これはしたらばの通信障害の為 一部のロールをパート速報にて行った時のログである >356(1): タェンティース・イルム E.赤刃.ヘルメスの靴 [age] 2016/08/27(土)22:14 > >「……、……、」 > >荒い呼吸は熱く、砂の敷き詰められた闘技場に吹き抜ける吹雪に溶けて消える >仕切り直しだと口角を吊り上げた、それはほぼ無意識の不敵な微笑み >この時をもっと、長く、永く、感じていたい >そうこころから願う >半人の精神に宿る闘志は青白く燃え盛り続けていた > >「……ふぅっ……!!」 > >刹那、訪れる凪 >飛翔、疾風めいて一直線 >彼我の武器の射程、必殺の間合いを侵す直前だ >ヘルメスの靴の底で思い切り地を蹴り横へとシフト >常人ならばそれだけで脚が砕けていたであろうが、半人の強健なそれは無傷 >そして再度巨体に向けて飛んだ、フェイントを混ぜ込んだ切り崩し >そのまま逆袈裟の一閃、大気を斬り裂き覇を纏いて放つ! >357(1): 氷室 初 ◆8CzRpFh86s [sage saga] 2016/08/27(土)22:16 > >「なるほどね、状況は掴んだ。 > ボクらの存在を彼らに認めさせればいいわけだ。」 > >闘技場に、一つの怪異が現れる。 >彼女の右腕は凍り、巨槍を形作る。 >口元には笑み。真紅の瞳は燃えている。 > >久しぶりの戦い。楽しませてもらおうか。 > >「ここはいい。あの煩わしい太陽もない。 > ――全力で、戦える。」 > >言うのが速かったのか、それともそこから消えるのが速かったのか。 >どちらの可能性もある。なにせ彼女は―― >人を外れかかった、超人の域に片足突っ込んだ、 >吸血鬼の脚力で地を蹴り、前に進んだのだから。 > >そして、真っすぐに右手の槍を突き出す。 >突撃だ。突撃に更なる突撃をぶつけたのだ。 >358(1): ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga] 2016/08/27(土)22:19 > >イヤーッ!! >【得物を持つ手が離される。その好機を見逃す男ではない】 >【ギガースが槍から手を離すのとほぼ同時、胸の前でクロスさせた両手の手刀が柄を粉砕しようと振り抜かれる!】 >【槍の強度までは計算に入れていないが、やらねばならぬのだ】 > >【槍の破壊に意識を割いたのが間違いだったか、そもそも接近戦を仕掛けたのが間違いだったか。腕を振り抜いた瞬間、ギガースの拳が顔面に吸い込まれる】 >グワーーーッ!!! > >【ガ ア ン。鉄塊同士を叩きあわせた様な壮絶な音が、闘技場に響き渡る】 >【さしものソーマタージも大きく仰け反り、苦悶の声を発する。破砕された酸素供給機の破片と折れた血塗れの歯、裂けた額と鼻から飛び散った血が宙を舞った】 > >【が、倒れない!体勢を強引に立て直す勢いを利用し、ギガースの腹めがけて鋭いボディーブローを放つ!】 >なんだそのパンチは!?そんなんじゃ俺は止まらねえぞオラァ!! >【血を拭ってファイティングポーズ、腹から大量の血を垂らしながら殴りかかるソーマタージ】 >【総身を戦闘機械に置換したこの身体。少なくとも重量、パワーだけならギガースにも遅れはとらないはずだ】 >359: スレート『コードネーム:ナチグロイシ』◆9vmr0jXsek 2016/08/27(土)22:32 > >276 > >「……冗談だろ」 > >流石に止まると、そう思っていた。 >自傷してでも前に進むとは、考えても見なかった。 > >「青年が青銅の槍にて……か。生憎氷の槍であるが、それでも一切が正しきものなんだろうか。なぁ気取り屋」 > >「いや、彼らの価値観で言うならば、戦場に横たわりさえすれば何であろうとまことにふさわしきもの……ってところか」 > >自らの足を切断し、なおも進むギガースに向けて銃口を向ける。 >彼らにとって慈悲の心も、躊躇ですらも、こんなことで死んでほしくないという感傷でさえも、全てが無意味であり、侮辱であった。 >それを彼女は、自らの目で、このギガースの怒りを見て、それでようやく理解したのである。 > >「無粋な木偶を許してくれ。お前さんにとっては犬に辱められるような惨めさだったろう。清算になるかは知らんが、最期の魔翌力、もっていけ」 > >狙いは頭だ。 >ギガースが手斧を振るうより早く、引き金を引く。 >先ほどより明らかに輝きも規模も落ちた魔法陣が銃口より展開し、氷柱の弾丸を放った。 >360(4): SF世界 デストロイ・ザ・ワールド [sage saga] 2016/08/27(土)22:52 > >356 >大剣ギガースもまた笑っていた ギガースという種族にとって 強者と戦う機会を得ることは無常の名誉 >それゆえに 強者と認めた者と戦うときは 彼らは一切の火器を放棄し 近接武器のみを用いて戦う > >その際 相手に武器の指定を強制しないのが彼らの掟である > >タェンティースにフォムダーグ(日本剣術でいう八相)を作る大剣ギガース >そしてタェンティースの突撃 それを突きによる迎撃を取る大剣ギガースであったが > >機械の脚を最大限に活用した無茶な軌道 ノーブレーキで真横に流れることでそれを回避することに成功したタェンティース > >刀を振りかぶり 逆袈裟を放つタェンティースに対し 剣を無理やり引いて体をタェンティースに向け その一撃を柄で受け止めることに成功する大剣ギガース >刀身と柄がぶつかり合い 左手の小指と中指が切り飛ばされる > >そのままつばぜり合いの形となるが 咄嗟の防御で体制が崩れていた大剣ギガースは その威力を受け止めるために片膝をついた状態となる >だが全身の膂力を用いて タェンティースの刀身を跳ね上げようとしている > >357 >その身体能力は 彼女の図体からすれば驚異的ともいえる >だが剣盾ギガースは彼女の 氷の槍を見るや盾を構え突進を継続 > >そして穂先がぶつかり合うその瞬間盾を動かし 穂先を横に逸らす シールドバッシュと呼ばれる技術で隙を作り出し >ポメル(柄頭)で 氷室の顔面を打ち据えようとするだろう > >358 >ガツンと殴ったその感触で ソーマタージがただの生身でないことを知る槍ギガース >間髪入れずボディーブローがギガースにめり込む よく鍛えられた肉を抉る感触がソーマタージに伝わるだろう > >だが槍ギガースは苦悶の表情一つ見せず両手をソーマタージの首の後ろで組む >所謂首相撲と呼ばれる体制でソーマタージの拘束を狙い 続いてソーマタージの腹部を狙った膝蹴りが飛んでくるだろう > >358 >ついに理解してくれたのだろう 斧を振り上げたその瞬間 額にめり込んだ氷の銃弾 >脳漿を傷つけ その前進はようやく止まった 例え適わずとも闘志折れることなく前進し続け 戦士であり続けた その顔は満足している・・・ように見えた > >最後の魔力を撃ち込んだナチグロイシであるが 魔力をある程度回復する術 ないしアイテムは事前に持ち込んでいるだろうか? >この闘技場に置いて 事前に持ち込んだ品はすべて使用を許可されている 適格な武具を用いることもまた 兵法の一部とみなされているからだ > >そして周りではまだ戦いが続いている これはチーム戦であり 援護もまた認められている >361(1): タェンティース・イルム E.赤刃.ヘルメスの靴 2016/08/27(土)23:04 > >360 >半人の脳裏から、この戦闘の結末は既にオミットされて久しい >つまりは生か死か、儀礼めいたしかしいのちを賭した闘いなのだ >だがそれが何だと言えよう? >今こうしていのちを燃やす事の前に於いて、その程度の結末に何の問題があると言うのだ! > >「お、オォォォッっ!!!」 > >咆哮、嘶いて鼓舞するは己の体 >このまま鍔迫り合い押し込み、その手に勝利を掴むべく吠え猛る >だが否、矢張り単純な馬力に於いては完成系である半人をしかし巨人は上回った > >「……ッッ!!」 > >弾かれ、隙を、上半身を剣前に晒す体勢 >即座に横に転じ、そのまま回転しての横薙ぎを放った >だが、だがそれは >巨人が半人の先の隙を突き、反撃に移ったとすればそれに対する対応の一切を捨て去っているのと同義 >つまり、背水の一撃! >363(1): ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga] 2016/08/27(土)23:09 > >360 >放しやがれ…ッ!クソッ! >【拳が肉を抉る感覚に愉悦を感じる暇はない。抑え込まれたからだ】 >ゴボーッ! >【痛烈な膝蹴りが腹を襲う。事前に仕込んでおいたコンバットドラッグを吐き掛ける】 > >畜生!産まれてきたことを後悔させてやる! >【先ほどの蹴りでますます出血が酷くなる。モタついているとヤバい】 >【瞳が危険な輝きを帯び、体表を輝かせる電流が赤黒くなっていく】 > >【拘束された姿勢のまま、ギガースの両脇腹めがけて両手で突きを放つソーマタージ】 >【注意深く見れば気付くだろう。指先を濡らす血が鋭い爪を形作っていく事に。持てる力の全てを出し切ろうとしている事に】 > >俺を目に焼き付けて死ね!貴様が逝くのはヴァルハラでも戦さ場でもない、俺の糞の中だ!! >【指先が筋肉を、内臓を貫こうと迫る】 >【成功したならば、そのままギガースを持ち上げ、地面に叩きつけるのを試みるだろう】 >364(2): スレート『コードネーム:ナチグロイシ』◆9vmr0jXsek 2016/08/27(土)23:13 >360 > >「――お前さんは強者だったよ。ただ、魔女が意地悪だっただけだ」 > >「何せ、繊細なんでね。人形の身は。一撃でもらえばスクラップもいいところだ――大してお前さんは、その魔女の魔翌力を根こそぎもっていったんだ。一番の強敵だったよ」 > >彼女の魔法は氷の魔法だ。それは彼女の故郷の景色にも似た、ヒトの心を折る吹雪の魔法である。 >冷気は身体を縛る。痛みは心を縛る。魔女の振るう杖の寒々しさは膝を折るだろう。 >――ただ、それでも、吹雪の中を立ち、雪原を朱に染め上げて進む存在があるとすれば。 >それはまさしく魔女の天敵であったといえる。もしも、このギガースが手斧以外に何か手段をもっていれば、倒れていたのは彼女だったかもしれない。 > >「――そして、まだ終わりじゃあないようだ」 > >もう一歩も動きたくない彼女だが、そうも言ってられない。 >彼女は首からかけている金細工のロケットペンダントを手に取り、開く。 >中に納められた写真に、口付けをし――。 > >「私は立とう。愛しい人よ。お前のために立とう。愛を忘れぬために進んでいこう」 > >「――二人で見た黄昏の空を、アルバムでも開くように思い出して、な。私の黄昏時はまだ終わっていない――『終わらぬ黄昏(センチメンタル・ゲージ)』」 > >急速に、彼女の身体に魔翌力が行き渡る。 >普段、彼女が滅多に用いぬ、非常用の魔翌力電池だ。彼女の最大の宝物であるロケットが、その役割を果たしているのである。 > >「――で、だ」 > >ソーマタージ、氷室、それからタェンティースを見る。 >どっちに助太刀したものだろう? タェンには先ほど冷気を送り、冷却効率を手伝ってやりはしたが――。 > >「……あのおっかないの(ソーマタージ)は横槍いれると怒りそうだ。あの吸血鬼(氷室)は読めないな」 > >「となると、まぁ、こうするしかないかね」 > >というわけで、本腰入れてタェンティースに対する支援に集中。 >これまで副次的な、ついでであった冷気を、意識してタェンティースに集中させて出力する。 >スポットエアコンが極端になったような冷風が、タェンティースに向けられた銃口より迸る。 >365(1): 氷室 初 ◆8CzRpFh86s [sage saga] 2016/08/27(土)23:18 >360 >たしかに、彼女を人間の枠で推し量るなら驚異的だろう。 >だが、彼女は人外であった。吸血鬼であった。 >まだまだ若く、強いとは言い難い血を啜る不浄の者であった。 > >シールドバッシュ。槍は横へと逸らされる。 >体勢は若干崩され、隙が生じる。 >敵の柄頭での打突は防ぎようがない。回避しようがない。 >――しかし、口元には笑み。 > >ガ キ ン > >打突は額に――刺さってはいない。 >気付いただろう。その衝撃が硬すぎると。何かを割ったのは確か。だが、骨ではない。 >辺りに舞い散るは、氷片。 > >そう、衝撃の直前初は額に氷を形作ったのだ。 >それを障壁として、衝撃を軽減してみせたのだ。 > >「ふっ―――ふふふっ > ―――嗚呼、痛い。痛いじゃないか。 > > ――――――なあ?」 > >上体は打突の衝撃で逸らされ、左腕は大きく後ろに引かれた。 >そして、その左手にも小さな氷槍。 >姿勢を戻す勢いと共に、左腕は勢いよく放たれる。 >その右腕を引き裂き、血を流させんと。 >366(4): SF世界 デストロイ・ザ・ワールド [sage saga] 2016/08/27(土)23:35 >361 364 >ナチグロイシの冷風がタェンティースと大剣ギガースに流れ ギガースの体から湯気が立ち上るようになる >この風はタェンティースの排熱を容易にし 大剣ギガースの体の動きを阻害する働きとなった > >どうにかタェンティースの体を弾き返すことに成功するが 左手の指を失ったことは 少なからず影響が出た >剣を握ることにおいて 左手の小指・中指・薬指の三本は非常に重要であり そのうちの二本を失った大剣ギガースは 実質片手で大剣を振るうような状況に陥った > >さしもの大剣ギガースも片手で身の丈ほどの大剣を振るうのは至難の業で タェンティースの回転切りを剣で迎撃することは出来なかった > >だから役立たずの左手を剣筋に割り込ませた タェンティースの刀身は その腕を輪切りにしたが それでもいくらか剣筋が鈍り 胴を傷つけはした者の 絶命まではさせられなかった > >そして大剣ギガースは切り裂かれた左腕を振るい しどと溢れる血液をタェンティースの顔にあびせてめくらましを画策し なんとか隙を作り出そうとする > >363 >槍ギガース「ッ!!」 >コンバットドラッグに一瞬怯んだ槍ギガースは ソーマタージの指に棘が生えるのを見逃した > >脇腹に迫る貫手を防御せず受け止めようとする槍ギガースであったが 何かが突き刺さる感触を一瞬理解できなかった >そして理解する前に体が浮き地面に叩き付けられようとしている > >咄嗟に受け身の体制をとるが 相手は硬い地面 激突の瞬間 背中の肩甲骨が割れる感触が響き ついにギガースが苦悶の表情を浮かべる >これで腕が使い物にならなくなった だが闘志は一切折れる様子を見せず 立ち上がり ソーマタージに前蹴りを仕掛ける > >365 >更に言えばフィールドも彼女に見方をした >ナチグロイシが放つ冷気は 氷の出現を容易にし 氷室の力を増幅させる効果もあるだろう > >殴打の感触に違和感を覚える そして氷室は臆することなく左手に槍を出現させる >ショートレンジに置いて 小柄な氷室に懐に入られた剣盾ギガースに対抗策は無く 氷室のやりは右腕を切り裂いた >赤茶けた 異星人の血があふれ出る > >そして剣盾ギガースは今のままでは何も攻撃ができないことを悟り 剣と盾を放り投げると 氷室の首に左腕を巻き付けようとする >格闘技技における ギロチンチョークと呼ばれる技法を用い 氷室の首の骨をへし折ろうという魂胆である >367(1): ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga] 2016/08/27(土)23:45 >366 >ハァーッ!ハァーッ……ッ!