ふーん、洋榎が好きになった男は見かけどおりの不良やったと……」

京太郎「洋榎さんが俺を、んなわけないでしょ!ていうか不良じゃないです!」

雅枝「こんな時間に夜遊びとは良く無いな、須賀」

京太郎「あはは、えっとですね」

雅枝「で、どっか行きたいところあったの?」

京太郎「そういうわけじゃないんですけど……」

雅枝「じゃあ、付き合いや」ガシッ

京太郎(うおっ、腕に、む、胸が当たるっ)カァッ

京太郎「付き合いますよ、せっかくですし」

雅枝「おお、意外やわ、帰るかと思った」

・恋愛力80以上のためミニイベント発生。

京太郎「こんな美人にせっかくお誘いを受けましたしね、お付き合いします」

雅枝「そ、そうか」カァッ

雅枝(び、美人なんて言われたの何年ぶりや……)







-居酒屋-


京太郎「大丈夫なんですか?」

雅枝「大丈夫やろ?酒飲ますわけやないんやし」

京太郎「そういうもんですかね?」

雅枝「そうやろ……そういや絹恵があんたの話してたんやけど、なんかあった?」

京太郎「へ?あぁ、朝にサッカーしました。たまたまあって」

雅枝「あぁ、元サッカー部やからな……で、勝ったん?」ニヤッ

京太郎「はい」

雅枝「え?」

京太郎「ボールが俺に憑りついてるのかと思いましたよ」ニヤッ

雅枝「……そりゃ絹恵も惚れるわ」

京太郎「そんなわけないじゃないですか」ハッ

雅枝(こいつ、似てる……)







京太郎「飲みますね」

雅枝「ん、飲みたくもなるわ」ゴクッ

雅枝(娘の好きな奴が目の前におんねんぞ)

京太郎「お、この馬刺しおいしい」

雅枝「馴染みやからな、それにしても麻雀強いとか……今度千里山にも来てや」グワシッ

京太郎「うおっ、は、はい!」

京太郎(む、胸が当たってますわ……これは、幸せの感触)ムニムニ

雅枝「そういや、愛宕姉妹で誰が本命なん?」

京太郎「全員ですかね、本命とかではないですけど」

雅子「はぁ?本命じゃないけど全員って、二人?」

京太郎「いえいえ、お付き合いできるなら絹恵さんも洋榎さんも、それに愛宕さんも全員嬉しいなって……本命ってほど俺はみなさんを知りませんから」ニコッ

雅子「ッ!?」カァァッ

雅子(こ、こいつ酔ってるわけでもあらへんのに、シラフでこんなこと言うか普通!?)カァァッ

京太郎「愛宕さん?」

雅子(近ッ!?)バッ

京太郎「あはは、すみません……でもほんとですよ?正直姉妹って言っても通じるくらいですよ、美人だし……なんか可愛い所もありますし」

雅子「ほ、ほんと酔ってんちゃうんか自分!」フイッ

京太郎「あれ、そうですか?」

雅子(あぅっ、元ダン思い出すわぁ……)マッカッカ








京太郎「ちょっと愛宕さん!」ユッサユッサ

雅枝「雅枝って呼びーやぁ」ヒック

京太郎「ま、雅枝さん……」

京太郎(よ、酔ってる、完全に出来上がってる……くそ、会計は俺が……できる!)デンピョウ


-外-


京太郎(出たは良いけど、雅枝さん背負ってると背中の感触で俺がやられる……)ググッ

京太郎(落ち着け、マイサン……これが人妻って奴か!)

雅枝「うぅ、アホぉ……それちゃうやろぉ……」

京太郎「ぐっ……ど、どこかに行かないと……」

京太郎(家に奥って行くか?いや、しかし洋榎さんたちにこの雅枝さんを受け渡すと雅枝さんがどう思うか……いや難しい……)



京太郎「いかん、あそこに入ろう!」

雅枝「うにゃ~」zzz


-ピンク色のホテル-


京太郎「や、やらかしたんじゃないか?俺、やらかしたんじゃないか?」アセッアセッ

京太郎(べ、ベッドに寝かしてしまったけれど、とりあえずジャケットは脱がしたしカバンも傍に置いた。よし、俺はメモを残して……)ガバッ

京太郎「……え?」フリカエル

雅枝「こんなとこに連れ込んでどうするん?」

京太郎「あ、あのですね……」

雅枝「しょうがない人やなぁ」ドサッ

京太郎(お、押し倒されてっ……)

雅枝「しっかりリードしたるからな、大人やからな」ニコッ

京太郎(よし……なんでも良いや)








京太郎(し、搾り取られた……)ゲソッ

京太郎(まさかベッドで三発、バスルームで二発、さらにその後ベッドで二発とは……俺ってやるじゃん)ゲッソリ

雅枝「……やってもうた、もう終わりや」フルフル

京太郎「ま、雅枝さん……」

雅枝「自分の娘より年下の男の子に手を出すなんて最低やんっ、どうすれば―――」ボロボロ

 バッ

雅枝(だ、抱きしめられてッ!?)

京太郎「俺は、嬉しかったですよ……」

雅枝「で、でも勢いで」

京太郎「お付き合いできるなら嬉しいって……言いましたよね?」

雅枝「う、うん……」

京太郎「雅枝さん……」チュッ

雅枝「きょ、京太郎ー!」チュッ

京太郎「んむッ!?」

京太郎(突然、舌がッ!?)

 クチュ…ヌプ…クチャ…

雅枝「ぷはっ」ツー

雅枝「ご無沙汰な未亡人にここまでさせたんやから、覚悟はしといてな?」

京太郎「……は、はい!」ニッ


そして…………




-数ヶ月後-


洋榎「どうしたんやオカン?」

絹恵「いらっしゃい京太郎君」ニコッ

京太郎「は、はい……」タジッ

洋榎「そういや高校やめてプロになったらしいな、最年少プロって噂やで!」ワクワク

京太郎「そ、そうですね!」

雅枝「ほら京太郎、敬語なんて使わんと」

洋榎「は?」

絹恵「なんで?」

雅枝「京太郎がな、今日からあんたらのお父さんになるんよ」ニコッ

洋榎「?」

絹恵「?」

京太郎「あ、あのですね……いや、あのだな……」

雅枝「うちら、結婚することになりましたー!」ギュッ

洋榎「な、なにを腕組んどんねん!」

絹恵「お姉ちゃん、突っ込むとこそこちゃう!」

雅枝「まぁなにはともあれ、あんたらの家族は二人増えるわけや」

洋榎「二人?」

雅枝「ん、ここにな」ナデナデ

絹恵「お、お腹……」

京太郎「きょ、今日からよろしくな!」

雅枝「妹も大事にしたってな」


愛宕雅枝ED1