◆04. 【ヴァンパイアと聖杯】
その他、『ロマサガ』には聖杯も登場している。
聖杯は『最後の晩餐』で用いられた杯だが、
その後磔刑になったイエスの血を受けたとか
その杯に湛えたを飲めば不老不死になる
とかいった伝説が付与された。
その神秘性ゆえに、疫病の蔓延と迫りくる死から
救済を希求する庶民たちによって求められ、
『アーサー王伝説』をはじめとして、12~13世紀には
西欧で聖杯を探し求める多くの物語が作られた。
また、『ロマサガ』にはヴァンパイアが登場する。
ウエストエンドに巣を構えで長い眠りについていたが
ある時突然目覚めて人々を襲うという設定である。
吸血鬼の伝説は世界各地にあるが、
特にヴァンパイアと言う場合、それはキリスト教ナイズされた
シンボルとしての反キリストをさす。
ヴァンパイアの語源は11世紀のスラヴ語のヴァンピールであり、
元々欧州における吸血鬼とは、単に蘇った屍体に過ぎず、
いわゆるゾンビに近いものだった。
それがキリスト教の普及によってさまざまな設定が付与された。
これは吸血鬼が「キリストの反対の存在」
として描かれたシンボルであるからである。
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最終更新:2020年04月11日 08:49