来いよ、真似だけでもしてみろ!! >【指先についた血を振り払い、顎でかかってくるよう促して挑発】 >【ギガースに対抗する様に、此方も折れぬ闘志と殺意を示す戦闘態勢】 > >【前蹴りがマトモに胸に当たる。フレームは無事だが人工筋肉から血が溢れる】 >【血を吐きながらソーマタージは、その脚を掴み上に跳ね除けようとする。ちゃぶ台返しの如く脚を持ち上げ、仰向けに転がす魂胆だ】 > >【だがそれだけではない。狂犬めいて剥かれた牙は、隙を見計らい脚の腱を食い千切ろうと唸っている】 >【転倒させ、腱を断ち、マウントを取って殴り殺す。頭の中でイメージした戦法を実行に移そうとソーマタージが吼えた】 >AAAAAAAAAARRRRGGGHHHHH!!! >368(1): 氷室 初 ◆8CzRpFh86s [sage saga] 2016/08/27(土)23:49 >366 >やや、寒い。寒いな。 >笑みが、深まる。 >なるほど、これは――あまりに嬉しい > >異星人の赤茶けた血。おいしくはなさそうだなんて思いながらも首を敢えて巻かれる。 >そして、右手の槍が砕けた。 >敵の方から仕掛けてくれるとは、ありがたい。 >手間が――省けた。 > >巻きついた腕、それに躊躇なく犬歯を突き立てんとする。 >吸血だ。血を吸わんとしているのだ。 >同時、右手が首に巻きつく腕に伸びる。 >剥ぎ取ろうというのだ、その細腕で。 > >先ほどまでの初の腕力ではギリギリ剥ぎ取れまい。力が、足りないのだ。 >――だが、吸血に成功していたら。 >初が全開の力を出す条件が整ってしまったら。 > >その吸血で高めるは身体能力。 >身体能力を、超人の域に押し上げようというのだ。 >369(2): タェンティース・イルム E.赤刃.ヘルメスの靴 [sage saga] 2016/08/27(土)23:52 >364 >366 >内心、スレートの『援護』の形に対して半人は感謝の念を抱かずにいられなかった >もしこれが直接的なモノであり、火力支援であれば半人は即座にそれを止めるように叫んだ事であろう >だがそうではなく、半人の体のポテンシャルを最高に近く引き出す事の出来る形なのだ >この至福の決闘(ひととき)を、自身の熱暴走などと言う飽く気ない結末で終わらせる事など決して許されるモノではない > >「……!?」 >「……あ、……らく……」 > >視界が失せる >何かが目に入ったのだ、液体めいた何かが >ゾワリと背筋に凍てつく感覚、脊髄を抜かれ氷の柱を差し込まれたような >半人はその名を呼んだ、縋るのではない、ただただ叫ぶために呼んだ > >「……レェェェェェッッッムッッッ!!!!」 > >最早目に頼るのはナンセンスだとすら思える >それ程までに両者の中に生まれた決戦的エニシは決着を必然的なモノとし合間を命運の核心へと導く黒鉄の鎖で繋いでいた >この一瞬の内に走馬灯めいて浮かぶ光景は数多、だがそれらが例え途切れるとしても一切の後悔はない > >振るう刃は大振りの袈裟斬り >半人が生きて来た中で最も数多く繰り出した形であり、息をするようにナチュラルに成す事の出来るフォーム! > >その時だ、半人の中で何かが、無意識の疑念が生まれた >それがその一閃のカタチを変化させる >纏う死の風が形を変え、剣腹での殴打として昇華されたのだ >多分きっと、これは巨人の儀礼としてみれば侮蔑に当たるはずである >だがそれが何だというのだ、決戦の行く末は、いのちの行く末はこの場にいる両者が決める! >巨人との闘争の開始より、今だ数分! >だがそれがどうした、極限まで圧縮された濃密なヴィンコットの様な時の流れの中でその様な概念など無意味! >370(2): スレート『コードネーム:ナチグロイシ』◆9vmr0jXsek 2016/08/27(土)23:59 >366 369 > >「……ひぇっ」 > >タェンティースの表情を見て、魔女は小さく悲鳴をあげた。 >これは困ったな、と想いつつ今度はソーマタージを見る。