◆01. 【ディスティニストーン】
宝石の事をジュエル(Jewel)という。
Jewとはユダヤ人、elは聖なるものの意。
宝石の取引の歴史に
長くユダヤ人が関わってきた事に由来する名だ。
ユダヤでは高位の宗教指導者ラビが
旧約聖書の『律法(トーラー)』の規定に従い、
イスラエル12支族をそれぞれ象徴する
12の宝石を嵌め込んだ魔除けの胸当てをつける。
12の宝石とはルビー、サファイア、エメラルド、
アクアマリン、アメジスト、トパーズ、オパール、
瑪瑙、縞瑪瑙、碧玉、ダイヤモンドの事。
これがいわゆる12の『誕生石』の元ネタとなっている。
『ロマサガ』でバーバラは冒頭で詩人から謎の宝石を受け取る。
それは邪神サルーインの力を減衰するための石で、
他にも世界各地に散らばっている。
プレイヤーはこれを集めて邪神を封印する事となる。
これら土のトパーズ、風のオパール、火のルビー、水のアクアマリン、
気のムーンストーン、幻のアメジスト、魔のエメラルド、邪のオブシダン
闇のブラックダイア、光のダイアモンド…といった
10個のディスティニストーンの設定も誕生石から取ったものだろう。
誕生石のルーツは元々神聖な儀式の場で光の神に捧げ、
魔を封じるためのものだからだ。
ちなみに『グイン』でも主人公グインは、行く先々で数奇な運命から
ユーライカの瑠璃、オーランディアの碧玉、ミラルカの琥珀といった
謎の宝石を手に入れる。
これらを全て揃えた時、封印された記憶の扉が開き、
ラストステージである星の彼方の国ランドックへの
道程が明らかになる…という設定だったが、
あいにく全て揃える前に作者が死去してしまった。
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最終更新:2020年04月21日 05:16