こっちは狂ったように叫び、ギガースをマウントして殴り[ピーーー]姿勢! >なにかもう少し怖くない奴はいないのか、と期待を込めて氷室を見る。こっちは吸血の姿勢! > >「と、年寄には刺激が強い……って言ってられんか」 > >「タェンティース! 熱暴走でぶっ壊れると思うまで派手にやれ! 排熱はこっちで受け持ってやる!」 > >「そうでなくば、お前さんが凍りつくぞ――!」 > >そして、三者三様、直接支援は怒られそう、なので。 >自分の冷気と強いシナジーを生じさせるタェンティースの支援に集中するしかない。 >味方への支援というよりは、味方を背中から撃つような、タェンティースが今のように興奮し、排熱が凄まじいことになっているからこそできる、極低温の風を向ける。 >雪や氷が風に乗り、超局地的な吹雪のようなものだ。 >371(4): SF世界 デストロイ・ザ・ワールド [sage saga] 2016/08/28(日)00:16 ID:O8xTn7h+0(1/5) AAS >367 >前蹴りは確かにソーマタージの胸板に突き刺さった >だが止まらず 闘志折れず 蹴り足を取られ転倒 すぐさまもう片方の脚を伸ばすように蹴りを入れようとする > >だがその前にソーマタージの鋭い牙が足に食いつく ブツリとゴムが切れるような音を立てて腱が割れる >反撃の蹴りはソーマタージの胴を軽く引っ掛ける程度にしか当たらず その巨体にソーマタージが覆い被さる > >そこからは泥臭いグラウンドの攻防 腕が満足に上がらぬ槍ギガースはソーマタージのマウントポジションを防ぐ手立てはなく >緩いガードの間隙を突き破り飛んでくる拳 > >鈍器めいたその一撃が顔面に突き刺さると 辺りに鮮血が舞い それはギガースが絶命するまで続き >絶命した後 闘技場はギガースの赤茶けた血で溢れていた > >368 >氷室の首にギガースの腕が巻きつけられた だが氷室の体が華奢で ギガースの腕が極太であるがゆえに >ギガースの腕は首のみでなく 顔の一部を覆ったのは幸運と言えよう > >ギガースの腕にチクリと痛みが走る だがそれに構うことなく 両足を氷室の胴に巻き付けロック完了 >後は己の全力を持って首を引っこ抜く・・・はずだった > >剣盾ギガース「ッ!?」 >確かに氷室は痩躯に似合わぬ力の持ち主であった だがこれほどまでであっただろうか? >ギリギリと締め付ける腕は 彼女の怪力によって 力任せに振り払われようとしていた > >【吸血 成功】 > >そうはさせんと 総身を持って締め上げるギガースであったが ついにそのロックは振り払われてしまう >現在氷室は 寝技におけるガードポジションの上の立場にいる > >画像リンク[jpg]:homepage2.nifty.com > >と呼ばれる体制にいる ギガースは下から氷室に拳を放ってくる > >369 370 >永遠ともいえる数分 数手という刹那に織り込まれた 濃密な死闘 だが終わりのない戦いは無く ここに戦いは集結する >タェンティースの顔に浴びせられる血潮 > >だが怯まない 構えを作り 何かの叫び 綺麗な剣筋 嗚呼ここに誉れは来れり 叩き付けられる刀身 目の前が真っ暗になり・・・・・ >タェンティースの視力が回復するころには 横たわる大剣ギガースの姿 だがほかの者と違うのは 彼にまだ息があること > >何故殺さないのか? 回りで見ていたギガースは分からなかった 殺す資格は十分にあった だが剣筋を無理やり変えてでも彼女は殴打を選んだ >そこにどんな心象があったのかは タェンティースにしか分からなかった > >ともあれソーマタージとタェンティース そしてナチグロイシの戦いは終わった 後残るは氷室と戦っている剣盾ギガースのみ だがそのギガースの投資は一切折れることなく 戦いは続いている >372(2): タェンティース・イルム E.赤刃.ヘルメスの靴 [sage saga] 2016/08/28(日)00:28 >370-371 >ふぅぅ、と長く長く吐き出した息は白く煙り絶対零度の中に消えた >吹雪く風が心地よい、赤熱した駆動部は溶解に至らない > >「……ここであなたのいのちを奪ってしまえば」 >「……わたしがあなたと戦える機会は2度とやって来なくなってしまう」 >「それはわたしに取って損害です、あなたに取っても恐らくは同じ……」 > >つらつらと述べるのは本音ではあるが本心ではない >最も原初的なモノなのだ、半人のこころで産声を挙げた疑念というのは >目蓋を塞ぐ血を腕で払った >戦化粧めいてそれは線を引く > >「……いや、あぁ、もう……」 > >やや、神経質そうに頭を掻いた >半人が行き詰まった時に良くやる癖である > >「……なんっていうか……」 >「……わたしが殺したくないんです、勝者の言う事を聞きなさいっ!!」 >「ていうか、強いんだからこそ手を貸して下さいよ!」 >「……分かりますか!? わたし達に、わたしに、いのちを預けて下さい!!」 > >逆ギレをひとつ、要するにはこれに尽きる >それは己の為でもあるし、己の見聞からして出した巨人のいのちを想っての多大なるお節介でもあった >巨人の目の前に歩み寄り、己の胸に手を当てて瞳を合わせる >言葉が通じなくてもあれだ、肉体言語といつ奴でなんとかなると思っているタイプである >感情の昂りは瞳から溢れ出し、それを拭う事を直ぐ様にさせた > >「……文句や、言いたい事がある方もいるでしょう」 > >周囲に向けて凛然と、背筋を伸ばして叫ぶ >そこにはこの世界を、ギガースという種族の契りや誓い、信仰するモノへのリスペクトと、しかし同時に各個の生命への極限までの賛美があった > >「ならば受けて立ちます、わたしはわたしの意見を力尽くで示します」 >「……だから、……」 >「わたしのワガママをどうかお許し下さい」 > >氷室の戦いへと意識をやりつつ、しかし周囲へと投げる問い掛け >374(1): ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga] 2016/08/28(日)00:31 >371 >オオオオオオオオオッッ!! >【大きく身体を仰け反らせ、指を強張らせる。倒れたギガースの胸に飛び乗り、マウントを奪う!】 > >イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イイィィ……ヤアアアァァーーッ!! >【振り下ろされた拳はガードの隙間を掻い潜り、時にはそれを潰さんばかりにギガースの顔面を打ち据える。一撃が当たるごとに壮絶な音が響き渡る】 >【ある程度弱らせたところでトドメに入る。固く握られた拳は、ギガースの額、頭蓋骨の一番硬いところを砕き、脳漿を飛び散らせた!】 >AAAAAAAAAAAARRRRRGGGGHHHHH!!! >【スレートの冷気によるものか、体中を染める血潮の熱さか、咆哮と共に白い息を吐くソーマタージの全身は自身と相手の血に染まりきっていた。鬼の様に】 > >クソッ、ガラにもなく熱くなりすぎた。やるもんじゃないね、キャラじゃないことは…… >【顔を染める血もそのままに、飛ばされた刀を拾って周囲を見回すとどうやら粗方決着はついた模様】 >【否、一組だけ残っている。それも寝技にまで持ち込まれて】 > >善行の時間だ。人助けは善行だよな? >さーソーマタージ選手、グラウンドに入って、駆けて、シュゥーーット!これは痛い! >【傷口を触手で縫い止め、引き裂いたコートの裾でその上からキツく縛って応急処置】 >【まだ血が滲むが御構い無しに駆け出すと、氷室の下のギガースの頭部へサッカーボールキックを放とうとする】 >【重傷を負っているが、この程度はできる。否、この程度しかできない。当たったにしろ外れたにしろ数歩進んだところでそのまま倒れ込んでしまうだろう】 >375(1): 氷室 初 ◆8CzRpFh86s [sage saga] 2016/08/28(日)00:33 >371 >ギガースの上に位置どった初。 >今なら見えるだろう。赤く、闘志に残忍に煌いたその瞳が。 > >「ふふっ ふふふふっ > ふははははははははははッ!!」 > >鎖は千切れた。 >枷は壊した。 >始めようか。 >――蹂躙を。 > >向上した身体能力、全開の初には下から放たれる拳は遅く見えた。 >左手で、拳を受けようとする。 >さっきのような氷での軽減もしない。する必要もない。 >真正面から、一撃を受け止めることを選んだ。 > >一方、右手は。 >鋭く、鋭く氷の槍が形作られていた。 >周囲の冷気をも巻き込んで、鋭く、鋭く、鋭く。 >そして、心臓があるべき左胸へと真っすぐに振り下ろす。 >情け容赦はかけるつもりはない。―――強者への敬意をもって。 >殺しにかかる。 >376(1): スレート『コードネーム:ナチグロイシ』◆9vmr0jXsek 2016/08/28(日)00:39 >371 372 > >「ま、眩しい……まぶしすぎる……そんな啖呵の切り方があるか……」 > >タェンティースの叫びに、心が穿たれる思いの魔女であった。 >自分は、あのギガースを、死なせたくないと思いつつも、こうした戦いで散るのが彼の望みならばと、思いなおして殺害するに至った。 >つまりは、諦めたのだ。勝者の言うことを聞けと傲慢に振舞うなど、諦めている者が発想できるわけもなかった。 > >「これが……若さか……」 > >「あるぞ、私は文句……というより僻みがあるぞ……」 > >小さく唸りつつ、段階的に冷気を弱めていく。 >タェンの排熱量に合わせてやらないと、今度は凍ってしまうからだ。 > >「……やれやれ、結局、私は不器用な人形ということか。魔女であるのに、なぁ」 > >「また叱られることが増えてしまったかな。……愛しい人よ」 > >首からぶらさがるロケットに、ぼやくように呟く。 >ソーマタージも決着したようだ。では氷室はどうなった、と意識をそちらに向ける。 >377(1): SF世界 デストロイ・ザ・ワールド [sage saga] 2016/08/28(日)00:51 >372 >ギガースの言語はタェンティースの言語と異なる >その啖呵は言葉という意味では伝わらなかったかもしれない > >だがその魂では伝わったのだろうか・・・・・? > >374-376 >ソーマタージの拳はギガースの脳漿を飛び散らせ 雄叫びを上げる >そして次の獲物を探したソーマタージの目に映ったのは 氷室の姿であった > >氷室の壮絶なる目は恐怖と畏怖を連想させるだろう >だがギガースは抗った たとえどんなに強大な相手であっても引かぬのがギガースであるがゆえに > >放った拳はいとも簡単に受け止められた そして右手には鋭い ただひたすらに鋭い氷のやり >心の臓めがけて放たれたそれをもう片方の手で防御・・・を易々と貫き 左胸に埋まる穂先 >その氷は適格に心の臓を貫いた だがギガースの目に一切の絶望は無く 致命傷を負ってなお抗おうとして > >ソーマタージの蹴り足によって首の骨がおられ 今度こそ絶命した > >全員対象 >この場において勝敗は決した ただ1人 タェンティースと相対したギガースを除いて ギガースの勇者は全滅 >そして大剣ギガースは仲間のギガースによってどこぞへと連れていかれた > >老人ギガース「よい・・・闘争であった・・・」 >やってきた老人のギガースは 翻訳機を介して一行に語り掛ける > >老人ギガース「同胞を・・・集めよ・・・グレルを・・・襲撃する・・・」 >その言葉によって ギガースは戦線へと投入される 各々が強力な火器を用いて > >そして グレル教との決戦 最後の聖像をめぐる戦いは すぐそこまで迫っていたが >あの大剣ギガースの姿は どこにもなかった・・・・・ //これにてイベント終了です お疲れ様でした